活性酸素 |
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2001.08.07:ペットの老化防止フード開発される(ペットの老化防止?新ペットフードがお目見え(CNN News))
2000.10.08:神経細胞が活性酸素に強くなると寿命が延びる
2000.09.01:線虫に活性酸素を取り除く薬投与し寿命を1.5倍に延ばした
2000.09.01:活性酸素の除去による寿命の延長
2000.05.12:p53は細胞の分裂的老化に関わっており、場合によっては老化抑制に働く
2023.05.30:飼育環境の酸素濃度を標高5000m程度に減らすだけ(通常21%を11%へ)で早老マウスの寿命が1.5倍に延びる
2023.03.28:毎週2分間、4か月の赤色光/赤外線照射(フォトバイオモジュレーション(PGM))でマウスの心臓の老化が遅くなり生存率が向上するとの研究結果
2022.03.30:水溶性ビタミンEアナログ「トロロックス(Trolox、6-hydroxy-2,5,7,8-tetramethylchroman-2-carboxylic acid)」が気になる
2017.02.09:関節炎緩和のサプリメント「グルコサミン」に寿命延長効果ありとの研究結果。どれだけ摂取する必要があるか
2016.03.07:学術雑誌Nature Medicineで「老化抑制」という「副作用」が知られる薬まとめ
2011.12.21:ガンにならず長い寿命を実現する進化を成し遂げたネズミ「ハダカデバネズミ」
2007.09.02:携帯電話レベルの弱い電磁波によって起こる細胞内シグナルカスケード活性化のメカニズムが明らかになった(Pubmed)
2007.06.21:カロリー制限により体温の低下が見られる(サルによる実験)
2007.06.21:低体温の人は長生きかもしれない
2007.05.16:水素が有害な活性酸素を除去すると発表
2005.06.24:ミトコンドリアの活性酸素を除去し、マウスの寿命を延ばした(science)
2004.08.13:長寿を保証するたんぱく質発見
2003.09.29:日焼け止めは皮膚に活性酸素を発生させるUVAを十分に防がず、皮膚の老化とメラノーマを増やしているかもしれない
2003.09.23:高濃度のカテキンはガンを引き起こす可能性がある(yomiuri)
2002.01.04:線虫をコエンザイムQを含まないエサで飼育すると寿命が延びる
2001.08.07
ペットの老化防止フード開発される(ペットの老化防止?新ペットフードがお目見え(CNN News))
ペットの老化防止フード開発される(ペットの老化防止?新ペットフードがお目見え(CNN News))
イギリスの食品製造大手のマーズはペットのガンやアルツハイマーを防ぐ新しいペットフードを開発したと発表した。
このペットフードは動物の体内でフリーラジカル(活性酸素)の発生を抑える働きを持っており、DNAの損傷を抑制する。
開発者によるとこのペットフードを2ヶ月使用したところ犬ではDNAの損傷が26%減少し、ネコでは17%減少した。
もちろん食べればヒトでも効くはず
最近、ヒトではなかなか認可されないものをまずペットでやろうという動きが多いね
人工膵臓とか、クローンとかをペットでやろうという動きもあるし
ホントに発売されるなら食べる価値あると思う。
Category:#アンチエイジング・老化抑制技術
2000.10.08
神経細胞が活性酸素に強くなると寿命が延びる
神経細胞が活性酸素に強くなると寿命が延びる
動物の寿命の長さが神経細胞の受ける活性酸素からのダメージで決まる可能性があるという。線虫においては通常の寿命は2週間ぐらいだが、「daf-2」という遺伝子が壊れると寿命が2〜3倍に延びることが知られている。
daf-2は主に神経系で「抗酸化作用」を押さえる働きをしてらしい。すなわちこのdaf-2が壊れると抗酸化作用が強くなり、すなわち活性酸素による細胞障害が抑制されると考えられる。
この遺伝子が神経系のみで働き、他の部分では働いていないことから神経系の老化が寿命を決めており神経系の寿命を延ばせば個体の寿命も延びるのではないかと言っている。
以前お伝えしたdaf遺伝子と関連あるのかな?線虫とヒトが同じシステムとは思えないな。システムは同じでも種によって実際の寿命を決めている「律速ポイント」はちがうんじゃない?すなわち線虫では神経系が一番寿命が短く、神経系の破綻により生命活動を停止するようになっているが、ヒトがそうとはかぎらないよ。
それにしてもdaf-2ってなんで神経系でのみ抗酸化作用を押さえているんだろう。。。何か意味あるのかな?誰かヒトで試せ
