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脊髄



----------このキーワードを使っている記事----------
1999.12.01:ES細胞を移植することにより、損傷したラットの脊髄が少し回復した
2024.08.23:陣痛促進剤(プロスタグランジンF2α)が老化マウスの衰えた脳の老廃物除去機能を回復されることが判明
2024.05.29:最新のロボティクス手術とAIを活用し世界初の頭部(脳)移植を10年以内に目指すスタートアップ企業「BrainBridge」
2022.05.16:若いマウスの脳液を老齢脳に注入するとグリア細胞再生が促進され記憶力が回復するのはFGF17が原因のようだ
2022.02.08:【動画あり】Nature Medicineに下半身不随の3名を脊髄インプラントを埋め込み歩けるようにする報告
1975.01.01:他人の首:人の頭部の移植手術は実現可能か
2019.12.20:究極のガチャ、ノバルティスが2億円の脊髄性筋委縮症の薬「ソルゲンスマ」を抽選で100名様にプレゼント
2013.06.05:他人や他動物の細胞を一時的に移植し外傷性脊髄損傷患者の神経を再生させる治療方法
2007.03.29:アルツハイマーの原因となるアミロイドβの凝集をプロスタグランジンD合成酵素が抑制する(sankei)
2004.01.24:脊髄損傷の治療に使えるかもしれないナノ繊維ゲル
2001.10.25:脳の機能は使用しなくてもしばらく残っている

1999.12.01

ES細胞を移植することにより、損傷したラットの脊髄が少し回復した
ES細胞を移植することにより、損傷したラットの脊髄が少し回復した

神経に分化したマウス胚性幹細胞(ES細胞)を損傷したラット脊髄に細胞移植した。(損傷9日後に)。形態観察してみると、2週間後には移植した細胞は生きて増殖しており、脊髄に存在する様々な細胞に分化していた(astrocyteやoligodendrocyte、neuronなど)。これらの細胞は移植部位から最大8mm離れた所まで移動しており、また移植を行ったマウスは、後ろ足で体重を支えるなどの回復が見られた。

脊髄はとっても大切だ、これが障害を受けるとカラダが動かなくなってしまう。別の記事で脊髄を外科的につないで戻してやる可能性を示したが、これは脊髄を構成している細胞を補充してやることにより、脊髄に自ら回復してもらう試みである。

実は以前から移植により脊髄を回復させる報告はたくさんある。今回、この人たちは別に全然新しくない。ただ流行のES細胞を用いたというのが新しいぐらいだろう。ところで、なんでマウスの細胞をラットに移植しているんだ?

Category:#脳 #中枢神経 #神経




2024.08.23

陣痛促進剤(プロスタグランジンF2α)が老化マウスの衰えた脳の老廃物除去機能を回復されることが判明
陣痛促進剤(プロスタグランジンF2α)が老化マウスの衰えた脳の老廃物除去機能を回復されることが判明

↑BTW

脳内の液体を排泄する髄膜リンパ管(Cervical lymphatic vessels (cLVs) )は加齢に伴いその機能が衰えていき、老化したマウスでは若いマウスから63%もこの排泄機能の流れが悪くなっているそうです。この機能を陣痛促進剤や人工妊娠中絶薬として使われるプロスタグランジンF2αが老化マウスの脳脊髄液の流れを若いマウスと同程度まで回復させたそうです。

プロスタグランジンF2αは平滑筋の収縮を促進しますが、脳液を排泄させる髄膜リンパ管も平滑筋で出来ているそうです。また、このホルモンは女性の体内では月経を誘発させるために月1回子宮から分泌されているそうです。

髄膜リンパ管の流れが悪くなることはアルツハイマー病やパーキンソン病などの発症と関連していると考えられており、研究者はこの仕組みを使った治療が出来ないかと考えています。


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Category:未分類




2024.05.29

最新のロボティクス手術とAIを活用し世界初の頭部(脳)移植を10年以内に目指すスタートアップ企業「BrainBridge」
最新のロボティクス手術とAIを活用し世界初の頭部(脳)移植を10年以内に目指すスタートアップ企業「BrainBridge」

↑BTW

↓BrainBridgeの公式紹介動画です。


BrainBridgeは最新のロボティクス手術とAIを活用し10年以内に頭部(脳)の移植を目指すようです。紹介動画を見ると首の下あたりから切断し首部分ごと入れ替えることを考えているようです。首のあたりの脊髄は非常に複雑で神経が密集しているので手術の難易度を考えると理解出来る方針に見えます。また、脳はそのままに頭蓋骨前面を含む顔のみを入れ替える手術も実現したいようです。さらに頭部全部移植を行った後はそれなりの回復期間が必要と予想されますが、その期間に不自由が無いようにブレインーコンピューターインターフェイスの研究にも言及しています。

