↑B
2011.06.28
メスの浮気しやすさは父親から遺伝する。そしてメスにとっても浮気には生存競争におけるメリットがある。
この研究を行ったのはドイツ、Max Planck Institute for Ornithologyの研究者Wolfgang Forstmeierら
人間を含め(一部を除く。今のところ(笑))多くの種で、固定した社会的な一夫一婦性のペアを作って子孫を残す行動が取られる。しかしながら、同時に多くの種で非常に多くの固定ペア以外の子孫が生まれている(いわゆる浮気)ことが分かっている。オスが固定ペア以外で子孫を作ることはオスの子孫の数を増やすため明らかにオスにはメリットがあると言えるが、この振る舞いがメスにメリットがあるのかは明確では無かった。加えて多くの種でメスは活発にペア以外との交配を望むことも知られており、この現象は進化生物学者にとって議論が続いていた。
今回、研究らは一夫一婦制のペアを作る習慣のある鳥(ゼブラフィンチ(zebra finches),画像))を使い、8年間にわたり1500匹を追跡調査し、この謎に取り組んだ。研究者らはまず、最初にペアになっていないオスとメスを一緒にし、性的モチベーションとリビドーを調べた。その後、多く個体のいる檻に移し、どのように一夫一婦になるかを調べ、生まれた子孫を追跡調査した。調査ではビデオを用い、また生まれた子孫をマイクロサテライト遺伝子を使った識別方法で親がどの個体なのかの追跡調査を行った。
実験の結果、メスの浮気性がオス(すなわち父親)に由来する性質であることが明らかになった。メス(母親)の遺伝子との相関関係は無かった。メスにとって浮気性は次の世代の数の増加に結びつくかどうかは分からないが、浮気性を引き継ぐと生まれてきた子孫の浮気性が上がり、結果として子孫を増やすことが出来る効果があるのでは無いかと研究者らは考えている。すなわち、浮気はメスにもメリットがあると研究者らは結論づけている。
また、研究者らはこれが人間に当てはまるかどうかは更なる研究が必要と締めくくっている。
単語:Casanova・・・・浮気性、女たらし
Category:#性・生殖・出産
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