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グレリン


(Ghrelin)
「空腹ホルモン」と呼ばれ、空腹時に消化管の細胞で作られ、脳に到達すると食欲を刺激する。
他に、胸腺細胞の活性化機構が報告されている。
wikipedia
----------このキーワードを使っている記事----------
2022.07.22:男だけが夏に食欲が増している事実が見つかり理由が解明される。ヒフの脂肪細胞がグレリンを生成
2013.04.25:「ダイエット」による健康の良い効果は「体重減少」の結果では無く「空腹を感じること自身」の効果のようだ
2012.11.19:不規則な時間にだらだら食べるより、規則正しい時間に高カロリーをとった方が太らない
2012.06.08:睡眠不足は脳神経の発達を促す。寝る子は育つがバカになる?
2007.09.19:加齢に伴う胸腺の退化はグレリンやレプチンの減少が原因のようだ

2022.07.22

男だけが夏に食欲が増している事実が見つかり理由が解明される。ヒフの脂肪細胞がグレリンを生成
男だけが夏に食欲が増している事実が見つかり理由が解明される。ヒフの脂肪細胞がグレリンを生成

↑BTW

雑誌Nature Metabolismで報告されています。

下記に図示してみました。

皮膚の中の脂肪細胞は紫外線(UVB)を浴びるとp53が活性化し、食欲ホルモンとして知られる「グレリン」を作り出し全身に送り出すそうです。さらに脂肪細胞の中でp53がグレリンを生成するためのメカニズム(p53がグレリンのプロモーターに結合)は女性ホルモンとして知られる「エストロゲン」でブロックされることも分かり、この現象は男性でのみ生じるそうです。

この現象は3000人を調べたら下記のように「男だけが夏に食欲が増加している」ことを発見したことから始まったそうです。

この現象はマウスでも起きたそうです。

太古の昔は夏の暑い中も外に出て作業していた男性が体力を維持すうために出来た仕組みだったりするのでしょうか?今のエアコンで夏でも快適に過ごせる時代では男だけ夏に太っちゃうんですかね?

またこのメカニズムのトリガーは皮膚の「脂肪細胞」とのことで、太っている人ほど紫外線に当たると食欲が増すことが考えられます。

ちなみにグレリンは寝不足でも増えます。そして脳神経を発達させる働きも知られています。

Category:ダイエット・メタボリックシンドローム




2013.04.25

「ダイエット」による健康の良い効果は「体重減少」の結果では無く「空腹を感じること自身」の効果のようだ
「ダイエット」による健康の良い効果は「体重減少」の結果では無く「空腹を感じること自身」の効果のようだ

↑BTW

 必要な栄養素を十分に取りつつ食事量を減らすいわゆる「ダイエット」が健康に様々な良い影響を与えることが分かっています。最もよく知られた効果は老化防止作用であり、また、最近ではアルツハイマー病の進行を遅らせる効果があることも報告されています。

 これらの作用はどのようなメカニズムで起こるのでしょうか?ダイエットをすると身体の中の余分な脂肪が減り、血液中のコレステロールが減りますので、こういった現象が健康に良い効果をもたらす。というのはもちろんですが、どうやら「空腹を感じること自身」が健康に良い効果を与えるようです。

 この研究を行ったのはアメリカ・ハーバードメディカルスクールのInga Kadishらの研究チーム。研究者らはマウスを用いて実験を行いました。動物が空腹を感じるのは、胃が空になった時に胃から「グレリン」というホルモンが血中に放出されるためです。このホルモンは血管を経由し全身に行き渡ることで、脳に「空腹」を感じさせるなど様々な作用を示します。

(省略されています。全文を読む

Category:ダイエット・メタボリックシンドローム




2012.11.19

不規則な時間にだらだら食べるより、規則正しい時間に高カロリーをとった方が太らない
不規則な時間にだらだら食べるより、規則正しい時間に高カロリーをとった方が太らない

↑BTW

 イスラエル・ヘブライ大学の研究者がマウスを使った実験を行い、同じだけのカロリーをとるなら不規則な食生活を送りダラダラと食べるよりも、毎日決まった時間に高カロリーの食事をとった方が体重が増えないという結果を発表していています。

 これまでの研究において太るのは2つの生活習慣が原因と分かっています。1つは「食べ過ぎること」であり、もう一つは「不規則な食生活を送ること」です。前者の食べ過ぎが肥満につながるのは当然と言えますが、後者には「体内時計」が関わっています。

 多くの動物には「体内時計」という仕組みがあり、規則正しい生活を送っている場合は食事を食べるタイミングに合わせて身体が食物を効率良くエネルギーに変換出来る状態になるのですが、不規則な食生活では、体内時計が狂い食べたものを効率よくエネルギーに変換出来ず脂肪として貯め込んでしまうことが分かっています。

 研究者らはマウスを4つのグループに分け、それぞれ異なった状況に置きました。

食事の種類何時食べることが出来るか18週間後の体重増加
グループA高カロリー食いつでも→→→もっとも増加(=100%)
グループB高カロリー食決まった時間のみ→→→82%
グループC低カロリー食いつでも→→→Bより70%
グループD低カロリー食決まった時間のみ→→→

