ほんとうに眠くなるのか?
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ほんとうに眠くなるのか?

まず飲んでみた感想であるが、ネムーを電子レンジにかけ(ネムーは直接電子レンジで暖めることが出来るのだ)寝る前に飲んでみたが、あっという間に眠くなった(笑)

暖かいミルクというのはそれ自体かなり眠くなる飲み物であると私自身は思うが、ここでは普通のホットミルクに比べネムーがどれぐらい睡眠を誘導できるかを考えてみたい。

牛のミルク中のメラトニン量に関して研究を行ったヘルシンキ大学の研究者らの学術論文 Diunal rhythm of melatonin in bovine milk: pharmacokinetics of exogenous melatonin in lactating cows and goats( Acta Vet Scand. 1998;39(3):301-10)によると、ある条件の牛では昼間にしぼったミルク中のメラトニン量が7pg/ml、夜間が15pg/ml。また別の条件では昼間が12pg/ml、夜間が26pg/mlであったそうだ。すなわち、ほとんどの牛では、夜間にしぼったミルクは昼間ミルクに比べ2倍のメラトニンが含まれている事がわかる。

これらの実験は研究者が普通に夜間にしぼったものであろうから絞りやすくするため電気をつけて明るくしてしぼっている事を十分考えられる。これに対し大塚製薬が技術提携をおこなったフィンランドのナイトミルク社は暗いままミルクをしぼる技術を持っているそうなのである。メラトニンは目が覚めるとすぐに分解されることも知られており、ネムーにはこの数値よりもずっと多くのメラトニンが含まれる可能性はある。

次に人間がどれぐらいのメラトニンを飲むと眠くなるかに関してだが、ブラジルの研究者らの研究報告 Acute effects of low doses of melatonin on the sleep of young healthy subjects( J Pineal Res. 2001 Nov;31(4) 326-32)によると0.3mgのメラトニンのサプリメントを寝る直前に飲ませたところ、睡眠の誘導が見られたそうだ。

この実験は健康な22歳〜24歳男性のボランティアを使い、ボランティアを2つのグループに分け、片方のグループにはメラトニンサプリメントを、もう片方のグループには偽物の薬を飲ませ比較するなど、実際の薬の効果を見る場合と同じ試験方法をとっているのでかなり信頼できるといって良いだろう。すなわち、少なくとも0.3mgのメラトニンを摂取できれば睡眠を誘導できるということである。

さてネムーにはどれぐらいのメラトニンが含まれているのだろうか?最初の学術論文では夜間のミルクには15pg/mlまたは26pg/mlであったので、まあそれよりも多いと考えミルク中に30pg/mlのメラトニンが含まれていると仮定しよう。そうすると0.3mgのメラトニンを摂取するには・・・・・・・・ネムーを10リットル飲めば良いのである(笑)

「なんだ効果無いじゃん」と思った人もいるかな?ネムー1本が180mlとして、10リットルとは50倍差があるわけだが、まあ、そんなに確実な効果があったら自動車運転前に飲むのは危険だし、食品として問題ありだろう

ただ、0.3mgというのは単なるサプリメントで摂取したメラトニンの量であり、もっと少量で効く可能性が十分あるだろうし、暖かいミルクとして摂取した場合とは比べようが無いだろう個人的な考えでは、けっこう実際に効果あっても不思議は無いのでは?と思います。

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