玉ねぎ成分ケルセチンは単独でセノリティクスとしての(老化細胞除去)効果があるか?
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2020.09.24

玉ねぎ成分ケルセチンは単独でセノリティクスとしての(老化細胞除去)効果があるか?

先日、抗がん剤ダサチニブ(Dasatinib)と玉ねぎ成分ケルセチン(Quercetin)を同時に服用することでマウスで老化細胞が除去されて臓器が若返るという研究報告を紹介しました。

抗がん剤は手を出しにくいので、玉ねぎ成分「ケルセチン」のみで老化細胞を除去出来ないか調べています。

ダサチニブとケルセチン同時服用の効果に関しては下記の論文で発見の経緯について触れられています。
ダサチニブとケルセチンの組み合わせは「最初の老化細胞除去薬」としてバイオインフォマティクスを活用したランダム機能スクリーニングより46種類の薬の投与の中から偶然見出された組み合わせとのこと。
↓ランダムスクリーニングの研究論文(2015年)
そして併用効果は臨床試験が実施され人間でも確認されていました。
下記の論文では
ダサチニブ100mgとケルセチン1250mgを週3回3週間にわたり飲んでもらっています。
以下の論文では
臨床試験では糖尿病性腎臓病の患者にダサチニブ100mgと、ケルセチン1000mgを3日連続で飲んでもらっています。その結果、たった3日の服用で脂肪組織中の老化細胞が減り、皮膚の中の老化細胞が減少、血液中の老化細胞が出す悪玉サイトカインの濃度が低下することが報告されています。
臨床試験の情報はここ↓試験名は「Senescence in Chronic Kidney Disease」
一方、ケルセチンのみも老化細胞除去効果は知られているようです。下記はダサチニブ、ケルセチン両方を服用する臨床試験を実施した論文です。
ケルセチンのみである程度の効果があると書いてますが、概要には老化細胞の除去効果に関しては触れられていません。
下記ではケルセチンのみは効果はあるが、毒性が出る量に近い量が無いと効果が無いとあります。すなわち老化してない細胞への毒性も強いとのことです。
う〜ん、玉ねぎ成分を大量に飲むという作戦は毒性の心配をしないといけないようです。
上記に紹介した臨床試験では1日にケセルチン1000mg以上を飲んでいます。

国内のケルセチンサプリメントは1粒あたり3.5mgとかちょっとしか入っておらず、これでは1日に300粒を服用しないといけません。
一方で海外のケルセチンサプリメントは1粒で500mg含まれており、これだと1日2粒でOKです。
海外ではケルセチンの老化細胞除去効果が知られて大量服用する人がいるのでしょうか?

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コメント

いいっすね!=52
001 [09.25 08:28]ななしさそ★54:適当な暗算だから外したらごめんなさい、ケルセチンサプリメント、玉ねぎ半玉も食べたら相当量取れる気が…文献だとmolで書いてあって、ケルセチン配糖体がだいたい分子量300だから、で適当に計算。なんか50%エタノールで良く抽出できるらしいので玉ねぎの皮を35%ホワイトリカーに漬けておけばいい感じの玉ねぎ健康酒が出来そうw (17)
002 [09.26 00:14]たなろう:MRGPRX2というマスト細胞からヒスタミンを遊離するのに関与する受容体に対してアンタゴニストとして働くので、アレルギー症状を抑えるために500mgを4ヶ月ぐらい飲んでます。効果のほどははっきりしませんが、副作用はないです。といいながら、ちょっと困ったことがあり。なんというか、精液が黄色くなります。 (12)
003 [09.26 01:36]通りすがりの常連:ダサチニブとケルセチンを飲んだ被験者の方は見た目に変化はあったのでしょうか?肌のシワが減ったとか、薄毛が改善したとか、体の活力が戻ってきたとか、そういう所が気になります。今はまだケルセチンで老化をできるだけ遅らせて、副作用の少ない組み合わせの物質の登場を待つって感じですかね。 (7)

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