2023.05.08
イーライリリーのアルツハイマー治療薬「Donanemab」が最終臨床試験(P-III)で好成績。翻訳後修飾された脳内に蓄積するAβにのみ結合する抗体
- この抗体を投与された患者の47%が1年間病状の進行無し(投与無し患者は29%が進行無し)
- この抗体を投与された患者の40%が18か月後の時点で日常生活活動の行動の機能低下が少ない
- この抗体を投与された患者は病状が進行して次の病状ステージに進むリスクが39%少ない
この抗体はアミロイドベータ全てに結合するわけではなく脳内に蓄積したAβのみに存在するN末がピログルタミル化されたもののみに結合するらしいので、副作用が少ない可能性。
アルツハイマー病治療を目的にした抗Aβ抗体はエーザイの開発品「レカネマブ(Lecanemab)」が先行しており今年の初めに米国で迅速承認されています。
下記の記事では2つの薬を比較しており、エーザイのレカネマブが認知機能の低下を27%減少(2週間に一度投与)させるのに対し、イーライリリーの薬は35%低下減少(4週間に一度投与)させるとのこと。現時点で優劣はつけにくい状況みたいです。
- Lilly's Donanemab Significantly Slowed Cognitive and Functional Decline in Phase 3 Study of Early Alzheimer's Disease(イーライリリー・プレスリリース)
Category:#脳 #中枢神経 #神経
コメント
この記事のアクセス数:■■ このカテゴリーのその他の記事■■
■■他サイトの関連記事(自動)■■
アミロイド
Alzheimer
■■ 最近アクセス数の多い記事 ■■