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プリオン


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2004/12/01
■脳に存在するCPEBはプリオンと似た振る舞いをし、長期記憶に関わっているかも脳・中枢神経
プリオンとは1つのタンパク質なのに2種類の立体構造を取る事を主な特徴として知られるタンパク質である。ヒトやウシにおいてはプリオン分子PrPcは2つめの立体構造PrPscに移行することで、凝集し分解されなくなり脳に害をなす。今回、研究者らはアメフラシ(Aplysia)の脳のプリオン分子が害をなすのでは無く、記憶に関して重要な役割を担っている事を発見した。
アメフラシの脳のCPEBというmRNA合成に関係する分子は、プリオンとよく似た部分を持ち、2種類の立体構造をとるが、凝集形態になった時に、このタンパク質の機能が上昇する事を発見した。この仕組みは長期間物事を記憶するために利用されていると考えられCPEBが凝集形態をとり持続的に活性を持つ事により長期記憶をおこなっているらしい。実際にCPEBの活性を止めたところ、細胞は短期的な記憶に関する反応は正常であったが、長期的記憶に必用な反応に障害が生じた。

A Neuronal Isoform of CPEB Regulates Local Protein Synthesis and Stabilizes Synapse-Specific Long-Term Facilitation in Aplysia
Cell Vol 115, 893-904, 26 December 2003

A Neuronal Isoform of the Aplysia CPEB Has Prion-Like Properties
Cell Vol 115, 879-891, 26 December 2003

論文掲載は2004/12/01




プロザック


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2003/08/24
うつ病は新しい細胞で防げる精神
プロザックなどの抗うつ 剤は新しい脳細胞を作り出すことによって気分を改善しているそうです

ってことは一過性では無いのかな?
これまで多くの抗うつ剤が数日で脳内物質レベルをあげるのに、効果が出るのに何週間もかかるのはなぜだろう?という謎があったそうだ
今回、コロンビア大学のHenらが、これらの薬が海馬で新しい細胞を生み出しているいる事を報告している
新しい細胞は神経回路を形成するのがうまいので、ストレスを改善するように回路を作るのでは無いかと予想している。

それにしても名前がヘン

原文:
Santarelli, L. et al. Requirement of hippocampal neurogenesis for the behavioral effects of antidepressants. Science 301, 805-809 (2003)




プロヒビチン


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2004/11/08
■白色脂肪細胞の血管を特異的に死滅させる新方式ダイエット法ダイエット・メタボリックシンドローム
Reversal of obesity by targeted ablation of adipose tissue.
Nat Med vol.10 no.6,625-32(2004/06)
Mikhail G Kolonin, Wadih Arap.

肥満は近代社会でとても流行っている疾病である。肥満にいたる分子的なメカニズムが詳細に研究されているにも関わらず安全で効果的な治療法は未だ見つかっていない。
今回、テキサス大学の研究者らは脂肪細胞の血管のみを死滅させ、脂肪細胞だけを死に追いやることで肥満動物をダイエットさせる方法を報告した。
研究者らはファージディスプレイ法を用いて白色脂肪細胞の血管にのみ存在する物質「プロヒビチン(prohibitin)」にくっつくペプチド配列「CKGGRAKDC」を発見した。このペプチド配列を細胞を殺すことの出来るペプチド配列「KLAKLAK」と連結しC57BL/6という平均体重50グラムのネズミに毎日150μgずつ皮下注射したところ4週間後、ペプチドを注射したネズミは体重が平均30グラムまで減少した。
この方法は肥満患者の治療のために活用できるかもしれない。




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