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2024.03.22加齢に伴う認知能力の低下はCaMKII(Ca2+カルモジュリン依存プロテインキナーゼ)のニトロシル化の減少により起こっているとの報告(2023年7月報告) /47
2023.06.22鼻にプシュっとするだけでCRISPR法で脳の遺伝子編集してセロトニン受容体を破壊。マウスを悩みフリーにすることに成功 /13
2023.05.08イーライリリーのアルツハイマー治療薬「Donanemab」が最終臨床試験(P-III)で好成績。翻訳後修飾された脳内に蓄積するAβにのみ結合する抗体 /19
2023.05.06寝不足により脳のお掃除役のマイクログリアの活性が低下しアルツハイマーの原因となるアミロイドベータが蓄積していく事を示すマウス実験 /19
2023.02.15電極入りの帽子による非侵襲的方法で65歳以上の作業記憶と長期記憶を別々に改善する実験に成功(2022年8月報告) /3
2021.12.17脳の若返り可能な分子メカニズムが発見される。Plagl2強制発現+Dyrk1aのノックダウンで老化神経幹細胞が若返り3か月以上増殖して多数のニューロンを産生 /12
2019.04.17高齢者の短期記憶を頭部に電極を貼り付けるタイプの電気刺激で20代まで改善することに成功。ただし効果は25分の刺激で1時間だけ /10
2018.11.30MITメディアラボ×NHK×東芝によるの「Expansion Microscopy」を利用した脳のシナプス構造をまるごと情報化・映像化プロジェクト /9
2018.10.22やはり間違いない?アルツハイマー病の原因がHSV-1ウイルスが原因であることを裏付ける研究論文が繰り返し発表されている /234
2018.07.30成功なるか?iPS由来細胞移植によるパーキンソン病治療臨床試験が8月1日スタート /101
2018.07.12エーザイのアルツハイマー「治療」用アミロイドβ抗体「BAN2401」、Ph-II試験で効果確認、株価上昇! /16
2018.03.09過去の研究は過ち、人間の海馬ではサルやネズミと違って生後ほとんど新しい神経細胞が出来ない /129
2016.11.29Nature記事:移植した脳神経細胞が大人の神経回路に取り込まれ機能していることが確認 /5
2015.12.15EPPSという激安薬物でアルツハイマー病の原因である脳内のAβ蓄積を分解し認知能力回復出来るとの研究報告 /117
2015.08.20豆粒大、妊娠5週の胎児に相当する人間の脳を試験管の中で作ることに成功との報告 /15
2013.06.14他人が運動している映像をビデオで見ることが脳梗塞(脳卒中)の良いリハビリになる /8
2009.03.20脳の老化は27歳からスタートする(/.jp)
2010.11.10バイリンガルは統計上、アルツハイマーの発症が5年遅い(AFPBB) /12
2012.01.18将来、膨大な数の認知症患者が世界経済に危機をもたらす可能性。治療の可能性 /1
1999.12.01ES細胞を移植することにより、損傷したラットの脊髄が少し回復した
2002.04.10末梢神経を再生させる新手法を開発((朝日新聞))
2009.07.24電流刺激を使って学習能力を向上させるヘッドギア /1
2009.05.213MS試験(Modified mini-mental state test)
2008.12.29アルツハイマーの原因は脳への血流量低下だとする研究 /1
2009.06.22アルツハイマー病、カフェインで改善 マウス実験で確認(asahi) /3
2008.10.24マウスの記憶の選択消去に成功、PTSDの治療に有効か
2008.09.09記憶に用いられているニューロンの特定に成功
2008.09.16脳細胞移植でパーキンソン病の進行を予防、ハーバード大学医学部が研究報告
