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2014.02.04
35歳以上の出産では染色体異常は増えるけど、異形性(奇形)の確率は大きく減る
昔から、35歳以上のいわゆる「高齢出産」(Advanced Maternal Age )は若い年齢での出産に比べて染色体異常の起きる頻度が少し上昇することが知られています。たとえばダウン症などです。
しかしながら生まれてくる子供に起きる問題は染色体異常だけでなく、身体の様々な部分がうまく成長しなかったりする異形性・奇形などがあります。これらの発生頻度と高齢出産との関係はこれまで調べられていませんでした。
今回、ニューオリンズで開催された新生児医学学会においてワシントン大学のKatherine博士らがこれらの関係について調べ報告しています。
博士らはこれまでに蓄積されたデータを調べる研究(レトロスペクティブ研究)を行いました。妊娠した女性76000人(35歳以上55000人、35以下21000人)の超音波検査などの膨大なデータを分析したところ、なんと35歳以上で出産した方が40%以上も異形性・奇形のリスクが減っていることが分かりました。リスクの減少は人体の部分によって差が見られ、特に脳や、腎臓、腹部の形成に問題が起きるリスクが減っていました。心臓の異形性リスクは変わりませんでした。35歳以下 35歳以上 奇形全体の起きる確率 2.6% 1.7%↓ 脳の異常 0.7% 0.4%↓ 腎臓の異常 0.3% 0.2%↓ 腹部の異常 0.3% 0.1%↓ 心臓の異常 0.4% 0.4%→
ちなみになんらかの染色体異常(ダウン症など)が起きる確率は30歳で0.4%、35歳で0.8%、40歳で2%と言われています。
高齢出産と聞くと問題が起きるリスクが上がることばかり聞かれますが、減るリスクもあるようです。これらの事は高齢出産しようとする女性に少し安心を与えるかもしれないと博士は語っています。
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