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糖尿病



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2024.03.01:吸収量を爆増させる作用を持つブラックペッパー入りの最強クルクミン(ターメリック)サプリメント
2024.02.22:話題の次世代ダイエット薬は飲むのを止めるとすっかり元通りの体重に。との臨床試験追跡結果(2024年2月報告)
2024.02.01:これまでに実施されたNMN(ニコチンアミド)の臨床試験のまとめレビュー(2023年11月報告)
2023.12.07:Coloplast社が、魚の皮で出来た皮膚治療パッチを開発するKerecis社を13億ドルで買収
2023.05.10:なぜBCGワクチンは癌や糖尿病、自己免疫疾患が改善する副作用があるのか
2023.02.03:持久力を向上させる腸内細菌 B. uniformisが見つかる。サプリで菌を増やすことにも成功
2022.11.21:初めて1型糖尿病の発症を遅らせる薬剤がFDAから承認。TZIELD (teplizumab-mzwv)
2022.11.02:アンチエイジング薬を開発するユニティー社(UNITY Biotechnology)の2番手の開発薬UBX1325のPh-II試験で糖尿病性黄斑浮腫患者の視力回復傾向が報告される
2021.08.14:ついに2型糖尿病患者への週1回注射のGLP-1/GIP作動薬がインスリンによる治療効果を上回る
2020.12.18:2020年12月版:今飲んでいる老化抑制サプリ7つの種類と量と費用、今後追加したい薬3つ
2020.11.06:ワクチンで老化細胞を減らす世界初の成果。CD153を標的としたペプチドワクチンでの老化T細胞除去に阪大研究者がマウスで成功
2020.10.30:玉ねぎスゴ!少ないケルセチンでも飲み続ければマウスで老化細胞が除去されるとの研究結果
2020.09.24:玉ねぎ成分ケルセチンは単独でセノリティクスとしての(老化細胞除去)効果があるか?
2020.09.24:玉ねぎ成分ケルセチンは単独でセノリティクスとしての(老化細胞除去)効果があるか?
2020.09.11:老化細胞を除去するCAR-T治療法でマウスの若返りに成功
2020.08.19:米ユニティー・バイオテクノロジー(UNITY Biotechnology)社の老化細胞除去薬UBX0101が変形関節症治療の臨床試験で薬効を示せず、株価が半分以下に
2019.11.13:生物学的実年齢(DNAメチル化頻度)を若返らせることに成功。市販の3医薬を1年間投与して2.5年若返る
2019.08.26:若返り技術の会社に投資するJuvenescence社が2回目の資金獲得で約100億円を獲得
2019.08.02:ハーバード大学教授George Church氏の考える超人類を生み出すために書き換える7つの遺伝子リスト
2019.07.02:寿命を延ばす最先端の技術に関する12の着眼点(2019年版)
2019.06.25:腸内細菌の作り出す「プロピオン酸」が運動能力を高めうるが、自閉症の原因にもなりうる?
2019.05.17:パンや菓子などに使われる保存料「プロピオン酸」が1gで糖尿病・肥満の原因になるとの研究結果が発表
2019.02.25:デジタルヘルス時代の幕開け、Hygieia社の糖尿病患者向けインスリン投与量アドバイスアプリがアメリカFDAで承認、臨床試験で健康上のメリットがあることも確認される
2019.02.19:ロタウイルスワクチンが子供の一型糖尿病発症を防ぐとの研究結果。2007年にワクチン導入したオーストラリアで発症率14%減少
2017.09.01:史上最大の薬害事件?ノンカロリー人工甘味料は逆に太りやすく、高血圧、糖尿病、心臓病、各種メタボ病リスクを上昇させる。
2016.06.15:アメリカで承認されている5種類の医療用ダイエット薬の1年でどれぐらい痩せるかメタ比較結果。いずれも効果あり
2016.03.07:学術雑誌Nature Medicineで「老化抑制」という「副作用」が知られる薬まとめ
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2014.11.21:毎朝1グラムのウコンを摂れば前糖尿病患者の記憶力低下を防ぐ事が出来る
2013.12.11:医学界No1の学術誌Nature Medicineが選ぶ2013年の医学の重要な進歩8つ
2013.07.16:母乳の量が十分でない女性が増えている理由が解明される。
2012.09.19:授乳中の母親の食生活が子供の体質・太りやすさに長く影響を与える
2011.09.27:1日おきにカロリー制限を行うダイエット方法「カロリーサイクリング」でどれぐらい痩せるか
2011.08.22:ヨーグルトで寿命が伸びる事が動物実験で初めて確認される、腸内のポリアミン濃度がポイント
2011.07.22:ワインに含まれる老化抑制物質「レスベラトロール(Resveratrol)」これまでの研究まとめ(2)
2009.12.24:糖尿病治療薬であるが、ダイエット効果も期待される薬「GLP?1アナログ」薬
2008.08.21:ヒ素暴露が糖尿病発症リスクを増加させる可能性
2007.10.10:アルツハイマー痴呆症は脳が糖尿病になるようなもののようだ
2007.08.20:糖尿病治療薬「メトホルミン(metformin)」がガン細胞を死滅させることが出来る
2007.05.28:AGEsを多く含む飲料を大量に摂取すると体内にAGEsが蓄積する
2007.04.05:第3章:老化と戦う先端医学の試み?すぐには実践できない方法
2006.12.14:インスリンを直接皮膚に塗ると傷の治りが早くなる
2006.10.24:次世代糖尿病治療薬「リラグルチド」のPhase IIデータ発表。良い感じ
2005.04.18:GLP-1を大量に摂取すると賢くなる。
2002.12.27:科研製薬の「フィブラストスプレー」を全ての大学病院が採用

2024.03.01

吸収量を爆増させる作用を持つブラックペッパー入りの最強クルクミン(ターメリック)サプリメント
吸収量を爆増させる作用を持つブラックペッパー入りの最強クルクミン(ターメリック)サプリメント

↑BTW

右のボトルから左のボトルに乗り換えました。


クルクミン成分も1粒665mg→670mgとほぼ変わらず、ここにジンジャー40mgとブラックペッパー10mgが追加されている。

以前にも紹介しましたが、クルクミン(ターメリック)の吸収性はブラックペッパーに含まれるピペリンを同時に服用することでP-gpの排出阻害というメカニズムで劇的に上昇することが報告されています。
クルクミンは老化細胞を減らすSenolyticsとしての作用が報告されています。

Category:#サプリメント




2024.02.22

話題の次世代ダイエット薬は飲むのを止めるとすっかり元通りの体重に。との臨床試験追跡結果(2024年2月報告)
話題の次世代ダイエット薬は飲むのを止めるとすっかり元通りの体重に。との臨床試験追跡結果(2024年2月報告)

