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ナビトクラックス



----------このキーワードを使っている記事----------
2024.06.28:新型コロナウイルス感染により脳神経の老化が促進する。そして老化細胞除去薬Senolyticsはこの症状を抑制しうる(少なくとも脳オルガノイドでは)【Nature aging/2023年11月】。
2021.03.17:老化細胞除去薬の表現としてのSenolytics(セノリティクス)とSenomodifiers(セノモディファイアー)
2020.10.13:現在知られている9種類のセノリティクス(老化細胞除去薬/Senolytics)
2020.10.13:現在知られている9種類のセノリティクス(老化細胞除去薬/Senolytics)

2024.06.28

新型コロナウイルス感染により脳神経の老化が促進する。そして老化細胞除去薬Senolyticsはこの症状を抑制しうる(少なくとも脳オルガノイドでは)【Nature aging/2023年11月】。
新型コロナウイルス感染により脳神経の老化が促進する。そして老化細胞除去薬Senolyticsはこの症状を抑制しうる(少なくとも脳オルガノイドでは)【Nature aging/2023年11月】。

↑BTW

老化に伴い神経変性疾患のリスクは上昇します。老化した細胞は最近はゾンビ細胞とも言われ、死んではいないが周囲に害をなす細胞として知られています。また一方で新型コロナウイルス感染により脳神経的な症状が生じることが報告されています。ブレインフォグと言われる意識にモヤがかかっているように感じる症状の原因がこれだと言われています。しかしながらこれまで脳における新型コロナウイルス感染と老化促進の関係はよく分かっていませんでした。

この研究者らによると、重篤な新型コロナ感染により死亡した患者の脳に老化細胞が通常よりも多く存在していることが分かったそうです。↓

出典:Senolytic therapy alleviates physiological human brain aging and COVID-19 neuropathology
研究者はこの研究でヒトの脳細胞オルガノイド中に蓄積した老化細胞が老化細胞除去薬セノリティクス(senolytics)で減少し、老化細胞により生じる加齢関連炎症を抑制し、老化関連の遺伝子転写を若返らせることを確認しました。使用したセノリティクスは4パターン、ナビトクラックス(Navitoclax)、BCL-2阻害剤ABT-737、イチゴなどの成分フィセチン、および抗がん剤とダサチニブと玉ねぎ成分のケルセチンの組み合わせとのことです。

ただ今回の研究は脳オルガノイドの研究です。生きている人がこれらのセノリティクスを摂取してその成分がしっかり脳に到達して効果を果たしうるかは臨床試験などを行い確認する必要があると思われます。

Category:#Senolytics #老化細胞除去薬




2021.03.17

老化細胞除去薬の表現としてのSenolytics(セノリティクス)とSenomodifiers(セノモディファイアー)
老化細胞除去薬の表現としてのSenolytics(セノリティクス)とSenomodifiers(セノモディファイアー)

↑BTW

この記事ではRepurposed drug(当初の目的以外の薬効を目的に既存の薬を使用すること、ドラッグ・リポジショニング)としてrapamycin(ラパマイシン)とmetformin(メトホルミン)を紹介しています。

老化細胞除去薬としてSenolyticsとSenomodifiersと紹介されています。Senomodifiersって単語は初めて聞いた。紹介されているのはdasatinib(ダサチニブ、抗がん剤)とnavitoclax(ナビトクラックス、抗がん剤、Bcl-2阻害剤)、quercetin(ケルセチン、玉ねぎ成分)、fisetin(フィセチン、イチゴなど)。

Category:#Senolytics #老化細胞除去薬




2020.10.13

現在知られている9種類のセノリティクス(老化細胞除去薬/Senolytics)
現在知られている9種類のセノリティクス(老化細胞除去薬/Senolytics)

↑BTW

Wikipediaに老化細胞除去薬(Senolytics)のエントリーがありました。

だんだん全体像が見えてきました。通常細胞は役に立たなくなるとアポトーシス(自殺)するメカニズムがありますが、そのメカニズムにストップがかかり自殺せずに生きながらえているのが老化細胞であり、それを解除するのが老化細胞除去薬のメカニズムのようです。癌細胞も同様にDNA変異が起きて生じるはずのアポトーシスを回避している細胞なこともあり抗がん剤が多く登場しているのが面白いです。
(1)FOXO4関連ペプチド。未承認、ペプチド、注射投与必要
(3)USP7(ユビキチン特異的タンパク分解酵素7)阻害剤、未承認薬物
(4)ダサチニブ(srcチロシンキナーゼ阻害剤)抗がん剤とケルセチン(bck-2ファミリー阻害剤)玉ねぎ成分
(5)フィセチン(bcl-2阻害剤)イチゴ成分
(6)ナビトクラックス(navitoclax)(Bcl-2阻害剤)抗がん剤
(7)Piperlongumine(ROS阻害剤)ロングペッパー成分
(8)アジスロマイシン(Azithromycin)とロキシスロマイシン(Roxithromycin)マクロライド系抗生物質
(9)SSK1 (senescence-specific killing compound 1)(老化細胞で活性でのみ活性化する抗がん剤ゲムシタビンプロドラック)未承認薬物
健康な身で抗がん剤や抗生物質を飲むのは少しためらわれるのですがロングペッパー成分の(7)が気になります。

Category:#Senolytics #老化細胞除去薬




2020.10.13

現在知られている9種類のセノリティクス(老化細胞除去薬/Senolytics)
現在知られている9種類のセノリティクス(老化細胞除去薬/Senolytics)

↑BTW

Wikipediaに老化細胞除去薬(Senolytics)のエントリーがありました。

だんだん全体像が見えてきました。通常細胞は役に立たなくなるとアポトーシス(自殺)するメカニズムがありますが、そのメカニズムにストップがかかり自殺せずに生きながらえているのが老化細胞であり、それを解除するのが老化細胞除去薬のメカニズムのようです。癌細胞も同様にDNA変異が起きて生じるはずのアポトーシスを回避している細胞なこともあり抗がん剤が多く登場しているのが面白いです。
(1)FOXO4関連ペプチド。未承認、ペプチド、注射投与必要
(3)USP7(ユビキチン特異的タンパク分解酵素7)阻害剤、未承認薬物
(4)ダサチニブ(srcチロシンキナーゼ阻害剤)抗がん剤とケルセチン(bck-2ファミリー阻害剤)玉ねぎ成分
(5)フィセチン(bcl-2阻害剤)イチゴ成分
(6)ナビトクラックス(navitoclax)(Bcl-2阻害剤)抗がん剤
(7)Piperlongumine(ROS阻害剤)ロングペッパー成分
(8)アジスロマイシン(Azithromycin)とロキシスロマイシン(Roxithromycin)マクロライド系抗生物質
(9)SSK1 (senescence-specific killing compound 1)(老化細胞で活性でのみ活性化する抗がん剤ゲムシタビンプロドラック)未承認薬物
健康な身で抗がん剤や抗生物質を飲むのは少しためらわれるのですがロングペッパー成分の(7)が気になります。

Category:#Senolytics #老化細胞除去薬