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2024.10.08:葛根(カッコン)ダイエット実験中(Phase I)【良い子は真似しないように】
2024.09.18:漢方薬「葛根(カッコン)」に含まれるプエラリン(puerarin)が腸の微絨毛を減らし脂肪の吸収を減らし体重を減らす
2024.08.30:多数の学術論文のメタ解析によるとコンドロイチン硫酸とグルコサミンは関節痛に効果が無い/非常に効果が低いという結果で厚生労働省に「3大アヤシイサプリメントの1つ」扱いされている。
2023.07.24:新型コロナに感染して無症状で済む人(全体の20%)の特徴が判明、あるHLAアレル(遺伝子の種類)を有しており、以前に普通の風邪に感染して免疫がついていたことが条件(Nature 2023年7月報告)
2021.10.07:大阪大学の研究者、既存のワクチンがかなり効きにくい改良デルタ株「Delta 4+」の作製に成功。
2020.05.22:カリフォルニアの住民でさえ半分の人は新型コロナウイルスに反応する抗体を保有している
2020.04.14:ニューヨークで最近2週間に出産した無症状の211人を検査したら29人(14%)が新型コロナ陽性だった
2020.03.18:新型肺炎にはイブプロフェン(EVEとか)ではなくアセトアミノフェン(ノーシンとか)が良いとのWHO発表、バファリンもアウト
2020.02.21:「風邪をひかなくなるワクチン」を目指す研究
2020.01.29:飲酒量が多いほどコロナウイルス(新型でない)などへの感染が起きにくいことを示したイギリスの学術論文のデータ
2018.01.19:インフルエンザに効く?明治ヨーグルトR1に関するこれまでの12研究論文を疑いの目でチェック
2015.11.20:ワキとか口とか、耳で計る体温計は信用ならず風邪を64%しか見つけ出せない。
2014.11.21:アメリカFDAの提唱する子供を病院に連れて行くタイミングのアドバイス
2013.11.07:風邪薬に含まれるイブプロフェンは風邪を長引かせ悪化させる可能性があるとの研究結果
2013.10.25:嫌な記憶のみを忘れっぽくし、他の記憶には影響を与えない薬物が発見される。しかも薬局で買える薬に含有される成分だった。
2010.11.03:運動する人は運動しない人よりも2倍風邪をひきやすい
2006.12.26:風邪薬の多用で肝障害の危険性(yomiuri)
2024.10.08
葛根(カッコン)ダイエット実験中(Phase I)【良い子は真似しないように】
[[葛根]]([[カッコン]])ダイエット実験中(Phase I)【良い子は真似しないように】
↓買ってきた葛根(かっこん)
現在ダイエット中で徐々に痩せはするのですが、「食事を減らす」という人生の生きる意味を失う行為にウンザリしてきたところです。理想は好きなだけ食べて痩せるですね。分かっています元凶は仕事帰りの揚げ鶏やファミチキやLチキだと。
先日、漢方薬「葛根(かっこん)」を摂取すると腸管の微絨毛が減り脂質の吸収性が低下し痩せるという報告がありました。
Wikipediaを見ると含まれる成分「プエラリン」は弱いけど5-HT2C受容体のアンタゴニスト(いわゆるH2ブロッカー)として作用するようなことが書いてありますね。体内で効く活性強度ではありませんが、腸管では十分に作用がありそう。ガスター10と一緒な作用です。
(省略されています。全文を読む)
Category:ダイエット・メタボリックシンドローム
2024.09.18
漢方薬「葛根(カッコン)」に含まれるプエラリン(puerarin)が腸の微絨毛を減らし脂肪の吸収を減らし体重を減らす
漢方薬「葛根(カッコン)」に含まれるプエラリン(puerarin)が腸の微絨毛を減らし脂肪の吸収を減らし体重を減らす
脂肪は重要なエネルギー原だが、過剰に摂取すると肥満につながる。腸での脂肪の吸収は自然吸収と考えられてきたが、脳と腸をつなぐ神経によりその度合いがコントロールされるかは不明であった。
この研究で研究者らはDMV(dprsal motor nucleus of vagus)がこのプロセスに重要な役割を担っていることを発見し報告している。
DMV神経を不活性化すると腸での脂肪の吸収が減少し体重が減った。逆にDMV神経を活性化すると脂肪の吸収が増えて体重が増加した。DMV神経を不活性化した時には空腸の微絨毛の長さが短くなっており、これにより脂肪の吸収が減少したと思われる。
さらに研究者らは天然成分プエラリン(puerarin)がこの神経を抑制し、脂肪吸収を減少させることを見出した。
プエラリンは漢方薬「葛根(カッコン)」に含まれる成分。葛根は葛根湯のいち成分。葛根湯の大ブームが起きるんじゃないか?
