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ニューロン



----------このキーワードを使っている記事----------
2023.11.17:CXCL4(別名PF4:platelet factor 4)は注射投与すると脳に到達し脳を若返らせる。クロト―投与や運動による効果の一部もコレ経由と推定される(2023年8月報告)
2023.11.14:人間の若い脳グリア細胞を移植すると老化したグリア細胞や病気のグリア細胞と置き換わることをマウス実験で確認(Sana Biotechonology/NASDAQ)
2021.12.17:脳の若返り可能な分子メカニズムが発見される。Plagl2強制発現+Dyrk1aのノックダウンで老化神経幹細胞が若返り3か月以上増殖して多数のニューロンを産生
2018.11.30:MITメディアラボ×NHK×東芝によるの「Expansion Microscopy」を利用した脳のシナプス構造をまるごと情報化・映像化プロジェクト
2018.03.09:過去の研究は過ち、人間の海馬ではサルやネズミと違って生後ほとんど新しい神経細胞が出来ない
2016.11.29:Nature記事:移植した脳神経細胞が大人の神経回路に取り込まれ機能していることが確認
2011.02.09:アルツハイマー(Alzheimer)病の原因となるアミロイド前駆体(APP)が蓄積される原因を解明?(47news)
2004.01.24:脊髄損傷の治療に使えるかもしれないナノ繊維ゲル

2023.11.17

CXCL4(別名PF4:platelet factor 4)は注射投与すると脳に到達し脳を若返らせる。クロト―投与や運動による効果の一部もコレ経由と推定される(2023年8月報告)
CXCL4(別名PF4:platelet factor 4)は注射投与すると脳に到達し脳を若返らせる。クロト―投与や運動による効果の一部もコレ経由と推定される(2023年8月報告)

↑BTW

複数の研究グループの発表がNatureなどに掲載されています。

今のところ、これに着目した医薬品の開発や臨床試験の情報は見つかりませんでした。CXCL4は10kDaぐらいの小さなタンパク質ですね。

一方、よくある話ですが、CXCL4/PF4は癌の増殖を促進する物質として知られているようで、この物質の作用を妨害することによる癌治療も検討されているようです。

Category:未分類




2023.11.14

人間の若い脳グリア細胞を移植すると老化したグリア細胞や病気のグリア細胞と置き換わることをマウス実験で確認(Sana Biotechonology/NASDAQ)
人間の若い脳グリア細胞を移植すると老化したグリア細胞や病気のグリア細胞と置き換わることをマウス実験で確認(Sana Biotechonology/NASDAQ)

↑BTW

脳は主に神経細胞(ニューロン)と、グリア細胞から構築されています。近年の研究で、老化や様々の脳の病気、衰えは神経細胞でなくグリア細胞の問題であることが明らかになっています。

研究者らは今回の研究は新たな脳治療の可能性を指し示すと言っています。

論文のラスト著者はデンマークの研究者でかつUSのSana Biotechnologyという会社の所属になっていますね。
会社のテクノロジーとして「We are developing platforms that can repair and control genes in cells or replace any cell in the body.(私たちは細胞の遺伝子と修復しコントロールしたり、生体内の細胞を置き換える技術の開発を行っています)」とありますね。
NASDAQに2021年に上場済み、40ドルスタートで今、3.5ドルか。もうこの手の会社の株には手を出さないぞー。でも会社名は覚えておこう。

Category:#細胞移植 #幹細胞




2021.12.17

脳の若返り可能な分子メカニズムが発見される。Plagl2強制発現+Dyrk1aのノックダウンで老化神経幹細胞が若返り3か月以上増殖して多数のニューロンを産生
脳の若返り可能な分子メカニズムが発見される。Plagl2強制発現+Dyrk1aのノックダウンで老化神経幹細胞が若返り3か月以上増殖して多数のニューロンを産生

↑BTW

亜鉛フィンガータンパク質 Plagl2 の強制発現とダウン症候群関連キナーゼ Dyrk1a のノックダウンの組み合わせでマウスで老化神経幹細胞を効率よく若返らせることに成功したとのこと。この方法をiPad法と名付ける(inducing Plagl2
and anti-Dyrk1a = iPaD)。

認知症の根本治療のための「ニューロン補充療法」とか言っているけど、まさに脳の若返り!

京大ウイルス・再生医科学研究所の研究者による報告。

認知症治療を目的としてDyrk1aの阻害剤としてカテキンのサプリメントを試す臨床試験が2013年に実施されたのが見られるね。以前から注目されていた分子のようです。
また同分子はダウン症治療のターゲットしても研究されているようです。Plagl2は認知能力と関連づけた研究はあまり見られない。増殖に関わるらしく「阻害」することで癌治療ターゲット候補として研究が見られる。脳で過発現させるにはウイルスベクターに頼るか、今はやりのmRNAワクチンのシステムとか使えそう。

脳が若返るってどんな感覚だろうね。

Category:#脳 #中枢神経 #神経




2018.11.30

MITメディアラボ×NHK×東芝によるの「Expansion Microscopy」を利用した脳のシナプス構造をまるごと情報化・映像化プロジェクト
MITメディアラボ×NHK×東芝によるの「Expansion Microscopy」を利用した脳のシナプス構造をまるごと情報化・映像化プロジェクト

