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PD-1



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2016/03/18:これが次世代がん治療薬「免疫チェックポイント調整抗体医薬」のパワーだ。
2016/01/13:Nature Medicineの選ぶ2015年に新しく開発された注目の新薬達まとめ
2014/09/09:ガンによく効くらしい世界初の抗PD-1抗体医薬(免疫制御型)「小野薬品オプジーボ(Opdivo,nivolumab)」が日本承認。年間医療費1500万円(保険適用あり)
2012/12/14:医学分野の最も有名な学術雑誌「Nature Medicine」が選ぶ2012年の重要な研究成果

2016/03/18

これが次世代がん治療薬「免疫チェックポイント調整抗体医薬」のパワーだ。
これが次世代がん治療薬「免疫チェックポイント調整抗体医薬」のパワーだ。


(Atezolizumab versus docetaxel for patients with previously treated non-small-cell lung cancer (POPLAR): a multicentre, open-label, phase 2 randomised controlled trial.Lancet. 2016 Mar 9. pii: S0140-6736(16)00587-0. doi: 10.1016/S0140-6736(16)00587-0. PMID:26970723)より
「ついにガンが治る時代になった」ってフレーズ聞いたことがあるでしょうか?これは最近、開発が進んでいる「免疫チェックポイント調整型抗体医薬」の強力な効果から言われていることです。上記のグラフは新しく開発が進んでいるPD-L1という生体内で免疫を調製するタンパク質に対して作用する薬を悪性度の高い「非小胞肺がん」患者で試した臨床試験結果です。

 縦軸は生存率を%で示しており治療効果にあたります、右に行くほど治療してから日数が経過しますが、全員が生存していた100%から徐々に生存率が低下していくのが分かります。赤色が従来の抗がん剤治療、青色が新しく開発が進むPD-L1に対する抗体医薬「Atezolizumab」の治療効果です。

 こういった試験では生存率が50%を切るまでの期間をよく比較に使いますが、従来の抗がん剤で治療した場合は9.7ヶ月で半分が亡くなるのに対し、Atezolizumabでは12.6ヶ月かかっています。この場合「3ヶ月延命させた」と言えます。

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2016/01/13

Nature Medicineの選ぶ2015年に新しく開発された注目の新薬達まとめ
Nature Medicineの選ぶ2015年に新しく開発された注目の新薬達まとめ

 今年も多数の新薬が世の中に登場しています。また既にある薬の組合せにより強力な治療効果が得られるコンビネーション薬が新薬として多数認可されています。さらに、3Dプリントされた錠剤、ウイルスによる癌治療法なども認可されています。日本の製薬会社の名前はどこにもありませんねぇ。

また、これらの薬はいずれもアメリカで認可されたものですので日本で認可され、処方されるようになるにはしばらく(数年〜)かかります。

PCSK9 inhibitors


 アメリカにおいて新しい作用メカニズム(PCSK9阻害)の2つのコレステロール低下剤が認可された(サノフィ社のPraluent (alirocumab)とアムジェン社のRepatha (evolocumab) 。これまで一般的に使われていた「スタチン」でコレステロールを下げることが出来なかった患者にも効果があることが報告されている。ただしこれらの新薬は高値が付けられており1年間の費用は160万円ほど。

Opdivo


 BMS社の免疫治療抗体医薬「オプジーボ」が非小細胞癌で認可された。オプジーボはPD-1をブロックし免疫機能を増強する働きを持つ。オプジーボは既に皮膚癌(メラノーマ)で認可されている。

Cosentyx


 Novartis社の抗IL-17Aモノクローナル抗体「 Cosentyx (secukinumab)」が認可された。これは乾癬(かんせん)の症状を強力に抑制することが出来る。乾癬患者は世界に4000万人。Cosentyxは炎症性サイトカインである血液中のIL-17Aに結合し、その作用をブロックすることで薬効を果たす。Novartis社はCosentyxの使用を乾癬を原因とした関節炎にも広げようと計画中。

Zarxio


 Sandoz社のZarxio (filgrastim-sndz)がアメリカ初のバイオ医薬の後発医薬(バイオシミラー)として認可された。Zarxioは膨大な利益を上げているAmgen社のサイトカインG-CSFを主成分とする医薬品「Neupogen (filgrastim)」の後発薬。

 Zarxioは白血球を増やす働きがあり、癌の治療のため抗ガン剤を投与されている患者の感染防止のためや、骨髄移植を受けた患者に投与される。Amgen社はこの薬の承認を妨害してきたが、結局、法廷で破れZarxioが発売されることとなった。

Entresto


 Novartis社の心不全治療薬Entrestoが承認された、これは2種類のアンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬が含まれている薬、これまで使われてきたACE阻害剤enalaprilよりも20%効果が高いことが臨床試験で確認されている。欧州でも発売承認が予定されている。