葛根湯は風邪薬として知られていますが、2000年の歴史がある最古の漢方薬らしく、日常的に飲んでも副作用の心配は小さいかな?
しかし面白い話ですね。太りやすい人、太らない人の違いは腸の微絨毛の量が一部関係しているのでしょうか。
(省略されています。全文を読む)
Category:ダイエット・メタボリックシンドローム
2024.08.30
多数の学術論文のメタ解析によるとコンドロイチン硫酸とグルコサミンは関節痛に効果が無い/非常に効果が低いという結果で厚生労働省に「3大アヤシイサプリメントの1つ」扱いされている。
多数の学術論文のメタ解析によるとコンドロイチン硫酸とグルコサミンは関節痛に効果が無い/非常に効果が低いという結果で厚生労働省に「3大アヤシイサプリメントの1つ」扱いされている。
一つ目のリンクは厚生労働省が作成した一般消費者向けのページでダイエタリーサプリメントについて
と書かれており、3大ウソッこサプリメントの一つのようです。いくつかのサプリメントに関する研究は、それらの主張の裏付けとなっていません。例えば、複数の研究において、エキナセアは風邪の治癒に役立つことはなく、イチョウ葉も認知症に有用ではないという結果が得られています。また、グルコサミンとコンドロイチンが変形性関節症の症状を緩和するかどうかなど、ダイエタリーサプリメントについて相反する結果を示す研究も数多くあります。
コンドロイチン硫酸はいまだに第3種医薬品として認められており薬局で販売されたり、医師により処方されたり
多数のサプリメントが販売されています、
(省略されています。全文を読む)
Category:#サプリメント
2023.07.24
新型コロナに感染して無症状で済む人(全体の20%)の特徴が判明、あるHLAアレル(遺伝子の種類)を有しており、以前に普通の風邪に感染して免疫がついていたことが条件(Nature 2023年7月報告)
新型コロナに感染して無症状で済む人(全体の20%)の特徴が判明、あるHLAアレル(遺伝子の種類)を有しており、以前に普通の風邪に感染して免疫がついていたことが条件(Nature 2023年7月報告)
統計的に20%の人々が新型コロナに感染して無症状らしいですが、今回科学者達は無症状に関連する遺伝子を見つけ出しました。
研究者は約3万人の患者のHLAアレルを調査、そのうち1400人がワクチン接種前に新型コロナウイルスに感染するも136人が無症状だったそうです。これらの人の遺伝子を分析したところ関連する遺伝子が発見されました。この遺伝子は以前に普通の風邪(普通風邪の一部はコロナウイルス)に感染した人の免疫細胞に新型コロナウイルスにも対応出来るようにし、新型コロナウイルスを感染症状が出る前に素早く殺すことが出来るそうです。
ちまたの新型コロナに関する議論は誰もが平等に感染すると見なして行われていますが、実際は個々人の持つ遺伝子の多様性を原因として「感染すると大変な事になる人」「ほどほどで済む人」「まったく症状も出ない人」は決まっているんでしょうね。
↓Long Covidと言われる新型コロナ感染による後遺症が長期間にわたる人の遺伝子特徴に関しても報告されています。 FOXP4タンパクの遺伝子多型(持っている遺伝子のタイプ)と強い相関とのこと。
(省略されています。全文を読む)
Category:#感染症 #新型コロナ
2021.10.07
大阪大学の研究者、既存のワクチンがかなり効きにくい改良デルタ株「Delta 4+」の作製に成功。
大阪大学の研究者、既存のワクチンがかなり効きにくい改良デルタ株「Delta 4+」の作製に成功。
「デルタ君にも生き延びる道はあることを見つけた!前もってこの人工変異株に対するワクチン/治療薬を準備しておこうぜ。」とのこと。
K417N、N439K、E484K、N501Yとアミノ酸を変更すれば良いらしい。公開するとヤバそうな情報だが、隠すよりは先んじて対策を!ってスタンスだね。
