2012.08.15
平日の睡眠時間が6時間以下の人が週末2日間寝だめをしても作業効率が回復して無いことが明らかに
この研究はペンシルベニア州立医科大学のDr. Alexandros N. Vgontzasらがミネアポリスで行われた第25回睡眠学会で発表しました。学会での発表タイトルは
Effects of recovery sleep following modest sleep restriction for one work week on daytime sleepiness and performance: gender differences |
平日の軽度の睡眠不足は、眠気や、仕事の効率、炎症性サイトカインの量に影響を与えることが知られています。多くの人が、これを回復させるために週末に多く寝るという行動をとっていますが、この一般的に知られる週末の過眠行動が眠気と仕事効率を本当に回復させているのかを調べる実験が行われました。
研究者らは16人の男性、18人の女性、合計34人の健康なボランティアを雇い実験を実施しました。ボランティアの平均年齢は24.5±0.6才。参加者は下記の方針に従って13日間ラボに寝泊まりしてもらいました。
実験スタート
↓4日間:1日8時間睡眠
↓6日間:1日6時間睡眠(平日の寝不足を再現)
↓3日間:1日10時間睡眠(休日の過眠を再現)
合計13日間
そして、4日目、10日目、13日目に色々なテストを行ったところ、
- (1)軽度の睡眠不足で明確に昼間の眠気が増し、作業効率が低下する。
- (2)1日10時間の過眠を行っても、眠気は改善したが、作業効率は少なくとも2日間の過眠では回復しない。
- (3)男女差が見られる。
睡眠は浅い睡眠(REM睡眠)と深い睡眠(SWS睡眠、または徐波睡眠、デルタ波睡眠)をおよそ90〜110分間隔で寝ている間に4〜5回繰り返します。この研究ではSWS睡眠の量と睡眠不足から受ける影響に相関関係が見られることが分かりました。特に、女性は男性に比べ基本のSWS睡眠が長く、睡眠不足による影響を受けにくく、過眠により回復が大きいようです。
情報元:
- 平日の睡眠時間が6時間以下だと、週末に寝だめをしても認知能力を回復できないことが明らかに(GIGAZINE)
- Why_that_weekend_lie-in_doesn't_work_after_days_with_just_six_hours'_sleep(daily mail UK)
- http://www.eurekalert.org/pub_releases/2011-06/aaos-wsf060911.php
- 睡眠学会の要旨集
それにしても、ペンシルベニアの平均年齢24才の男女が13日間ラボに寝泊まりして夜、おとなしく寝ていたかどうか疑問が残ります(笑)。
Category:睡眠
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