中国Nanjing(南京)社が開発中のCAR-T療法「LCAR-B38M」が難治性骨髄癌を再発した患者に驚異的な治療効果。アメリカ癌学会(ASCO)で発表
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2017.06.08

中国Nanjing(南京)社が開発中のCAR-T療法「LCAR-B38M」が難治性骨髄癌を再発した患者に驚異的な治療効果。アメリカ癌学会(ASCO)で発表

 今年も行けなかったASCOですが、今年も癌免疫分野で驚異的な新治療方法の発表が相次いでいます。
中国Nanjing社の開発するBCMAタンパクを標的としたCAR-T療法において、再発した多発性骨髄腫(multiple myeloma)患者35名のうち、33名(94%)に治療効果、うち14名(40%)はsCR(完全寛解、完全治癒したように見える状態)になったとのこと。

 現在、癌治療分野では多数の革新的治療法の臨床試験が進行中です。劇的に効くと言われた小野薬品/BMSのオプジーボのような「抗体医薬」だけで異なるターゲット分子を狙ったものが10種類程度、また、今回のNanjing社の発表したCAR-T療法は、攻撃目標を癌細胞に定められた遺伝子改変した免疫細胞を注入する治療法で抗体医薬の限界を超えて強力に癌細胞を攻撃することが期待されている治療方法です。ただ、副作用が非常に大きいことが問題で、いかに副作用を低減させつつ強力に癌細胞のみを攻撃させるか、様々な細胞が検討されています。

 個人的にはこれらの開発中の治療方法を組み合わせることで、あと20年で癌による死亡率は少なくとも現在の3分の1ぐらいにはなるんじゃないかと、気になるのはいずれもスゲー治療費高そうって事です。抗体医薬で年間1000万超え、CAR-Tにいたっては年間5000万円って話もあります。

 最初のCAR-T治療法としてノバルティス社のCTL019(こちらは投与患者の37%でsCR(完全寛解)するとの結果)が、来月、アメリカFDAで承認されるかどうか議論される予定です。

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