ウイルスにも適者生存・自然淘汰が適用されるから世界のどこかで、既存のワクチンがすごく効きにくい変異株が発生するのは時間の問題だと思うけど、他の「ヤバイ」変異の可能性もいくらでもあるだろうからこの情報が役立つ可能性は高くない気もする。
ウイルス様には勝てる気がしないなー。まあ「放置されて、単なる風邪になる」って、そういう事なのかも。
しかし改めて考えるとmRNAワクチンの既存のワクチンに対する製造の容易さ強力さを考えると人類への貢献は半端無いな。来年間違いなくノーベル賞だと思うぞ。今年あげるのが早すぎるのは理解出来る。
風邪ワクチンを目指す研究(200種類ある風邪ウイルスすべてに対するワクチンを作る)。
なんて研究をこの前紹介しましたが、mRNAワクチン製造技術と毎年の風邪ウイルスモニタリングを併用して最新トレンドの風邪予防ワクチンを接種するようになる世界ってのは来てもおかしくない気がする。
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Category:#感染症 #新型コロナ
2020.05.22
カリフォルニアの住民でさえ半分の人は新型コロナウイルスに反応する抗体を保有している
カリフォルニアの住民でさえ半分の人は新型コロナウイルスに反応する抗体を保有している
カリフォルニアの未感染の住人20名と感染した住人20名で分析しています。
未感染の住人の血液は2015年〜2018年に採取されたもの。
研究者は普通の風邪のコロナウイルスと新型コロナはそっくりさんで、普通のコロナウイルスの風邪にかかった人にはある程度の感染に対する耐性が期待出来る(suggesting cross-reactive T cell recognition between circulating ‘common cold’ coronaviruses and SARS-CoV-2)と言っています。
日本では「風邪」の原因の10〜15%はコロナウイルスらしい。
「抗体を持っている人はすごく少ない」みたいな報告も聞くけど、その報告と「持っている人は多い」って報告何が違うんだ?
検査に使っている抗原はSARS-Cov2の構成タンパクをホールて使っていて同じに思うんたけど
(省略されています。全文を読む)
Category:未分類
2020.04.14
ニューヨークで最近2週間に出産した無症状の211人を検査したら29人(14%)が新型コロナ陽性だった
ニューヨークで最近2週間に出産した無症状の211人を検査したら29人(14%)が新型コロナ陽性だった
出産する人は出産までに何度も病院に通い、最終的には病院で出産するため感染の機会が多くなることが予想されます。The New York Presbyterian Allen Hospital and Columbia University Irving Medical Center病院で2020年3月22日〜4月4日に出産した215名を新型コロナ検査した結果が報告されています。
215人のうち4人が風邪症状を示しており、PCR検査の結果は全員が新型コロナ陽性だったそうです。そして驚くべきことに無症状の211人のうち、なんと13.7%にあたる29人がPCR検査で新型コロナ陽性と判定されたそうです。
どこの国も無症状の人を新型コロナ検査したりはしないだろうから、積極検査している国でも実際の感染者はもっともっと多いのかもしれませんね。
ここからは個人的コメントですが、この研究結果を見ると、ずいぶん無症状なのに陽性の妊婦の割合が多いように思います。妊婦は若干の免疫抑制状態になっているというのが教科書的な知識です。新型コロナが重症化する要因はサイトカインリリースシンドロームなどの免疫の暴走が原因とのことですし、妊婦は比較的新型コロナに強いのかもしれません。
(省略されています。全文を読む)
Category:#感染症 #新型コロナ
2020.03.18
