2016.12.143種類の低分子化合物を加えるだけで成熟肝細胞から増殖・再分化可能な肝前駆細胞(CLiPs)を作り出せる /14
2001.05.22ブタ肝細胞を使った人工肝臓の移植を承認((朝日新聞)) /3
2007.06.18脾臓(spleen)と肝細胞で腹腔内に補助肝臓を作ることが出来る /3
2007.06.18マウスの背中に補助肝臓を作ることに成功 /3
2007.04.13肝臓の再生は、そんな難しいメカニズムでは無いようだ(ScienceDaily)
2005.03.03無重力を利用して肝細胞から立体的な肝臓を作る(河北新聞)
2040.01.02先天性異常マウスの肝細胞にウイルスで正常遺伝子を組み込み、再び移植すると正常細胞により肝臓が置き換わった
2004.11.01細胞融合を積極的に利用した骨髄細胞移植による肝臓再生の試み(マクロファージ系細胞が有用!)
2003.11.18肝臓再生の臨床試験開始
2003.05.07アメリカ、ノースカロライナ大学がヒト肝細胞を用いた体外型人工肝臓の臨床試験開始
2003.04.24骨髄細胞を移植すると先天異常のある肝臓も再生するがそれは細胞融合によるものだった
2003.03.28産総研と岡山大学、ヒトの肝細胞を使った人工肝臓で数年以内に臨床応用目指す
2003.03.14臍帯血から肝細胞を作り出すことに成功
2001.06.01自ら血管を構築させ細胞移植により二つ目の肝臓を形成した
2000.11.01骨髄移植をすると肝臓も再生する
2000.05.10肝細胞移植はドナー細胞が増殖し、構造を形成するのに時間がかかるのであまり、有効ではない
2000.02.18ガン遺伝子を組み込み増殖させた肝細胞を移植した
1986.09.12腹腔内へ肝細胞を移植することにより肝機能を果たさせる事が出来る
1979.12.01肝細胞を脾臓の中に移植すると脾臓の中に肝臓を形成した
2016.12.14
3種類の低分子化合物を加えるだけで成熟肝細胞から増殖・再分化可能な肝前駆細胞(CLiPs)を作り出せる
成熟肝細胞にROCK阻害剤であるY-27632,TGFβ阻害剤であるA-83-01,GSK3阻害剤であるCHIR99021の3つの低分子化合物を組み合わせて加えたところ2週間で30倍に増殖したそうです。この細胞をCLiP(chemically induced liver progenitor,化学的に誘導された肝前駆細胞)と命名。
治療や再生医療にどう使うかはちょっと思いつかないけど、ガチョウやアヒルを苦しめずにフォアグラが作れるかもしれない(笑) 低分子化合物によるin vitroにおける成熟した肝細胞から肝前駆細胞へのリプログラミング : ライフサイエンス 新着論文レビュー
2001.05.22
↑BTW
九州大学でブタの肝細胞を使って人工肝臓を作り末期の肝不全患者に移植するという治療法の実施が承認された。
倫理委員会は異種の動物の細胞を使うことで起きる感染や倫理面の問題を議論してきた。
九州大学ではこれからブタの飼育を始める。実際の臨床応用の時期については未定
アメリカではガンガン移植用のブタ飼育してるぞ。大丈夫か?