↑BTW



この臨床試験は16〜65歳のBMIが32〜43の肥満患者166人で実施されています。患者はまず8週間のカロリー制限(1日800kcal)により平均13.1kgをダイエットしてからダイエット薬や運動などで体重を維持します。ダイエット約は1日1回3mgのリラグルチドを自己皮下注射。運動は1週間に平均4時間程度実施実施されていました。
結果は上記の通り、ダイエット薬を用いて、運動に勝る体重維持効果を示しています。ダイエット薬+運動ではさらなる体重減少効果が確認されています。

しかしながらダイエット薬や運動を止めたあとは1年間で着実に体重が増加していることが分かります。

しかしこのダイエット薬、運動と組み合わせないと体重を維持する程度の効果しかなく、止めると一気にリバウンド。悲惨ですね。

カロリー制限が一番なのかもしれません。

リラグルチドはずいぶん前から糖尿病治療薬として使用されてきて最近ダイエット用途でも承認されています。

Category:ダイエット・メタボリックシンドローム




2024.02.01

これまでに実施されたNMN(ニコチンアミド)の臨床試験のまとめレビュー(2023年11月報告)
これまでに実施された[[NMN]](ニコチンアミド)の臨床試験のまとめレビュー(2023年11月報告)

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下記の図は論文に掲載されているもので、左側にマウス動物実験から得られている効果の一覧、右側が臨床試験において人間で効果が確認された作用の一覧になっています。

出典:The Safety and Antiaging Effects of Nicotinamide Mononucleotide in Human Clinical Trials: an Updateより

★マウスで確認された効果

★臨床試験で確認された効果
  • 安全性:基本的に安全
  • 睡眠:改善無し
  • 生理的能力:加齢に伴う筋肉の機能不全からの保護、身体機能の向上
  • 眼:効果は見られてない
  • 聴力:高齢者での聴覚の改善
  • 認知能力:効果は見られていない
  • 糖尿病:筋肉のインスリン抵抗性の改善
  • テロメア:テレメアの延長作用
う〜ん。。。。。改めて非常に効果がショボいような気がする。
俺の理解が間違ってなければ、NMN投与でマウスの寿命は変わらないんだよね。健康寿命が延びれば平均寿命に影響は与えると思うんだけど。。。。

マカとビタミンBで得られる効果程度じゃないか?

Category:ニコチンアミド・NMN




2023.12.07

Coloplast社が、魚の皮で出来た皮膚治療パッチを開発するKerecis社を13億ドルで買収
Coloplast社が、魚の皮で出来た皮膚治療パッチを開発するKerecis社を13億ドルで買収

↑BTW

ばんそうこう的な気軽なものではなく一時しのぎの人工皮膚的に使うようです。

魚の皮は人間の皮膚に構造がよく似ていて、また文化的、宗教的問題も無く、ウイルス感染も無いというウリらしいです。

既に162例のダブルブラインド臨床試験を完了。人間の皮膚と比較し遜色ない治療成績があるそうです。

主に糖尿病性の皮膚潰瘍の患者で開発が進められているみたい。
ばんそうこう代わりに鮭の皮とか貼ったら早く治ったりするんだろうか。

Category:未分類




2023.05.10

なぜBCGワクチンは癌や糖尿病、自己免疫疾患が改善する副作用があるのか
なぜBCGワクチンは癌や糖尿病、自己免疫疾患が改善する副作用があるのか

↑BTW

一型糖尿病患者が多発性硬化症などの自己免疫疾患にBCGワクチンが効果があることが報告されていますが、このメカニズムを解析した報告です。

これらの自己免疫疾患では免疫制御に重要なヘルパーT細胞(CD4+T)の表面の受容体発現に重要な遺伝子が過剰にメチル化されているそうです。そしてBCGワクチンは3年かけてこの不具合を脱メチル化し改善させるとのこと。

Category:免疫・アレルギー・自己免疫疾患




2023.02.03

持久力を向上させる腸内細菌 B. uniformisが見つかる。サプリで菌を増やすことにも成功
持久力を向上させる腸内細菌 B. uniformisが見つかる。サプリで菌を増やすことにも成功

↑BTW

25名の3000m走の長距離ランナーのタイムと腸内細菌の種類を比較したところ、 Bacteroides uniformisの量とタイムに相関関係があった。

出展:下記リンク先

さらに、この細菌のエサになる flaxseed lignan(アマニリグナン)またはα-cyclodextrin(シクロデキストリン)のタブレットを健康な男性にプラセボ対象二重盲目試験として与えたところ、投与によりこの細菌が増え、エアロバイクを使った運動能力試験の向上が見られた。マウスにこの細菌を直接投与した場合は持久力の向上が確認出来た。

メカニズムとしてはこの腸内細菌B. uniformisが腸内で作るサクさんとプロピオン酸が運動中の肝臓におけるグリコーゲン分解と糖新生を促し、運動に必要なグルコース供給を促進するらしい。

プロピオン酸に関してはすでに下記のような報告があります。
なかなか興味深いかもしれない。運動選手の持久力向上には良いが、肥満や糖尿病の原因となり、自閉症の原因にもなりうると。
↓サプリはこのへん

Category:#腸内細菌 #う〇こ移植治療




2022.11.21

初めて1型糖尿病の発症を遅らせる薬剤がFDAから承認。TZIELD (teplizumab-mzwv)
初めて1型糖尿病の発症を遅らせる薬剤がFDAから承認。TZIELD (teplizumab-mzwv)

↑BTW

Fc受容体は改変されて半減期そのままに免疫機能を失っているanti-CD3抗体らしい。薬効は免疫抑制作用って感じかな。mzwvってどんな命名ルール?

開発はProvention Bio, Inc. とのこと。株価はたいして上がってないけど、織り込み済み?そんなもんか。
遅らせるだけだし、患者数、適用数を考えると大きな儲けにはならないのかもな。でもこのメカニズム色々と適用を広げていけそうな気がする。でも免疫抑制剤は色々とあるしねぇ。。。。これまでは一型糖尿病の発症を遅らせるという観点で臨床試験が行われて成功したことは無かったのかな?

Category:人工すい臓・糖尿病




2022.11.02

アンチエイジング薬を開発するユニティー社(UNITY Biotechnology)の2番手の開発薬UBX1325のPh-II試験で糖尿病性黄斑浮腫患者の視力回復傾向が報告される
アンチエイジング薬を開発するユニティー社(UNITY Biotechnology)の2番手の開発薬UBX1325のPh-II試験で糖尿病性黄斑浮腫患者の視力回復傾向が報告される

↑BTW

ユニティー社の株は低迷しまくりで先日10株→1株の統合されたばかり(涙)。俺は5000ドルぐらい買っていたのですが現在300ドルぐらいの価値しかないですorz。円安効果はあるとはいえ、投資額の10分の1ですよ。。。あがれー

UBX1325はBcl-xL阻害薬で老化細胞除去薬(セノリティクス薬)に分類されるとのこと。セノリティクスとはいえBcl-xL阻害剤は競争が激しんじゃないかね?