凄い!!!と思い興奮した人もいるかもしれませんが科学コミュニティーからはどうやら無視されているようです。というのもこのスタートアップの主宰者はドイツの映像作家。科学コミュニケーターのHashem Al-Ghaili氏であり、彼は以前に人工子宮施設のコンセプトEctoLifeを公開したことがあります。


科学アートの一種かもしれません。


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Category:#アンチエイジングを目指す企業




2022.05.16

若いマウスの脳液を老齢脳に注入するとグリア細胞再生が促進され記憶力が回復するのはFGF17が原因のようだ
若いマウスの脳液を老齢脳に注入するとグリア細胞再生が促進され記憶力が回復するのはFGF17が原因のようだ

↑BTW

FGFファミリーは多彩だな。。。老化に関わる分子だけでも
FGF18とか
FGF21とか
FGF17は初めて聞いたね
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Category:#知能改善・天才になる方法




2022.02.08

【動画あり】Nature Medicineに下半身不随の3名を脊髄インプラントを埋め込み歩けるようにする報告
【動画あり】Nature Medicineに下半身不随の3名を脊髄インプラントを埋め込み歩けるようにする報告

↑BTW

↓動画直リンク、リハビリ開始直後、1週間後、と歩けるようになっていく様子が見れます。
治療というか、神経の機械化だね。個人ごとに脊髄にインプラントを挿入して電気信号を送る部位を特定、歩く時に脳からやってくる信号とそっくりさんを機械で再現して送り、足を動かす感じ。

神経再生なんて夢物語を待つよりすぐに使える技術だね。この方法もこなれていけば、どんどん洗練されていき実用度も上がりそう。
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Category:#生物ー機械インターフェイス




1975.01.01

他人の首:人の頭部の移植手術は実現可能か
他人の首:人の頭部の移植手術は実現可能か

↑BTW

ケース、ウェスタン・リザーブ大学のロバート・ホワイト医師のinterview

※1960?70年代にかけて猿の頭部移植などを行った人らしい。natureやscienceにも何本も論文を載せているらしいので、それなりの科学者だと思うのだが。。

体の不自由な人の脳(頭部)を、別の脳死患者の体に移す事は十分ありうる。拒絶反応がむしろ少ないぐらいだ。
21世紀には脊髄を完全に縫合する技術が確立し、移植した脳は体を動かせるようになるだろう。
倫理的には猛反対が起こるだろう。しかし彼は「脳は人間の精神を物理的にしまっておく場所にすぎない。私がやろうとしているのは魂の移植だ。」だそうだ



移植の達人が言っているのだから、人の頭部の移植は脊髄の縫合以外は現在の技術で簡単に出来るのであろう。脊髄の縫合が人の手で出来るとは思わないが、もうしばらくすると出てくるだろう手術ロボットが可能にするだろうな。あとブラックジャック先生なら。。。。

とんでもなく細かくて複雑な神経を縫合するロボットを作るのは、感情を持ったロボットを作るよりずっと簡単だろう。

Category:#臓器移植




2019.12.20

究極のガチャ、ノバルティスが2億円の脊髄性筋委縮症の薬「ソルゲンスマ」を抽選で100名様にプレゼント
究極のガチャ、ノバルティスが2億円の脊髄性筋委縮症の薬「ソルゲンスマ」を抽選で100名様にプレゼント

↑BTW

ゾルゲンスマ(Zolgensma)は脊髄性筋萎縮症を治療するための遺伝子を含むウイルスベクターを投与する医薬品で1回の投与で生涯治療効果が得られる。治療対象は2歳以下。2019年時点で世界で最も高額な医薬品とのこと。

自分で2億円用意出来なくて当たった人は涙が出るほどうれしいだろうけど。。。。。

ここ↓に日本語の記事があります。支払いは5年間の分割払いで効果が無ければ払わなくても良い仕組みとのこと。日本でも承認の可否が近いうちにも明らかになりそうですが、承認された際には1億円を超えるんじゃないかとのこと。
日本だと保険適用で税金負担でしょうね。投与人数少ないだろうから、まあ皆の国民健康保険費用で負担って感じで悪くない話かもしれないが、アメリカとか社会問題になりそうな話だよな。金持ちだけが健康に生きられる世界でいいのか?って実際は既にそんな社会ではあるわけだけど。アメリカでは。
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Category:#製薬会社・ビジネス