人工肝臓って言ってもどうせ、容器にブタの肝細胞つめて、血管つなげただけでしょ。
2007.06.18
脾臓(spleen)と肝細胞で腹腔内に補助肝臓を作ることが出来る
↑BTW研究者らは、摘出した脾臓に細胞の足場となるゲルとともに肝細胞を入れ腹腔内に肝臓に接着させ移植することで脾臓が補助肝臓として働くことを発見した。
肝細胞を含んだ脾臓は移植後、数日で肝臓から血流が通うようになり脾臓内の肝細胞は肝臓としての機能を維持し、アルブミンの産生や、解毒作用を果たしていることが確認された。
肝細胞は移植すると肝臓としての機能を果たすことが以前より報告されているが、身体に必要な機能を果たさせるためには大量の肝細胞を移植しなければならず移植場所が無いことが問題であった。この移植方法は、大量の肝細胞を移植することが出来る。移植に用いる脾臓をどのように調達するかなど問題もあるが、接着させるだけで、血管を縫合させる必要が無いなど非常に興味深い方法である。
2007.06.18
↑BTW
研究者等はヒトの遺伝子を持つ肝臓の細胞を特殊な温度感受性シートを用いて培養し、平面のシート状の肝臓組織を作り出した。このシート状の肝臓をマウスの皮下に移植したところ、補助肝臓として200日間機能することを確認した。このシートは4枚まで重ねて移植することが出来、補助肝臓の性能も枚数に応じて上昇した。
2007.04.13
肝臓の再生は、そんな難しいメカニズムでは無いようだ(ScienceDaily)(JBC)
↑BTWDNAチップで再生中の肝臓の遺伝子を解析したところ、個体発生時に発現する遺伝子は見られず、再生時の遺伝子のみが発現していたそうだ
Restoration of Liver Mass after Injury Requires Proliferative and Not Embryonic Transcriptional Patterns
J. Biol. Chem., Vol. 282, Issue 15, 11197-11204, April 13, 2007
アメリカ、ボストンの研究者
2005.03.03
物質・材料研究機構の谷口英樹 氏らの研究
細胞を入れた培養液を毎分10回回転させる微少重力環境で培養するそうです。
再生医療学会で発表かな?
研究者等は膵臓の再生にもチャレンジしたいと語っているそうだ、
無情力は宇宙に行くのでは無く、毎分10回程度、培養容器を回転させることで極めて重力の少ない環境を作り出す。
Keyword:谷口英樹/1
2040.01.02
先天性異常マウスの肝細胞にウイルスで正常遺伝子を組み込み、再び移植すると正常細胞により肝臓が置き換わった
FAH欠損マウスにレトロウイルスを用いてFAHを導入した肝細胞を移植すると、肝臓全体がFAH発現細胞によって置き換えられた
2004.11.01
細胞融合を積極的に利用した骨髄細胞移植による肝臓再生の試み(マクロファージ系細胞が有用!)
Myelomonocytic cells are sufficient for therapeutic cell fusion in liver
Nature Medicine vol.10 p.744-8(2004)(7月号)
Holger Willenbring, Markus Grompe et al.
これまでの研究により遺伝的な肝臓疾患(Fah欠乏症)のネズミ肝臓に骨髄細胞を移植する事により骨髄由来肝細胞(BMHs)が出現し肝臓を再生させてを治療出来る事が報告されている。
骨髄の細胞が肝臓の細胞にどのように変化するのかという点に関しては2種類の経路がある事が分かっており、1つはいわゆる「分化」により骨髄細胞が肝臓の細胞に変化するという事、そしてもう一つは骨髄細胞が元からある肝臓の細胞と細胞融合することにより肝臓の細胞になるという経路である。
今回、研究者らはこの2つ目の細胞融合を効率よく起こすための研究を行った。
Rag1遺伝子欠損マウスの血液幹細胞をFah欠損マウスに移植しどれぐらいの細胞が細胞融合を起こすか調べたところ、顆粒球由来マクロファージ前駆細胞(GMPs)や骨髄細胞由来マクロファージ(BMMs)を移植した時、BMHsの誕生が効率的に起きる事が分かった。
すなわち骨髄細胞全体を移植するよりも骨髄細胞中に含まれるマクロファージや高い増殖能を持ったマクロファージ前駆細胞を移植することにより、より効率的な細胞融合を起こすことが出来、細胞融合による免疫拒絶の心配のない組織再生に用いる事が出来ると考えられる。
