2020.09.02
知能発達途中の学生(8-10歳)に脳のワーキングメモリー拡大に効果のあるNバック課題(N-back task)をやらせた研究結果
概要:ワーキングメモリーは様々な高次の認知プロセスに重要な役割を担っている。それゆえこの機能を鍛えることが出来るかは重要である。この研究では認知能力が発達中の学生においてワーキングメモリーの変化および知能への影響も分析した。
研究者は10回のトレーニングを行う前後に関して下記の3つの指標で評価した。
(1)訓練効率(その訓練自体のうまさ?)(practice effects)
(2)ワーキングメモリー容量(訓練した内容に関連性の近い能力)(near-transfer effects (working memory capacity))
(3)知力(訓練した内容に関連性の遠い能力)(far-transfer effects (psychometric intelligence))
この研究は69人の子供(8〜10歳)で行われています。42人の子供は「訓練グループ」としてNバック課題とkeep track paradigmsをベースにしたトレーニングをコンピューターゲームを通じて行った。残りの27人は訓練を行わないコントロールとした。
結果、訓練を行ったグループでは訓練を行ったタスクに加え、訓練を行っていないタスクの結果も向上しワーキングメモリーの容量が拡大していることが確認された。知性への向上効果はあったが小さかった。
さらに15か月後でもワーキングメモリー容量の拡大は維持されていた。一方、知性への影響は消失していた。
この研究はポーランドの研究者により2017年に報告されたものです。
- Working Memory Training for Schoolchildren Improves Working Memory, with No Transfer Effects on Intelligence - PubMed(学生へのワーキングメモリートレーニングはワーキングメモリーを増大っせるが、知性向上の効果は無い)
参考
- Nバック課題 - Wikipedia 8 users脳トレ(N-Back task)の効果をめぐる議論の現在 1 users
↓Amazonの鬼トレのコメント欄が色々と面白い。Androidの日本語アプリだとこんなのがある。
Category:#知能改善・天才になる方法
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