(Regulation of C. elegans life-span by insulinlike signaling in the nervous system(Science vol.290 no.5489 p.147-150))
Category:#アンチエイジング・老化抑制技術
2000.09.01
線虫に活性酸素を取り除く薬投与し寿命を1.5倍に延ばした
線虫に[[活性酸素]]を取り除く薬投与し寿命を1.5倍に延ばした
生物の老化の一部は体内で酸素が消費される時に生じる活性酸素が様々な障害を引き起こすため起こると考えられている。通常生体内にはこの活性酸素を取り除く働きのあるSODと呼ばれる酵素が働いている。
今回、アメリカ、カリフォルニア州のサイモン・メロブ博士らのグループはこのSODとよく似た働きをする薬剤を線虫に投与した。その結果、ふつうの線虫の平均寿命が21日だったのに対し、投与した線虫の平均寿命は32日に延びた。博士らは今後ネズミなどで同様の実験を計画している。
遺伝子操作やミュータントを作り寿命を延ばした話は最近多いけど、薬剤を投与することにより寿命を延ばしたのはこれが初めてらしい。問題は副作用だね。
線虫なんかじゃ調べられないので、やっぱりネズミさんを使った実験を期待しましょう
この薬は若いうちから飲んでおかないと効果がなさそうだなぁ。。。。
副作用が無ければDHAと共に魚肉ソーセージとかに入れてほしい
(Extension of Life-Span with Superoxide Dismutase/Catalase Mimetics(Science p.1567-1569))
Category:#アンチエイジング・老化抑制技術
2000.09.01
活性酸素の除去による寿命の延長
活性酸素の除去による寿命の延長
活性酸素は体内にありふれた代謝産物であるが、その酸化作用が細胞を老化させていると考えられている。今回研究者らは線虫を活性酸素を取り除く働きをする物質の入った溶液中で飼育することにより寿命を44%も増加させることに成功した。これらの結果を考えると、線虫においては活性酸素が寿命決定の主な要因となっているようだ。
活性酸素を除去するような物質の入った食べ物とか無いのかな?活性酸素除去しても害にはならないでしょ。
DHAのようにイロイロなものに入れるべし。人口あふれちゃうかしら?
((Science vol.289 no.5484 p.1567-1569))
Category:#アンチエイジング・老化抑制技術
2000.05.12
p53は細胞の分裂的老化に関わっており、場合によっては老化抑制に働く
p53は細胞の分裂的老化に関わっており、場合によっては老化抑制に働く
ku80の欠落は放射線に対する感受性を上昇させ、リンパ腫を生じやすくする。また早い時期に老化が現れ、成熟前に分裂的老化が起こる。
ku80欠損マウスで、P53レベルが減少すると、ガンの発生率が上昇する。ku80欠損マウスでは40weeksまでに20%がガンを引き起こすが、さらにp53を欠損させると、16weeksまでにB細胞のリンパ腫を引き起こすようになる。すなわち、P53レベルの減少が、ku80欠損細胞においては分裂的老化をむかえるのを不死化させることにより防いでいる。
ダブル欠損細胞はP53の欠損によりG1・Sチェックポイントが無く、Ku80の欠損のため、ガンマ線、活性酸素に高感受性である。
これらのデータは分裂的老化はp53に依存した細胞周期反応により起こっており、p53はku80欠損マウスにおいてB細胞のリンパ腫の発生を防ぐのに必要であることを示している。
(Analysis of ku80-Mutant Mice and Cells with Deficient Levels of p53(Mol cell Biol vol.20 p.3772))
Category:#アンチエイジング・老化抑制技術
2023.05.30
飼育環境の酸素濃度を標高5000m程度に減らすだけ(通常21%を11%へ)で早老マウスの寿命が1.5倍に延びる
飼育環境の酸素濃度を標高5000m程度に減らすだけ(通常21%を11%へ)で早老マウスの寿命が1.5倍に延びる
早老マウスというのは遺伝子に疾患があり活性酸素などによるDNA損傷を直せないマウスで寿命がたいへん短いですが、このマウスが低酸素で飼育するだけで1.5倍に伸びるとのこと。
健常な人間の寿命でも寿命を規定する原因の一つは活性酸素などの酸化ストレス、DNA損傷だと思うので程度は分からないけど効果はあるかもね。高地に住む人の寿命が長いって話はあったっけ?
