キーワード分類ページ ↑B

エピゲノム



----------このキーワードを使っている記事----------
2024.12.03:一度太ると脂肪細胞は太っていた時の情報をエピゲノム(DNA修飾)に保存し維持するのでリバウンドは必然(Nature 2024年11月報告)
2023.04.06:Wikipediaのアンチエイジング研究年表(Timeline of aging research)がよくまとまっている
2023.02.20:ゲノムのメチル化度合いを測定すると実年齢が正確に測定出来る。メチル化を制御する技術と組みわわせて若返りの試みも
2016.08.30:改変CRISPR/Cas9で狙った遺伝子を脱メチル化する技術が開発される

2024.12.03

一度太ると脂肪細胞は太っていた時の情報をエピゲノム(DNA修飾)に保存し維持するのでリバウンドは必然(Nature 2024年11月報告)
一度太ると脂肪細胞は太っていた時の情報をエピゲノム(DNA修飾)に保存し維持するのでリバウンドは必然(Nature 2024年11月報告)

↑BX.COM

海外ではセマグルチド(semaglutide)やチルゼパチド(tirzepatide)に代表されるグルカゴン受容体アゴニストを主成分とするダイエット薬が大人気のようですが、これらのダイエット薬を飲むの止めた後には、しっかりと体重増が再び増加する(ヨーヨー効果)があることは臨床試験結果からも明らかです。

今回の研究ではこのヨーヨー効果による体重のリバウンドが単なる食べ過ぎなどでは無いことを報告しています。すなわち、一度太ると脂肪細胞は太った時の代謝情報を保存しており、太る前よりも太りやすい状態を維持しているということです。

この太りやすい情報はエピゲノム(メチル化やアセチル化などのDNA修飾)で保存されているとのことです。

この論文ではこれらのエピゲノムのコントロールが今後の「リバウンド防止薬」の開発の糸口になるだろうと書いています。


(省略されています。全文を読む

Category:ダイエット・メタボリックシンドローム




2023.04.06

Wikipediaのアンチエイジング研究年表(Timeline of aging research)がよくまとまっている
Wikipediaのアンチエイジング研究年表(Timeline of aging research)がよくまとまっている

↑BX.COM

他に延命(life extention)の戦略(Strategies)の項目も充実
2023年に上がっている項目を見ると
・長寿を目的としたカロリー制限の臨床試験結果が報告される
・AIを使った脳年齢を算出するプログラムの報告
・DNAメチル化を指標にした老化時計が健康の良い指標になることの報告
・デビット・シンクレアの13年にもおよぶ研究で哺乳類における老化の主要因はエピゲノムとの結論
・山中4因子を使ったマウス細胞のin vivo再プログラミングでマウスを延命する研究
・人間のゲノム中にひそむレトロウイルスが老化に関わっている可能性に関するレビュー
・細胞内の過剰な基礎エネルギー消費(Hypermetabolism)が老化のトリガーになるとの報告。

上がっている項目として
・老化細胞除去薬(Senolytics)
・食事制限とサプリメント
・その他のアプローチ
とあり、その他のアプローチには、遺伝子/エピゲノム改変、細胞のリプログラミング、エピゲノム再プログラム、ステムセルを増やす、ナノメディシン、組織工学、などなど。
(省略されています。全文を読む

Category:#エイジング関連まとめ




2023.02.20

ゲノムのメチル化度合いを測定すると実年齢が正確に測定出来る。メチル化を制御する技術と組みわわせて若返りの試みも
ゲノムのメチル化度合いを測定すると実年齢が正確に測定出来る。メチル化を制御する技術と組みわわせて若返りの試みも

↑BX.COM

↓エピゲノム(遺伝子のメチル化度合い)と実年齢がぴったり一致しています。


20代〜70代の421名をDNAシークエンサーでエピゲノム(遺伝子のメチル化度合い)を測定。エピゲノムの特徴が実年齢と一致しており、人体の老化を客観的に定量化することが出来ております。

また、100歳以上の長寿者のエピゲノムを分析したところ、100歳以上に到達している人は年齢よりもエピゲノムが若く保たれていることが分かりました。具体的には、がん遺伝子や認知能力の遺伝子は若い状態に保たれ、抗炎症に関するエピゲノムは年齢よりも進んだ状態である傾向が強いことが分かりました。

エピゲノムに関しては市販薬のメトホルミンなどを飲ますことでエピゲノムを若返らせる研究が報告されています。
またCRISPR/Cas9を用いて特定のゲノムのメチル化を解除する技術も開発されています。
これまで「若返り」研究をしたくても「どれぐらい若返ったか」の測定が難しいという課題があったと思います。
この方法「生物学的な年齢」を測定することは、色々な治療や薬による若返り効果を厳密に測定するのに有効と思います。

また、開発されている様々なエピゲノムを操作する方法で本当に寿命が変化するのか大変興味深いところです。
(省略されています。全文を読む

Category:#診断技術




2016.08.30

改変CRISPR/Cas9で狙った遺伝子を脱メチル化する技術が開発される
改変CRISPR/Cas9で狙った遺伝子を脱メチル化する技術が開発される

↑BX.COM

健康維持や病気発症におけるDNAメチル化の重要性にも関わらず、自在に特知恵の遺伝子配列のメチル化を制御し、機能を探ったり、治療を行う技術はこれまでありませんでした。今回、群馬大の畑田教授らは、以前に発表していたdCas9-SunTagという技術を特定遺伝子の脱メチル化の効率向上のために改変しました。

具体的な改良としては元のSunTagが5アミノ酸のリンカーで分割された10コピーのGCN4ペプチドから構成されていたのに対し、今回リンカーの長さを22アミノ酸としたところ、9種類の遺伝子で試した結果、7種類の配列で脱メチル化の効率は50%を超え、うち4種類で90%を超えていました。

この技術により「選択的脱メチル化」という新しい種類の治療方法が可能となります。

「メチル化」はエピゲノムとも言われ、ゲノムと異なり生活習慣などの影響を受けて変化し、病気の原因ともなり、また一部は子孫に受け継がれることが分かっています。

この技術、スーパー高校生バイオロジストの片野君が狙っていたような。


(省略されています。全文を読む

Category:治療技術