2016.10.20
カルシウムはサプリメントで摂取するとむしろ有害、骨に届かず血管に蓄積
アメリカ・ノースカロライナ大学の研究者らは5448人の健康な人(男女半々、年齢45〜84歳)を調べ、その中の2742人について、心臓疾患リスクの指標である血管へのカルシウム沈着量「CAC(Coronary Artery Calcification)」を10年の間隔を開けて2度測定しました。
調べた人を下記の4つのグループにわけ分析したところ
グループ1 | 313 mg/day |
グループ2 | 540 mg/day |
グループ3 | 1168 mg/day |
グループ4 | 2157 mg/day |
CACの量は全体としてはカルシウムの摂取量が多い方が少ない傾向、すなわち心臓疾患のリスクが少ない傾向にあありましたが、次にカルシウム摂取量を
(1)食事から多くカルシウムを摂取している人 |
(2)カルシウムサプリメントから多くカルシウムを摂取している人 |
カルシウムは食事から摂取しても、カルシトニン、ビタミンD、PTH(ホルモンの1種)などの骨に取り込ませるシグナルが無いと体内で不要な所に蓄積し健康に害をなすことが知られています。特に高齢者では不要なカルシウムの尿からの排泄機能も弱いという問題があります。これらが合わさり摂取したカルシウムが骨に行かず血管に蓄積してしまうと考えられます。
ちなみに、かといってカルシウム摂取量が少なすぎると骨から溶け出したカルシウムが同じように健康に害をなすことも知られています。
食事から健康的に適量のカルシウムを摂取するのが良いという難易度の高い問題のようです。
サプリメント由来のカルシウム、心臓にダメージか:世界の最新健康・栄養ニュース - Calcium Intake From Diet and Supplements and the Risk of Coronary Artery Calcification and its Progression Among Older Adults: 10‐Year Follow‐up of the Multi‐Ethnic Study of Atherosclerosis (MESA)
Category:#サプリメント
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