Category:#アンチエイジングを目指す企業




2021.08.14

ついに2型糖尿病患者への週1回注射のGLP-1/GIP作動薬がインスリンによる治療効果を上回る
ついに2型糖尿病患者への週1回注射のGLP-1/GIP作動薬がインスリンによる治療効果を上回る

↑BTW

合計1200名程度の臨床試験。52週間でHpA1cgが2程度減少。体重が10kg程度減少。


インスリンでは見られない体重減少効果が凄いな。副作用としては10%程度で吐き気、貧血、食欲現象などが見られる感じ。

Category:人工すい臓・糖尿病




2020.12.18

2020年12月版:今飲んでいる老化抑制サプリ7つの種類と量と費用、今後追加したい薬3つ
2020年12月版:今飲んでいる老化抑制サプリ7つの種類と量と費用、今後追加したい薬3つ

↑BTW

内容はコスパの考慮してどんどん改良してますが、今現在飲んでいるサプリメントの組みあわせを紹介します。

●今飲んでいるサプリの種類と量とコスト
(1)ケルセチン500mg
飲んでいるのはこれ。1回あたり38円



根拠
この量で骨格筋、脂肪組織内の老化細胞除去が可能と報告されている量には達しているかと。むしろ飲み過ぎか?「老化細胞の除去」という不可逆的な作用なので、休薬期間をもうけて90日飲んで、90日休む。という形にしても良いかもしれません。

(2)NMN 125mg
飲んでいるのはこれ

1日あたり64円。(※2023年11月価格修正)

(省略されています。全文を読む

Category:#サプリメント




2020.11.06

ワクチンで老化細胞を減らす世界初の成果。CD153を標的としたペプチドワクチンでの老化T細胞除去に阪大研究者がマウスで成功
ワクチンで老化細胞を減らす世界初の成果。CD153を標的としたペプチドワクチンでの老化T細胞除去に阪大研究者がマウスで成功

↑BTW

老化するとPD-1陽性&CD153陽性の老化T細胞が内臓脂肪で増えてくるそうです。これをCD153を標的とするペプチドワクチンで除去することに成功したとのこと。論文のDiscussionでは最終パラグラフで「Toward clinical application(臨床試験に向けて)」と2回も言ってるので、、、、臨床試験やるんだろうな?

報告ではマウスCD153の部分ペプチド
  • (A) 116-TKLSWNEDGT-125
  • (B) 182-CESGVQSK-189
  • (C) 101-KKSWAYLQ-108
  • (D) 76-TTEKAPLKGG-85
  • (E) 234-LYSSSD-239
をワクチンとして試しています。いずれのペプチドでも免疫原性を確認。実際のマウス実験ではより強力なアジュバントとしてCpGを使用しています。細胞除去が目的ならAlumよりもCpGの方が細胞性免疫を惹起しやすいとの方向性なのかもしれません。
またヒトの配列では(D)はVVQRTDSIPN 71-SPDNVPLKGG-80 NCSEDLLCIになるとのこと。ワクチンとして使えるカスタペプチドはBIOMATIKで購入可能ですので個人でDIYワクチンを作って使用可能ですね。やろうと思えば。
CpGはどうやって手に入れるかね。
こんなのベンチャー作って臨床試験目指せばお金集められないのかね?「脂肪細胞内の老化T細胞量」ってのをプライマリーエンドポイントには出来ないだろうから見せかけての適用疾患とか設定しないといけなくて色々と難しいか。。。。

ヒトのCD153の全配列情報はここ
        10         20         30         40         50
MDPGLQQALN GMAPPGDTAM HVPAGSVASH LGTTSRSYFY LTTATLALCL
60 70 80 90 100
VFTVATIMVL VVQRTDSIPN SPDNVPLKGG NCSEDLLCIL KRAPFKKSWA
110 120 130 140 150
YLQVAKHLNK TKLSWNKDGI LHGVRYQDGN LVIQFPGLYF IICQLQFLVQ
160 170 180 190 200
CPNNSVDLKL ELLINKHIKK QALVTVCESG MQTKHVYQNL SQFLLDYLQV
210 220 230
NTTISVNVDT FQYIDTSTFP LENVLSIFLY SNSD


研究者の中神啓徳氏がここで語ってますね。
中神氏は私と同じ考えのようで適用疾患どうするか。。。と悩んでいるようですが、対談している順天堂大学の南野氏はSAGP(Senescence-associated Glycoprotein)という老化抗原に対するワクチンの臨床試験を1年以内に始めたいと言及していますね。
PD-1陽性/CD153陽性細胞は「おなかぽっこり」の原因でもあるとのこと

(省略されています。全文を読む

Category:#Senolytics #老化細胞除去薬




2020.10.30

玉ねぎスゴ!少ないケルセチンでも飲み続ければマウスで老化細胞が除去されるとの研究結果
玉ねぎスゴ!少ないケルセチンでも飲み続ければマウスで老化細胞が除去されるとの研究結果

↑BTW


やはりケルセチン(quercetin)は神か!これまで50mg/kgのケルセチンと抗がん剤の組み合わせで体内の老化細胞が除去される研究を報告してきましたが、今回の研究はそれよりもはるかに少ない0.125mg/kg、週に1回をずっと飲み続けても同様に老化細胞が、骨格筋、脂肪細胞で減少することが報告されています。


出典:Low-dose quercetin positively regulates mouse healthspan | SpringerLinkから抜粋

また下記の報告では
10mg/kgのケルセチンを毎日4週間飲ませて糖尿病性腎臓病(diabetic nephropathy)を治療しています。
最近下記のケルセチンサプリメントを毎日飲んでいます。ずっと飲み続けるならこんな大量に飲む必要無いのか?



↓3個セットの方がずいぶん安い

(省略されています。全文を読む

Category:#サプリメント




2020.09.24

玉ねぎ成分ケルセチンは単独でセノリティクスとしての(老化細胞除去)効果があるか?
玉ねぎ成分[[ケルセチン]]は単独でセノリティクスとしての(老化細胞除去)効果があるか?