2008.09.11統合失調症:脳に未成熟な領域 マウスで確認 治療法期待(mainichi)
2007.11.18母親がアルツハイマーを発症している人の脳内で部分的な代謝異常が発見される傾向にある /1
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2024.03.22
加齢に伴う認知能力の低下はCaMKII(Ca2+カルモジュリン依存プロテインキナーゼ)のニトロシル化の減少により起こっているとの報告(2023年7月報告)
CaMKIIのニトロシル化が減らないようにすることで加齢による認知機能の低下を抑制する薬が作れるかもしれない。って話
このあたりにCaMKIIの脳における重要な役割が近年明らかになってきた話が説明されています。
アメリカNIHの研究者による報告です。
2023.06.22
鼻にプシュっとするだけでCRISPR法で脳の遺伝子編集してセロトニン受容体を破壊。マウスを悩みフリーにすることに成功
↑BTW
鼻にCRISPER法の遺伝子編集AAVウイルスベクターを垂らすだけで脳内の遺伝子を編集しています。ターゲットは5HT-2A(セロトニン受容体の一つ)。
この前、ハエが仲間の死体でショックを受ける時に作用していると報告されていた受容体と同じだね。
その気になればDIYで色んなベクター作って人体の遺伝子改変して肉体改造出来ちゃう時代だな。
Keyword:セロトニン/16
2023.05.08
イーライリリーのアルツハイマー治療薬「Donanemab」が最終臨床試験(P-III)で好成績。翻訳後修飾された脳内に蓄積するAβにのみ結合する抗体
↑BTW
凄いと言っても病状が止まるわけでは無いのか。。。
この抗体はアミロイドベータ全てに結合するわけではなく脳内に蓄積したAβのみに存在するN末がピログルタミル化されたもののみに結合するらしいので、副作用が少ない可能性。
アルツハイマー病治療を目的にした抗Aβ抗体はエーザイの開発品「レカネマブ(Lecanemab)」が先行しており今年の初めに米国で迅速承認されています。
下記の記事では2つの薬を比較しており、エーザイのレカネマブが認知機能の低下を27%減少(2週間に一度投与)させるのに対し、イーライリリーの薬は35%低下減少(4週間に一度投与)させるとのこと。現時点で優劣はつけにくい状況みたいです。
2023.05.06
寝不足により脳のお掃除役のマイクログリアの活性が低下しアルツハイマーの原因となるアミロイドベータが蓄積していく事を示すマウス実験
↑BTW
まあ寝不足でアルツハイマーになりやすくなるかどうかは別問題かな。Aβの蓄積要因としてTREM2が治療ターゲットになりうるかどうかがポイントかと
2023.02.15
電極入りの帽子による非侵襲的方法で65歳以上の作業記憶と長期記憶を別々に改善する実験に成功(2022年8月報告)
↑BTW人類もAIに負けていられませんな。脳に穴をあけて電極を挿入することなく脳の表面から交流電流を使い脳を刺激する手法「経頭蓋交流電流刺激(tACS)」を用いた研究です。
下頭頂小葉に4Hzの電気刺激を加えた場合は作業記憶が改善、背外側前頭前野に60Hzの電気刺激を与えた場合は長期記憶が改善らしい
150人の高齢者で検証。1回20分の電気刺激を4日間連続で実施し、1か月後も改善傾向が持続。
Keyword:電流/14
2021.12.17
脳の若返り可能な分子メカニズムが発見される。Plagl2強制発現+Dyrk1aのノックダウンで老化神経幹細胞が若返り3か月以上増殖して多数のニューロンを産生
↑BTW亜鉛フィンガータンパク質 Plagl2 の強制発現とダウン症候群関連キナーゼ Dyrk1a のノックダウンの組み合わせでマウスで老化神経幹細胞を効率よく若返らせることに成功したとのこと。この方法をiPad法と名付ける(inducing Plagl2
and anti-Dyrk1a = iPaD)。
認知症の根本治療のための「ニューロン補充療法」とか言っているけど、まさに脳の若返り!