 このような条件でマウスをおよそ4ヶ月間飼育し、その後に体重を含め様々な検査をしました。もっとも体重が増えていたのは高カロリーの食事を自由に食べることが出来たグループAのマウスでした(当然です)。そして、グループBの決まった時間にのみ食べれるマウスはグループAと比較して体重が18%軽く、血中のコレステロールも30%低い値を示しました(まあ食べる量が減った分、これも当然です)

 そして驚くべきことに、グループCのマウスは低カロリー食ながら自由な時間に食べることが出来たため結果的にグループBと同じだけのカロリーを摂取していましたが、同じカロリーを食べたにもかかわらずグループBよりも12%体重が増加していました。また、血中コレステロールも21%高い値を示しました。

 さらにグループBのマウスは、どれぐらいストレスを感じているかも示す血中のホルモン「グレリン」の量がグループCのマウスに比べて25%少なく、体内の炎症を示すコルチコステロンの値も53%低い結果を示しました。これらの結果はグループBのマウスは満足した生活を送りつつ体重増加を抑えることに成功していることを示しています。

 日常生活で食事制限をするとストレスを感じ、このストレスが原因となりダイエットが長続きしなかったりします。今回の結果は、ダイエットをする時には「食べる量」以上に「規則正しい生活」に気を配ることが重要であることを示しています。


(省略されています。全文を読む

Category:ダイエット・メタボリックシンドローム




2012.06.08

睡眠不足は脳神経の発達を促す。寝る子は育つがバカになる?
[[睡眠]]不足は脳神経の発達を促す。寝る子は育つがバカになる?

↑BTW

 グレリン(Ghrelin)というホルモンがある。このホルモンは空腹時に胃壁の細胞で作られ血中に放出される。このホルモンが脳に到達すると食欲が刺激されるため、別名「空腹ホルモン」と呼ばれる。

 2006年にアメリカ・エール大学の研究者はグレリンを生まれつき持たないマウスを遺伝子操作により作り出し調べる研究を発表した(文献1)。グレリンが無くてもマウスは正常に生まれ大きな問題は無かったが、脳内の「海馬」という部分の神経細胞同士をつなぐシナプス数が通常のマウスよりも25%も少ないことが見つかった。海馬は脳内で記憶に関わる中心的な役割を果たす部分である。このマウスに注射でグレリンを投与するとシナプスの数は増加した。

 一方、同じ頃、中国の研究者がグレリンに脳の保護作用があることを報告している(文献2)。実験でラットに人工的に脳梗塞を起こし、どの程度の障害が残るかを評価したところ、脳梗塞を起こさせる前にグレリンを投与することにより障害の度合いが低減されたと報告している。

 このように空腹時に体内で増えるホルモン「グレリン」は脳神経の活動を活発化し、また脳のダメージを低減する作用があるようだ。

 さらに興味深い事に睡眠不足だとグレリンの量が増える(注釈3)と報告されている(睡眠不足はグレリンを増加させ、食欲を抑制するホルモン「レプチン」の量を減らす、この作用により睡眠不足は肥満の原因になると考えられている)。報告された脳神経の活性化・保護作用を考えると睡眠不足は脳神経を活性化する可能性があるかもしれない。昔から「寝る子は育つ」と言われているが、このような新知見を合わせて考えると、いつも睡眠不足の子供と、すぐに寝てしまう子供で脳神経の発達に差が無いだろうかと考えてしまう。

 グレリンは他にも「心臓機能の改善効果」や、「成長ホルモン分泌効果」、「免疫の活性化効果」なども知られている。睡眠不足でハングリーってのが賢くなるコツかもしれない。


(省略されています。全文を読む

Category:知能改善・天才になる方法




2007.09.19

加齢に伴う胸腺の退化はグレリンやレプチンの減少が原因のようだ
加齢に伴う胸腺の退化は[[グレリン]]や[[レプチン]]の減少が原因のようだ

↑BTW

報告したのはアメリカNIHの研究者

加齢に伴って起こる適応免疫の低下や、胸腺からのTリンパ細胞の放出量の低下、免疫担当細胞の多様性の低下は胸腺の退化に関係している。この胸腺の退化は加齢に伴って、前駆細胞数が減少し、胸腺の微小環境中のサイトカインやホルモンの消失が原因と考えられる。

研究者らは以前の報告で、グレリン(ghrelin)というホルモンとその受容体が免疫細胞に発現していて、免疫機能に関わっていることを報告していた。

今回の報告では14ヶ月齢の高齢マウスにグレリンを注射すると、加齢に伴う胸腺の構造変化と胸腺細胞の数、免疫細胞の多様性が劇的に回復することを報告している。これは老化に伴って起こる免疫機能の老化を抑制していることを意味している。

グレリン受容体の欠損マウス(GHS-R-deficient)を調べると加齢に伴う胸腺の退化が促進されていることが確認され、今回の結果と一致する内容となっている。

また、レプチン(leptin)も同様に胸腺の活性化を促進したが、このことは高齢のマウスのみで起こり、若いマウスでは起こらなかったそうだ。レプチンはグレリンと拮抗するホルモンとされているが、その両方で同様の作用が起こるのは興味深い

Category:#アンチエイジング・老化抑制技術