Keyword:マクロファージ/24
BMHs/1
細胞融合/2
GMPs/1
BMMs/1
2003.11.18
思い肝硬変の患者に自己の骨髄細胞を移植
試験を行う山口大学の沖田病院長は東大との共同研究で
3000匹のマウスに肝障害を起こさせ、骨髄を移植したところ1ヶ月後に骨髄細胞から
分化した細胞が肝臓の20〜25%を占め、4ヶ月後には40〜70%を占めていたそうです。
3000匹ですか・・・・下僕がたくさんいてうらやましいなぁ。。。。
2003.05.07
アメリカ、ノースカロライナ大学がヒト肝細胞を用いた体外型人工肝臓の臨床試験開始
2003.04.24
骨髄細胞を移植すると先天異常のある肝臓も再生するがそれは細胞融合によるものだった
肝臓の機能に生まれつき異常のあるマウスに正常な肝臓を持つマウスの骨髄を移植すると骨髄細胞が移植したマウスの細胞に置き換わるだけでなく、肝臓の細胞も正常なマウスの物に置き換わることが知られている。これは置き換わった骨髄細胞の一部が肝臓細胞に変化した為であると考えられてきたが、この報告ではこれらの置き換わった細胞はドナー骨髄細胞とホスト肝細胞が融合した物であることを示している。
骨髄移植後、2ヶ月ほどして肝臓が置き換わり出すことから、研究者らは、肝臓細胞と細胞融合するのは移植した骨髄細胞そのものでは無く、骨髄細胞から作られた成熟細胞(T細胞、B細胞、マクロファージなど)が肝細胞と融合している可能性があると推測している。
研究者らは骨髄細胞が他の細胞に変化する能力は実は無く、細胞融合する能力があるだけでは無いかと考えている。
(Cell fusion is the principal source of bone-marrow-derived hepatocytes(Nature vol.422 p.897-901))
この論文の次のTransplanted bone marrow regenerates liver by cell fusion.(Nature 2003/4/24 ,vol.422 p.901-904)も同様の事を示している。
2003.03.28
産総研と岡山大学、ヒトの肝細胞を使った人工肝臓で数年以内に臨床応用目指す
小林先生かな?なんだ?薬学会でも同じ事発表したのか?
記事には書いてないが、ヒトから取り出した肝細胞に自殺機能付きテロメラーゼを組み込んで、一時的に不死化させ増やしてビンに詰め込み、そのビンに患者の血液を循環させる事で肝機能を補助ってヤツね
2003.03.14
成功したのは東京医科歯科大の寺岡弘文教授らのグループ
なんか、骨髄から肝細胞作れるから、わざわざ、しかもちょっとしか無い臍帯血を使うメリットはあまり無いのでは?
Keyword:臍帯/8
2001.06.01
研究者達は、マウスのおなかの中にメッシュで疑似的に臓器を形成しそこに肝臓の細胞を入れて移植した。この時、移植した肝細胞に血管形成を促進する遺伝子「VEGF」を導入しておくことで、お腹の中の疑似的な臓器は自ら血管系を構築し、移植された宿主の血流を呼び込みアルブミン遺伝子の発現など第二の肝臓として機能していることが確認された。
細胞から臓器を形成するというのは再生医学の大きな目標だけど、これまで皮膚とか簡単な組織でしか成功していない。この研究者らはカラダの中という環境を利用することで細胞より臓器を作ろうとしているわけですね。う〜んよい考えだ(^^)
通常、細胞を移植しても血管系が出来てなければ、栄養も酸素も来ていないため移植した細胞はすぐ死んでしまいます。この問題を血管形成促進という方法で克服しています。
むろん、こうして形成した2つめの肝臓はすでに血管が形成されているのでこの血管を外科的に接合してやれば別の個体に移植することも可能でしょう。すなわちあなたの細胞を取ってきて、他の人のお腹の中で肝臓を作って出来たらあなたに移植すると♪
これで二日酔いもこわくない♪(笑)
2000.11.01
研究者らは遺伝子異常があり肝臓がうまく働いていないマウスに正常なマウスからとってきた骨髄細胞を静脈注射した。すると移植した骨髄細胞は骨髄だけにとどまらず肝臓の細胞にも変化し、うまく働いていない本来の肝細胞を置き換える形で正常な肝細胞が増殖することを発見した。
さらに骨髄細胞をさらに精製した造血幹細胞でも肝臓を再生できた。これにより骨髄移植は肝臓治療への応用が期待できる。
