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エピジェネティクス


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----------このキーワードを使っている記事----------
2025.09.26:YouthBio Therapeutics社の若い脳の遺伝子発現パターンをエピジェネティクス的に回復させアルツハイマーを治療するYB002
2019.11.13:生物学的実年齢(DNAメチル化頻度)を若返らせることに成功。市販の3医薬を1年間投与して2.5年若返る
2019.08.02:子供を作る前に父親が運動すると子供がメタボになりにくい体質になるというシンプルなマウスを使った実験結果
2017.05.24:葉酸はDNAのメチル化促進に働く。母体と同様に男性の葉酸摂取量も生まれてくる子供の神経・精神疾患発生率に影響。
2016.07.11:ママの妊娠前のメタボな食生活は筋肉中ミトコンドリアにより3世代先の子孫まで「太りやすさ」として伝わる
2016.03.15:模倣子(ミーム)も遺伝子の修飾を介して子孫に受け継がれることが動物実験で証明
2014.02.13:性行為の段階での男性のストレス状態は精子のDNAメチル化に影響を与え、生まれた子供の成長を遅らせる

2025.09.26

YouthBio Therapeutics社の若い脳の遺伝子発現パターンをエピジェネティクス的に回復させアルツハイマーを治療するYB002
YouthBio Therapeutics社の若い脳の遺伝子発現パターンをエピジェネティクス的に回復させアルツハイマーを治療するYB002

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YB002 is a first-in-class gene therapy designed to safely and transiently express Yamanaka factors in the brain
と書いてあるのでiPS細胞を作るためのシグナルを生体内で行う感じでしょうか。
この技術は2016年にCellに発表されたこの技術のようです。ウイルスベクターを用いて山中4因子を導入するようです。

この手法はかなり将来性が認められているのか多数の団体が取り組んでいます。

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Category:#アンチエイジングを目指す企業




2019.11.13

生物学的実年齢(DNAメチル化頻度)を若返らせることに成功。市販の3医薬を1年間投与して2.5年若返る
生物学的実年齢(DNAメチル化頻度)を若返らせることに成功。市販の3医薬を1年間投与して2.5年若返る

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近年の研究によりDNAのメチル化度合の測定が実年齢よりも正確に生物学的年齢を測定出来ることが示されつつある。今回、研究者らはこのDNAメチル化(エピジェネティクス的年齢)を回復可能であることを世界で初めて報告したと言っています。

研究では51〜65歳の健康な男性を雇い、第1試験は7名、第2試験は3名で試験を行っています。試験ではヒト成長ホルモンを0.015 mg/kg+DHEA 50mg(糖尿病薬)+ 500mg メトホルミン(糖尿病薬)を毎日飲んでもらい、1年後に分析したところ、DNAメチル化の指標では1年間の治療後に1.5年若返らせることに成功した(2.5年若返ったことになる)とのことです。


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Category:#アンチエイジング・老化抑制技術




2019.08.02

子供を作る前に父親が運動すると子供がメタボになりにくい体質になるというシンプルなマウスを使った実験結果
子供を作る前に父親が運動すると子供がメタボになりにくい体質になるというシンプルなマウスを使った実験結果

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運動により父親の精子に含まれる遺伝子のメチル化などの「エピゲノム」が変化し、それが子孫に影響するというエピジェネティクスの研究ですが、予想以上に前の世代の行動が次の世代に影響しているようですね。


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Category:未分類




2017.05.24

葉酸はDNAのメチル化促進に働く。母体と同様に男性の葉酸摂取量も生まれてくる子供の神経・精神疾患発生率に影響。
葉酸はDNAのメチル化促進に働く。母体と同様に男性の葉酸摂取量も生まれてくる子供の神経・精神疾患発生率に影響。

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妊娠前後の女性の葉酸摂取量が生まれてくる子供にさまざまな影響をもたらすことはよく知られてきましたが、子供を作る男性の葉酸摂取量も生まれてくる子供に影響を与えるとの報告がされています。