新型肺炎にはイブプロフェン(EVEとか)ではなくアセトアミノフェン(ノーシンとか)が良いとのWHO発表、バファリンもアウト
新型肺炎にはイブプロフェン(EVEとか)ではなくアセトアミノフェン(ノーシンとか)が良いとのWHO発表、バファリンもアウト
アセトアミノフェンを主成分とするのはノーシンとか、イブプロフェンを主成分とするのはEVEとか
バファリンはなんと、イブプロフェンとアセトアミノフェンの両方含まれています。
各ブランドとも同じブランド名で様々な有効成分の商品を売っているので裏面見てから買うと良いです。
ちなみに以前から風邪全般でイブプロフェンはヤバいと言われています
(省略されています。全文を読む)
Category:#感染症 #新型コロナ
2020.02.21
「風邪をひかなくなるワクチン」を目指す研究
「風邪をひかなくなるワクチン」を目指す研究
「風邪」とはライノウイルスとか、コロナウイルスとか200種類以上のウイルスが原因の感染症の総称と考えられています。色々あるから、これを予防するワクチンが作れなかったのですが、「たくさんあるなら全部入れたワクチンを作れば良いじゃないか」とする研究が報告されています。
マウスに1種類、3種類、5種類、7種類、10種類、25種類、50種類とワクチンしてみています。A polyvalent inactivated rhinovirus vaccine is broadly immunogenic in rhesus macaques | Nature Communications The common cold may be beatable, scientists say
(省略されています。全文を読む)
Category:#感染症 #新型コロナ
2020.01.29
飲酒量が多いほどコロナウイルス(新型でない)などへの感染が起きにくいことを示したイギリスの学術論文のデータ
飲酒量が多いほどコロナウイルス(新型でない)などへの感染が起きにくいことを示したイギリスの学術論文のデータ
1本目の論文はイギリスの研究者の研究で、健常者の鼻腔にコロナウイルス(新型ではない)などを接種して反応を調べてます。おい危ない実験してるなw。154人の男性、263人の女性、年齢は18〜54歳。1日あたりの飲酒量が多ければ多いほど風邪をひかなくなってます(非喫煙者のみ)。
おい圧倒的じゃないか。
2つ目の論文はスペインの論文。4272人を調べて、うち1353人が風邪をひいており、それぞれの飲酒状態を調べています。赤ワインの効果が高めだけど、白ワイン、ビールなどでも効果があるようですが、スピリッツしか飲まない人には効果が無いようです。。白ワインしか飲まない人の結果がバラついていますが、そんな人は少ないので母集団が少ないせいのようです。
3つ目の論文は日本の研究です(東北大学)。899人の男性を分析。似たような結果です。
飲んでいるアルコールの種類は
根拠としてはワインのポリフェノールと体温上昇効果が書かれています。よく言われている「アルコール消毒」効果は無いんでしょうか?
(省略されています。全文を読む)
Category:#感染症 #新型コロナ
2018.01.19
インフルエンザに効く?明治ヨーグルトR1に関するこれまでの12研究論文を疑いの目でチェック
インフルエンザに効く?明治ヨーグルトR1に関するこれまでの12研究論文を疑いの目でチェック
ツマが明治ヨーグルトR1を買いまくっているので調べてみました。何このヨーグルト?あるある的番組で人気なの?含まれている乳酸菌はWikipediaによると「OLL1073R-1」
この乳酸菌に関する論文をPubmedで検索すると出てくるのはたった12の論文。極めて限られた研究しかしてない乳酸菌であり、この時点で十分注意すべき情況であると感じます。長々と書いているので、めんどうな人は一番下の結論を見て下さい。
(1).全ての始まりの論文
発表:2002年1月、発表者:明治の中央研究所の研究者のみ?
