↑B
2006.03.12
2006年3月6日に東京都が実施した調査の結果、100円ショップなどで売られている安価が金属アクセサリーに高濃度の鉛が含まれており、子供が口に入れた場合、脳に影響が出る可能性懸念されたニュースがありました。胃の中と同じ条件にした時に9900μg溶け出すブローチもあったとか
まあ、こんなブローチ飲み込んだら大変な事になりますね。しかし・・・こんなニュースより子供のいる人にはもっと気にして欲しい話があります。それは鉛がこれまで考えられてきたよりもより少量で子供の知能に影響があると報告されつつあるということです。
例えば日本の水道水に関しての基準は水道水中の鉛が1992年以前は1リットルあたり0.1mg、1996年からは0.05mg、2003年4月1日からは0.01mg以下であることが求められて来ました。この濃度以下であると毎日飲んでも血中の鉛レベルが人体に影響のある濃度まで上がらないと考えられるからです(身体に入った鉛も少しずつは排泄されます)1リットルあたりの鉛量の上限 1992年以前 0.1mg 1996年〜 0.05mg 2003年〜 0.01mg
どんどん基準が引き下げられているのはどういうことなのでしょうか?、これは以前は血液中の鉛濃度が30μg/dl以下なら問題無いと思われていたのが新たに10ug/dl以下じゃないと危険だと報告されたからなのです。このように健康に関する新しい研究結果を基に基準がどんどん変更されていくことがあります。そして2003年にこんな報告が出ていることを知っていて欲しい
研究タイトルは「血液中の鉛濃度が10μg/dl以下の子供達の知的能力の障害(Intellectual impairment in children with blood lead concentrations below 10 microg per deciliter(N Engl J Med. 2003 Apr 17;348(16):1517-26.)」
発表先はとっても有名な雑誌:「ニューイングランドジャーナルオブメディシン」、アメリカのコーネル大学の研究者らの報告です。
この研究者らは方向の中で172人の子供の血液中鉛濃度を生後6、12、18、24、60ヶ月の時点で調べて、その後、3歳と5歳の時にIQテストを行い子供の血中鉛濃度と知能指数の相関関係を調べました。
調査の結果、これまでの報告でもあったように10μg/dl以上では高くなるほどIQは下がり、平均すると鉛濃度が10μg/dl上がるたびにIQが平均4.6減少していました。さらにこれまで安全と思われていた血液中鉛レベルが10μg/dl以下の子供達でも鉛濃度の上昇に伴う知能の遅れが見られたのです。
報告によると10μg/dL以下では、血液中の鉛濃度とIQ値は関連を増していて血液濃度が10分の1である1μg/dlと10μg/dlの子供ではIQが7.4違ったそうです。これらの結果は、血液中の鉛濃度は現在の基準でもまだまだ多すぎて、より少ないことが好ましいことを示しています。
2001年5月8日には鉛の水道管がまだ850万世帯残っているとが問題視され報道されていましたが、今はどうなっているのでしょうか?水道局のwebサイトを見てもまだまだ水道管入れ替え中みたいなのでちょっと心配です。鉛除去機能付き浄水器なんてものもあるみたいなので、これを設置するのも良いでしょう。
こういった研究は昨今の報道にあるように間違っていることも多々ありますけど(^^;、お子さんをお持ちの人は念のため対策されてはいかがでしょう?
追記:
え?中国の野菜には鉛がいっぱい?、(^^;おっ、去年の5月の時点で中国製玩具の危険性が問題になっていたんですね
Category:#生活習慣
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