京大ウイルス・再生医科学研究所の研究者による報告。
認知症治療を目的としてDyrk1aの阻害剤としてカテキンのサプリメントを試す臨床試験が2013年に実施されたのが見られるね。以前から注目されていた分子のようです。
また同分子はダウン症治療のターゲットしても研究されているようです。Plagl2は認知能力と関連づけた研究はあまり見られない。増殖に関わるらしく「阻害」することで癌治療ターゲット候補として研究が見られる。脳で過発現させるにはウイルスベクターに頼るか、今はやりのmRNAワクチンのシステムとか使えそう。
脳が若返るってどんな感覚だろうね。
Keyword:ダウン症/14
幹細胞/98
ワクチン/341
2019.04.17
高齢者の短期記憶を頭部に電極を貼り付けるタイプの電気刺激で20代まで改善することに成功。ただし効果は25分の刺激で1時間だけ
↑BTW電気刺激は頭部に張り付けるタイプでOK。ただし単に電流を流せばよいわけではなく、個人ごとにカスタマイズした「脳波を同期させる」ような電流を与える必要があるそうです。研究では「脳波の同期を乱す」電流を与えて記憶力を低下させることにも成功しており、素人が簡単にDIY出来るような話では無さそうです。
愛し合っているカップルが手をつなぐと脳波が同期するらしいぜ↓シンクロスっタ〜〜ト!
Keyword:脳波/10
2018.11.30
MITメディアラボ×NHK×東芝によるの「Expansion Microscopy」を利用した脳のシナプス構造をまるごと情報化・映像化プロジェクト
↑BTWExpansion Microscopyって知ってますか?MITメディアラボで開発されている方法で、簡単に言うと、脳とかの生体組織をオムツに入ってそうな高分子ゲルに浸して膨張させると、ドラえもんのスモールライトみたいに構造を保ったまま何百倍にも拡大出来るって技術です。脳は三次元に広がっているし、小さすぎるしで、そのままだと含まれる脳神経(シナプス)結合マップを完全に取得出来ないけど、Expansion Microscopyを使って膨張させれば全情報をゲット出来るって作戦です。
情報量はネズミの脳全体で100万TB、人間の脳で30億TBになるとのこと。
2018.10.22
やはり間違いない?アルツハイマー病の原因がHSV-1ウイルスが原因であることを裏付ける研究論文が繰り返し発表されている
↑BTW当サイトでも10年以上前から、何度か紹介していますが、
リンク先の記事によると、「ウイルス抑制剤を使用している人はアルツハイマーになりにくい」という統計DATAもあるようです。
2018.07.30
成功なるか?iPS由来細胞移植によるパーキンソン病治療臨床試験が8月1日スタート
↑BTW
実施予定人数は7人、iPSバンク由来の細胞(自分の細胞ではないが、拒絶反応が出にくい細胞)500万個を注射針で脳内線条体に精密移植。観察機関は2年間
この成否はかなり大きな意味を持つと思われます。
2018.07.12
エーザイのアルツハイマー「治療」用アミロイドβ抗体「BAN2401」、Ph-II試験で効果確認、株価上昇!
↑BTW
おぉ!、早期アルツハイマー病患者856人を対象に行われていたエーザイの抗体医薬で効果が確認されたようです。
この薬は注射薬で、アルツハイマー病の原因の一つと考えられているアミロイドβを血中から除去することで、脳内に蓄積するアミロイドβの量を減らし、結果として病状の進行を抑制し、病状回復を狙うもの。
これまで認知症の薬は飲んでいる時だけ効果のある「脳の活性化剤」みたいなものばかりでした。
期待したい。
2018.03.09
過去の研究は過ち、人間の海馬ではサルやネズミと違って生後ほとんど新しい神経細胞が出来ない
↑BTW 過去の研究では、記憶や学習、経験やストレスに関わる脳の部位「海馬」において、大人になったあとも少しは新しい神経が作られており、これを根拠に大人になってからも、学習、能力の向上には無限の可能性があると語られてきました。
Human hippocampal neurogenesis drops sharply in children to undetectable levels in adults, Nature, doi:10.1038/nature25975
