アミロイド |
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2023.11.27:アルツハイマーはう〇こ(腸内細菌)を通じて伝染するとラット実験で実証される(2023年10月報告)
2023.05.08:イーライリリーのアルツハイマー治療薬「Donanemab」が最終臨床試験(P-III)で好成績。翻訳後修飾された脳内に蓄積するAβにのみ結合する抗体
2023.05.06:寝不足により脳のお掃除役のマイクログリアの活性が低下しアルツハイマーの原因となるアミロイドベータが蓄積していく事を示すマウス実験
2019.04.05:老化した脳への抗CD22抗体投与で認知能力が改善する結果
2018.07.12:エーザイのアルツハイマー「治療」用アミロイドβ抗体「BAN2401」、Ph-II試験で効果確認、株価上昇!
2015.12.15:EPPSという激安薬物でアルツハイマー病の原因である脳内のAβ蓄積を分解し認知能力回復出来るとの研究報告
2012.01.18:将来、膨大な数の認知症患者が世界経済に危機をもたらす可能性。治療の可能性
2011.02.09:アルツハイマー(Alzheimer)病の原因となるアミロイド前駆体(APP)が蓄積される原因を解明?(47news)
2010.10.22:アルツハイマーは感染するかもしれない
2007.10.10:アルツハイマー痴呆症は脳が糖尿病になるようなもののようだ
2007.03.29:アルツハイマーの原因となるアミロイドβの凝集をプロスタグランジンD合成酵素が抑制する(sankei)
2023.11.27
アルツハイマーはう〇こ(腸内細菌)を通じて伝染するとラット実験で実証される(2023年10月報告)
アルツハイマーはう〇こ(腸内細菌)を通じて伝染するとラット実験で実証される(2023年10月報告)
患者のう〇こを移植すると腸内の環境を整える「酪酸」を放出するクロストリジウム属やコプロコッカス属の腸内細菌が大幅に減少し、パーキンソン病など様々な病気の発症に関連していると考えられているデスルフォビブリオ属の細菌が増加、損傷した腸からデスルフォビブリオ属の細菌から出される毒素が血管に入り込み、血流に乗って脳に悪影響を及ぼすという仮説らしい。
クロストリジウム属の細菌の効果に関しては以前にも紹介しています。
ちなみにクロストリジウム属の細菌を増やすには食物繊維を多く食べると良いらしいです。ありがちな話ですが。
アルツハイマーの原因が「細菌」って話は初めて聞いた気がします。ウイルスが原因じゃないかという話は10年以上前から何度も報告されていますね。
アルツハイマー型認知症の直接の原因はAβ(アミロイドベータ)の蓄積と言われていますが、これらの細菌やウイルスの作用によりAβの蓄積が起こったりするのでしょうか。アルツハイマー病になる原因は色々あるんだろうと思います。
Category:#腸内細菌 #う〇こ移植治療
2023.05.08
イーライリリーのアルツハイマー治療薬「Donanemab」が最終臨床試験(P-III)で好成績。翻訳後修飾された脳内に蓄積するAβにのみ結合する抗体
イーライリリーのアルツハイマー治療薬「Donanemab」が最終臨床試験(P-III)で好成績。翻訳後修飾された脳内に蓄積するAβにのみ結合する抗体
凄いと言っても病状が止まるわけでは無いのか。。。
この抗体はアミロイドベータ全てに結合するわけではなく脳内に蓄積したAβのみに存在するN末がピログルタミル化されたもののみに結合するらしいので、副作用が少ない可能性。
アルツハイマー病治療を目的にした抗Aβ抗体はエーザイの開発品「レカネマブ(Lecanemab)」が先行しており今年の初めに米国で迅速承認されています。
下記の記事では2つの薬を比較しており、エーザイのレカネマブが認知機能の低下を27%減少(2週間に一度投与)させるのに対し、イーライリリーの薬は35%低下減少(4週間に一度投与)させるとのこと。現時点で優劣はつけにくい状況みたいです。
Category:#脳 #中枢神経 #神経
2023.05.06
寝不足により脳のお掃除役のマイクログリアの活性が低下しアルツハイマーの原因となるアミロイドベータが蓄積していく事を示すマウス実験
寝不足により脳のお掃除役のマイクログリアの活性が低下しアルツハイマーの原因となるアミロイドベータが蓄積していく事を示すマウス実験
まあ寝不足でアルツハイマーになりやすくなるかどうかは別問題かな。Aβの蓄積要因としてTREM2が治療ターゲットになりうるかどうかがポイントかと
Category:#脳 #中枢神経 #神経
2019.04.05
老化した脳への抗CD22抗体投与で認知能力が改善する結果
老化した脳への抗CD22抗体投与で認知能力が改善する結果
出典:CD22 blockade restores homeostatic microglial phagocytosis in ageing brains. https://doi.org/10.1038/s41586-019-1088-4
CD22は老化に伴い脳内でその量が増えますが、CD22は損傷した神経や、ゴミをマイクログリアが食べて除去する作用を妨害する働きを持っており、結果として老化に伴い脳内のゴミ掃除能力が低下しているとのこと。そして、CD22の作用を妨害する抗体を脳内に投与することで老化したマウスで認知能力が改善することが実験的に証明されています。さらにCD22抗体を投与することでアルツハイマーなどの原因となるAβ(アミロイドβ)も減少すると良いことづくめなようです。
ちなみに遺伝子操作をしてCD22を無くしたマウスは老化しても知能が高いまま維持されているとの結果も報告されています。
人間で脳内に抗体を注射するのはちょっと大変ですが、CD22を妨害する飲み薬(低分子医薬品)の開発が始まるかもしれません。
Category:#アンチエイジング・老化抑制技術
2018.07.12
エーザイのアルツハイマー「治療」用アミロイドβ抗体「BAN2401」、Ph-II試験で効果確認、株価上昇!