2013.06.05

他人や他動物の細胞を一時的に移植し外傷性脊髄損傷患者の神経を再生させる治療方法
他人や他動物の細胞を一時的に移植し外傷性脊髄損傷患者の神経を再生させる治療方法

↑BTW

 カリフォルニア大学サンディエゴ・メディカルスクールの研究者Martin Marsalaらは人間の神経幹細胞をラットに移植し外傷性の脊髄損傷を治療することに成功しました。

 実験ではラットに人為的に脊髄損傷を起こさせ、その3日後にヒトの神経幹細胞(HSSC)を移植し、移植から8週間後に皮膚感覚や筋肉の萎縮、動作などを検査しています。

 この治療方法は人間の細胞をラットに移植しているため免疫抑制剤(タクロリムスなど3種類)を同時に投与せねばならず、また移植した細胞が移植部位で神経として完全に機能するわけではありませんが、かなり良い治療効果が得られたようです。

 移植された細胞は以下の3つの方法で治療効果を果たしていると考えられます。

 移植された細胞は神経の成長や保護に働く多くのホルモンを放出するため、移植した細胞がサポート作用を示しホスト自身の神経の再生が促進するようです。移植したラットをMRIで分析したところ移植した人間の細胞は損傷部位全体に広がっていました。

 研究者らは次に同じ方法で人間を治療することを試みる予定です。外傷により脊髄を損傷した患者に、既に用意されている別の人間の細胞由来の神経幹細胞を移植します。患者自身の細胞を使用することは時間がかかったり、お金がかかったりと様々な困難があり実現は難しいですが、既に出来上がっている細胞を移植するこの方法で治療効果が得られればたいへん有意義だと研究者らは考えています。

 研究者らはこの試験に興味のある人からの問い合わせを受け付けています。(リンク先にメールアドレスあり)


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Category:#細胞移植 #幹細胞




2007.03.29

アルツハイマーの原因となるアミロイドβの凝集をプロスタグランジンD合成酵素が抑制する(sankei)
[[アルツハイマー]]の原因となるアミロイドβの凝集をプロスタグランジンD合成酵素が抑制する(sankei)

↑BTW

大阪バイオサイエンス研究所の裏出良博らのグループが2007/03/26のPNASで発表
プロスタグランジンD合成酵素は脳脊髄液の腫瘍タンパク。この酵素を欠損したマウスではアミロイドβの凝集が増加した。逆にこの酵素を多く作るマウスではアミロイドβの凝集は減少した。

Category:#脳 #中枢神経 #神経




2004.01.24

脊髄損傷の治療に使えるかもしれないナノ繊維ゲル
脊髄損傷の治療に使えるかもしれないナノ繊維ゲル

↑BTW

研究者らの開発した直径5ナノメートル、長さ数100ナノメートルの多孔性のナノ繊維は通常液体だが、神経損傷部位などに液体状態で流し込んだのちにゲル状に固める事が出来る。
生体外でこのゲルに神経の幹細胞を含めて培養したところ神経伝達を行うニューロンのみが増殖して、神経形成を妨げるアストロサイトの増殖は起こらなかった。

このゲルを脊髄損傷部位などに流し込み脊髄損傷を治療する事が出来るかもしれない。

この研究者らは2001年にこのゲルを用いて骨の再生に成功しているらしい

論文掲載日はまだ不確定

Category:骨・軟骨・関節の治療、再生医療




2001.10.25

脳の機能は使用しなくてもしばらく残っている
脳の機能は使用しなくてもしばらく残っている

脊髄に損傷を受けるなどの障害で、手足が不自由な人が動こうとする時、その人の脳波は正常な人と同じ波形を示す。これは脳の中の手足を動かす機能は正常に働いており、電子回路などを埋め込んで損傷している脊髄を迂回してやれば正常に手足を動かすことが出来るはずである。しかしこれらの脳の機能も長期間使用しなければやがて機能しなくなるのでは無いかという不安があった。今回、研究者らは脊髄損傷を起こして1?5年の患者の脳波を調べた。結果、これらの患者の脳波は正常な人と同じであり有る程度長期間、機能を使わなくても脳の機能は失われていない事が分かった。

Category:#脳 #中枢神経 #神経