しかし、今回の研究では、過去の研究で得られた結果は、行われていた研究方法に過ちがあり、正しい方法で分析した結果、人間の海馬では生後1年ぐらいまでは少しだけ新しい神経が作られているものの、それ以降は新しい神経はまったく作られなくなることを報告しています。上記グラフの左が人間の結果です。縦軸に新しい神経の数、横軸に生まれてからの時間経過を示しています。生後1年以降にまったく新しい神経が作られていないことが分かると思います。一方、右のグラフはサルの結果ですが、サルでは人間よりも遅い段階まで新しい神経が作られていることが分かりますが、それでも7歳ぐらいでほとんど新しい神経は見られなくなります。
人間の脳はサルと比べて、生まれた時点でほぼ完成していると言えます。
Keyword:ストレス/35
2016.11.29
Nature記事:移植した脳神経細胞が大人の神経回路に取り込まれ機能していることが確認
↑BTW これまで移植した脳神経細胞が、すでに出来上がっている大人の脳神経回路ネットワークで活用されるのかは不明でした。今回ドイツの研究者らは、マウスの脳内の視覚野に傷を作り、そこに赤ちゃんの脳内などに存在する未熟な神経幹細胞を移植しました。
すると移植から4〜8週間後には、移植した神経細胞の一部がマウスの視覚野の神経ネットワークに取り込まれ、眼から入った映像刺激に応答して動作していることが確認されました。
現在、iPS細胞などから未熟な神経細胞を造り出すことが可能になっています。将来、ダメージを追ったり、衰えた脳神経の働きを細胞を補充することで治療出来るかもしれません。A New Era: Scientists Successfully Transplant Embryonic Neurons| Interesting Engineering
2015.12.15
EPPSという激安薬物でアルツハイマー病の原因である脳内のAβ蓄積を分解し認知能力回復出来るとの研究報告
↑BTW アルツハイマー病の原因でもっとも確からしいと言われている原因は、神経毒性のあるAβ(アミロイドベータ)と呼ばれるタンパク質の凝集体がなんらかの理由で脳内に蓄積していくことです。今回、Aβ(アミロイドベータ)を脳内投与されたマウスや、Aβを脳内に蓄積しやすいよう遺伝子改変されたマウスにEPPSという化学物質を経口投与したところ、脳内のAβを分解し、認知能力も回復出来たとの論文がNature Communicationに発表されています。
EPPS(4-(2-hydroxyethyl)-1-piperazinepropanesulphonic acid)は研究用試薬だと25グラム7800円で買えます↓
実験での投与量は30mg/kgですから、乱暴ですが体重換算で人間に当てはめると1日2グラムほど。すなわち薬代は1日500円ほどになります。
(省略されています。全文を読む)
Keyword:タンパク質/73
2015.08.20
豆粒大、妊娠5週の胎児に相当する人間の脳を試験管の中で作ることに成功との報告
↑BTW
神経細胞のみで形成しており、血管が含まれていないので、この方法でこれ以上大きくすることは無理な感じ。
アメリカ・オハイオ州立大学の研究者がフロリダで行われた軍の健康関連のシンポジウムで発表
Keyword:妊娠/57
2013.06.14
他人が運動している映像をビデオで見ることが脳梗塞(脳卒中)の良いリハビリになる
↑BTW 脳梗塞(脳卒中)は脳の一部の血流が途絶えてしまう病気です。脳梗塞が起こると血流が途絶えた部分の神経がダメージを受け機能しなくなってしまいます。
幸いなことに脳には「可塑性」という作用があり周囲に存在する神経がダメージを受けた神経の機能を補って機能を回復させてくれますが、可塑性を発揮させるためにはダメージを受けた部分の周囲の神経を活性化させる必要があります。これが「リハビリ」です。
リハビリは、例えば脳梗塞で歩けなくなった人が歩けるようにトレーニングするには、補助具や人の補助のサポートを受け実際に歩いてみる必要があります。歩く行為をすることで、脳の歩く行為に関わる神経を活性化させることが出来ます。しかしこの行為は歩けないのに歩くトレーニングをするわけで、大変な苦労をすることになります。また、脳の可塑性により機能を回復させるという行為は脳の神経接続をつなぎ直す行為であり、何度も何度も繰り返しリハビリを行う必要がありました。
(省略されています。全文を読む)
2009.03.20
↑BTW
健康な18歳〜60歳のヒトを調べた結果。
When does age-related cognitive decline begin?