C型肝炎治療のためのコンビネーション


 2種類のC型肝炎治療のためのコンビネーション薬が承認された。
  • 4型型肝炎ウイルス治療のためのAbbVie's Technivie (ombitasvirとparitaprevirとritonavir)とribavirin(未承認の薬)
  • 3型C型肝炎ウイルス治療のためのBMS社のDaklinza (daclatasvir) とsofosbuvirの混合
どちらもインターフェロン無しでの治療を可能とする。

Orkambi


 BMS社のOrkambi (lumacaftorとivacaftorの混合薬)が遺伝性の病気、嚢胞性線維症(cystic fibrosis)を治療可能な薬として初めて認可された。

Jardiance


 2014年に承認されたEli Lilly社とべーリンガー社の2型糖尿病治療薬Jardiance (empagliflozin)が心臓麻痺のリスクを14%低減し、この薬を飲んでいる患者の心臓トラブルによる死亡者数を40%減らすことが報告された(N. Engl. J. Med., 10.1056/NEJMoa1504720, 2015).この薬はSLGT2阻害剤

Spritam


 Aprecia社による3Dプリントされた初めての錠剤薬「Spritam (levetiracetam)」がFDAで認可された。この薬は3Dプリント技術による多孔構造を持っており、少量の水で急速に溶ける。また大量の薬物を1錠に含めるのにも有用だそうだ。この薬は「てんかん」の症状を抑える薬で服用後迅速に効くことが望ましい。

Imlygic


 癌を殺すウイルス治療Imlygic (talimogene laherparepvec)が初めてFDAに認可された皮膚癌やリンパ腫が適用。


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2014/09/09

ガンによく効くらしい世界初の抗PD-1抗体医薬(免疫制御型)「小野薬品オプジーボ(Opdivo,nivolumab)」が日本承認。年間医療費1500万円(保険適用あり)
ガンによく効くらしい世界初の抗[[PD-1]]抗体医薬(免疫制御型)「小野薬品[[オプジーボ]]([[Opdivo]],nivolumab)」が日本承認。年間医療費1500万円(保険適用あり)

 免疫を制御して癌を治す新しいメカニズムの薬です。幅広いガンに効き、効果も高いことから「ゲームチェンジャー」と呼ばれ期待されている種類の薬がついに日本でも承認されました。(以前紹介しました)

 今のところ1種類の皮膚ガン(メラノーマ)限定での承認ですが、自己負担の大きい「先進医療」でも無く普通に保険適用されています。保険適用前の価格は1回投与の価格は体重60kgの人でおよそ88万円です、3週間おきに投与する薬ですので1年で1500万円ぐらいですね。

 試験が進むにつれて別の種類のガンへの使用も許可されていくはずです。また同種類の薬が他の会社からも複数計画されています。(ちなみに小野薬と開発元のBMSは同種類の薬を開発しているMerckを特許侵害で訴えています。)

 それにしても、日本の国民皆保険制度の財政は大丈夫でしょうか・・・・


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2012/12/14

医学分野の最も有名な学術雑誌「Nature Medicine」が選ぶ2012年の重要な研究成果
医学分野の最も有名な学術雑誌「Nature Medicine」が選ぶ2012年の重要な研究成果

 医学分野の最も有名な学術雑誌Nature Medicineが2012年に発表された重要な研究成果として8つの研究フィールドに分けて紹介しています。

★神経科学
 自閉症の原因遺伝子についての発見があった。自閉症患者の遺伝子を1000人分調べ共通点を探したところ、変異すると自閉症になりうる共通変異が100以上見つかった。自閉症は父親の年齢が高いほど確率が高いが、高齢の男性の精子が遺伝子変異を起こしやすいことと関係していると思われる。

★ガンのメカニズムに関して
 ガン細胞がどのように体内で増えていくのかに関して様々な知見が得られた。例えばガン細胞はエキソソームを放出して転移に適した環境を作り出すし、血管細胞免疫細胞を制御して自身が生存しやすくしている。ガン細胞は転移出来る場所に落ち着くとBMP阻害因子であるCocoタンパクを産生するようだ。これらはいずれも新たなガン治療薬開発の可能性となる。

 また、ガンの増殖に関して、周囲の正常部分の関与も報告された、抗ガン剤はガン細胞だけでなく周囲の正常細胞も傷つけるがそれらの正常細胞が元に戻ろうとする過程でガン細胞を増殖させる物質を出してしまっているようである。

  • Melanoma exosomes educate bone marrow progenitor cells toward a pro-metastatic phenotype through MET.Nat Med. 2012 Jun;18(6):883-91. PMID:22635005
  • The BMP inhibitor Coco reactivates breast cancer cells at lung metastatic sites.Cell. 2012 Aug 17;150(4):764-79.PMID:22901808
  • A CXCL1 paracrine network links cancer chemoresistance and metastasis.Cell. 2012 Jul 6;150(1):165-78. PMID:22770218
  • Tumour micro-environment elicits innate resistance to RAF inhibitors through HGF secretion.Nature. 2012 Jul 26;487(7408):500-4.PMID:22763439
  • Treatment-induced damage to the tumor microenvironment promotes prostate cancer therapy resistance through WNT16B.Nat Med. 2012 Sep;18(9):1359-68.PMID:22863786
★老化現象
 以前報告された内容と異なり、カロリー制限を長期間行ってもサルの寿命が延びなかったとする結果が報告された。