Category:未分類
2023.03.28
毎週2分間、4か月の赤色光/赤外線照射(フォトバイオモジュレーション(PGM))でマウスの心臓の老化が遅くなり生存率が向上するとの研究結果
毎週2分間、4か月の赤色光/赤外線照射(フォトバイオモジュレーション(PGM))でマウスの心臓の老化が遅くなり生存率が向上するとの研究結果
Photobiomodulation (PBM) therapyというらしい。赤色の光とか、赤外線とかを照射。普通に家で出来そう
Pages: 249-329)
下記ページの説明によると、長波長(850nm)の光を当てることによりミトコンドリアに作用(含まれるシトクロムcに光が吸収されATP産生が増加するらしい)して細胞応答が誘導され、痛みや炎症が緩和、治癒が促進されるらしい。かつレーザーにより刺激すると遊離NOと活性酸素も発生し、NOは血管拡張作用を有し、様々な生理学的プロセスに作用。活性酸素も様々に働くとのこと。
光の照射に使ったライトはこれ、400ドルで買える。波長は660nmとか850nmとか
この波長のライトはAmazonで色々な目的で販売されているね。これは美容用
これは植物育成用
Category:未分類
2022.03.30
水溶性ビタミンEアナログ「トロロックス(Trolox、6-hydroxy-2,5,7,8-tetramethylchroman-2-carboxylic acid)」が気になる
水溶性ビタミンEアナログ「トロロックス(Trolox、6-hydroxy-2,5,7,8-tetramethylchroman-2-carboxylic acid)」が気になる
HypoThermosolという細胞を冷蔵庫で1週間生存させる細胞保存液を調べていたんですが
この製品の特許を調べているとどうも主成分はこのトロロックスな気がするんですよね。
通常は脂溶性であるビタミンEを水溶性にしたもので、強い抗酸化作用(活性酸素除去作用がある。細胞は生存に適さない環境に置かれることで生じる活性酸素によりダメージを受けるとともに、活性酸素を細胞内シグナルとしてアポトーシス(自殺)を引き起こすというのが一般的な考え)
あとはpH緩衝成分、浸透圧調整成分、また細胞の栄養としてアデノシン、グルタチオンって感じ。
↓マウスに投与した研究はあるけど、明確な健康に良い効果は無いかな?