Neurobiology of Aging
Volume 30, Issue 4, April 2009, Pages 507-514
2010.11.10
バイリンガルは統計上、アルツハイマーの発症が5年遅い(AFPBB)
↑BTW11月9日のNeurologyに発表。カナダの意志がアルツハイマー患者211人のカルテを調査。
バイリンガル能力を持つ人は記憶喪失、混乱、問題解決や計画立案の困難といった諸症状が遅れるそうです。
2012.01.18
将来、膨大な数の認知症患者が世界経済に危機をもたらす可能性。治療の可能性
↑BTW アルツハイマー病などの認知症患者の増大が世界経済を圧迫する可能性があると専門家が警告をしている。既に現時点で回復の見込めない2400万人〜3700万人の認知症患者が世界にはおり、この数は2050年までに現在の3〜4倍に当たる1億1500万人に増える見通しだという。これは人類が長寿になっていることに関係している。アルツハイマー型認知症は年齢とともに指数関数的に発症率が上昇するからだ、下記に年齢層ごとの認知症発症率を示す。
<<年齢ごとの認知症発症率>>65〜69歳 1.5% 70〜74歳 3.6% 75〜79歳 7.1% 80〜84歳 14.6% 85歳〜 27.3%
情報元:アルツハイマー型認知症治療の現状と展望(PDF)
特に先進国では平均寿命が近い将来に100歳程度になると予想されているが、上記の表から分かるように寿命の増加=アルツハイマー型認知症患者の増加なのである。既に現時点でも全世界で毎年GDPの1%に相当する50兆円が認知症患者の治療介護に使われていると報告されているが、この負担は今後増大し続けることが予想されている。
残念な事に今のところアルツハイマー型認知症を改善し正常な状態に回復させる薬は存在しない。「アルツハイマー病の薬」と名前が付いている薬もあるが、これらの薬は決して「治す薬」では無い事を理解せねばならない。これらの薬の効果は「認知症の原因となる状況を改善」することでは無く、単に「脳の神経を一時的に活性化」させているに過ぎないのである。乱暴な表現でこの状況を例えるなら手術しないと治らない病気を持った人に栄養ドリンクを飲ませて「飲んでいる間は元気になった」と言っているようなものである。飲んでいる間は効果を感じることが出来るかもしれないが、薬の原理上、病気の進行を止めたり巻き戻したりする効果は無い。
一方まだ開発段階ではあるが、アルツハイマーを治療する薬も研究開発されている。最も開発が進んでいる方法は血液中のAβ(アミロイドベータ)というタンパクの量を減らしてやる方法である。Aβは体内に元々存在するタンパク質であるが、アルツハイマー病患者では脳内に過剰に蓄積し毒性を示し脳細胞にダメージを与えることで認知症をひき起こす。このため、血液中のAβの量を様々な方法で減らすことにより脳への蓄積量を減らし治療効果を減らすことが可能である。この種類の薬は多数開発されており近い将来に市場に並ぶことが予想される。ただ、この薬で使用可能になっても既に壊れてしまった脳神経細胞を修復することは出来ないため、今後はアルツハイマー病の発症をなるべく早い段階で発見し治療を開始することが重要と考えられ、早期のアルツハイマー型痴呆症患者を見つけ出す検査技術の開発も行われている。
Keyword:平均寿命/28
1999.12.01
ES細胞を移植することにより、損傷したラットの脊髄が少し回復した
神経に分化したマウス胚性幹細胞(ES細胞)を損傷したラット脊髄に細胞移植した。(損傷9日後に)。形態観察してみると、2週間後には移植した細胞は生きて増殖しており、脊髄に存在する様々な細胞に分化していた(astrocyteやoligodendrocyte、neuronなど)。これらの細胞は移植部位から最大8mm離れた所まで移動しており、また移植を行ったマウスは、後ろ足で体重を支えるなどの回復が見られた。
脊髄はとっても大切だ、これが障害を受けるとカラダが動かなくなってしまう。別の記事で脊髄を外科的につないで戻してやる可能性を示したが、これは脊髄を構成している細胞を補充してやることにより、脊髄に自ら回復してもらう試みである。
実は以前から移植により脊髄を回復させる報告はたくさんある。今回、この人たちは別に全然新しくない。ただ流行のES細胞を用いたというのが新しいぐらいだろう。ところで、なんでマウスの細胞をラットに移植しているんだ?
