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中尾一和


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2004/03/29
ヒトのES細胞で完全な毛細血管(yomiuri)人工血管
京都大学の中尾一和教授らがヒトES細胞を用いて完全な毛細血管を作ることに世界で初めて成功した。
ヒトES細胞は国内ではまだ研究を行うための環境が整っていなかったが、中尾教授らは2002年にオーストラリアからヒトES細胞を輸入、これを用いて研究を行っていた。

これまでの研究でもアメリカ・マサチューセッツ工科大学の研究チームがヒトES細胞をマウスの体内で培養する事で毛細血管に出来ることが報告されていたが、今回の中尾教授らの報告は
実際の血管と同様に内側の内皮細胞と外側の平滑筋細胞がきちんと二重の層を作っており完全な血管の構造をなしているという。




中村耕三


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2004/11/10
■摩擦による微粉末が出来にくい素材を使い長期間使用可能な人工関節を開発人工関節
開発したのは東京大学の中村耕三氏と、石原一彦氏らのグループ
発表先はNature_Material vol.3(11) 2004 pp 743–836、題名はSurface grafting of artificial joints with a biocompatible polymer for preventing periprosthetic osteolysis

これまで使われていた人工関節は骨と骨のつなぎ目部分にポリスチレンなどを使用していた。
しかし、これらは長く使用しているうちに摩擦により分解されて砕け細かい粉末を生じてしまう。生体内ではこのような細かい粉末が生じると体内から除去しようと免疫系の細胞が集まってきて、これらが出すサイトカインにより人工関節の周りの骨が壊れてしまうため、定期的に人工関節を新しくする必要があった。

今回開発された人工関節はこのような微粉末を生じにくい成分でコートされており、これまでよりも長期間使用できる事が期待できる。
実際に実験してみると10年分の刺激を与えても微粉末を生じず、またわざと微粉末を作りネズミに移植して実験したが骨が壊れる現象は見られなかった。

これまでの人工骨はだいたい10〜15年使用すると再度交換しなければいけず、現在、再手術が全体の4割を占めていた。しかし再手術する時には人工関節のまわりの骨が上記の理由で壊れており、正常な骨を外の部分から持ってくるなどの困難な手術をする必要があった。
今回の技術は2年後の実用化を目指しているが、この技術により一度移植した人工関節をより長期間使用できる事を期待できる。




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fetuin-news2.88(070205)

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