モノ自体は1974年に初めて合成されたらしく特許は切れているはず。抗酸化作用の標準物質として使用されるとのこと。
研究用試薬としては500mgで1万円ちょっと
なんと健康に良い水としてペットボトルに入って売っている!!!と思ったけど、これは名前が同じなだけっぽい。笑
Category:#冬眠・凍結保存・クライオニクス
2017.02.09
関節炎緩和のサプリメント「グルコサミン」に寿命延長効果ありとの研究結果。どれだけ摂取する必要があるか
関節炎緩和のサプリメント「グルコサミン」に寿命延長効果ありとの研究結果。どれだけ摂取する必要があるか
関節炎緩和のためのサプリメントとして一般的な「グルコサミン」でマウスの寿命を延ばすことが出来たとの研究報告が著名な学術雑誌Nature Communicationsで紹介されています。
そのメカニズムは糖の消費を抑え、ミトコンドリアの活性酸素除去を促進するというもので、すでに寿命延長効果が知られている食事制限と同じメカニズムを食事制限無しに実現させていると考えられます。
マウスの実験では人間ではかなり高齢にあたる生後100週間のマウスにグルコサミンを飲ませています。すると、通常のマウスが生後130週間後には約20%しか生き残っていないのに対し、グルコサミンを食べさせたマウスでは40%が生き残りました(図3c)。グルコサミンを与える量はエサ1kgに10グラム混ぜています。マウスは1日あたり4グラム程度エサを食べますので、1日当たり2mg/kg程度食べていることになります。これは人間に換算すると1日あたり2000mgのグルコサミンを摂取することになります。
↓グルコサミンのサプリメントを見ると1日あたり1860mgで25円程度であり試してみる価値はありそうです。
Amazon.co.jp:DHC グルコサミン 20日分 120粒:ドラッグストア
Category:サプリメント
2016.03.07
学術雑誌Nature Medicineで「老化抑制」という「副作用」が知られる薬まとめ
学術雑誌Nature Medicineで「老化抑制」という「副作用」が知られる薬まとめ
老化とは何でしょうか?最新科学では「老化」が人体が古くなったという単純な現象ではないことを明らかにしています。ある特定の仕組みによって老化が進行しているようなのです。実は、すでに発売済みの薬や開発中の薬の中にはその老化を促進する仕組みをブロックし、結果として老化を抑制する副作用が報告されているものが数多くあります。そういった報告の多くは今のところ動物実験でのみ検証されており、大勢の人間が参加した大規模な「臨床試験」によって人間での効果が証明された薬は未だありません(もし、あったら既に皆飛びつきますよね?)。
今回、Nature Medicineという医学界で最も有名な学術雑誌がそのような薬のまとめ記事を掲載しています。
以下が記事中で取り上げられていた薬を表にしたものです。薬の名前 ターゲット(薬が作用する体内の分子) 現在、何の用途に使われている薬か 知られているリスク ラパマイシン(Rapamycin) mTORC1とmTORC2 抗ガン剤、メタボ薬、心臓病薬 免疫抑制、インスリン抵抗性、白内障 メトホルミン(Metformin) ミトコンドリアのAMPKとmTOR 糖尿病薬 不明 レスベラトロール(Resveratrol) SIRT(サーチュイン)やAMPK 肥満予防 不明 Anti-CGRP CGRPやCGRPレセプター 偏頭痛、メタボ薬、抗炎症薬 痛覚の鈍化、低体温 ? 食事中のメチオニンを制限 メタボ対策 脂肪肝、体重減少、鬱 Lilly社のLY2405319、Amgen社のペプチド薬 IIS、FGF-21、klotho、PAPP-Aを減らす メタボ対策 骨密度減少、高血糖、インスリン抵抗性
(省略されています。全文を読む)
Category:#アンチエイジング・老化抑制技術
2011.12.21
ガンにならず長い寿命を実現する進化を成し遂げたネズミ「ハダカデバネズミ」
ガンにならず長い寿命を実現する進化を成し遂げたネズミ「ハダカデバネズミ」
ハダカデバネズミ(Heterocephalus glaberまたはnaked mole-rats)はその名の通りネズミなのに毛が無く出っ歯(Wikipediaのページ、写真あり)な地中に住むネズミである。このネズミは他のネズミとは全く異なり、人類がうらやむ進化を遂げている。
特徴その1:ガンにならない。
このネズミは驚くべきことにガンにならない。解析の結果、普通のネズミやヒトがガン細胞の増殖を防止する仕組みを1つしか持たないのに対し、このハダカデバネズミは2つ持っていることが分かっている。
特徴その2:長寿命