エーザイのアルツハイマー「治療」用アミロイドβ抗体「BAN2401」、Ph-II試験で効果確認、株価上昇!
おぉ!、早期アルツハイマー病患者856人を対象に行われていたエーザイの抗体医薬で効果が確認されたようです。
この薬は注射薬で、アルツハイマー病の原因の一つと考えられているアミロイドβを血中から除去することで、脳内に蓄積するアミロイドβの量を減らし、結果として病状の進行を抑制し、病状回復を狙うもの。
これまで認知症の薬は飲んでいる時だけ効果のある「脳の活性化剤」みたいなものばかりでした。
期待したい。
Category:#脳 #中枢神経 #神経
2015.12.15
EPPSという激安薬物でアルツハイマー病の原因である脳内のAβ蓄積を分解し認知能力回復出来るとの研究報告
EPPSという激安薬物でアルツハイマー病の原因である脳内のAβ蓄積を分解し認知能力回復出来るとの研究報告
アルツハイマー病の原因でもっとも確からしいと言われている原因は、神経毒性のあるAβ(アミロイドベータ)と呼ばれるタンパク質の凝集体がなんらかの理由で脳内に蓄積していくことです。今回、Aβ(アミロイドベータ)を脳内投与されたマウスや、Aβを脳内に蓄積しやすいよう遺伝子改変されたマウスにEPPSという化学物質を経口投与したところ、脳内のAβを分解し、認知能力も回復出来たとの論文がNature Communicationに発表されています。
EPPS(4-(2-hydroxyethyl)-1-piperazinepropanesulphonic acid)は研究用試薬だと25グラム7800円で買えます↓
実験での投与量は30mg/kgですから、乱暴ですが体重換算で人間に当てはめると1日2グラムほど。すなわち薬代は1日500円ほどになります。
(省略されています。全文を読む)
Category:#脳 #中枢神経 #神経
2012.01.18
将来、膨大な数の認知症患者が世界経済に危機をもたらす可能性。治療の可能性
将来、膨大な数の認知症患者が世界経済に危機をもたらす可能性。治療の可能性
アルツハイマー病などの認知症患者の増大が世界経済を圧迫する可能性があると専門家が警告をしている。既に現時点で回復の見込めない2400万人〜3700万人の認知症患者が世界にはおり、この数は2050年までに現在の3〜4倍に当たる1億1500万人に増える見通しだという。これは人類が長寿になっていることに関係している。アルツハイマー型認知症は年齢とともに指数関数的に発症率が上昇するからだ、下記に年齢層ごとの認知症発症率を示す。
<<年齢ごとの認知症発症率>>65〜69歳 1.5% 70〜74歳 3.6% 75〜79歳 7.1% 80〜84歳 14.6% 85歳〜 27.3%
情報元:アルツハイマー型認知症治療の現状と展望(PDF)
特に先進国では平均寿命が近い将来に100歳程度になると予想されているが、上記の表から分かるように寿命の増加=アルツハイマー型認知症患者の増加なのである。既に現時点でも全世界で毎年GDPの1%に相当する50兆円が認知症患者の治療介護に使われていると報告されているが、この負担は今後増大し続けることが予想されている。
残念な事に今のところアルツハイマー型認知症を改善し正常な状態に回復させる薬は存在しない。「アルツハイマー病の薬」と名前が付いている薬もあるが、これらの薬は決して「治す薬」では無い事を理解せねばならない。これらの薬の効果は「認知症の原因となる状況を改善」することでは無く、単に「脳の神経を一時的に活性化」させているに過ぎないのである。乱暴な表現でこの状況を例えるなら手術しないと治らない病気を持った人に栄養ドリンクを飲ませて「飲んでいる間は元気になった」と言っているようなものである。飲んでいる間は効果を感じることが出来るかもしれないが、薬の原理上、病気の進行を止めたり巻き戻したりする効果は無い。
一方まだ開発段階ではあるが、アルツハイマーを治療する薬も研究開発されている。最も開発が進んでいる方法は血液中のAβ(アミロイドベータ)というタンパクの量を減らしてやる方法である。Aβは体内に元々存在するタンパク質であるが、アルツハイマー病患者では脳内に過剰に蓄積し毒性を示し脳細胞にダメージを与えることで認知症をひき起こす。このため、血液中のAβの量を様々な方法で減らすことにより脳への蓄積量を減らし治療効果を減らすことが可能である。この種類の薬は多数開発されており近い将来に市場に並ぶことが予想される。ただ、この薬で使用可能になっても既に壊れてしまった脳神経細胞を修復することは出来ないため、今後はアルツハイマー病の発症をなるべく早い段階で発見し治療を開始することが重要と考えられ、早期のアルツハイマー型痴呆症患者を見つけ出す検査技術の開発も行われている。
