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2002.04.04幹細胞は細胞融合によって別の細胞に分化する
2002.04.04万能細胞(ES細胞)は細胞融合によって別の細胞に変化するのかも
2002.01.07胎児の段階の肝臓には様々な細胞になれる細胞が存在する
2001.12.10脊髄損傷をサルをヒト胎児細胞を移植して治療に成功(脊髄損傷のサル、ヒト細胞で機能回復(読売新聞))
2000.06.02大人の脳の細胞も他の臓器の細胞へ分化出来る能力を持っている((Science vol.288 p.1660-1663))


2002.04.04

幹細胞は細胞融合によって別の細胞に分化する

近年の研究で、移植した骨髄細胞が骨髄以外の細胞に変化し機能することが示され、骨髄細胞を移植することにより様々な組織の細胞を補ってやろうという研究が進められている。しかしこういった研究は、変化した細胞が移植した骨髄細胞の遺伝子を持っていることから変化したと結論付けられてきた。しかし今回フロリダ医科大学の研究者らはマウスの骨髄細胞とES細胞をプレート上でIL−3という物質と共に一緒に培養することによりこの2種の細胞が融合する事を発見した。
もしかしたら、骨髄細胞やES細胞が別の細胞に変化するのは、細胞融合によって近隣の細胞と融合するためにそう見えるのかもしれない。

いやー、ホントならびっくり
しかし可能性が広がったと考えてもよいのではないか?融合と分かれば融合を自在にコントロールする方法を開発すればよいわけでだし。

(Bone marrow cells adopt the phenotype of other cells by spontaneous cell fusion(Nature vol.416 p.542-545))

2002.04.04

万能細胞(ES細胞)は細胞融合によって別の細胞に変化するのかも

イギリス、エジンバラ大学の研究者らは、マウスの脳細胞と万能細胞(ES細胞)をプレートの中で一緒に培養した後、脳細胞のみを選び出すような処理をした所、未分化な細胞が一緒に回収された。この細胞はES細胞の遺伝子も持っていたが、また一緒に培養したマウスの脳細胞の遺伝子も持っていた。この事は、ES細胞が一緒に培養した脳細胞と細胞融合を起こしたことを示しており、この細胞融合がES細胞が別の細胞に変化するために必要なのかもしれない。

まあ、プレートの中でES細胞のみを培養していても他の細胞に変化出来ることは確かなので、細胞融合により変化する事もありうるという事ですね。
ブレイクスルーはもう目の前、そんな気がします。

(Changing potency by spontaneous fusion(Nature vol.416 p.545-548))

2002.01.07

胎児の段階の肝臓には様々な細胞になれる細胞が存在する

発生段階の肝臓の中には様々な細胞になりうる幹細胞が存在することが分かった。
筑波大学のTaniguchiらは生まれる前のマウスの肝臓より特殊な細胞を取り出した。これらの細胞はプレートの中で増殖しつつ、肝臓の細胞を生み出す。実際プレート上で増殖させたこれらの細胞を移植すると肝臓の細胞として機能することを確認した。
さらにこれらの細胞をすい臓や腸に移植するとすい臓や腸の細胞になり働くことを確認した。

発生段階の肝臓じゃあ、人に使うのは大変かも
中絶した胎児を細胞を回収しまくって幹細胞のコレクションを作れば、患者に免疫拒絶されない細胞が見つかれば移植に使えるかも。

  • Clonal identification and characterization of self-renewing pluripotent stem cells in the developing liver. J. Cell Biology vol.156 no.1 p.173-184

2001.12.10

脊髄損傷をサルをヒト胎児細胞を移植して治療に成功(脊髄損傷のサル、ヒト細胞で機能回復(読売新聞))

神経細胞はいったん傷つくと元に戻らないため、脊髄損傷などの障害はほとんど回復しない。
今回、脊髄を損傷したサルにヒトの胎児から摘出した神経の元となる細胞を移植しサルの脊髄を回復させることに成功した。
慶應義塾大学医学部の岡崎教授らはサル5匹に中絶胎児から取り出した神経幹細胞を移植した。2ヶ月半後、10分の1まで弱っていたサルの運動能力が通常の半分にまで回復が見られた。
研究グループでは胎児の細胞はたくさん確保できないので、今後は大人から摘出した骨髄細胞を神経幹細胞に変化させて移植する計画も進めているそうだ

ん〜。すばらしい。
もちろんこの移植は免疫抑制剤使いまくりだろうから、出来ることなら脊髄を損傷している本人から摘出した細胞で治療が行えるとgoodですね。

ヒトの細胞で再構築されたあとにじわじわ免疫抑制剤の量を減らすことで本人の神経が補うように成長してきて最終的に本人の細胞で置き換わったりしないもんだろうか?
脊髄とか脳は免疫弱いから平気なのか?
これも分子生物学科での報告。論文はどこに出したんだろう。

2000.06.02

大人の脳の細胞も他の臓器の細胞へ分化出来る能力を持っている((Science vol.288 p.1660-1663))

これまでの考えでは、大人の体に含まれる幹細胞は、その細胞があった組織の細胞には分化出来るが、他の組織の細胞には分化出来ないと考えられてきた。今回、研究者らは大人のマウスの脳から取り出した神経幹細胞を生まれる前のマウスや、ニワトリの胚の中に入れると他の組織の細胞に分化しうる事を発見した。この事は大人の脳に含まれる成体幹細胞も広い分化能力を持っていて別の組織への移植に使え縷々可能性があることを示している。



近の報告では血液に含まれる血液幹細胞が血液以外のいろいろな細胞に分化するという話もある事だし、 脳の細胞も他に分化するって事だね。それにしても脳の細胞なんて一番移植には使わないと思うけど。。。。。細胞取ったりしたらバカになりそうじゃない?死んだヒトの使うの?
そのうち臓器提供カードに「脳」って項目が出来るのかな? 俺はイヤ


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