通常のネズミの寿命は2〜3年程度であるが、このネズミは10倍近い30年近い寿命を持つ。様々な解析の結果、ハダカデバネズミは長寿を実現するための多数の特徴を持っている事が分かっている。例えばハダカデバネズミは年老いても血管が若いままだそうだ。これはハダカデバネズミの細胞が活性酸素などの酸化ストレスに強く老化に伴ってタンパク質が劣化しないことが原因と考えられる。また、通常は老化に伴い増えてくる酸化ストレスそのものが少ないことが分かっている。これは細胞のエネルギー発生装置であるミトコンドリア(老化に伴い劣化すると活性酸素を出す)が普通のネズミやヒトのものより効率が良いためだ。
この不思議な進化を成し遂げた「ハダカデバネズミ」のメカニズムを分析して人間の健康に役立てようとする研究はあちこちで行われており、2011年の7月にはハダカデバネズミの全ゲノム配列が解読されたことが報告されました。この分析結果を元に寿命を延ばしたり病気を防いだりすることが出来る新しい方法が見つかるかもしれません。
(省略されています。全文を読む)
Category:ガン・腫瘍
2007.09.02
携帯電話レベルの弱い電磁波によって起こる細胞内シグナルカスケード活性化のメカニズムが明らかになった(Pubmed)(NewScicentist)
携帯電話レベルの弱い電磁波によって起こる細胞内シグナルカスケード活性化のメカニズムが明らかになった(Pubmed)
イスラエルの研究者Freidmanらが、携帯電話レベルで細胞内シグナルが起こる仕組みを明らかにしています。
携帯電話から発生する電磁波が健康にどのような影響を与えるかに関しては結論が出ていません。携帯の電磁波がDNAを傷害する影響に関しては、皆無では無いものの、その強さは数年レベルの研究において動物個体、細胞でガンを発生させるほどの影響は無いと報告されています。
またDNAへの影響とは別に、携帯程度の強度の電磁波で細胞内に多くのタンパク質発現変動が起こることも確認されています。しかし携帯電話の電磁波は熱を発生させるほどのエネルギーは無く、この影響がどのようなメカニズムで起こるのかに関してはこれまで明確に分かっていませんでした。これらのタンパク質の変動は細胞の転写活性化とタンパク質の安定性に影響することにより起こると想定され、特に多くの細胞で重要な役割を担っているMAPKカスケードが活性化が知られています。実際に、長い間、細胞を携帯電話の電磁波にさらすと、ERKやp38が活性化することが報告されています。
今回の研究ではなぜERKやp38の活性化が、携帯電話の電磁波で起こるのかについてメカニズムを解析した結果が報告されています。研究者らによると携帯電話レベルの電磁波でも細胞膜のNADHオキシダーゼに作用し、ROS(活性酸素・ラジカルの一種)を生じさせ、この生じたROSが直接MMPs(マトリックスメタロプロテアーゼ)を刺激し、Hb-EGF(ヘパリン結合性EGF)を切断、放出を起こします。この放出されたEGFによりEGFレセプターが活性化され細胞内のERKカスケードが活性化すると考えられるそうです。
MMPs、EGFは細胞内で重要な役割を担っている分子であり、もしこのような反応が携帯電話の使用で生じることがあるのなら生体内の様々な機能に大きな影響を与える可能性があると言えるとお思います。Mechanism of short-term ERK activation by electromagnetic fields at mobile phone frequencies.Biochem J. 2007 Aug 1;405(3):559-68、PMID: 17456048
Category:電磁波の影響
2007.06.21
カロリー制限により体温の低下が見られる(サルによる実験)
カロリー制限により体温の低下が見られる(サルによる実験)
これまでカロリー制限で寿命が延びることがマウスなどの齧歯類で証明されているが、このメカニズムに関しては詳しく解明されていない。
今回、研究者らはrhesus monkeyにカロリー制限をしたところ、30%のカロリー制限を6年間続けたサルで平均体温が0.5℃低いことを確認した。また1ヶ月間30%のカロリー制限をした2.5歳のサルは体温が1℃低かった。そしてこれらのサルでは24時間のエネルギー消費量が24%低いことを確認した。
このようにカロリー制限によりカロリー消費量が減少し、このことが活性酸素などの生成量を減らし寿命を延長させている可能性が考えられる。
Calorie restriction lowers body temperature in rhesus monkeys, consistent with a postulated anti-aging mechanism in rodents.