Keyword:脊髄/23
2002.04.10
慶応大学仲尾保志助手が末梢神経を2cm以上再生させる方法を開発し、4月10日の日本外科学会で発表する。
これまでは1cm以上神経が損傷した場合は別の部分から神経を切り取ってきて継ぎ足す方法が行われてきた。研究者らはネズミの足の神経を2cm欠損させ、この部分に神経の成長を助けるタンパクを出しているシュワン細胞という細胞を直径2mmの高分子チューブの中に立体的に培養し配置した。8週間後、マウスは歩けるようになった。
なおこのチューブは生分解性なため、次第に溶けて神経だけが残るはずである。
Keyword:仲尾保志/1
2009.07.24
↑BTW
ボランティアに画面の中の動く標的を追跡する課題を与え評価したところ、運動前野に電磁波で強い刺激を与えながら課題を行わせたグループは弱い刺激しか与えていないグループや、刺激無しのグループより動く標的の追跡で良い成績を示したそうです。
この技術は、脳卒中の後遺症の治療などに使えるかもしれないそうです。
Keyword:学習能力/16
2009.05.21
3MS試験(Modified mini-mental state test)
↑BTWここに試験項目が書いてあるが
をチェックするらしい
Keyword:3MS試験/2
2008.12.29
↑BTW
2009.06.22
アルツハイマー病、カフェインで改善 マウス実験で確認(asahi)
↑BTW発表したのは埼玉医大の森隆准教授らのグループ
Keyword:カフェイン/13
2008.10.24
↑BTW
Medical Collage of Georgiaの研究者がCell Pressに発表。
CaMKII(カルモジュリン依存性プロテインキナーゼII)は記憶の4つの段階「獲得、連結、保持、再生」すべてにかかわっており、この分子を化学的に一時的に操作することで記憶の制御が可能になるそうです。
Keyword:PTSD/7
2008.09.09
↑BTW
2008.09.16
脳細胞移植でパーキンソン病の進行を予防、ハーバード大学医学部が研究報告
↑BTW
2008.09.11
統合失調症:脳に未成熟な領域 マウスで確認 治療法期待(mainichi)(Molecular brain)
総合失調症に似た異常行動を示す遺伝子操作マウス(Calpastatin(CaMK2α)欠損マウス)の脳では海馬の機能である記憶能力に影響は無いものの、海馬の中の「歯状回」という領域の神経細胞が未成熟で機能していないことを見つけたそうです。また死亡したヒトの脳を調べたアメリカのデータベースによると総合失調症の患者の脳ではこの部分の神経細胞が少ない傾向があるそうです。
Comprehensive behavioral phenotyping of calpastatin-knockout mice
Molecular Brain 2008,1:7
2007.11.18
母親がアルツハイマーを発症している人の脳内で部分的な代謝異常が発見される傾向にある
↑BTW先日も、アルツハイマーで脳が損傷を受ける原因は糖代謝異常ではないかとする研究がありました。
Maternal family history of Alzheimer's disease predisposes to reduced brain glucose metabolism
Proc Natl Acad Sci U S A. 2007 Nov 14,PMID: 18003925
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Cation!!注意:このページには動物実験などで得られた研究段階の情報が含まれています。これらはなんら、人間に適用した時の効果を保証するものではなく、これらの情報を元にとった行動によりいかなる不利益を被っても管理人は一切責任を負いません。このページの話はあくまで「情報」としてとらえてください。