↑BTW

先日、抗がん剤ダサチニブ(Dasatinib)と玉ねぎ成分ケルセチン(Quercetin)を同時に服用することでマウスで老化細胞が除去されて臓器が若返るという研究報告を紹介しました。

抗がん剤は手を出しにくいので、玉ねぎ成分「ケルセチン」のみで老化細胞を除去出来ないか調べています。

ダサチニブとケルセチン同時服用の効果に関しては下記の論文で発見の経緯について触れられています。
ダサチニブとケルセチンの組み合わせは「最初の老化細胞除去薬」としてバイオインフォマティクスを活用したランダム機能スクリーニングより46種類の薬の投与の中から偶然見出された組み合わせとのこと。
↓ランダムスクリーニングの研究論文(2015年)
そして併用効果は臨床試験が実施され人間でも確認されていました。
下記の論文では
ダサチニブ100mgとケルセチン1250mgを週3回3週間にわたり飲んでもらっています。
以下の論文では
臨床試験では糖尿病性腎臓病の患者にダサチニブ100mgと、ケルセチン1000mgを3日連続で飲んでもらっています。その結果、たった3日の服用で脂肪組織中の老化細胞が減り、皮膚の中の老化細胞が減少、血液中の老化細胞が出す悪玉サイトカインの濃度が低下することが報告されています。
臨床試験の情報はここ↓試験名は「Senescence in Chronic Kidney Disease」
一方、ケルセチンのみも老化細胞除去効果は知られているようです。下記はダサチニブ、ケルセチン両方を服用する臨床試験を実施した論文です。
ケルセチンのみである程度の効果があると書いてますが、概要には老化細胞の除去効果に関しては触れられていません。
下記ではケルセチンのみは効果はあるが、毒性が出る量に近い量が無いと効果が無いとあります。すなわち老化してない細胞への毒性も強いとのことです。
う〜ん、玉ねぎ成分を大量に飲むという作戦は毒性の心配をしないといけないようです。
上記に紹介した臨床試験では1日にケセルチン1000mg以上を飲んでいます。

国内のケルセチンサプリメントは1粒あたり3.5mgとかちょっとしか入っておらず、これでは1日に300粒を服用しないといけません。
一方で海外のケルセチンサプリメントは1粒で500mg含まれており、これだと1日2粒でOKです。
海外ではケルセチンの老化細胞除去効果が知られて大量服用する人がいるのでしょうか?
(省略されています。全文を読む

Category:#Senolytics #老化細胞除去薬




2020.09.24

玉ねぎ成分ケルセチンは単独でセノリティクスとしての(老化細胞除去)効果があるか?
玉ねぎ成分[[ケルセチン]]は単独でセノリティクスとしての(老化細胞除去)効果があるか?

↑BTW

先日、抗がん剤ダサチニブ(Dasatinib)と玉ねぎ成分ケルセチン(Quercetin)を同時に服用することでマウスで老化細胞が除去されて臓器が若返るという研究報告を紹介しました。

抗がん剤は手を出しにくいので、玉ねぎ成分「ケルセチン」のみで老化細胞を除去出来ないか調べています。

ダサチニブとケルセチン同時服用の効果に関しては下記の論文で発見の経緯について触れられています。
ダサチニブとケルセチンの組み合わせは「最初の老化細胞除去薬」としてバイオインフォマティクスを活用したランダム機能スクリーニングより46種類の薬の投与の中から偶然見出された組み合わせとのこと。
↓ランダムスクリーニングの研究論文(2015年)
そして併用効果は臨床試験が実施され人間でも確認されていました。
下記の論文では
ダサチニブ100mgとケルセチン1250mgを週3回3週間にわたり飲んでもらっています。
以下の論文では
臨床試験では糖尿病性腎臓病の患者にダサチニブ100mgと、ケルセチン1000mgを3日連続で飲んでもらっています。その結果、たった3日の服用で脂肪組織中の老化細胞が減り、皮膚の中の老化細胞が減少、血液中の老化細胞が出す悪玉サイトカインの濃度が低下することが報告されています。
臨床試験の情報はここ↓試験名は「Senescence in Chronic Kidney Disease」
一方、ケルセチンのみも老化細胞除去効果は知られているようです。下記はダサチニブ、ケルセチン両方を服用する臨床試験を実施した論文です。
ケルセチンのみである程度の効果があると書いてますが、概要には老化細胞の除去効果に関しては触れられていません。
下記ではケルセチンのみは効果はあるが、毒性が出る量に近い量が無いと効果が無いとあります。すなわち老化してない細胞への毒性も強いとのことです。
う〜ん、玉ねぎ成分を大量に飲むという作戦は毒性の心配をしないといけないようです。
上記に紹介した臨床試験では1日にケセルチン1000mg以上を飲んでいます。

国内のケルセチンサプリメントは1粒あたり3.5mgとかちょっとしか入っておらず、これでは1日に300粒を服用しないといけません。
一方で海外のケルセチンサプリメントは1粒で500mg含まれており、これだと1日2粒でOKです。
海外ではケルセチンの老化細胞除去効果が知られて大量服用する人がいるのでしょうか?

Category:#Senolytics #老化細胞除去薬




2020.09.11

老化細胞を除去するCAR-T治療法でマウスの若返りに成功
老化細胞を除去するCAR-T治療法でマウスの若返りに成功

↑BTW


図出典:Senolytic CAR T cells reverse senescence-associated pathologies, Nature volume 583, pages127?132(2020)
老化細胞を除去する作用のある薬を使用した延命の研究は色々と行われていますが、今回、CAR-T細胞を用いた老化細胞の除去と若返りに成功した研究が発表されています。

細胞の老化は細胞増殖の停止と分泌プログラムによる組織の微小環境の変化から構成される。これは生理学的には老化は癌形成を抑えるメカニズムであり、創傷治癒に重要な役割を担う。病理学的には異常な老化細胞の集積は炎症を引き起こし臓器の慢性的ダメージを引き起こし、肝臓や肺の繊維化、動脈硬化、糖尿病、変形関節症といった病気を引き起こす。老化細胞の除去はマウスにおいてこれらの病態を改善し、長寿を実現することが報告されている

今回研究者らは薬物投与ではなくCAR-T細胞療法(遺伝子改変した免疫細胞を細胞移植、癌治療のより強力な方法として盛んに研究されている)による老化細胞の除去を試みている。研究者らはuPARを老化細胞の目印として使用しin vitro、in vivoにおいて作用することをマウスにおいて示しています。治療のデモンストレーションでは老化が促進される薬を投与されたマウスの寿命を延ばし、人工的に肝臓の繊維化を起こさせたマウスの病態を改善しています。

これまでに報告されている老化細胞除去による延命作用に関しては下記の論文が引用されています。
  • He, S. & Sharpless, N. E. Senescence in health and disease. Cell 169, 1000-1011 (2017).
  • Sharpless, N. E. & Sherr, C. J. Forging a signature of in vivo senescence. Nat. Rev. Cancer 15, 397-408 (2015).
  • Baker, D. J. et al. Clearance of p16Ink4a-positive senescent cells delays ageing-associated disorders. Nature 479, 232-236 (2011). PMID:22048312
  • Baar, M. P. et al. Targeted apoptosis of senescent cells restores tissue homeostasis in response to chemotoxicity and aging. Cell 169, 132-147 (2017). PMID:28340339
  • Childs, B. G. et al. Senescent intimal foam cells are deleterious at all stages of atherosclerosis. Science 354, 472-477 (2016).PMID:27789842
uPARが老化細胞の目印になるという話は下記論文で元ネタのようです。
  • Smith, H. W. & Marshall, C. J. Regulation of cell signalling by uPAR. Nat. Rev. Mol. Cell Biol. 11, 23?36 (2010).