Proc Natl Acad Sci U S A. 1996 Apr 30;93(9):4159-64、PMID: 8633033
Category:#アンチエイジング・老化抑制技術
2007.06.21
低体温の人は長生きかもしれない
低体温の人は長生きかもしれない
アメリカのScripps研究所の研究者達は脳内の温度調整機能を持った部分が高温になるように遺伝子操作したマウスを作り出した。このマウスは脳内の温度調整部分のみが0.3℃ほど通常のマウスよりも高いが、身体全体が高温だと温度調整機能が誤作動を起こすのか、身体の他の部分は0.3℃ほど通常のマウスよりも低体温になった。そして、このマウスは通常のマウスよりもオスで12%、メスで20%長い平均寿命を示した。
また、この遺伝子操作されたマウスは体重が通常のマウスよりも重く、食事制限をした場合にも体重の減少率が低かった。この遺伝子操作によりマウスの消費カロリーが減少し、活性酸素などの細胞障害が減少したことが平均寿命を延ばした理由だと考えられる。
人間の平均体温も高い人もいれば低めの人もいるが、これらの人の間で平均寿命が異なることがあるのかもしれない。
Category:#アンチエイジング・老化抑制技術
2007.05.16
水素が有害な活性酸素を除去すると発表
水素が有害な活性酸素を除去すると発表
発表したのは日本医科大の太田成男教授らのグループ。
体内に蓄積することは無いだろうし、爆発の危険性させ排除すれば以外と安全な治療になりえるのかも。
Category:#アンチエイジング・老化抑制技術
2005.06.24
ミトコンドリアの活性酸素を除去し、マウスの寿命を延ばした(science)
ミトコンドリアの活性酸素を除去し、マウスの寿命を延ばした(science)
研究者らはほ乳類の寿命と活性酸素の関係を調べるため、活性酸素を除去する酵素「カタラーゼ」を細胞内の様々な場所で過剰に持つ遺伝子改変マウスを作り出した。するとミトコンドリアでカタラーゼを過剰に持つマウス(MCAT)の寿命が通常のマウスと比較し、平均寿命が5ヶ月、最大寿命が5.5ヶ月延長した。(マウス166匹による実験の結果)
マウスの体内を調べると活性酸素の量が低く押さえられており、筋肉も健康であり、白内障の発症も遅くなった。
これらの実験は、寿命を決める要因の一つがミトコンドリアが活性酸素によりダメージを受ける為であるという説を指示している。
原文:
Extension of Murine Life Span by Overexpression of Catalase Targeted to Mitochondria
Science, Vol 308, Issue 5730, 1909-1911, 24 June 2005
Category:#アンチエイジング・老化抑制技術
2004.08.13
長寿を保証するたんぱく質発見
長寿を保証するたんぱく質発見
発表先は8月12日のEMBO J
見つけたたんぱく質は「MBF1」といい、活性酸素の防御にかかわるAP-1タンパクの酸化を防ぐ役割をしているそうです。
実験的にMBF1遺伝子を壊したショウジョウバエを作ったところ、ストレスにより寿命が4分の3になったそうです。
Category:#アンチエイジング・老化抑制技術
2003.09.29
日焼け止めは皮膚に活性酸素を発生させるUVAを十分に防がず、皮膚の老化とメラノーマを増やしているかもしれない
日焼け止めは皮膚に[[活性酸素]]を発生させるUVAを十分に防がず、皮膚の老化とメラノーマを増やしているかもしれない
イギリスの研究者らが報告したところによると、日焼けを防止して肌を守ると思われていた日焼け止めが十分な機能を果たしておらず皮膚の老化とメラノーマの増加を抑制していないかもしれないと報告している。
研究者らは市販の3つのSPF20+の日焼け止めを調べたところ、それぞれの日焼け止めは推奨される使用量(1cm四方あたり2mg)の時、UVAを55%しか防がなかった。また少し少な目に塗った場合(0.5mg〜1.5mg塗った場合)は45%しか防がなかった。
紫外線にはUVAとUVBがあり、日焼けに影響するのはUVBである。しかし老化やメラノーマに影響するのはUVAなのである。すなわち、日焼けに関してはSPF20以上の効果を持つ日焼け止めであっても老化やメラノーマを引き起こす紫外線はSPF2程度しか防いでいないことになる。