 赤ワインに含まれるポリフェノール「レスベラトロール」がカロリー制限と同じ働きをするメカニズムが報告された。レスベラトロールと同様にrolipramという物質が同様の効果を持つことが報告された。


★メタボリックシンドローム
 これまでの研究では、脂肪をため込む「白色脂肪細胞」、エネルギーを燃やす「褐色脂肪細胞」に加えて、新たに「ベージュ脂肪細胞」という概念が報告された。このベージュ脂肪細胞は白色脂肪細胞と似ているがUCP1を発現しており褐色脂肪細胞のように効率的にエネルギーを燃やすことが出来ます。新しく見つかったホルモンirisinが白色脂肪細胞をベージュ脂肪細胞に変化させることが報告され、新しい肥満治療薬の開発につながるかもしれない。

 冷たい外気に触れた時にも白色細胞が変化してベージュ脂肪細胞になりうることが報告された。またサーチュイン1タンパクがベージュ脂肪細胞への変化を誘導しうることも報告された。BMP 8bというタンパクが脂肪燃焼を誘導することが報告された。

  • A PGC1-α-dependent myokine that drives brown-fat-like development of white fat and thermogenesis.Nature. 2012 Jan 11;481(7382):463-8.PMID:22237023
★ガンの免疫治療
 ガン細胞はなぜか体内の免疫により攻撃されない。最近、T細胞にPD-1(programmed cell death protein 1)というレセプターが発現していることが報告された。PD-L1などのリガンドが結合することでT細胞は攻撃するT細胞(エフェクターT細胞)としての機能が低下し、攻撃しないT細胞(制御性T細胞)としての機能が活性化する。ガン患者の一定数にはPD-L1が血液中に見られるが、PD-1に対する抗体を投与する臨床試験でガンの増殖を抑制する効果が見られた。

  • Safety, activity, and immune correlates of anti-PD-1 antibody in cancer.N Engl J Med. 2012 Jun 28;366(26):2443-54.PMID:22658127
  • Safety and activity of anti-PD-L1 antibody in patients with advanced cancer.N Engl J Med. 2012 Jun 28;366(26):2455-65.PMID:22658128
★ウイルス学
 これまで様々なHIVワクチンが開発が試されたが、あまりうまくいっていない、今年新型のHIVワクチンの可能性が示された。HIVウイルスが免疫細胞(T細胞)に結合する時に使われるEnvタンパクをターゲットにしたワクチン療法である。

  • Immune-correlates analysis of an HIV-1 vaccine efficacy trial.N Engl J Med. 2012 Apr 5;366(14):1275-86.PMID:22475592
  • Increased HIV-1 vaccine efficacy against viruses with genetic signatures in Env V2.Nature. 2012 Oct 18;490(7420):417-20. PMID:22960785
★胃腸
 腸内の細菌環境が壊れることで大腸炎が起こりうることが報告された。こういった腸内環境の乱れは肝臓の病気や肥満、大腸ガンにつながる。研究者らは高脂肪食をマウスに食べさせると胆汁に変化が起こりグラム陰性菌が増え、大腸炎を起こしうることを報告した。また同様の細菌変化は栄養失調やタンパク質の少ない食事でも起こりうることが報告された。

 幼児期に抗生物質に触れると免疫機能の確立が損なわれアレルギーになる可能性が増すことが報告された。

  • Commensal bacteria-derived signals regulate basophil hematopoiesis and allergic inflammation.Nat Med. 2012 Mar 25;18(4):538-46.PMID:22447074
  • Microbial exposure during early life has persistent effects on natural killer T cell function.Science. 2012 Apr 27;336(6080):489-93.PMID:22442383
  • ACE2 links amino acid malnutrition to microbial ecology and intestinal inflammation.Nature. 2012 Jul 25;487(7408):477-81. PMID:22837003
  • Dietary-fat-induced taurocholic acid promotes pathobiont expansion and colitis in Il10-/- mice.Nature. 2012 Jul 5;487(7405):104-8.PMID:22722865
★生殖医療
 精子と異なり卵子は生まれてきた後は増えないと考えられてきたが、少し前にマウスの卵巣ではちょっとだけ新たな卵子を作り出しうる細胞が存在していることが報告されていた。今年、人間の女性の卵巣にも新しい卵子を生み出しうる卵子幹細胞が含まれていることが報告された。これは生殖医療のあり方を変える可能性がある。現在、その細胞の取り出し精製方法が研究されている。

  • Oocyte formation by mitotically active germ cells purified from ovaries of reproductive-age women.Nat Med. 2012 Feb 26;18(3):413-21. PMID:22366948

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