ジャンクフードなどの精製された食物は同じカロリーでも太りやすく、また「やる気」が低下するという動物実験結果
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2014.04.08

ジャンクフードなどの精製された食物は同じカロリーでも太りやすく、また「やる気」が低下するという動物実験結果

 太りやすいかどうかは食べた食物のカロリーと、脂肪量で決まると思われていますが、それ以外にも様々な要因が関わっているようです。今回、ジャンクフードのような精製されたシンプルな材料から出来た食物は同じカロリーでもより太りやすく、また食べ続けるとやる気が無くなるという動物実験結果が報告されています。

 この研究を行ったのはカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の研究者らです。研究者らは合計32匹のラットを2つのグループに分け、それぞれ通常の食事(A)精製された材料から作られた食事(ジャンクフード)(B)を食べ続けさせました。

 6ヶ月後、それぞれのグループのラットの平均体重を調べると、通常の食事を食べさせたラットが330gなのに対し、精製度の高い食事を食べさせたラットは400gと大幅に肥満になっていました。

 また精製度を高い食事(B)を食べさせたラットは各種テストで通常食(A)のラットよりも自主的な行動が少なく「やる気が無い状態」になっていることが分かりました。

 AとBの食事のカロリーは全く同じで脂肪量なども全く同じです、何がこの差を生んでいるのでしょうか?AとBの成分の差を詳細に比較すると以下のような差がありました。

A(通常の食事)B(精製された食事(ジャンクフード的な成分))
脂肪ラードのみラードと大豆油
炭水化物未精製スターチ、多糖精製されたコーンスターチ、スクロース
タンパク質魚、肉など様々なタンパク質カゼインのみ

 総じて、精製食(B)の成分はシンプルなより分解された成分がメインとなっています。脂肪に関しては抗炎症作用や脳細胞への良い影響が知られる大豆油が精製食(B)にのみ含まれていますが、この事はプラスの影響を及ぼしていないようです。

 研究者が注目しているのはフルクトースという糖質の量です。精製食にはフルクトースが多く含まれ、食事として甘いことが分かっています。フルクトースはレプチン耐性をもたらし肥満を誘導することが知られており、2つの食事の差はフルクトースの差かもしれませんが詳細は不明です。

 やる気が無くなる理由は、さらによく分かっていません。研究者はやる気が無くなる原因は脳内のドーパミン量が低下しているためと考えており、食事の違いがなんらかのメカニズムで脳内のドーパミン量に影響しているのではないかと考えています。

 日々のやる気が低下していると感じている人はジャンクフードを食べる量を減らした方が良いかもしれません。

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