↑B
2017.07.28
不老長寿薬開発の新候補!脳内視床下部から放出されるエキソソーム・miRNA(htNSC-derived exosomes)が無くなることが全身老化のトリガーだった。
研究を行ったのはアメリカ・ニューヨークのアインシュタイン医科大学の研究者ら。2017.7.26のNature誌に発表しています。これまでにも脳の視床下部(hypothelamus)が全身の老化を引き起こしていることが報告されていましたが、その詳細な分子メカニズムは分かっていませんでした。
研究者らによるとマウスを用いた実験において視床下部幹細胞(Sox2発現細胞)において、Bmi1遺伝子の機能を止めると、老化に伴う視床下部細胞の減少を伴わずに老化が始まるとのことです。この事は「視床下部細胞でBmi1遺伝子により制御される仕組みにより全身を若く保つ仕組みが動いている」ことを意味しています。
研究者らは、中年マウス脳内に新鮮な視床下部幹細胞を移植する確認実験(すなわちBmi1遺伝子がきちんと働いている細胞を補充する)により老化が抑制されることも確認しています。
この詳細なメカニズムを分析すると、視床下部幹細胞が脳脊髄液(CSF)中のエキソソーム内マイクロRNA(miRNA)の放出に関与しており、このCSF中のmiRNAが老化に伴い減少することが全身の老化を引き起こしているようです。
放出されるmiRNAの配列の種類の詳細な解明はこれからのようですが、この研究により全身を若く保つメカニズムが明らかになりました。このmiRNAを人工的に注射してやることにより高齢においても全身の若さを保てる可能性があります。
Category:#アンチエイジング・老化抑制技術
Keyword:脊髄/23
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