タイトル:R1ヨーグルトを与えたネズミは関節炎(リウマチ)の症状が緩和する(Oral intake of Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus OLL1073R-1 prevents collagen-induced arthritis in mice. PMID:11808787)
(2).1番目の論文の詳細メカニズムを分析
発表:2002年10月、発表者:明治乳業の研究者のみ
タイトル:R1乳酸菌ヨーグルトをネズミに与えると、炎症誘導性サイトカインが出来るのを抑制する(Oral administration of milk fermented with Lactobacillus delbrueckii ssp. bulgaricus OLL1073R-1 to DBA/1 mice inhibits secretion of proinflammatory cytokines. PMID:19003106)
(3).★ヨーグルト中のどの分子が効いているか
発表:2006年、発表者:明治乳業と東北大学
タイトル:R1乳酸菌の多糖の免疫調製作用を分析(Immunomodulatory effects of polysaccharides produced by Lactobacillus delbrueckii ssp. bulgaricus OLL1073R-1. PMID:16840603)
(4).★初めての人間ボランティアによる実験
発表:2010年、発表者、明治乳業の研究者のみ
タイトル:R1ヨーグルトを飲んだ高齢者において感染が減る(Reducing the risk of infection in the elderly by dietary intake of yoghurt fermented with Lactobacillus delbrueckii ssp. bulgaricus OLL1073R-1. PMID:20487575)
2つの独立した実験を実施、1つは平均年齢74.5歳の57人をボランティアで雇う、もう一つは平均年齢67.7歳の89人を雇う。それぞれ2グループにわけR1乳酸菌で作ったヨーグルトか、発酵させていない牛乳を飲んでもらった。量は毎日90gのヨーグルトまたは100mLのドリンク。期間は8〜12週間飲んでもらって効果を比較
R1乳酸菌を食べることにより風邪をひく確率が2.6倍低くなった(風邪を引く人が100人→39人になる感じ)。またNK細胞の活性が高まっていた。
(5).★インフルエンザへの感染予防性
発表:011年、発表者、明治乳業と北里大学
タイトル:R1ヨーグルトおよび、その多糖のインフルエンザウイルス感染防御性をネズミで実験(Effects of oral administration of yogurt fermented with Lactobacillus delbrueckii ssp. bulgaricus OLL1073R-1 and its exopolysaccharides against influenza virus infection in mice. PMID:21986509)
ネズミに1日あたり0.4mLまたは、多糖を1日20μg、21日間飲ませた後で、インフルエンザAに感染させる。
ヨーグルトでも多糖でもインフルエンザで生き延びる期間が延長した(飲んでないと100%死亡するが、飲むことで40%弱が生き残る、1群9匹の実験)。インフルエンザウイルス数も減少、感染4日後の肺の中のインフルエンザに対する抗体も増加。脾臓細胞のNK細胞活性も増加。
これらの作用は多糖の中でも酸性多糖(APS)でのみ見られ、中性多糖(NPS)では見られなかった。
(6)ヨーグルト製造工程における重要分子について
発表:2013年、発表者、東北大と明治
タイトル:R1ヨーグルトを作る過程において、多糖産生におけるギ酸の効果(Effect of Formic Acid on Exopolysaccharide Production in Skim Milk Fermentation by Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus OLL1073R-1.PMID:24936359)
R1ヨーグルトが出来て、効果に必要な多糖が細胞外に分泌されるのにギ酸は重要。
(7)アトピー性皮膚炎に対する効果(ただしネズミ実験)
発表:2013年、発表者、明治の研究者
タイトル:マウスアトピー性皮膚炎モデルにおいて、R1ヨーグルトはIL-6反応を抑制することで炎症を抑える(
Oral administration of Lactobacillus delbrueckii subspecies bulgaricus OLL1073R-1 suppresses inflammation by decreasing interleukin-6 responses in a murine model of atopic dermatitis.PMID:23548305)
(8)R1乳酸菌の出す多糖分子の構造、ただし効果の無い方の中性多糖に関して(?)