  • Folic acid supplements in pregnancy and severe language delay in children.JAMA. 2011 Oct 12;306(14):1566-73.PMID:21990300 (葉酸サプリメント摂取していないママの子供で言語発達の遅れの可能性が上昇)
  • Association between maternal use of folic acid supplements and risk of autism spectrum disorders in children.JAMA. 2013 Feb 13;309(6):570-7. PMID:23403681(葉酸サプリを摂取していたママの子供は自閉症になる確率が低い)
女性に関しては、不足は良くないという報告がある一方で、過剰摂取もまた様々な問題が報告されており、1日に1000μg以下が望ましいとされています。
男性に関しても不足しても、多すぎても良くないとの報告です。
  • A paternal methyl donor-rich diet altered cognitive and neural functions in offspring mice.Mol Psychiatry. 2017 Apr 4. doi: 10.1038/mp.PMID:28373690(葉酸を過剰摂取させたオスねずみの子供は認知能力に悪影響を与える)
  • Low paternal dietary folate alters the mouse sperm epigenome and is associated with negative pregnancy outcomes.Nat Commun. 2013;4:2889. doi: 10.1038/ncomms3889.PMID:24326934(葉酸不足のオスねずみの子供は先天異常の子供が生まれやすい)
葉酸は「メチル基供与体」として知られ、エピジェネティクスとして知られる遺伝子のメチル化状態に影響を与えることで、子孫の状態に影響を与えうるようです。
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Category:#性・生殖・出産




2016.07.11

ママの妊娠前のメタボな食生活は筋肉中ミトコンドリアにより3世代先の子孫まで「太りやすさ」として伝わる
ママの妊娠前のメタボな食生活は筋肉中ミトコンドリアにより3世代先の子孫まで「太りやすさ」として伝わる

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Maternal Metabolic Syndrome Programs Mitochondrial Dysfunction via Germline Changes across Three Generations. Cell Rep. 2016
 新しく産まれたって何もリセットされちゃいない。そんな現実が明らかになりました。妊娠中どころではありません、妊娠前のママの食生活が卵細胞のミトコンドリアに悪影響を与え、確実に子孫に「太りやすさ」という性質として受け継がれることをマウスを使った実験で実証に報告しています。

 この研究を行ったのはアメリカ・ワシントン医科大学の研究者ら。メスのマウスに高脂肪食(脂肪が59%を占める)を6週間食べさせ、普通のエサ(脂肪分13%)を食べさせたオスと子供を作らせました。子供らは普通のエサを食べて育てさせ、同じように3世代作らせ、それぞれの子孫の「インスリン耐性」などのメタボリックシンドロームの指標を調べました。

 すると高脂肪食を食べたメスから産まれたマウスは3世代先まで筋肉中のミトコンドリアに影響がありました。具体的にはミトコンドリアのサイズが違いました。ミトコンドリアは細胞の中で独自に分裂して増えますが、この分裂する際に働くDRP1、OPA1というタンパク質の働きが異なり正常な分裂が出来ず、結果として1つ1つのミトコンドリアの大きさが巨大化してしまうようです。

 近年、我々のゲノム中の遺伝子が一部リセットされずに子孫に繋がることが分かり「エピジェネティクス」と呼ばれ研究が活発に進められていますが、一方、ミトコンドリアはかつて我々の細胞に潜り込んだ寄生生物と言われており、我々のゲノムとは別に自分で遺伝子を持ち、独自に制御されていると考えられます。今回、ミトコンドリアに関してもリセットされずに子孫に伝わる性質があることが報告されたことになります。

 うまくいったら自分のおかげ、うまくいかなかったら親のせいにしましょう!(笑)


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Category:ダイエット・メタボリックシンドローム




2016.03.15

模倣子(ミーム)も遺伝子の修飾を介して子孫に受け継がれることが動物実験で証明
模倣子(ミーム)も遺伝子の修飾を介して子孫に受け継がれることが動物実験で証明

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 遺伝子(ジーン)模倣子(ミーム)という考えがあります。これは分かりやすい言葉で言えば「血筋」は子孫に受け継がれるが、「親の習慣や生き方」は(教えたり、一緒に生活したりしないかぎりは)子孫には受け継がれない。というものですが、どうやら「親の習慣や生き方」も遺伝子上に追加情報として含められ子孫に受け継がれるようです。

