50日間の感染予防対策/30日間の制限無しを繰り返す方法で死亡者を抑えることが出来る(ケンブリッジ大学によるシミュレーション)
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2020.05.21

50日間の感染予防対策/30日間の制限無しを繰り返す方法で死亡者を抑えることが出来る(ケンブリッジ大学によるシミュレーション)

ケンブリッジ大学の研究者が16カ国の状況をシミュレーションしています。
その1:ずっと感染予防対策を継続出来るなら
元の図がデカいのでグラフは一部のみ切り取っています(元の図では16カ国でシミュレーション)。縦軸がICUに入る患者数を対数スケールで示しています。それぞれのグラフに入っている横線はそれぞれの国にあるICUベッド数が示してあります。この線を超えるとエライことになるってやつです。

出典:Dynamic interventions to control COVID-19 pandemic: a multivariate prediction modelling study comparing 16 worldwide countries.European Journal of Epidemiology (2020)
グラフ一番左上のオーストラリアでの例で説明します。ICUベッド数は2200とのこと。赤色が感染に対して何もロックダウンしなかった場合、ICUが必要な患者数が最大で6万程度に達しており、死亡者数は20万人と予想されています。この場合だと国民全員が感染しつくすのか190日程度で収束するみたいです。この選択肢もあり?

オレンジ色が感染拡大から20日目に再生産数を0.8(1人が何人を感染させるかを0.8に抑える)に抑える対策を行った場合。ICUが必要な患者数はICUベッド数を上回ることなく220日ぐらいで感染者数ゼロになるみたいです。死亡者数は9400人程度。青色は再生産数を0.5に抑えた場合、120日ぐらいで感染者数ゼロに持って行ってます。死亡者数の予想は5000人。

ただ、対策を講じて感染者をゼロに持って行った場合は、対策を解除したら、外からまた感染者が入ってきて同じことの繰り返しなのかもしれません。

その2:50日間対策、30日間対策無しを繰り返す
さて、次のグラフは感染が始まってから「50日間対策、30日間自由活動OK」を繰り返す対策をとった場合のシミュレーションです。

出典:Dynamic interventions to control COVID-19 pandemic: a multivariate prediction modelling study comparing 16 worldwide countries.European Journal of Epidemiology (2020)
赤色が同じように何も対策をしなかった場合。同様に左上のオーストラリアでのシミュレーションで説明します。

オレンジ色は対策を講じる50日間の間に再生産数0.8に抑えた場合。最初の1サイクルはICUベッド数以下にICUが必要な患者数を抑えられますが、2サイクル目で大きくICUベッド数を超える患者が発生しています。一方で再生数を0.5に抑える対策を行った青色のケースでは何回50日/30日のサイクルを繰り返してもICUベッド数を超える患者数を出さずに済んでいます。

こういった対策をとることで最短期間で死亡者数を最小に抑えて社会的免疫を獲得出来ると考えられます。

まあ経済の事を考えなければ完全ロックダウンを続けてワクチンが出来るのを待つ手もあるのかもしれませんが。。。。。。

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