Category:ガン・腫瘍
2003.09.23
高濃度のカテキンはガンを引き起こす可能性がある(yomiuri)(ヘルシア販売元の反論(花王))
高濃度のカテキンはガンを引き起こす可能性がある(yomiuri)
カテキンは腫瘍を抑えるなど健康によい物質としてもてはやされ高濃度のカテキン入りの飲料などが販売されているが、三重大学の川西正祐らの研究によるとカテキンはその反面、ガンを引き起こす可能性もあるらしい、以前にもラットの大腸ガンをカテキンが促進することが報告されている。
今回、研究者らはカテキンがガンを促進する仕組みを調べるためヒト由来の細胞HL-60にカテキンを投与した。すると8-oxodGというDNAにダメージを与える活性酸素の一種が作り出されていた。またこの物質はHL-60を活性酸素に対して抵抗性を持つように変異させた細胞HP100では作られなかった。
また、細胞からDNAを取り出して直接カテキンと接触させたところ、カテキンは銅と結びつくことで8-oxodGを発生しDNAを損傷させている事もわかった。
また、カテキンにもいろいろあるが、緑茶に含まれるカテキンの1つ、(-)-epigallocatechin gallate(EGCG)が特によくDNAを損傷させる事がわかった。
なお、この件に関して花王が反論を発表しており、実験で使われている濃度はヘルシアを飲んだ場合の血中濃度より遙かに高く安全だと主張しています。
濃度を比較すると
ヘルシアを飲んだ場合の血液中のカテキン濃度を1とした場合
実験でDNAが損傷した濃度は1000。カテキンの中でもEGCGのみを加えた場合は濃度20だそうです。
ちなみにヘルシアのカテキン濃度は普通の緑茶の2倍だそうです。
緑茶2倍飲んでも同じか?(^^;
血中濃度は上記の通りだが、肝臓などカテキンが濃縮される可能性もあるだろうから、カテキンに関しては少し注意した方が良いですね。
さっき、隣の人が言っていたが、魚釣りする時にミミズにお茶っ葉かけて赤みを強くして使うことがあるそうですが、たくさんお茶っ葉入れたらミミズが死んだそうです(^^;。何事も過ぎたるは及ばざるがごとしっすね☆
Catechins induce oxidative damage to cellular and isolated DNA through the generation of reactive oxygen species.(Free Radic Res. 2003 37(8) p.881-90)
(-)-Epigallocatechin gallate causes oxidative damage to isolated and cellular DNA(Biochem Phamacol 2003 66(9) p.1769-78
Category:ダイエット・メタボリックシンドローム
2002.01.04
線虫をコエンザイムQを含まないエサで飼育すると寿命が延びる
線虫をコエンザイムQを含まないエサで飼育すると寿命が延びる
線虫をコエンザイムQを含まないエサで飼育することにより通常の場合より60%も寿命が延びることがわかった。以前def-2という遺伝子が欠損している線虫の寿命が延びることが報告されているが、コエンザイムQをエサから取り除く事で、def-2遺伝子が欠損している線虫の寿命がさらに延びることも分かった。コエンザイムQは細胞内でエネルギーを作り出すときに働いている脂質電子受容体である。コエンザイムQが無いことでエネルギー生産の副産物として作られる有害な活性酸素の出現が少なくなることがその原因ではないかと考えられる。または、コエンザイムQが無いことによるアンバランスな細胞内の状態が、加齢に影響を与える遺伝子の働きを変えているのかもしれない。
マウスやラットで、エサを少なくすると寿命が延びるが、これも活性酸素が減る事が原因と考えられている。Def-2という遺伝子は線虫の神経系で活性酸素を抑制する物質を邪魔している物質である。これら2つと同様にコエンザイムQを無くす事により活性酸素発生量を減らして寿命を延ばしているのだろう。
(Extension of life-span in Caenorhabditis elegans by a diet lacking Coenzyme Q(Science vol.295 p.120-123))
Category:#アンチエイジング・老化抑制技術