脳老化を遅らせうる新規遺伝子候補と新規医薬品を3万人の脳MRIと実年齢のギャップ解析で多数見つけた。CA4、RRM1、TUBBなどの遺伝子に可能性あり
↑BX.COM脳の老化度と実年齢の差異は脳の健康状態を評価する上で有用ですが、脳の老化度に影響を与える遺伝子が具体的に何なのかは明確ではありません。研究者らはMRIを使って29097人を脳を分析、実年齢とのギャップを用いて分析を行ったところ下記の結論に至りました。
- 64の医薬品を作れそうな遺伝子を見つけ出した。
- その64種類の候補遺伝子に関係する医薬品の中にはケルセチンなど既にアンチエイジングの臨床試験が行われている医薬品が含まれていた。シロリムス、レスベラトロール、テストステロンなど
- その中で2つの根拠のある遺伝子は37あり、3つの根拠のあるもっとも有望な遺伝子は7つだった。→MAPT, TNFSF12, GZMB, SIRPB1, GNLY, NMB, and C1RL,

出典:Genetically supported targets and drug repurposing for brain aging: A systematic study in the UK Biobank
青字が脳のアンチエイジングに影響しそうな遺伝子、赤色が既にアンチエイジング効果が知られている薬で、それらの遺伝子に関わっているもの。黒は今回新しく候補として見出した医薬品になります。
新しく見出したアンチエイジングに関して未開の遺伝子はCA4、RRM1、TUBBあたりでしょうか。
CA4(降圧剤のターゲット遺伝子)の関連文献は
RRM1(抗がん剤のターゲット)の関連文献はTUBBはチューブリンの遺伝子(抗がん剤のターゲット)3D-ViTというモデルは脳のMRI像から実年齢を誤差3歳以内で判別するらしい
Category:未分類
2025.07.04(金)
ルペド社(Rubedo Life Sciences)が肌の老化細胞を標的としたRLS-1396の臨床試験を開始
↑BX.COM臨床試験としては慢性の炎症性皮膚疾患である乾癬(かんせん、Psoriasis)の治療として実施、同じ薬を強皮症(Systemic Sclerosis/Scleroderma)の薬としても開発中。
RLS-1496の作用メカニズムはGPX4(グルタチオンペルオキシダーゼ4)制御らしい。GPX4はフェロトーシス(ferroptosis)に関わっているとのこと。酸化された脂質が細胞に蓄積すると細胞死シグナルになるとのこと。
- Rubedo Life Sciences(ルペド社公式Webページ)
- On the past, present and future of senotherapeutics | npj Aging
- Targeted senolytic prodrug is well tolerated and results in amelioration of frailty, muscle regeneration and cognitive functions in geriatric mice | Research Square
- Induction of ferroptosis selectively eliminates senescent tubular cells(American Journal of Transplantation, Volume 22, Issue 9, September 2022, Pages 2158-2168)
Category:#アンチエイジングを目指す企業
2025.06.26(木)
↑BX.COM
月1回の自己注射で済むならMariTideが人気になりそうな気も。でも値段高いかな?
↓最近日本でも薬局で購入出来るようになったオルリスタットは全く別のメカニズムです。
Category:ダイエット・メタボリックシンドローム
Keyword:糖尿病/173
2025.06.24(火)
2023年に発表されたタウリンがアンチエイジングによくマウスの寿命が延びるとする論文はフェイク?
