↑B
2000.08.16
AGEs分解薬(ALT-711)により犬を若返らせる事に成功した
心臓血管系の弾性が失われるのは老化における特徴的な現象である。この弾性の現象は糖が非酵素的に反応して寿命の長いタンパク(コラーゲンやAGEs(advanced glycation endproducts))に成ってしまうためである。今回このAGEsを分解する薬剤ALT-711を年老いた犬に1ヶ月投与した所、老化の指標である左心室の剛度が57.1→33.1と約40%も改善された。これは心臓の機能が改善された証拠であると思われる。
2000年7月31日に紹介したレビューの元となった論文です。マジで人間で試してみる価値あるんじゃない?
Category:AGEs(糖化最終産物)
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AGEs
コラーゲン
:Advanced Glycation Endproducts(糖化最終産物)
糖(グルコース)はタンパク質や様々な物と結びついてメイラード反応という変化を起こし茶色でなかなか分解されないAGEという物質を作り出す。この反応はパンが焼ける反応などで知られ、食品業界では美味しさを作り出す反応として知られているのだが、体内ではまったく違い恐ろしい物質として知られている。
加齢に伴い血液中の糖は体内の様々なタンパク質と結びつきAGEを作り出すが、AGEは分解されにくく、またRAGE(AGEレセプター)という細胞の仕組みを介して細胞に様々な悪影響を及ぼす。糖尿病では血液中の糖分が多い状態(高血糖)になるため、通常は加齢に伴い起こるAGEの蓄積が早いスピードで進み、腎臓、脳、心臓、目などに様々な疾病を引き起こす。
AGEsを解説したページ(脂質と血栓の科学)
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