老化や糖尿病を引き起こす原因物質の一つAGEsは、体内で作られるのでは無く食品中のAGEが蓄積したため?
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2007.05.28

老化や糖尿病を引き起こす原因物質の一つAGEsは、体内で作られるのでは無く食品中のAGEが蓄積したため?

AGEs(advanced glycation endproducts)は体内の様々な物質に糖が付着し体中で悪影響を起こす物質で、老化現象を引き起こす原因物質の1つと考えられている。体内の糖濃度が高い状態になる「糖尿病」では通常よりも早いスピードで体内でのAGE蓄積が起こり、蓄積したAGEにより腎臓や脳、心臓、目など様々な部分で症状を引き起こす。糖尿病はこのAGE蓄積を促進することにより老化を促進している病気ともいえるのである。

この原因物質AGEはこれまで、高血糖や加齢に伴い徐々に体内で作り出され蓄積していくものだと考えられてきたが、このAGEが実は口から摂取した食品に由来しているのではないかという研究が報告された。

発表したのはニューヨーク、Mount Sinai School of Medicineの研究者ら

研究者らは172人の45歳以下の若者と、60歳以上の健康な老人を調べた。その結果、食事中に含まれるAGEsの量に応じて血液中のAGEsの量が増加した。カロリーの摂取量と血液中のAGEsの量は関係が無かった。
また、CRPの量も食事中に含まれるAGEsの量に比例して増加していた。

これまでの研究では食事中のAGEsが健康に害を与える可能性は低いとされていたが、本研究の結果を考えると食事中に多量に含まれるAGEsは体内でAGEs関連の加齢、糖尿病作用を引き起こす可能性があることを示唆さいているといえる。

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AGEs
:Advanced Glycation Endproducts(糖化最終産物)
糖(グルコース)はタンパク質や様々な物と結びついてメイラード反応という変化を起こし茶色でなかなか分解されないAGEという物質を作り出す。この反応はパンが焼ける反応などで知られ、食品業界では美味しさを作り出す反応として知られているのだが、体内ではまったく違い恐ろしい物質として知られている。

加齢に伴い血液中の糖は体内の様々なタンパク質と結びつきAGEを作り出すが、AGEは分解されにくく、またRAGE(AGEレセプター)という細胞の仕組みを介して細胞に様々な悪影響を及ぼす。糖尿病では血液中の糖分が多い状態(高血糖)になるため、通常は加齢に伴い起こるAGEの蓄積が早いスピードで進み、腎臓、脳、心臓、目などに様々な疾病を引き起こす。


AGEsを解説したページ(脂質と血栓の科学)


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