ブタの臓器で人間を救う時代まであと2年?、移植の障害となっていたブタ内在性ウイルス(PERV)をゲノム編集で除去したブタが作られる
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2017.08.22

ブタの臓器で人間を救う時代まであと2年?、移植の障害となっていたブタ内在性ウイルス(PERV)をゲノム編集で除去したブタが作られる

 ブタは大きさ的にも人間に近く、近年は免疫抑制技術も発達しているためブタの臓器を人間の治療に使う選択肢が以前より考えられていました。しかし大きな障害となっているのがブタの全細胞のゲノム中に潜む内在性レトロウイルス「PERV(porcine endogenous retroviruses)」です。一見ゲノム中の遺伝子配列に過ぎませんが、ヒトに移植後、ウイルスとして再生し、自在に増え、また細胞のゲノム中に入り込むなどしてガン化の原因になることが知られています(ゲノム中に潜伏出来るのがレトロウイルスの特徴)

 今回、アメリカのバイオベンチャー企業eGenesis(イージェネシス)社の研究者らは、ブタのゲノム中に存在する内在性レトロウイルス「PERV」をゲノム編集技術CRISPR/Cas9を用いて除去したブタを初めて作り出し著名な学術雑誌Science誌で発表しています。研究者らによるとブタの全ゲノム配列を調べた結果、入り込んでいるPERV配列は62もあり、その中でウイルスとして出てくる可能性があるのは25カ所、これを全て取り除いたそうです。

 研究者らは今後2年でブタからヒトへの臓器移植が行われるだろうと言っています。

Category:#臓器移植

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