(省略されています。全文を読む)
Category:#脳 #中枢神経 #神経
2011.02.09
アルツハイマー(Alzheimer)病の原因となるアミロイド前駆体(APP)が蓄積される原因を解明?(47news)(asahi)
[[アルツハイマー]]([[Alzheimer]])病の原因となるアミロイド前駆体(APP)が蓄積される原因を解明?(47news)
名古屋大の松本邦弘教授と久本直毅准教授らが解明。2011/2/9のJournal of neuroscienceに発表。
これまで、ニューロンの中心部から末端へのタンパク質の移動は「Kinesin 1」の働きであるこは分かっていましたが、運ばれたAPPが末端に貯まってしまう原因は分かっていませんでした。
今回、研究者らは「Dynein」というタンパク質がAPPの末端から中心部への移動を担っていること発見しました。Dyneinの働きを高める薬を開発すればアルツハイマー病の治療(進行)を防止出来るかもしれません。
実験は線虫で行ったようですので、これがヒトでも同じなのかは調べないといけませんが、線虫とヒトはAPPもDyneinの構造も同じなので、同じメカニズムである可能性があるそうです。アルツハイマー病の患者は国内だけでも120万人います。
(省略されています。全文を読む)
Category:未分類
2010.10.22
アルツハイマーは感染するかもしれない
アルツハイマーは感染するかもしれない
アルツハイマーの原因であるβアミロイドタンパクを健康なマウスの脳以外の部分に投与するだけで、そのマウスの脳にアルツハイマー病患者様のプラークが形成されるそうです。
プリオンタンパク質と同じような原理の病気なのでしょうか。
Alzheimer's protein may spread through infection(newscientist)
(省略されています。全文を読む)
Category:#感染症 #新型コロナ
2007.10.10
アルツハイマー痴呆症は脳が糖尿病になるようなもののようだ
アルツハイマー痴呆症は脳が糖尿病になるようなもののようだ
近年の研究においてアルツハイマー病(AD)と中枢神経のインスリン抵抗性の関係が指摘されていましたが、この2つを結びつける細胞内メカニズムに関しては不明なままでありました。今回、研究者らは神経細胞の]]インスリン]]受容体が可溶性アミロイドβオリゴマー(ADDLs)に非常に鋭敏に反応し欠落することを発見しました。
ADDLsはアルツハイマー病の時に脳に蓄積することが知られています。研究者らは海馬神経の培養モデル実験を持ちいてADDLsが神経細胞の樹状突起のインスリン受容体を欠損させることを見いだしました。インスリン受容体の消失と共に細胞内部の受容体量は増えており、受容体の局在が変化しているようです。また神経細胞でのインスリンシグナル経路は非常に衰えており正常に機能していませんでした。
神経細胞でのインスリン受容体の欠乏はいわばアルツハイマーによって脳のみ糖尿病になっているようなものであると言えます。このような状態では神経細胞への栄養取り込みに問題が生じ、この結果、神経細胞が死滅していくことが予想されます。
Category:#脳 #中枢神経 #神経
2007.03.29
アルツハイマーの原因となるアミロイドβの凝集をプロスタグランジンD合成酵素が抑制する(sankei)
[[アルツハイマー]]の原因となるアミロイドβの凝集をプロスタグランジンD合成酵素が抑制する(sankei)
大阪バイオサイエンス研究所の裏出良博らのグループが2007/03/26のPNASで発表
プロスタグランジンD合成酵素は脳脊髄液の腫瘍タンパク。この酵素を欠損したマウスではアミロイドβの凝集が増加した。逆にこの酵素を多く作るマウスではアミロイドβの凝集は減少した。
Category:#脳 #中枢神経 #神経