発表:2015年、発表者、カナダの研究者、東北大、明治
タイトル:R1乳酸菌の出す中性多糖の構造分析と他の乳酸菌との比較(Structure determination of the neutral exopolysaccharide produced by Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus OLL1073R-1.PMID:26117825)
(9)★R1乳酸菌と他の乳酸菌(139種)の比較
発表:2016年、発表者:明治、順天堂大学
タイトル:R1乳酸菌に含まれる多糖によるNK細胞の活性化(Enhanced natural killer cell activation by exopolysaccharides derived from yogurt fermented with Lactobacillus delbrueckii ssp. bulgaricus OLL1073R-1.PMID:26686726)
(10)R1ヨーグルトによる免疫抑制は心臓移植を長持ちさせる
発表:2017年、発表者:帝京大学、中国の大学、順天堂大学、(明治関係なし)
タイトル:R1ヨーグルトでHMC不適合心臓移植のネズミが長生きする。
Yogurt Feeding Induced the Prolongation of Fully Major Histocompatibility Complex-Mismatched Murine Cardiac Graft Survival by Induction of CD4+Foxp3+ Cells.PMID:28736026
(11)★R1乳酸菌の多糖は腸管で何をしているか
発表:2017年、発表者:東北大学、宮城大学、明治
タイトル:ブタの腸管上皮細胞における抗ウイルス免疫の制御(Exopolysaccharides from Lactobacillus delbrueckii OLL1073R-1 modulate innate antiviral immune response in porcine intestinal epithelial cells.PMID:28800975)
(12)★粘膜の抗体量を増やしている
発表:2017年、発表者、神奈川歯科大学、福岡女子大学、寒川の老人ホーム(明治関係なし)
タイトル:ヨーグルトを食べると口の中に分泌されるIgAの量が増える。(Effects of yogurt fermented with Lactobacillus delbrueckii ssp. bulgaricus OLL1073R-1 on the IgA flow rate of saliva in elderly persons residing in a nursing home: A before-after non-randomised intervention study.PMID:28836348)
結論プレスリリース|企業情報|株式会社 明治 1 users
なるほど、人間を用いた実験が(4)と(12)のみではありますが、かなりハッキリと効果が出ています。また(5)のネズミの実験ではありますが、インフルエンザウイルスを死ぬほど与えて救う実験はかなり分かりやすいですね。
そのメカニズムに関しても(3)(9)の論文が説得力があります。乳酸菌の出す酸性多糖がその免疫活性化のキーであり、他の139種類の乳酸菌と比較したところR1株が最も多く多糖類を細胞外に分泌し、かつそこに含まれる多糖にIFNγ分泌促進などの効果があるとの結果から、乳酸菌の中でもっとも免疫活性化能が高いものとして選ばれたということになります。その含まれる多糖類は(11)の研究によると腸管内で全身の免疫を誘導しうるメカニズムであるTLR3のリガンドとして働いているようで、作用メカニズムの筋は比較的分かりやすい感じです。(12)の論文の腸管内で免疫活性化が起きた場合にIgA分泌が促進されるのはおこりうる生体反応と思います。
ふむ、これらを読んだ限りでは世間で言われているインフルエンザ予防効果があってもおかしくないかなと思えます。これなら飲んでも良いかな。
ただしヨーグルトの中でR1ヨーグルトがナンバーワンということは言えるかもしれませんが、食品による腸管、そして全身免疫の活性化を起こす方法は他にも色々考えられ、同程度のインフルエンザ予防効果も起こせるかもしれません。
R1ヨーグルトのみに頼らず他の免疫活性化方法との比較実験をやって欲しいですね。
(省略されています。全文を読む)
Category:#サプリメント
2015.11.20
ワキとか口とか、耳で計る体温計は信用ならず風邪を64%しか見つけ出せない。
