2009.07.24
アメリカJackson LaboratoryとUniv, Texas Jealth Science Centerの研究者がNatureに発表。
ヒトに換算すると60歳ぐらいのマウスにラパマイシン入りのエサを与えることで、寿命が9~14%延長したそうです。
ただし通常のラパマイシンは経口投与では吸収されにくいため吸収性を上げる工夫をしているようです。
これまでの研究で、酵母や線虫、ハエでラパマイシンのターゲットとなる経路を阻害することで、遺伝的、薬物的に寿命を延ばすことが出来ることは報告されていました。
寿命が延びる原因としては、癌の抑制と老化の抑制の両方が考えられるとのこと。
- マウスを長生きさせる化合物。薬作り職人のブログ
- Rapamycin fed late in life extends lifespan in genetically heterogeneous mice. Nature. 2009 Jul 16;460(7253):392-5. PMID:19587680
Category:#アンチエイジング・老化抑制技術
コメント
この記事のアクセス数:639■■ このカテゴリーのその他の記事■■
2024.07.23臨床試験が進行中のIL-11に対する抗体医薬は老齢から投与してもマウスの寿命をオスで22.5%、メスで25%延長する5コメ
2023.07.18ハーバード大のデビッド・Aシンクレアの研究チーム。1回使うだけで細胞を若返らせる低分子薬物カクテルの組み合わせを6パターン報告40コメ
2023.05.23腸だけ[[テロメラーゼ]]を発現させて細胞老化を抑制すると正常なゼブラフィッシュの個体寿命が少し伸びる11コメ
2023.02.07関節炎治療薬として使われる抗IL-1抗体が「若い血液の輸血」と同じ現象を起こし、マウスで老化を逆転させる可能性5コメ
2022.10.21幼少期のマウスに45日間ラパマイシンを投与すると成長が遅く体が小さくなるが寿命が10%長くなる11コメ
2022.09.05若いマウスに老化マウスの血液を入れると全身の老化が起こる現象もSenolyticsで抑止出来るとする2022年最新論文(Nature metabolism)8コメ
2022.06.20iPS細胞作製の際の脱分化条件にさらして全身や、皮膚の細胞を若返らせる実験が次々と報告されている。12コメ
2021.12.01昨日発売の週刊SPAは「120歳まで生きる」特集、俺のインタビューと自宅ラボの写真で丸1ページ!121コメ
2021.11.18寿命を延ばすかもしれないVEGFを発現誘導する天然由来成分としてヤグルマギク、アシタバ、ビャクジュツが効果ありそう51コメ
2021.09.14マウスに一つの遺伝子(VEGF)を導入することで癌が生じにくくなり平均寿命が50%、最大寿命が30%延びることが報告される33コメ
■■他サイトの関連記事(自動)■■
ラパマイシン
ラパマイシン 2024/10/07 09:18:[医学] 妊婦のバルプロ酸使用の胎児への害を抗細胞老化薬ラパマイシン併用で防ぎうる(BioToday.com [新着ニュース]) 2024/07/24 02:22:(DeepL:週1回のラパマイシン錠剤が卵巣の老化を遅らせる可能性を示す)Weekly rapamycin pill shows promise in delaying ovarian aging(Longevity.Technology ? Latest News, Opinions, Analysis and Research) 2024/06/06 20:00:50万人を40年追跡調査した研究から服用していると長生きする市販薬が4つ発見される。1つはバイアグラ(Amrit不老不死ラボ) 2023/12/09 02:42:(DeepL:新しいフッ素?FDAはラパマイシンの口腔衛生試験を許可する)The new fluoride? FDA greenlights rapamycin oral health trial(Longevity.Technology ? Latest News, Opinions, Analysis and Research) 2023/11/01 08:38:特集連動◎iPS創薬の実力を探る、北里大藤岡教授、iPS創薬でペンドレッド症候群の治療薬探索、第3相試験に意欲(日経バイオテクONLINE) |
.ラパマイシン - Wikipedia 2 users 7いいね
■■ 最近アクセス数の多い記事 ■■
●2025.02.21:三重大学がCRISPR-Cas9技術で特定の染色体を最大37.5%の効率で細胞から除去する技術(遺伝子・バイオインフォマティクス)118access
●2025.01.29:精子には男性が幼少期に経験したストレスの痕跡が残っており子供に影響するという研究結果(遺伝子・バイオインフォマティクス)111access
●2024.10.02:サンフランシスコで開催された「DON'T DIE」(不老不死)サミットと主催者Bryan Johnson(#アンチエイジングを目指す企業)110access
●2022.11.02:アンチエイジング薬を開発するユニティー社(UNITY Biotechnology)の2番手の開発薬UBX1325のPh-II試験で糖尿病性黄斑浮腫患者の視力回復傾向が報告される(#アンチエイジングを目指す企業)109access
●2020.09.02:知能発達途中の学生(8-10歳)に脳のワーキングメモリー拡大に効果のあるNバック課題(N-back task)をやらせた研究結果(#知能改善・天才になる方法)108access