(省略されています。全文を読む

Category:#Senolytics #老化細胞除去薬




2020.08.19

米ユニティー・バイオテクノロジー(UNITY Biotechnology)社の老化細胞除去薬UBX0101が変形関節症治療の臨床試験で薬効を示せず、株価が半分以下に
米ユニティー・バイオテクノロジー(UNITY Biotechnology)社の老化細胞除去薬UBX0101が変形関節症治療の臨床試験で薬効を示せず、株価が半分以下に

↑BTW

UBX0101MDM2/p53の結合阻害剤です。p53は細胞に自殺(アポトーシス)を指令するタンパク質、MDM2はp53の働きを抑制するタンパク質です。よってUBX0101は細胞の自殺(アポトーシス)を促進する作用があり、この働きにより老化して機能不全に陥っているにも関わらず生き続け関節に悪影響を与える「老化細胞」を自殺させる働きが期待されています。
UNITY社の開発パイプラインを見ると糖尿病性眼科疾患治療薬のUBX1325/UBX1967が治験申請まで進んでいるようです。期待しましょう。おの薬はBcl-xl阻害剤、Bcl-xlもアポトーシスを抑制する作用を持つタンパクです。

これらの薬は動物実験ではどんな結果が出ているのでしょう?ちょっと調べてみようと思います。


向こうの株価は極端だねぇ。泣きそうになりながら3株買い注文入れておきました笑


(省略されています。全文を読む

Category:#アンチエイジングを目指す企業




2019.11.13

生物学的実年齢(DNAメチル化頻度)を若返らせることに成功。市販の3医薬を1年間投与して2.5年若返る
生物学的実年齢(DNAメチル化頻度)を若返らせることに成功。市販の3医薬を1年間投与して2.5年若返る

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近年の研究によりDNAのメチル化度合の測定が実年齢よりも正確に生物学的年齢を測定出来ることが示されつつある。今回、研究者らはこのDNAメチル化(エピジェネティクス的年齢)を回復可能であることを世界で初めて報告したと言っています。

研究では51〜65歳の健康な男性を雇い、第1試験は7名、第2試験は3名で試験を行っています。試験ではヒト成長ホルモンを0.015 mg/kg+DHEA 50mg(糖尿病薬)+ 500mg メトホルミン(糖尿病薬)を毎日飲んでもらい、1年後に分析したところ、DNAメチル化の指標では1年間の治療後に1.5年若返らせることに成功した(2.5年若返ったことになる)とのことです。


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Category:#アンチエイジング・老化抑制技術




2019.08.26

若返り技術の会社に投資するJuvenescence社が2回目の資金獲得で約100億円を獲得
若返り技術の会社に投資するJuvenescence社が2回目の資金獲得で約100億円を獲得

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若い「Juvenile」+科学「Science」でJuvenescienceとベタベタな名前だな。同社はUKの会社でCEOはGreg Bailey氏、Jim Mellon氏とDeclan Doogan氏と共に2017年に設立されたそうです。過去18ヵ月に約165億円を調達しているそうです。けっこうスゴイかも。気のせいでしょうか?アンチエイジング関連に投資が集まってきている気がします。

アンチエイジング企業に投資する会社って感じみたいです。現在出資しているのは10社。Lygenesis社、AgeX Therapeutics社、FoxBio社、Insilico Medicine社、generait Pharmaceuticals社、Netrapharma社、Souvien Therapeutics社、BYOMass社、BHB Therapeutics社、NAPA Therapeutics社。
LyGenesis社は再生医療のスタートアップで、Juvenescence社により2018年5月に約3億円の出資を受けているとのこと。

2020年に肝臓再生の臨床試験開始と書かれています。CEOはERIC LAGASSE氏、異所性移植の世界的リーダーと書かれています。会社の本拠地はピッツバーグ
Juvenescence社に今アンチエイジングに取り組むべき根拠として
  • 1984年:テロメア発見
  • 1996年:IFG-1と成長ホルモンの遺伝子操作でマウスの寿命が50%伸びた実験
  • 2003年:遺伝子改変でマウスを5年間(人間で180歳に相当)生かすことが出来る実験をMethusaleh Mouse Prize(Mprize)が発表
  • 2005年:パラバイオシス実験により若い血液中に若返い前駆細胞が存在することをマウスで実証
  • 2006年:レスベラトロールがマウスの寿命を延ばす実験
  • 2011年:マウスで老化細胞の除去が早老マウスの老化発症を遅らせることの実証
  • 2013年:心臓の老化をまきもどすキーとなるタンパク質が若いマウスの血液から発見
  • 2014年:糖尿病薬メトホルミンが老化抑制に効果があることの発見
  • 2016年:普通のマウスで老化細胞の除去が健康寿命を延ばすことの発見
  • 2017年:追うか細胞の除去による変形関節炎の緩和に成功
  • 2018年:老化に伴うNAD+の減少を薬で抑制することで老化に伴う代謝的機能不全を緩和することにマウスで成功
と書いてあります。同社の世界観が分かって面白いですね。

3つ目は知らなかったのですが、Methusaleh Fundationという非営利団体があるようです。

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Category:#アンチエイジングを目指す企業




2019.08.02

ハーバード大学教授George Church氏の考える超人類を生み出すために書き換える7つの遺伝子リスト
ハーバード大学教授George Church氏の考える超人類を生み出すために書き換える7つの遺伝子リスト

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LRP5、MSTN、FAAH-OUT、ABCC11、PCSK9、GRIN2B、BDKRB2の7遺伝子を挙げており、このリストをトランスヒューマン・ウィッシュリストと呼んでいます。トランスヒューマニズムとは「科学技術を用いて人間の身体と認知能力を進化させよう」という思想のこと、日本語では「超人間主義」だそうです。