ワキとか口とか、耳で計る体温計は信用ならず風邪を64%しか見つけ出せない。
体温は風邪を引いたかとか(感染症にかかったかどうか)を見つけたり、診断、モニタリングなどに使用されていますが、どうもお手軽に使える体温計はあてにならないようです。
今回、研究者は2015年までに報告された研究のうち75の研究のデータ(8682人分)を調査し、末梢測定法(耳の穴、脇の下、口の中)と病院で使われている身体の中心の体温測定法(肺動脈カテーテル、膀胱、食道、肛門)を比較しています。
結果、脇の下などでの測定は風邪を引いた大人の患者の場合(-1.44℃〜1.46℃)のズレが見られ、子供では-1.49℃〜0.43℃のズレが見られました。
体温が低い低体温症の場合も-2.07℃〜1.9℃のズレが見られた。
これらの結果は、風邪を引いていても64%の確率でしか分からないことになります。
保育園に子供を預けて仕事に行きたい親には好都合かもしれません。Don't Rely on Peripheral Thermometers to Accurately Estimate Temperature ? Physician’s First Watch43イイネ
(省略されています。全文を読む)
Category:子育て
2014.11.21
アメリカFDAの提唱する子供を病院に連れて行くタイミングのアドバイス
アメリカFDAの提唱する子供を病院に連れて行くタイミングのアドバイス
子供に薬を飲ませすぎ、病院に連れて行きすぎる傾向があると考えているようです。多くの場合子供の風邪は何もしなくても治ります。FDAが提唱する子供が風邪をひいた場合に対処する基準は下記です。
FDAでは2歳以下の子供には薬局で買える薬を飲ませないように推奨しています。
(省略されています。全文を読む)
Category:子育て
2013.11.07
風邪薬に含まれるイブプロフェンは風邪を長引かせ悪化させる可能性があるとの研究結果
風邪薬に含まれるイブプロフェンは風邪を長引かせ悪化させる可能性があるとの研究結果
風邪(気管支のウイルス・細菌感染)を治療する薬は実は今のところありません、世の中の「風邪薬」は風邪の症状を緩和するだけの薬なのです、症状を緩和してくれるのはうれしい効果なのですが・・・・
イギリス・サウスアンプトン大学の研究者Paul Littleらが衝撃的な研究結果をイギリスの有名な医学雑誌BMJに発表しています。研究者らは病院に風邪や喉の痛みを訴えて来院した患者889人で以下のような調査を行いました。
来院した患者をコンピューターでランダムに以下のようにグループ分けし治療(アドバイス)を行いました。グループ1 イブプロフェン(ibuprofen)を含む風邪薬を1日4回または必要に応じて服用するようにアドバイス。 グループ2 アセトアミノフェン(paracetamol)を含む風邪薬を1日4回または必要に応じて服用するようにアドバイス、 グループ3 定期的に蒸気吸引するようにアドバイス
それぞれの患者の実際の薬の服用状況を調べ、症状の経過を追跡調査したところ、アセトアミノフェンを服用した患者と比べて、イブプロフェンを服用した患者では治療効果は悪い事が分かりました。興味深い事にイブプロフェンとアセトアミノフェンを両方服用した患者でも治療効果はアセトアミノフェン単独より悪い傾向でした。
そして衝撃的な事に、イブプロフェンのみ、またはイブプロフェンとアセトアミノフェンを両方服用した患者は、他の治療を行った患者に比べ高い確率で病院を再度訪れていることが分かりました。症状が長引いたり、悪化しやすい事を意味しています。
イブプロフェンは炎症を抑える薬です。この作用により「のどがヒリヒリする」などの風邪の症状を抑えることが出来ますが、同時に風邪や気管支の炎症から回復する上で重要な体内の免疫作用を邪魔している可能性があると研究者らは考えています。
また、この研究では古くから行われている「蒸気吸引」も治療効果は見られないことを示しています。逆に、蒸気吸引を行った患者の2%が気管支に軽いヤケドをしていました。のどのヒリヒリは緩和するのかもしれませんが、風邪からの回復には効果は無いようです。
イブプロフェンやアセトアミノフェンは多くの風邪薬に含まれていますが、本研究結果からは、風邪の時はイブプロフェンの含まれておらずアセトアミノフェンを含んでいる風邪薬を選ぶことが良さそうです。
日本ではアセトアミノフェンやイブプロフェンを含む薬が薬局でも売られています。どの薬に「イブプロフェン」や「アセトアミノフェン」が含まれているかは下記のリンク先ページなどに一覧表があります。
ただ、イブプロフェンは大人では効果が確認出来ませんでしたが、子供および、肺の感染症を起こしている人に限っては効果が確認出来ているそうです。
