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オプジーボ



----------このキーワードを使っている記事----------
2020.10.20:Google設立の老化研究を行う会社Calicoが癌治療薬「ABBV-CLS-579」の臨床試験を開始
2019.02.22:癌治療薬の最終兵器「オプジーボ」の効き方が筋肉量によって3倍異なることが判明
2018.10.01:2018年のノーベル医学生理学賞、本庶佑氏ら2人に
2017.06.08:中国Nanjing(南京)社が開発中のCAR-T療法「LCAR-B38M」が難治性骨髄癌を再発した患者に驚異的な治療効果。アメリカ癌学会(ASCO)で発表
2016.03.18:これが次世代がん治療薬「免疫チェックポイント調整抗体医薬」のパワーだ。
2016.01.13:Nature Medicineの選ぶ2015年に新しく開発された注目の新薬達まとめ
2014.09.09:ガンによく効くらしい世界初の抗PD-1抗体医薬(免疫制御型)「小野薬品オプジーボ(Opdivo,nivolumab)」が日本承認。年間医療費1500万円(保険適用あり)

2020.10.20

Google設立の老化研究を行う会社Calicoが癌治療薬「ABBV-CLS-579」の臨床試験を開始
Google設立の老化研究を行う会社Calicoが癌治療薬「ABBV-CLS-579」の臨床試験を開始

↑BTW

AbbVieと共同で癌免疫治療薬の臨床試験を開始。
臨床試験の情報はこちら
オプジーボのようなPD-1阻害剤との併用で癌治療を行う研究。単なる抗がん剤を開発するとも思えないので癌にも効くけど副作用で老化抑制効果があるパターンかな?飲み薬だね。エンドポイントにQT延長が入っている。

残念ながら薬がどのようなメカニズムによるものか情報は無いみたい。

CalicoのWebサイトを見るとけっこう多数の論文が出ているけど、かなり基礎的な研究も多く純粋に癌治療薬も研究する会社なのかもしれない。

Category:#アンチエイジングを目指す企業




2019.02.22

癌治療薬の最終兵器「オプジーボ」の効き方が筋肉量によって3倍異なることが判明
癌治療薬の最終兵器「オプジーボ」の効き方が筋肉量によって3倍異なることが判明

↑BTW

大阪大学の研究者らが発表。平均年齢70才ぐらの40名程度を比較。筋肉が衰えている(sarcopenia)の人はオプジーボの効きにくかったそうだけど、オプジーボは人体の免疫を利用して癌を直す「がん免疫治療薬」です。単純に体が衰えている人が効きにくくて、そういう人は筋肉も衰えているだけでは?

結論が
Screening for sarcopenia may help identify patients more likely to achieve a long-term response in routine clinical practice.
とのこと。製薬会社にはメリットあるけど、患者にはメリットが無さそうな話。

Category:ガン・腫瘍




2018.10.01

2018年のノーベル医学生理学賞、本庶佑氏ら2人に
2018年のノーベル医学生理学賞、本庶佑氏ら2人に

↑BTW

おお!!!本庶先生は、がん治療に革命を起こした小野薬品「オポジーボ」などの免疫チェックポイント調整抗体医薬のの標的分子であるPD-1/PD-L1が癌治療に使えることを見つけた人です。
PD-1抗体医薬に関してはこれまでにも色々と紹介しております↓

Category:ガン・腫瘍




2017.06.08

中国Nanjing(南京)社が開発中のCAR-T療法「LCAR-B38M」が難治性骨髄癌を再発した患者に驚異的な治療効果。アメリカ癌学会(ASCO)で発表
中国Nanjing(南京)社が開発中のCAR-T療法「LCAR-B38M」が難治性骨髄癌を再発した患者に驚異的な治療効果。アメリカ癌学会(ASCO)で発表

↑BTW

 今年も行けなかったASCOですが、今年も癌免疫分野で驚異的な新治療方法の発表が相次いでいます。
中国Nanjing社の開発するBCMAタンパクを標的としたCAR-T療法において、再発した多発性骨髄腫(multiple myeloma)患者35名のうち、33名(94%)に治療効果、うち14名(40%)はsCR(完全寛解、完全治癒したように見える状態)になったとのこと。