それぞれの遺伝子の働きに関しては下記記事に書かれています。
LRP5この遺伝子の改変でより強力な折れない骨を得ることが出来る。ただ骨が高密度になり水に浮かなくなり泳げなくなるかも。
MSTNミオスタチンタンパクを改変し、筋肉を増強し、筋ジストロフィーなどを防ぐ
FAAH-OUTFAAH-OUTという突然変異が知られており痛みを感じなくなる。
ABCC11この遺伝子を改変すると体臭が無くなる。人類の2%がこの変異を持っている。
PCSK9この遺伝子を無くすとコレステロールが少なくなる。腸の病気になりにくくなるが、糖尿病になりやすくなり、認知症になりやすくなるかも。
GRIN2B記憶力と学習能力を向上させることが出来る。
BDKRB2水中でより長時間息を止めることが出来るようになる。海のノマドであるバジャウ続はこの遺伝子を持っており、深く潜る事が出来る。

。。。。意外と中二病的観点から選ばれたリストだな(^^;

彼のラボからのスピンアウトとしてRejuvenate Bioという団体があるようです。
大金持ちなら遺伝子操作の助けを借りなくても世界中から目的とする遺伝子を持つ人を雇い子供を作らせて超人類な自分の子孫を作ることが出来るんじゃないか?新世代の権力、財力者はこういう観点で子孫に残す遺伝子こそわが財産みたいになっていったりしないものだろうか。
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Category:未分類




2019.07.02

寿命を延ばす最先端の技術に関する12の着眼点(2019年版)
寿命を延ばす最先端の技術に関する12の着眼点(2019年版)

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個人的な思考の整理のためにリストアップしてみました。
(1)アンチエイジングに焦点を絞った金のある米国スタートアップ企業に注目
Amazon CEOらが投資したアンチイジングのスタートアップ企業「Unity Biotechnology」の中身 /Amrit不老不死ラボ
不老長寿技術を開発するベンチャーにのみに投資するファンド「Longevity Fund」 /Amrit不老不死ラボ
(2)体内から老化した細胞を取り除く
老化した細胞のみを殺す「Senolytic薬」の開発とその効果 /Amrit不老不死ラボ 1 users
体内の老化細胞を取り除く技術を確立すれば高齢でも若々しく健康体になることが証明される。 /Amrit不老不死ラボ
(3)「老化抑制」という「副作用」が知られる市販薬を飲む
医薬業界で噂の「糖尿病薬メトホルミンが寿命を延ばす」が本当かどうか調べる大規模臨床試験が始まる /Amrit不老不死ラボ
学術雑誌Nature Medicineで「老化抑制」という「副作用」が知られる薬まとめ /Amrit不老不死ラボ 2 users
癌治療薬として研究されている薬物「ABT263(Navitoclax)」は老化した血液細胞のみに自殺を誘導し、血液の状態を若返らせる事が出来る。 /Amrit不老不死ラボ
ラパマイシン(Rapamycin)でマウスの寿命が延びる /Amrit不老不死ラボ
(4)寿命を延ばす効果が期待されて開発されているサプリメント・天然物質
ヨーグルトで寿命が伸びる事が動物実験で初めて確認される、腸内のポリアミン濃度がポイント /Amrit不老不死ラボ
2019年2月Nature Commun発表/アシタバの葉に含まれるポリフェノール(フラボノイド)にあらゆる生物に効く最強のアンチエイジング作用 /Amrit不老不死ラボ 1 users
赤ワインに含まれる「レスベラトロール(resveratrol)」の老化抑制効果に関する研究まとめ、新たに遺伝子のスプライシング因子の制御機構が報告される。 /Amrit不老不死ラボ
ザクロに含まれる物質「エラジタンニン(ellagitannin)/エラグ酸」が線虫の寿命を延ばし、ねずみの筋肉機能を向上させる。この物質の医薬も開発中 /Amrit不老不死ラボ
(5)寿命を延ばす効果が期待されて開発されている開発中の薬
マウスで寿命延長効果が報告されているFGF-21が脂肪肝の薬(コードネームBMS-986036)として順調に開発中 /Amrit不老不死ラボ
空腹時に作られるホルモンFGF-21が常に出続ける遺伝子改変ネズミは寿命が30%以上長い /Amrit不老不死ラボ 1 users
Kloho(クロトー)というホルモンで老化が抑制される(science)(Amrit不老不死研究所)
(6)未来の技術を信じて人体冷凍保存する
人体凍結保存の実現にまた1歩、ナノ金属を含む凍結液とマイクロ波を使い、大量の液体を均一に急速に加熱する技術 /Amrit不老不死ラボ 2 users
人体冷凍保存にも応用可能?3-O-メチル-D-グルコースで満たした臓器を過冷却現象で低温保存し3日間後に移植する事に成功 /Amrit不老不死ラボ
(6)脳だけになって生き残る
米国DARPAが脳内100万個の神経とコンピューターを接続する小型モジュール開発プロジェクトの提案を募集。70億円まで資金提供。 /Amrit不老不死ラボ
ラットに電子チップを埋め込み「第六感」的感覚を与えることに成功 /Amrit不老不死ラボ
米イェール大によるブタの全脳を死後4時間後に人工血液などを駆使して再動作せる実験 /Amrit不老不死ラボ
(7)コンピューターに意識を移す
ロシアの富豪が出資する脳の情報をコンピューター上にアップロードして永遠に生きるプロジェクト「2045イニシアティブ」 /Amrit不老不死ラボ
(8)臓器を新しいものに交換して長生きする
文部科学省、ブタなどの動物を使い人間の臓器を作る基礎研究を2018年度から容認の方向へ /Amrit不老不死ラボ
ブタの胚をマウス体内に移植し、様々な臓器を作ることに成功(pnas)(Amrit不老不死研究所)
(10)腸内細菌を最適化する
人体を構成する細胞以上の数の細菌が住み、これらの細菌が日夜作る種々の物質は腸から吸収されています。無限の可能性があります。寿命に直接影響するような研究は見つかりませんでしたが、病気を防ぐ作用に関する研究は多数あります。
効果が実証されつつある他人の「うんこ」移植治療、研究過程で難病を治す「癒しのうんこ」、他人を殺す「殺人うんこ」を出す能力者の存在が明らかに /Amrit不老不死ラボ
(11)生体内の細胞をリプログラムする
老化してもケガをしてもツルツルの肌までもう少し?生体内リプログラミングで皮膚を綺麗に直せる4遺伝子(DGTM)の決定研究 /Amrit不老不死ラボ
癌耐性遺伝子+テロメア延長酵素のダブル遺伝子導入改変マウスで全身の老化症状が遅延して、寿命が延長する /Amrit不老不死ラボ
ついに若返りの医療が始まるか!?、絶妙にコントロール(2日やって5日休む)してマウスにiPS細胞誘導を行うことで、老化現象を抑制し、寿命を延ばすことに成功 /Amrit不老不死ラボ
(12)癌を完全に治す
直接的な寿命延長ではありませんが、若返らせるような治療の多くは「若返りすぎ」ではありませんが、細胞の無限増殖(=癌)が克服出来ないために危なくて、人間での研究が進めにくい方法が多数あります。
細胞を投与して治療する時代の幕開け!ノバルティスの癌治療細胞医療「キムリア」日本承認。アメリカで1回5000万円の治療 /Amrit不老不死ラボ
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Category:#エイジング関連まとめ




2019.06.25

腸内細菌の作り出す「プロピオン酸」が運動能力を高めうるが、自閉症の原因にもなりうる?
腸内細菌の作り出す「プロピオン酸」が運動能力を高めうるが、自閉症の原因にもなりうる?

