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2024.12.03
一度太ると脂肪細胞は太っていた時の情報をエピゲノム(DNA修飾)に保存し維持するのでリバウンドは必然(Nature 2024年11月報告)
海外ではセマグルチド(semaglutide)やチルゼパチド(tirzepatide)に代表されるグルカゴン受容体アゴニストを主成分とするダイエット薬が大人気のようですが、これらのダイエット薬を飲むの止めた後には、しっかりと体重増が再び増加する(ヨーヨー効果)があることは臨床試験結果からも明らかです。
今回の研究ではこのヨーヨー効果による体重のリバウンドが単なる食べ過ぎなどでは無いことを報告しています。すなわち、一度太ると脂肪細胞は太った時の代謝情報を保存しており、太る前よりも太りやすい状態を維持しているということです。
この太りやすい情報はエピゲノム(メチル化やアセチル化などのDNA修飾)で保存されているとのことです。
この論文ではこれらのエピゲノムのコントロールが今後の「リバウンド防止薬」の開発の糸口になるだろうと書いています。
エピゲノムの変化は老化の主要な原因の一つと報告されており、ゲノムのメチル化具合(エピゲノムの変化)を測定することで正確に年齢を測定することが可能であり
このエピゲノムを制御することで老化を遅らせたり出来ることも報告されています。
DNAのエピゲノムの変化は癌とも密接な関わりが報告されており一部の癌治療薬には脱メチル化剤が承認されています。これらを利用しダイエットのリバウンドを抑制したりアンチエイジングしたり出来る可能性があるのでしょうか。
デシタピンやアザシチジンなどです。これらはゲノム内のDNAを非特異的に脱メチル化するようですが、狙った部位のDNAのみを脱メチル化するエピゲノム編集技術も報告されています。
Category:ダイエット・メタボリックシンドローム
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