(省略されています。全文を読む)
Category:#感染症 #新型コロナ
2013.10.25
嫌な記憶のみを忘れっぽくし、他の記憶には影響を与えない薬物が発見される。しかも薬局で買える薬に含有される成分だった。
嫌な記憶のみを忘れっぽくし、他の記憶には影響を与えない薬物が発見される。しかも薬局で買える薬に含有される成分だった。
人間生きていれば嫌な事もあるものです。出来ることなら嫌な記憶は早く忘れてしまいたいもの、しかしながら現在の科学では自由に記憶を操作し、都合良く嫌な記憶のみを消し去ることは出来ませんでした。もし嫌な記憶のみを消し去ることが可能になれば、大きなショックを受けた場合の後遺症(PTSD:心的外傷後ストレス障害)の治療に有効な治療方法となります。
今回、スイスのBasel大学とPsychiatric大学の研究者らは、合わせて2000人以上のヒトの遺伝子情報を比較する手法で、「嫌な記憶」に関係ある可能性のある遺伝子を推定しました。(嫌な記憶がどのようなメカニズムで制御されているかも現在まだ明らかでない)。そして、この推定が正しいかどうかを調べるために、この推定した遺伝子に影響することが知られている市販の薬物をボランティアに投与し、記憶に与える影響を調べました。
研究者らは40人のボランティア(スイス人平均年齢23歳、男21日、女19人)を雇いました。研究に参加する謝礼には400フラン(1スイスフラン=約100円)を支払いました。
研究ではボランティアを2つのグループに分け、片方のグループには記憶に影響を与える可能性のある候補薬物を、もう一方のグループには偽の薬を飲んでもらい、それぞれ24枚の「暴力的な写真」「ポジティブな感情を生じる写真」「中立の写真」を見せ、数時間後にそれぞれの写真を思い出せるかどうかという実験を行いました。
実験は「プラセボ対照ダブルブラインドテスト」方式で行われています。この試験方法では試験が終了するまで、研究者もボランティアも誰が本物の薬を飲んだのかニセモノの薬を飲んだのか分からなくしてあり、思いこみの影響を排除することが出来ます。
試験の結果、試した薬物の一つ「ジフェンヒドラミン塩酸塩(diphenhydramine)」50mgを1回飲むことで嫌な写真に対する記憶力のみが悪くなり、良い記憶や感情を生まない中立の記憶には影響しないことが分かりました。この結果は、この薬が嫌な記憶のみを忘れっぽくすることを意味しています。
このジフェンヒドラミン塩酸塩はヒスタミンH1レセプターと呼ばれる種類の薬で総合風邪薬や、鼻炎薬に含まれている薬物です。またこの薬物の飲むと眠くなる性質を生かし、薬局で買える穏やかな睡眠誘導薬「ドリエル」としてこの成分のみを含む薬が販売されています。
ドリエルには1錠あたり25mg、ドリエルEXには1カプセルあたり50mgのジフェンヒドラミン塩酸塩が含まれています。ドリエルを毎日飲んでいる人は嫌な記憶を忘れっぽくなっているのでしょうか?嫌な記憶を忘れる作用と睡眠誘導作用が同じ成分っていうのも面白い話です。
(省略されています。全文を読む)
Category:#精神活動 #高次脳機能
2010.11.03
運動する人は運動しない人よりも2倍風邪をひきやすい
運動する人は運動しない人よりも2倍風邪をひきやすい
アメリカ、ノースカロライナのアパラチアン州立大の研究者らがBritish Journal of Sports Medicineに発表。
18〜85才の1002名に2008年の冬12週について聞き取り調査した結果、1週間の運動日数が5日以上の人は4.4〜4.9日、運動日数が1〜4日の人は4.9〜5.5日、1日以下の人は8.2〜8.8日風邪を引いていた。
まとまった運動により免疫機能が一時的に強化され、ウイルスが身体に進入しにくくなると考えられる。
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2006.12.26
風邪薬の多用で肝障害の危険性(yomiuri)(FDA)
風邪薬の多用で肝障害の危険性(yomiuri)
アメリカFDAが、風邪薬によく入っているアセトアミノフェン、アスピリン、イブプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセン、アセトアミノフェンを多量に服用すると肝臓障害を起こす危険性が高く、注意書きをするようにメーカーに求めたそうです。
これらを過剰に摂取したり、飲酒とともに服用したりした場合、肝臓障害や、胃の出血など重大な副作用を起こす危険性があるとのこと。
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