↑BTW

Expansion Microscopyって知ってますか?MITメディアラボで開発されている方法で、簡単に言うと、脳とかの生体組織をオムツに入ってそうな高分子ゲルに浸して膨張させると、ドラえもんのスモールライトみたいに構造を保ったまま何百倍にも拡大出来るって技術です。脳は三次元に広がっているし、小さすぎるしで、そのままだと含まれる脳神経(シナプス)結合マップを完全に取得出来ないけど、Expansion Microscopyを使って膨張させれば全情報をゲット出来るって作戦です。

情報量はネズミの脳全体で100万TB、人間の脳で30億TBになるとのこと。

Category:#脳 #中枢神経 #神経




2018.03.09

過去の研究は過ち、人間の海馬ではサルやネズミと違って生後ほとんど新しい神経細胞が出来ない
過去の研究は過ち、人間の海馬ではサルやネズミと違って生後ほとんど新しい神経細胞が出来ない

↑BTW

 過去の研究では、記憶や学習、経験やストレスに関わる脳の部位「海馬」において、大人になったあとも少しは新しい神経が作られており、これを根拠に大人になってからも、学習、能力の向上には無限の可能性があると語られてきました。

Human hippocampal neurogenesis drops sharply in children to undetectable levels in adults, Nature, doi:10.1038/nature25975

 しかし、今回の研究では、過去の研究で得られた結果は、行われていた研究方法に過ちがあり、正しい方法で分析した結果、人間の海馬では生後1年ぐらいまでは少しだけ新しい神経が作られているものの、それ以降は新しい神経はまったく作られなくなることを報告しています。上記グラフの左が人間の結果です。縦軸に新しい神経の数、横軸に生まれてからの時間経過を示しています。生後1年以降にまったく新しい神経が作られていないことが分かると思います。一方、右のグラフはサルの結果ですが、サルでは人間よりも遅い段階まで新しい神経が作られていることが分かりますが、それでも7歳ぐらいでほとんど新しい神経は見られなくなります。

人間の脳はサルと比べて、生まれた時点でほぼ完成していると言えます。

Category:#脳 #中枢神経 #神経




2016.11.29

Nature記事:移植した脳神経細胞が大人の神経回路に取り込まれ機能していることが確認
Nature記事:移植した脳神経細胞が大人の神経回路に取り込まれ機能していることが確認

↑BTW

 これまで移植した脳神経細胞が、すでに出来上がっている大人の脳神経回路ネットワークで活用されるのかは不明でした。今回ドイツの研究者らは、マウスの脳内の視覚野に傷を作り、そこに赤ちゃんの脳内などに存在する未熟な神経幹細胞を移植しました。

 すると移植から4〜8週間後には、移植した神経細胞の一部がマウスの視覚野の神経ネットワークに取り込まれ、眼から入った映像刺激に応答して動作していることが確認されました。

 現在、iPS細胞などから未熟な神経細胞を造り出すことが可能になっています。将来、ダメージを追ったり、衰えた脳神経の働きを細胞を補充することで治療出来るかもしれません。

Category:#脳 #中枢神経 #神経




2011.02.09

アルツハイマー(Alzheimer)病の原因となるアミロイド前駆体(APP)が蓄積される原因を解明?(47news)(asahi)
[[アルツハイマー]]([[Alzheimer]])病の原因となるアミロイド前駆体(APP)が蓄積される原因を解明?(47news)

↑BTW

名古屋大の松本邦弘教授と久本直毅准教授らが解明。2011/2/9のJournal of neuroscienceに発表。

これまで、ニューロンの中心部から末端へのタンパク質の移動は「Kinesin 1」の働きであるこは分かっていましたが、運ばれたAPPが末端に貯まってしまう原因は分かっていませんでした。
今回、研究者らは「Dynein」というタンパク質がAPPの末端から中心部への移動を担っていること発見しました。Dyneinの働きを高める薬を開発すればアルツハイマー病の治療(進行)を防止出来るかもしれません。

実験は線虫で行ったようですので、これがヒトでも同じなのかは調べないといけませんが、線虫とヒトはAPPもDyneinの構造も同じなので、同じメカニズムである可能性があるそうです。アルツハイマー病の患者は国内だけでも120万人います。

Category:未分類




2004.01.24

脊髄損傷の治療に使えるかもしれないナノ繊維ゲル
脊髄損傷の治療に使えるかもしれないナノ繊維ゲル

↑BTW

研究者らの開発した直径5ナノメートル、長さ数100ナノメートルの多孔性のナノ繊維は通常液体だが、神経損傷部位などに液体状態で流し込んだのちにゲル状に固める事が出来る。
生体外でこのゲルに神経の幹細胞を含めて培養したところ神経伝達を行うニューロンのみが増殖して、神経形成を妨げるアストロサイトの増殖は起こらなかった。

このゲルを脊髄損傷部位などに流し込み脊髄損傷を治療する事が出来るかもしれない。

この研究者らは2001年にこのゲルを用いて骨の再生に成功しているらしい

論文掲載日はまだ不確定

Category:骨・軟骨・関節の治療、再生医療