歯周病はバクテリア「P. gingivalis」が口の中の免疫システムを自分に都合良く制御する事で起こる (カテゴリー:歯・歯周病・口の中の健康)


2014/06/13

歯周病はバクテリア「P. gingivalis」が口の中の免疫システムを自分に都合良く制御する事で起こる


 ヒトの身体には膨大な数のバクテリアが住みついています。その数は我々自身の細胞数の10倍に及びますが、健康な人ではこれらのバクテリアは無害で、病気を引き起こすバクテリアを排除したりと有益に働くこともあります。

 近年、様々な病気がこの従来は味方であるバクテリア集団を失うことで起こることが分かってきています。今回、ペンシルベニア大学の研究者George Hajishengallisらは、歯周病もまたバクテリアが原因で起きていることを報告しています。

 研究者らによると、口の中に住む「P. gingivalis」というバクテリアが犯人のようです。このバクテリアは巧妙に口の中の免疫作用を制御し、免疫細胞の攻撃を妨害して自分が排除されるのを防ぎます。また同時に口の中の炎症を起こします。起こされた炎症は口の中のバクテリア集団に影響を与え、悪玉バクテリアが増えていきます。さらに、この炎症により作り出された分解物は悪玉バクテリアの栄養となり悪循環が続いていきます。

 免疫作用の制御には図に示すようにTLR2、C5aR、MyD88、PI3などが関わっているようです。口の中にいるP. gingivalis自身の数はわずかですので、自ら歯周病を起こすというよりは普段は無害な口の中のバクテリアを制御することにより病気を起こしていると言えます。

 これらの解明されたメカニズムを利用した新しい歯周病予防、治療薬が作れるかもしれません。また、研究者は同じようなメカニズムにより腸の病気である過敏性腸炎や大腸癌も起きるのではないかと考えています。

Category:歯・歯周病・口の中の健康

 Keyword:【バクテリア/4】 【歯周病/2】



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