人間でも免疫拒絶反応さえどうにか出来ればすぐ実用化できそうだね。この方法を用いれば生まれつき肝臓に疾患がある人でも、免疫が適合する人の骨髄を注射してもらえれば1年もすると肝臓だけは健康な人のものに置き換わって。その後の人生は健康で暮らせるって感じかな。
ホントなら数年以内に人間でも試されるでしょう。
2000.05.10
肝細胞移植はドナー細胞が増殖し、構造を形成するのに時間がかかるのであまり、有効ではない
毒物誘導肝障害の治療のためにはドナーの肝細胞が増殖し、ダメージを受けた肝組織の大部分を置き換えられなければいけない。著者らはマウスを用いたモデルでの肝細胞移植は、ほとんど生存率の改善に貢献していないことを示している。死んでしまったマウスの大部分ではドナー細胞がある程度増殖しているにも関わらずである。
これは恐らく、ドナーのPCがきちんと肝構造を形成していないせいだろう。この事は移植された肝細胞が増殖し、機能する肝組織を作るには時間がかかることを示している。
(Hepatocyte transplantation in a model of toxin-induced liver disease: variable therapeutic effect during replacement of dameged parenchyma by donar cells(Nature Medicine vol.6 p.320))
2000.02.18
肝細胞は強い増殖能力を持っており、肝臓を70%切除しても数週間のうちに元の大きさまで回復する。しかし、現在のところ体外では増殖させることができず、このことが肝細胞を用いた人工臓器作製、細胞移植による急性肝不全治療などの試みの妨げとなっていた。
今回、著者らは、ラットの肝細胞を摘出し、ウイルスを用いてガン遺伝子を導入した。これにより、肝細胞は癌細胞同様、体外でも増殖し、48時間で2倍に増えた。しかし、この細胞を移植すると、体内でも増殖を続けガン化してしまう可能性がある。
著者らは更に、細胞にガン遺伝子を切り離すことの出来るウイルスに感染させ、増殖を止めてか移植した。
何もしないラットは10匹すべてが死んだが、この治療を施したラットは10匹中6匹が生存した。
問題なのは効果があったかどうかでは無くて、生存したラットの肝臓が死ぬまでガンにならない事が重要だ。と思う。
ちなみに、おいらが予想していた通りの報告だね
Prevention of Acute Liver Failure in Rats with Reversibly Immortalized Human Hepatocytes(Science p.1258-1262)
1986.09.12
腹腔内へ肝細胞を移植することにより肝機能を果たさせる事が出来る
血液中にアルブミンが存在しない突然変異ラットの腹腔内に正常なラットから単離した肝細胞を移植した。細胞のみを移植しても影響が無いのに対し、肝細胞をコラーゲンコートされたビーズに接着し移植すると血液中のアルブミン量が上昇した。肝細胞はビーズに接着させることで腹腔内でも生存し肝機能を果たすことが可能と考えられる。
Replacement of liver function in rats by transplantation of microcarrier-attached hepatocytes(science vol.233 no.4769 p.1190-2)
1979.12.01
ラットの肝細胞を分離して脾臓に移植すると移植された肝細胞は脾臓内に留まって、14〜17ヶ月後には脾臓の中に肝臓に似た構造を作り出した。また脾臓の中の肝細胞はアルブミンやグリコーゲンなどを出しており、肝臓としての機能を持っていた。
アルコールの飲み過ぎなんかで肝臓がダメになっても、脾臓を第2の肝臓にしておけば安心♪
いつもの2倍お酒が飲めるかもしれない
(Morphology and function of isolated hepatocytes transplanted into rat spleen.(Transplantation vol.28 no.6 p.499-505))
Cation!!注意:このページには動物実験などで得られた研究段階の情報が含まれています。これらはなんら、人間に適用した時の効果を保証するものではなく、これらの情報を元にとった行動によりいかなる不利益を被っても管理人は一切責任を負いません。このページの話はあくまで「情報」としてとらえてください。