 現在、癌治療分野では多数の革新的治療法の臨床試験が進行中です。劇的に効くと言われた小野薬品/BMSのオプジーボのような「抗体医薬」だけで異なるターゲット分子を狙ったものが10種類程度、また、今回のNanjing社の発表したCAR-T療法は、攻撃目標を癌細胞に定められた遺伝子改変した免疫細胞を注入する治療法で抗体医薬の限界を超えて強力に癌細胞を攻撃することが期待されている治療方法です。ただ、副作用が非常に大きいことが問題で、いかに副作用を低減させつつ強力に癌細胞のみを攻撃させるか、様々な細胞が検討されています。

 個人的にはこれらの開発中の治療方法を組み合わせることで、あと20年で癌による死亡率は少なくとも現在の3分の1ぐらいにはなるんじゃないかと、気になるのはいずれもスゲー治療費高そうって事です。抗体医薬で年間1000万超え、CAR-Tにいたっては年間5000万円って話もあります。

 最初のCAR-T治療法としてノバルティス社のCTL019(こちらは投与患者の37%でsCR(完全寛解)するとの結果)が、来月、アメリカFDAで承認されるかどうか議論される予定です。

Category:ガン・腫瘍




2016.03.18

これが次世代がん治療薬「免疫チェックポイント調整抗体医薬」のパワーだ。
これが次世代がん治療薬「免疫チェックポイント調整抗体医薬」のパワーだ。

↑BTW


(Atezolizumab versus docetaxel for patients with previously treated non-small-cell lung cancer (POPLAR): a multicentre, open-label, phase 2 randomised controlled trial.Lancet. 2016 Mar 9. pii: S0140-6736(16)00587-0. doi: 10.1016/S0140-6736(16)00587-0. PMID:26970723)より
「ついにガンが治る時代になった」ってフレーズ聞いたことがあるでしょうか?これは最近、開発が進んでいる「免疫チェックポイント調整型抗体医薬」の強力な効果から言われていることです。上記のグラフは新しく開発が進んでいるPD-L1という生体内で免疫を調製するタンパク質に対して作用する薬を悪性度の高い「非小胞肺がん」患者で試した臨床試験結果です。

 縦軸は生存率を%で示しており治療効果にあたります、右に行くほど治療してから日数が経過しますが、全員が生存していた100%から徐々に生存率が低下していくのが分かります。赤色が従来の抗がん剤治療、青色が新しく開発が進むPD-L1に対する抗体医薬「Atezolizumab」の治療効果です。

 こういった試験では生存率が50%を切るまでの期間をよく比較に使いますが、従来の抗がん剤で治療した場合は9.7ヶ月で半分が亡くなるのに対し、Atezolizumabでは12.6ヶ月かかっています。この場合「3ヶ月延命させた」と言えます。

(省略されています。全文を読む

Category:ガン・腫瘍




2016.01.13

Nature Medicineの選ぶ2015年に新しく開発された注目の新薬達まとめ
Nature Medicineの選ぶ2015年に新しく開発された注目の新薬達まとめ

↑BTW

 今年も多数の新薬が世の中に登場しています。また既にある薬の組合せにより強力な治療効果が得られるコンビネーション薬が新薬として多数認可されています。さらに、3Dプリントされた錠剤、ウイルスによる癌治療法なども認可されています。日本の製薬会社の名前はどこにもありませんねぇ。

また、これらの薬はいずれもアメリカで認可されたものですので日本で認可され、処方されるようになるにはしばらく(数年〜)かかります。

PCSK9 inhibitors


 アメリカにおいて新しい作用メカニズム(PCSK9阻害)の2つのコレステロール低下剤が認可された(サノフィ社のPraluent (alirocumab)とアムジェン社のRepatha (evolocumab) 。これまで一般的に使われていた「スタチン」でコレステロールを下げることが出来なかった患者にも効果があることが報告されている。ただしこれらの新薬は高値が付けられており1年間の費用は160万円ほど。

Opdivo


 BMS社の免疫治療抗体医薬「オプジーボ」が非小細胞癌で認可された。オプジーボはPD-1をブロックし免疫機能を増強する働きを持つ。オプジーボは既に皮膚癌(メラノーマ)で認可されている。