↑BX.COM2023年に下記のような研究を紹介しました。
また人間において血中タウリン濃度は個人差が非常に大きかったですが、その濃度と老化の指標に間に関係は見られませんでした。
以前の研究はインドの研究者主導で、アメリカ、ドイツ、オーストラリアなど多数の研究者が著者に名を釣られています。今回、タウリンを飲むと寿命が延長する部分の追試験を行い否定したわけでは無いですが、元となる老化に伴う血液中のタウリン濃度の低下に関する背景データがここまで否定されているとなると、そちらの結果もアヤシイかもしれません。
日本でタウリンといえば大正製薬のリポビタンDですね。
タウリンの力と疲労回復の研究成果 3 users
Category:#サプリメント
2025.06.01(日)
月経血から健康マーカーを検出する世界初の生理用ナプキン「MenstruAI」をスイスの研究者が開発
↑BX.COM癌やその他の様々な病気を検出出来るそうです。ナプキン表面にクロマトLBAを仕込んでいる感じ。筆頭著者がなかなかイケメンな男性だな
妊娠とかが分かったら便利そう!と思ったけどよく考えたら無理か。
Category:#診断技術
Keyword:妊娠/59
2025.05.29(木)
バイハッカー達御用達の:キノコのサプリメント7種類(2025年度版)
↑BX.COM- Chaga (チャーガ・カバノアナタケ)(Inonotus obliquus)
- Cordyceps(ノムシタケ) (Cordyceps sinensis)
- Lion's Mane(ヤマブシタケ) (Hericium erinaceus)
- Maitake (マイタケ)(Grifola frondosa)
- Reishi(霊芝) (Ganoderma lucidum)
- Shiitake (シイタケ)(Lentinula edodes)
- Turkey Tail (カワラタケ)(Trametes versicolor)
ノムシタケはいわゆる「冬虫夏草」か
冬虫夏草って高級品かと思ったら安いんだな。飲んでみようか
(省略されています。全文を読む)
Category:#サプリメント
2025.05.26(月)
Xプライズ財団の10年若返り技術に1億ドルを与えるコンペ、トップ40チームに日本から6団体
↑BX.COMこのコンペは寿命を伸ばすことを目的とするHealthspan部門と、FSHD(顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー)治療方法を開発する部門の2本立てで進められているようです。
日本から25チームが参加。そのうち、Healthspan部門に19チーム、FSHD部門に6チーム
Healthspan部門では2026年に10チームに絞られ、2030年に最優秀チームを決めるようです。
日本からの参加チームの名前としては下記が見られます。
- Abe Yoando Pharma Co., Ltd.
- AutoPhagyGO
- Goda Lab
- Japan Longevity Consortium
- LogIN (Longevity Innovator)
- TIME TRAVELER AND CURREIO
- ASAGI Labs
- Alpha Rejuvenation
- BOOCS & Plasmalogen
- LIFE IS LONG
- Nishimura Lab
- TAZ Inc.
いくつかプレスリリースが見られます。
(省略されています。全文を読む)
Category:未分類
2025.05.13(火)
中国の CIBRとNeuCyber NeuroTech社の脳インプラント・プロジェクトがマスク社のニューラルリンクを追い抜きつつある
↑BX.COMChinese Institute for Brain Research(CIBR)とNeuCyber Neurotech (Beijing) Co.LtdはNeuralinkに似たワイヤレス版のチップ「Beinao No.2」を開発中とのこと。今後12〜18カ月以内に初の人体試験を計画。来年には50人に埋め込む臨床試験を計画。この手の技術開発は倫理の緩い国には勝てそうもないかもよ
Category:#生物ー機械インターフェイス
Keyword:Neuralink/10
2025.04.22(火)
AIの進歩と老化研究の進展により近いうちに「寿命脱出速度」(longevity escape velocity)に達するとする考え
↑BX.COM近年、動物実験などでも「これらによる寿命延長効果は1年の投与で2か月の延命に相当する」みたいな書き方を見かけます。2022年に紹介したLongevica社は市販の1033の医薬品を分析し、寿命脱出速度の16〜22%の効果をもたらす組み合わせを見つけたとのこと。
寿命は様々な複合的限界の集合であるので一つのアンチエイジング方法で100%を超え寿命脱出速度を超えることは無いと思いますが、複数の方法の組み合わせにより超えられる可能性は否定出来ませんね。
(省略されています。全文を読む)
Category:未分類
Keyword:平均寿命/30
2025.04.17(木)
新型コロナ薬入りのチューインガムで感染者の症状を緩和する臨床試験が実施中。インフルエンザやヘルペスウイルス用も開発中
↑BX.COMペンシルベニア大の研究者がACE2チューインガムの効果をプラセボ対象二十盲目試験で評価しているようです。
常温保存可能な抗ウイルスタンパク入りのチューインガムでインフルエンザとヘルペスウイルスの感染を95%減らせられるという研究結果も