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免疫寛容



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2007/04/24:花粉症緩和米の安全性評価試験結果が発表される
2008/01/10:CD4+CD25+Foxp3+制御性T細胞による急性/慢性移植拒絶の抑制

2007/04/24

花粉症緩和米の安全性評価試験結果が発表される
花粉症緩和米の安全性評価試験結果が発表される

発表したのは研究を行っている独立法人農業生物資源研究所。
この米はスギ花粉のアレルギー症状の原因物質(抗原)と同じ物質を含んでいる。人間の体は食べ物として体の中に入ってくる物質には免疫反応を起こさない仕組み(免疫寛容)があるので、この米を食べ続けることで体がスギ花粉を抗原と認識しなくなり、アレルギー症状が緩和されることを期待している。

今回の実験で、この米をマウスやサルに食べさせた。結果、遺伝毒性試験、長期毒性試験、生殖・発生毒性試験においてすべて異常は確認されなかった。

また、この花粉症緩和米を14週間食べたマウスと26週間食べたサルの血液を調べたが、スギ花粉に対する抗体は出来ておらず、この米が原因となりアレルギーを起こす可能性は低いと考えられる結果が出た。

この米が市場で販売されるのを心待ちにしている人も多いと思うが、厚生労働省の指摘で市場に出すには「医薬品」としての厳密な実験が必要となり、商品化は早くても6年後の2013年になる予定。厚生労働省の指摘が無ければ2010年にも商品化出来る見込みだったそうだ

Category:免疫・アレルギー・自己免疫疾患

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2008/01/10

CD4+CD25+Foxp3+制御性T細胞による急性/慢性移植拒絶の抑制
CD4+CD25+Foxp3+制御性T細胞による急性/慢性移植拒絶の抑制

移植医療の主要な挑戦といえば、移植組織の拒絶につながる強力な免疫拒絶をコントロールすることだ、免疫抑制剤により急性の拒絶は効果的に抑制出来るが、一部の患者では、慢性的な免疫拒絶が起こり、最終的には移植臓器の機能が失われてしまう。移植組織に対する免疫寛容を作り出すことは免疫拒絶と人生を通じた免疫抑制剤による治療を避けることにつながる。

自己抗原に対する免疫寛容はいくつかのメカニズムで起こることが知られている。一つは制御性T細胞の働きによる。今回、研究者らはマウスにおいて臨床的に許容出来るレベルの放射線を用い、in vitroにおいて抗原により刺激されたCD4+CD25+Foxp3+制御T細胞を用いることで骨髄や皮膚、動脈の移植塊に対する長期間のトレランスを起こせることを示している。

適切に刺激された制御T細胞が将来的な人生を通じた免疫寛容を起こすことが出来る可能性がある。

Category:臓器移植

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