カテゴリー:#歯の健康テクノロジー TW↑B



2022.05.31米Overjet社の虫歯検出AI「Caries Assist」がFDAの臨床取得
2022.03.11「歯を生やす」ことを目指す京大初のベンチャー「トレジェム・バイオファーマ」が臨床試験Ph-Iを開始に向け4.5億円資金調達。USAG-1中和抗体 /3
2020.03.13アルツハイマー病治療薬の副作用を利用して歯を自然再生させる臨床試験の結果報告 /19
2016.09.02虫歯菌を減らす効果のあると言われるM18菌を含む歯磨き粉は効果があるのか、臨床試験結果 /77
2014.06.13歯周病はバクテリア「P. gingivalis」が口の中の免疫システムを自分に都合良く制御する事で起こる /1
2010.12.09レーザーと過酸化水素溶液で3分以内に虫歯菌、歯周病菌を全滅させる技術が開発される /1
2003.03.25江崎グリコが初期虫歯を修復するガムポスカム「POsCAM」シリーズを発売
2005.02.24微粒子で歯を復元する技術を東北大が開発(nikkei)
2004.11.24虫歯を薬で治すことが可能らしい「3Mix-MP法」
2001.07.11骨髄細胞注射で歯を再生(読売新聞)
2000.06.21遺伝子技術で歯を再生する


2022.05.31

米Overjet社の虫歯検出AI「Caries Assist」がFDAの臨床取得

↑BTW

「Oberjet」って歯科用語で前歯の歯並びの良さを示す用語らしい。

 Keyword:虫歯/96


2022.03.11

「歯を生やす」ことを目指す京大初のベンチャー「トレジェム・バイオファーマ」が臨床試験Ph-Iを開始に向け4.5億円資金調達。USAG-1中和抗体

↑BTW


引用元:Anti-USAG-1 therapy for tooth regeneration through enhanced BMP signaling, Sci Adv. 2021 Feb 12;7(7):eabf1798.

経緯としては下記らしい

  • 2007年:歯が多いモデルマウス(USAG-1遺伝子欠損マウス)が発見される
  • 京都大学の?橋克准先生がマウス抗USAG-1抗体を用いて「歯が少ないマウスに1回注射することで歯の数が増えることを発見)。フェレットでも歯が増えることを発見
  • この抗体をヒト化した開発候補化合物TRG-035を取得、臨床試験開始に必要な非臨床安全性試験を終了
報告論文はこちら
論文を見るとマウス100匹以上を使った実験を行っており、確かにUSAG-1欠損マウスにおいて歯が回復する頻度が上昇している(100%生えてくるわけでは無い)、そして正常なマウスでは異常な起こらない抗体もある(異常が生じている抗体もある)。

まずは先天的に歯が生えない患者の治療を目指し、その後、後天的に虫歯や歯周病で歯が失われた患者の回復を目指すとのことだけど、動物実験で高齢になった後も歯が生えさせることに成功した結果はあるのかな?

「歯生え薬」安全性試験へ 京都大発新興が4.5億円調達: 日本経済新聞

 Keyword:BMP/11 歯周病/5


2020.03.13

アルツハイマー病治療薬の副作用を利用して歯を自然再生させる臨床試験の結果報告

↑BTW

アルツハイマー病治療薬「チデグルシブ(Tideglusib)」には「歯が成長する」という副作用があるそうです。2017年に最初の報告ではマウスを使った実験が報告されていました。

今回、その研究グループによるヒトでの臨床試験の続報が報告されています。
マウスよりはるかに大きい体積の歯を再生させるために上記のアルツハイマー治療薬を染み込ませたスポンジを再生したい部分において歯を作らせるという作戦のようです。

「患者への実用化は十分に可能」との結論とのこと。


2016.09.02

虫歯菌を減らす効果のあると言われるM18菌を含む歯磨き粉は効果があるのか、臨床試験結果

↑BTW

最近、「虫歯菌」を減らす効果のある「善玉菌」が入った歯磨き粉があるそうです↓。

販売元は「ウィステリア製薬株式会社」とたいそうな名前がついていますが、会社概要を見ると、個人運営かよ?みたいな感じで壮絶に胡散臭いです。 色々とネットで検索すると虫歯にならない子供の口の中で見つかる唾液連鎖球菌M18をフリーズドライしたものをニュージーランドのブリステクノロジー社が「BLIS M18」と商標登録しているそうです。海外ではこれを含むチュアブル錠も市販されているとのこと。

確かに色々売られています↓
ちなみに類似品に「L8020乳酸菌」って日本初の菌もいるようです↓この菌を使った臨床試験結果がありました。
  • Influence of the probiotic Streptococcus salivarius strain M18 on indices of dental health in children: a randomized double-blind, placebo-controlled trial.J Med Microbiol. 2013 Jun;62(Pt 6):875-84. PMID:23449874
 研究者らはプラセボ対照二重ダブルブラインド試験を100人の虫歯のある子供で行っています。この試験ではM18菌を含むトローチと、そっくりだけどM18菌を含まない偽のトローチを用意し、試験終了まで研究者も子供達もどちらのトローチを食べたか分からなくして行う試験で信憑性が高いです。

(省略されています。全文を読む

 Keyword:乳酸菌/10


2014.06.13

歯周病はバクテリア「P. gingivalis」が口の中の免疫システムを自分に都合良く制御する事で起こる

↑BTW


 ヒトの身体には膨大な数のバクテリアが住みついています。その数は我々自身の細胞数の10倍に及びますが、健康な人ではこれらのバクテリアは無害で、病気を引き起こすバクテリアを排除したりと有益に働くこともあります。