↑BTW

先日、パンの保存料にも使われる「プロピオン酸」が糖尿病の原因になりうることを紹介しました。

新たにエリートアスリートの腸内のみに存在するベイロネラ属細菌をマウスに投与すると運動能力が向上すること、この細菌が運動時に作られる乳酸をプロピオ酸に代えていること。実際にマウスの腸内にプロピオン酸を浣腸投与すると運動能力が高めることを確認一方、自閉症の腸内にはプロピオン酸が多いこと。実験的に神経幹細胞をプロピオン酸に晒すと神経細胞の数が減る事。
が報告されています。
プロピオン酸は腸内細菌で作られているが、現代社会ではそれよりも多い量が加工食品から摂取されているとのことです。
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Category:#腸内細菌 #う〇こ移植治療




2019.05.17

パンや菓子などに使われる保存料「プロピオン酸」が1gで糖尿病・肥満の原因になるとの研究結果が発表
パンや菓子などに使われる保存料「[[プロピオン酸]]」が1gで糖尿病・肥満の原因になるとの研究結果が発表

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小麦粉やチーズの保存料として使われる「プロピオン酸」が、体内のホルモン濃度に作用して、糖尿病・肥満の原因となりうることが、マウス・人間を用いた研究結果により報告されています。この作用はホルモン濃度を介して回りくどく起こっているため、これまで見落とされていたようです。実験では14人の健康なボランティアを雇い2つのグループに分けた後、1gのプロピオン酸を混ぜた食事と、混ぜない食事を食べさせ血液中の糖尿病・肥満に関わるホルモンの状況を比較しています。

プロピオン酸を含む食事をしたグループではノルエピネフリン、グルカゴン、FABP4(fatty acid-binding protein 4)濃度の上昇が見られました。これらのホルモン濃度上昇は、肝臓細胞から血液中への糖分放出を促します。結果として、「インスリン抵抗性」など肥満・糖尿病に繋がる現象を起こすようです。マウス実験では、実際に連続してプロピオン酸を与えることで、血糖値上昇、体重増加を示すことも確認出来たとのことです。

Wikipediaによるとプロピオン酸は「チーズ」や「小麦粉」の保存料として使われるようです。

ただ、海外ではよく使われているようですが、日本では現在あまり使われていないみたいですね。少しスーパーなどで探してみましたが見つかりませんでした。業務スーパーとかにはあるらしい↓
他にもネット検索すると、使っている商品は見つかります。
「保存料」として少量使われる場合は、量が記載されていませんが、1kgあたり2.5g以下添加して使用する決まりがあるようです。↓
実際にどれぐらい入っているか不明ですが、上限いっぱいのプロピオン酸が入っていたらその製品を1日400g食べると、この実験と同じ効果(肥満・糖尿病のリスク増加)の効果が起こると言えます。

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Category:ダイエット・メタボリックシンドローム




2019.02.25

デジタルヘルス時代の幕開け、Hygieia社の糖尿病患者向けインスリン投与量アドバイスアプリがアメリカFDAで承認、臨床試験で健康上のメリットがあることも確認される
デジタルヘルス時代の幕開け、Hygieia社の糖尿病患者向けインスリン投与量アドバイスアプリがアメリカFDAで承認、臨床試験で健康上のメリットがあることも確認される

↑BTW

クラウドまで使って個人ごとに最適なインスリン投与量を算出してくれるシステム「d-Nav」だそうです。臨床試験においては従来通りのインスリン自己投与を行ったいた人が1%±1%のHbA1c低下を達成したとのこと。あまり詳しくないのですが、最近では長時間持続型インスリンのランタスとかあるので最適な投与量が直観的に分かりにくいのでしょうか?

このまま進んで、血糖値測定→投与量算出→投与まで全自動におこなって、体内に埋め込めば、それは人工すい臓みたいなものになりますが、ちょっとハッキングが怖いですかね。


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Category:#生活習慣




2019.02.19

ロタウイルスワクチンが子供の一型糖尿病発症を防ぐとの研究結果。2007年にワクチン導入したオーストラリアで発症率14%減少
ロタウイルスワクチンが子供の一型糖尿病発症を防ぐとの研究結果。2007年にワクチン導入したオーストラリアで発症率14%減少

↑BTW


GSK社Webページより
オーストラリアでの研究です。2000年〜2015年に生まれた16159人を調べたところ、ワクチン導入(2007年)後に生まれた0〜4歳において一型糖尿病の発症率が14%低下していたそうです。ロタウイルスの発症と一型糖尿病の関係は以前から報告されています。報告されているメカニズムとしては、ロタウイルスの表面構造(ペプチド)がすい臓β細胞のペプチドと似ているため、自然ロタウイルス感染時に生じる過度の免疫反応により、ロタウイルスと一緒にすい臓β細胞が破壊され一型糖尿病を発症しうるというものです。

今回の統計調査はこのメカニズム的な仮説と矛盾しない結果といえます。

しかし、うちの子も「ひどい下痢防止」な意味で打ったけど、ロタウイルスワクチン高いんだよねー。1回14000円の2回投与。一型糖尿病自体が発症率はそんなに高くないので医療経済的には割の合わない投資かもしれませんが、もう少し負担を減らして欲しいところです。


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Category:#感染症 #新型コロナ




2017.09.01

史上最大の薬害事件?ノンカロリー人工甘味料は逆に太りやすく、高血圧、糖尿病、心臓病、各種メタボ病リスクを上昇させる。
史上最大の薬害事件?ノンカロリー人工甘味料は逆に太りやすく、高血圧、糖尿病、心臓病、各種メタボ病リスクを上昇させる。

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 「アスパールテーム」などのノンカロリーの人工甘味料はカロリー摂取を減らす目的で世界中で広く使われていますが、その長期的な健康への影響は不明です。研究者らはこれまで報告された多数の研究を調べるメタ研究を行ったところ、太りにくいどころか様々な健康への悪影響が報告されていることが分かりました。