Cosentyx


 Novartis社の抗IL-17Aモノクローナル抗体「 Cosentyx (secukinumab)」が認可された。これは乾癬(かんせん)の症状を強力に抑制することが出来る。乾癬患者は世界に4000万人。Cosentyxは炎症性サイトカインである血液中のIL-17Aに結合し、その作用をブロックすることで薬効を果たす。Novartis社はCosentyxの使用を乾癬を原因とした関節炎にも広げようと計画中。

Zarxio


 Sandoz社のZarxio (filgrastim-sndz)がアメリカ初のバイオ医薬の後発医薬(バイオシミラー)として認可された。Zarxioは膨大な利益を上げているAmgen社のサイトカインG-CSFを主成分とする医薬品「Neupogen (filgrastim)」の後発薬。

 Zarxioは白血球を増やす働きがあり、癌の治療のため抗ガン剤を投与されている患者の感染防止のためや、骨髄移植を受けた患者に投与される。Amgen社はこの薬の承認を妨害してきたが、結局、法廷で破れZarxioが発売されることとなった。

Entresto


 Novartis社の心不全治療薬Entrestoが承認された、これは2種類のアンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬が含まれている薬、これまで使われてきたACE阻害剤enalaprilよりも20%効果が高いことが臨床試験で確認されている。欧州でも発売承認が予定されている。

C型肝炎治療のためのコンビネーション


 2種類のC型肝炎治療のためのコンビネーション薬が承認された。
  • 4型型肝炎ウイルス治療のためのAbbVie's Technivie (ombitasvirとparitaprevirとritonavir)とribavirin(未承認の薬)
  • 3型C型肝炎ウイルス治療のためのBMS社のDaklinza (daclatasvir) とsofosbuvirの混合
どちらもインターフェロン無しでの治療を可能とする。

Orkambi


 BMS社のOrkambi (lumacaftorとivacaftorの混合薬)が遺伝性の病気、嚢胞性線維症(cystic fibrosis)を治療可能な薬として初めて認可された。

Jardiance


 2014年に承認されたEli Lilly社とべーリンガー社の2型糖尿病治療薬Jardiance (empagliflozin)が心臓麻痺のリスクを14%低減し、この薬を飲んでいる患者の心臓トラブルによる死亡者数を40%減らすことが報告された(N. Engl. J. Med., 10.1056/NEJMoa1504720, 2015).この薬はSLGT2阻害剤

Spritam


 Aprecia社による3Dプリントされた初めての錠剤薬「Spritam (levetiracetam)」がFDAで認可された。この薬は3Dプリント技術による多孔構造を持っており、少量の水で急速に溶ける。また大量の薬物を1錠に含めるのにも有用だそうだ。この薬は「てんかん」の症状を抑える薬で服用後迅速に効くことが望ましい。

Imlygic


 癌を殺すウイルス治療Imlygic (talimogene laherparepvec)が初めてFDAに認可された皮膚癌やリンパ腫が適用。


(省略されています。全文を読む

Category:1年間のまとめ記事




2014.09.09

ガンによく効くらしい世界初の抗PD-1抗体医薬(免疫制御型)「小野薬品オプジーボ(Opdivo,nivolumab)」が日本承認。年間医療費1500万円(保険適用あり)
ガンによく効くらしい世界初の抗[[PD-1]]抗体医薬(免疫制御型)「小野薬品[[オプジーボ]]([[Opdivo]],nivolumab)」が日本承認。年間医療費1500万円(保険適用あり)

↑BTW

 免疫を制御して癌を治す新しいメカニズムの薬です。幅広いガンに効き、効果も高いことから「ゲームチェンジャー」と呼ばれ期待されている種類の薬がついに日本でも承認されました。(以前紹介しました)

 今のところ1種類の皮膚ガン(メラノーマ)限定での承認ですが、自己負担の大きい「先進医療」でも無く普通に保険適用されています。保険適用前の価格は1回投与の価格は体重60kgの人でおよそ88万円です、3週間おきに投与する薬ですので1年で1500万円ぐらいですね。

 試験が進むにつれて別の種類のガンへの使用も許可されていくはずです。また同種類の薬が他の会社からも複数計画されています。(ちなみに小野薬と開発元のBMSは同種類の薬を開発しているMerckを特許侵害で訴えています。)

 それにしても、日本の国民皆保険制度の財政は大丈夫でしょうか・・・・


(省略されています。全文を読む

Category:ガン・腫瘍