 近年、様々な病気がこの従来は味方であるバクテリア集団を失うことで起こることが分かってきています。今回、ペンシルベニア大学の研究者George Hajishengallisらは、歯周病もまたバクテリアが原因で起きていることを報告しています。

(省略されています。全文を読む

 Keyword:バクテリア/5


2010.12.09

レーザーと過酸化水素溶液で3分以内に虫歯菌、歯周病菌を全滅させる技術が開発される

↑BTW

開発者は東北大大学院歯学研究科の菅野太郎助教らのチームと、精密機械製造「リコー光学」(岩手県)
2011年度以降に臨床試験予定。

発表先:

  • Photolysis of hydrogen peroxide, an effective disinfection system via hydroxyl radical formation.
Antimicrob Agents Chemother. 2010 Dec;54(12):5086-91. Epub 2010 Oct 4. PMID:20921319
あ、論文は虫歯で試したものでは無くて、in vitroの人工的な系で口腔内の菌を殺す実験を行っただけのようです。過酸化水素の濃度は200?M〜1M、レーザーは405nm


2003.03.25

江崎グリコが初期虫歯を修復するガムポスカム「POsCAM」シリーズを発売

↑BTW

(yahoo)江崎グリコは歯から解けだしたエナメル質の再形成を促進する新成分「リン酸オリゴ糖カルシウム」をジャガイモから抽出することに成功した。この成分を含む初期虫歯の修復を助けるガム「ポスカム(POsCAM)」を5月20日に関東甲信越と静岡県で先行発売する。
この成分を配合したガム2粒を1日4回20分間かんだ場合、1週間で初期虫歯の7割が修復されるという。
江崎グリコによればこのガムは従来品の7倍の効果がり、ポスカム3種類のうち1種類は厚生労働省から「特保」許可をすでに受けている。

 Keyword:カルシウム/15


2005.02.24

微粒子で歯を復元する技術を東北大が開発(nikkei)

東北大学の厨川常元 と佐々木啓一 らの研究グループは歯と同じ成分のハイドロキシアパタイトを歯にふきつける事で歯を再生する技術を開発した。
これまで虫歯になった場合は金属やセラミックの詰め物で修復していたが、これらは時間経過により脱落しがちだった。
今回の技術は虫歯部分の修復だけでなく、予防にも使えるそうだ
ハイドロキシアパタイトの噴射装置はニコンと共同で開発したそうだ

2004.11.24

虫歯を薬で治すことが可能らしい「3Mix-MP法」

怪しい方法らしい↓

2001.07.11

骨髄細胞注射で歯を再生(読売新聞)

古屋大学の上田実教授らのグループが歯周病で溶けてしまった歯茎の骨を再生させる事に成功。患者は自分の骨髄細胞に自分の血小板を混ぜ粉末セラミックと共に、歯茎に注射することで、約4ヶ月後には歯茎がほとんど溶けて抜歯しないといけない患者でも歯が安定した。この方法は自分の細胞を使うため拒絶反応の心配も無く、入院の必要も無い。来年度には全国の拠点病院で治療を始められるようにする予定
2000.06.21

遺伝子技術で歯を再生する

テキサス大学のマクドゥーガル医師によると近いうちに歯の再生技術が確立し入れ歯や差し歯にとって変わるだろう。この研究者は歯を構成する象牙質、エナメル質、セメント質を作り出す特殊な細胞を研究しており、第4染色体上に歯を作り出す遺伝子があるらしい。この遺伝子を使えば、入れ歯や差し歯をする代わりに、あごの骨に歯を作る遺伝子を機能させることで新しい歯を生やすことが出来るかもしれない。

WIRED NEWSを読んだだけだと、またその辺の誇大妄想な医者が適当な事言っているだけかと思って過去の業績を検索すると、出てくる出てくる。けっこうレベルの高い学術雑誌にガンガン投稿している偉い科学者でした。失礼しました。歯磨き嫌いなので、はやく実現させてください

■見付けた論文

  • 象牙質のリン酸化に関する遺伝子を発見した。(1997年)Dentin phosphoprotein and dentin sialoprotein are cleavage products expressed from a single transcript coded by a gene on human chromosome 4. Dentin phosphoprotein DNA sequence determination. (J Biol Chem 1997 Jan 10;272(2):835-42)
  • 象牙質の形成に関わる遺伝子見付けた。(1996年)Dentin matrix protein-1, a candidate gene for dentinogenesis imperfecta.(Connect Tissue Res 1996;35(1-4):267-72)
  • エナメル質、象牙質を作り出す細胞に分化させるためのプロモーターについての報告(1999年)Spatial and temporal activity of the dentin sialophosphoprotein gene promoter: differential regulation in odontoblasts and ameloblasts. (Int J Dev Biol. 1999 Sep;43(6):509-16. )
  • ヒトの発生段階での歯の形成に関わる遺伝子についての報告(1999年)Comparative study of MSX-2, DLX-5, and DLX-7 gene expression during early human tooth development. (Pediatr Res. 1999) Dec;46(6):650-6.
  • 象牙質形成に関わる遺伝子を第4染色体で見付けたって報告(1999年)Genetic linkage of the dentinogenesis imperfecta type III locus to chromosome 4q. J Dent Res. 1999 Jun;78(6):1277-82.
  • 不死化したマウス象牙質芽細胞を用いた試験管内での検討についての報告(1998年)Immortalized mouse odontoblast cell line MO6-G3 application for in vitro biocompatibility testing. Am J Dent. 1998 Jan;11 Spec No:S11-6.




Cation!!注意:このページには動物実験などで得られた研究段階の情報が含まれています。これらはなんら、人間に適用した時の効果を保証するものではなく、これらの情報を元にとった行動によりいかなる不利益を被っても管理人は一切責任を負いません。このページの話はあくまで「情報」としてとらえてください。