2025.10.22
マウスにトラメチニブ(trametinib)とラパマイシン(Rapamycin)を組み合わせて与えることで寿命が30%以上延長した
動物でインスリン→IGF→mTORC1→Ras経路を抑制してやると寿命が延長することが知られています。この経路は癌治療やメタボリックシンドローム治療薬として多くの薬がありますが、今回研究者らはマウスにmTORC1の阻害効果が知られるラパマイシン(2週間に一度42 mg/kg)と、Ras-MEK-ERK阻害剤であるトラメチニブ(餌に1.44mg/kgを混ぜる)を投与しました。トラメチニブ単独でも寿命延長効果が見られ、すでに寿命延長効果が知られるラパマイシンと同時投与することうで相加効果も見られました。
メスマウスでは中央値で34.9%、最大寿命で32.4%延長。オスマウスでは中央値で27.4%、最大寿命で26.1%です。
また2つの同時投与で肝臓がんや脾臓がんの発生が減少し、また加齢に伴う脳のグルコース取り込みの減少を抑制しました。
さらに脳、腎臓、脾臓、筋肉、および血液中での炎症が低下しました。
トラメチニブは抗がん剤として、ラパマイシンは免疫抑制剤としてすでに使用されている薬です。
Category:#アンチエイジング・老化抑制技術
コメント
いいっすね!=48
001 [10/23 01:57]hoge@EM:生物備わっている反応を阻害して長寿命を目指すすべての手法について、生物として必要だから反応が備わってるんだろうに、阻害したら生物の生存にヤバいんじゃないの?って、ずーっと思ってるワイ。 ↑(18)
002 [10/23 09:26]ふぇちゅいん(中受パパ) TW★98:>>001抑制している経路は生体内のがん抑制経路なので、「癌になるリスクは増えるけど寿命を伸ばしたい」って方向性なら抑制もありなメカニズムだと思う。生物は個体の生存性なんて考慮して進化してないと思う。考慮しているのは種としての生存性だね。 ↑(16)
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