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プリオン



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2010.10.22:アルツハイマーは感染するかもしれない
2004.12.01:脳に存在するCPEBはプリオンと似た振る舞いをし、長期記憶に関わっているかも

2010.10.22

アルツハイマーは感染するかもしれない
アルツハイマーは感染するかもしれない

↑BTW

アルツハイマーの原因であるβアミロイドタンパクを健康なマウスの脳以外の部分に投与するだけで、そのマウスの脳にアルツハイマー病患者様のプラークが形成されるそうです。
プリオンタンパク質と同じような原理の病気なのでしょうか。

Alzheimer's protein may spread through infection(newscientist)

Category:感染症

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2004.12.01

脳に存在するCPEBはプリオンと似た振る舞いをし、長期記憶に関わっているかも
脳に存在するCPEBはプリオンと似た振る舞いをし、長期記憶に関わっているかも

プリオンとは1つのタンパク質なのに2種類の立体構造を取る事を主な特徴として知られるタンパク質である。ヒトやウシにおいてはプリオン分子PrPcは2つめの立体構造PrPscに移行することで、凝集し分解されなくなり脳に害をなす。今回、研究者らはアメフラシ(Aplysia)の脳のプリオン分子が害をなすのでは無く、記憶に関して重要な役割を担っている事を発見した。
アメフラシの脳のCPEBというmRNA合成に関係する分子は、プリオンとよく似た部分を持ち、2種類の立体構造をとるが、凝集形態になった時に、このタンパク質の機能が上昇する事を発見した。この仕組みは長期間物事を記憶するために利用されていると考えられCPEBが凝集形態をとり持続的に活性を持つ事により長期記憶をおこなっているらしい。実際にCPEBの活性を止めたところ、細胞は短期的な記憶に関する反応は正常であったが、長期的記憶に必用な反応に障害が生じた。

A Neuronal Isoform of CPEB Regulates Local Protein Synthesis and Stabilizes Synapse-Specific Long-Term Facilitation in Aplysia
Cell Vol 115, 893-904, 26 December 2003

A Neuronal Isoform of the Aplysia CPEB Has Prion-Like Properties
Cell Vol 115, 879-891, 26 December 2003

論文掲載は2004/12/01

Category:脳・中枢神経・神経