 研究者らは、まったく同じ遺伝子を持つマウス群を2つのグループに分け、片方のグループに6週間にわたり高脂肪食を食べさせて肥満状態にしました。そして、そのマウスの精子や卵子を取り出して以下のような4通りに受精させました。

  • (1)肥満にさせたマウスの精子×肥満にさせたマウスの卵
  • (2)肥満にさせたマウスの精子×正常なマウスの卵
  • (3)正常なマウスの精子×肥満にさせたマウスの卵
  • (4)正常なマウスの精子×正常なマウスの卵
 上記の受精卵は環境や育て親の影響を排除するためにまったく別の正常なマウスに着床させ出産させました。そしてそれらの子供マウスに高脂肪食を与えると、体重増加は (1)>(2)=(3)>(4)となりました。たとえ高脂肪食を食べても遺伝子配列は変化せず上記4種類組み合わせから生まれたマウスはまったく同じ遺伝子配列を持つはずです。

 こういった現象は「エピジェネティクス」という分野に相当し近年盛んに研究されています。親の習慣や行動によって遺伝子配列そのものは変わりませんが、それらの習慣や行動により、遺伝子に「メチル化」などの修飾が入ることが分かっており、これが子に精子と卵を介して受け継がれていきます。

こういった現象は以前から明らかにされていましたが↓
今回の研究は別のマウスに代理出産させることで、母乳や腸内細菌、育て方などの環境要因を一切排除し、間違いなく遺伝子上のエピジェネティクス因子が原因であることを明らかにした点が新しいようです。
 あなたの体には親の生き方が現れており、あなたの生き方は、子供に受け継がれていることになります。

 また、親と子という狭い範囲で書きましたが、「日本人の国民性」といったマクロな特性もエピジェネティクス的に受け継がれていると考えられます。


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Category:遺伝子・バイオインフォマティクス




2014.02.13

性行為の段階での男性のストレス状態は精子のDNAメチル化に影響を与え、生まれた子供の成長を遅らせる
性行為の段階での男性のストレス状態は精子のDNAメチル化に影響を与え、生まれた子供の成長を遅らせる

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 生まれてくる子供の成長に母親の性行為前、性行為後の身体的・精神的状態が影響を与えることはよく知られています。しかし、父親となる男性の状況がどのような影響を与えるかに関する情報は多くありません。

 カナダのレスブリッジ大学の研究者R. MYCHASIUKらは合計20匹のラットを使って、特に脳の発達の影響について研究を行い結果を報告しています。

 研究者らはオスのラットに27日間連続で1日2回30分間のストレスを与え、その後、メスのラットと交尾をさせ子供を作らせました。

 生まれてきた子供の行動を生後9日目から調べたところ、父親ラットがストレスを受けていた子供ラットはストレスに弱くなり、また行動能力が低いことが分かりました。生後21日目の時点で子供の脳のDNAメチル化を調べたところ、子供の性別に関係無く海馬(記憶を司る部分)のメチル化が増えており、またオスの子供のみで前頭葉のメチル化量が減少していることが分かりました。

 DNAがメチル化された部分はそこの部分の遺伝子の働きが抑制される事が分かっています。また、通常と比べてDNAメチル化量が少ないということは、通常は抑制されていないといけない遺伝子が活性化していることを意味しています。

 今回の結果は、性行為時の父親のストレス状態がDNAメチル化を通じて子供に伝わり、脳の発達に影響を与えること、特にオスの子供に影響が大きく出ることを示しています。

 同じ事が人間でも起きているかもしれません。近年では、このようにDNAメチル化といったDNA配列以外のメカニズムで様々な事が世代を超えて受け継がれ、親の経験や生存環境が子供に影響を与えるメカニズム「エピジェネティクス」の研究が進んでいます。

 女性は、生まれてくる子供のためにも夫には優しくした方が良いかもしれません。

  • Paternal stress prior to conception alters DNA methylation and behaviour of developing rat offspring.Neuroscience. 2013 Jun 25;241:100-5. PMID:23531434

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Category:子育て