 研究者は調査にあたり、対象者をランダムで選んでいたりする信頼性の高い試験のみをピックアップしています。1万1774の研究報告の中から、7つの試験(参加者1003名、6ヶ月間追跡調査)と30の調査(40万5907人を調査、10年間追跡調査)をメタ解析した結果、人工甘味料はBMIに与える有意な影響はないか若干BMI増加に働いており、逆に体重、ウエストの太さ、肥満発生、高血圧、メタボリックシンドローム、2型糖尿病、心血管障害の発生に関連している傾向が確認されました。

 人工甘味料がこのような悪影響を起こすメカニズムは諸説報告されています。摂取により糖分を摂取した時と同様にエネルギーため込みを指令するインスリンの分泌を促し、逆に低血糖状態を作り出し食欲を増進する、腸内細菌を変え、太りやすい体質にしてしまうなど様々です。

大企業も「ダイエットコーク」なんて名前でドリンク売るのは止めないとそろそろ訴えられるかもしれませんね。


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Category:ダイエット・メタボリックシンドローム




2016.06.15

アメリカで承認されている5種類の医療用ダイエット薬の1年でどれぐらい痩せるかメタ比較結果。いずれも効果あり
アメリカで承認されている5種類の医療用ダイエット薬の1年でどれぐらい痩せるかメタ比較結果。いずれも効果あり

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 アメリカでは現在「医療用のダイエット薬」が5種類あるそうです。しかしこれらの5種類の体重減少効果の優劣はハッキリしていません。今回、アメリカの医師らがこの5種類のダイエット薬の臨床試験をメタ比較(発表された論文のデータを比較する)し報告しています。

 比較した5種類のダイエット薬はオルリスタット(orlistat), ロルカセリン(lorcaserin), ナルトレキソン/ブプロピオン(naltrexone-bupropion), フェンテルミン/トピラマート(phentermine-topiramate)、リラグルチド(liraglutide)。

 合計で28の臨床試験から29018人の患者(平均年齢46歳、女性74%、平均体重100.5kg,平均BMI=36.1)が服用した結果を抽出し比較したところ、1年間の体重減少の平均値は
成分の名前製品名1年間で平均どれぐらい痩せるか
オルリスタットゼニカル/アーライ(xenical/Alli)2.6kg
ロルカセリンベルビーク(BELVIQ)3.2kg
ナルトレキソン/ブプロピオンコントレイブ(Contrave)5kg
フェンテルミン/トピラマートキューネクサ(Qnexa)8.8kg
リラグルチドビクトーザ(Victoza)5.3kg
でした。いずれの薬も1年間で5%の体重減少を実現する程度の効果があるそうです。強いていえばリラグルチドとナルトレキソン/ブプロピオンが高い効果とのこと。

 これらの薬はいずれも日本では「ダイエット薬」としては承認されておらず使うことは出来ませんが、オルリスタットは以前、当サイト管理人が個人輸入して使ってみた結果を下記に報告しています↓。

 リラグルチドは自分でペンタイプの注射器で注射するタイプの糖尿病の薬として日本でも処方されています。その他の薬はいずれも「向精神薬」に分類される薬でして脳に作用し食欲を減らします。

 日本未発売の薬でもその気になれば個人輸入で入手することは可能です。個人が使用する目的での医薬品個人輸入は違法ではありませんが自己責任で。


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Category:ダイエット・メタボリックシンドローム




2016.03.07

学術雑誌Nature Medicineで「老化抑制」という「副作用」が知られる薬まとめ
学術雑誌Nature Medicineで「老化抑制」という「副作用」が知られる薬まとめ

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 老化とは何でしょうか?最新科学では「老化」が人体が古くなったという単純な現象ではないことを明らかにしています。ある特定の仕組みによって老化が進行しているようなのです。実は、すでに発売済みの薬や開発中の薬の中にはその老化を促進する仕組みをブロックし、結果として老化を抑制する副作用が報告されているものが数多くあります。そういった報告の多くは今のところ動物実験でのみ検証されており、大勢の人間が参加した大規模な「臨床試験」によって人間での効果が証明された薬は未だありません(もし、あったら既に皆飛びつきますよね?)。

今回、Nature Medicineという医学界で最も有名な学術雑誌がそのような薬のまとめ記事を掲載しています。

以下が記事中で取り上げられていた薬を表にしたものです。

薬の名前ターゲット(薬が作用する体内の分子)現在、何の用途に使われている薬か知られているリスク
ラパマイシン(Rapamycin)mTORC1mTORC2抗ガン剤、メタボ薬、心臓病薬免疫抑制、インスリン抵抗性、白内障
メトホルミン(Metformin)ミトコンドリアのAMPKmTOR糖尿病薬不明
レスベラトロール(Resveratrol)SIRT(サーチュイン)やAMPK肥満予防不明
Anti-CGRPCGRPやCGRPレセプター偏頭痛、メタボ薬、抗炎症薬痛覚の鈍化、低体温
食事中のメチオニンを制限メタボ対策脂肪肝、体重減少、鬱
Lilly社のLY2405319、Amgen社のペプチド薬IISFGF-21klothoPAPP-Aを減らすメタボ対策骨密度減少、高血糖、インスリン抵抗性

ラパマイシンメトホルミンレスベラトロールFGF-21に関してはこのサイトでも以前に紹介しています。下記は以前紹介した記事へのリンクです。

 大きなキーワードとしては「炎症」「代謝」でしょうか。

 人体は加齢に伴い「弱い炎症」が持続的に発生するようになり、この炎症が老化を促進する要因になっていると考えられています。たとえば鎮痛剤であるアスピリン(バファリン)や、nordihydroguaiaretic acid (NDGA; also called masoprocol)を投与することで平均寿命が8〜12%延びることが動物実験で報告されています。

 さらに、炎症により作られ、結果、加齢とともに血中に増えていくCGRP(Ccalcitonin gene-related peptide)という物質を減らすだけで寿命延長効果があることが報告されています。具体的には、この物質を持たないように遺伝子改変された動物は長寿になります。他にも、CGRPの受容体をブロックする低分子薬や抗体を投与し不老長寿的な効果を示させる研究が報告されています。

 また「カロリー制限」を行うことで多くの動物で寿命が延長することが報告されています。当初は、カロリー制限により無駄なエネルギー消費が低下しDNAを損傷する活性酸素の発生が抑えられる効果が寿命延長につながると考えられていましたが、近年これだけではなく、どうやら「低カロリー」時に細胞内で発生するシグナル自体に寿命延長効果があることが分かってきました。そして、代謝に作用する薬のいくつかが寿命に影響することが報告されています。たとえば代謝に深く関わる「インスリン」や「IGF-1」に関わる薬です。

 IGF-1が生まれつき少ない遺伝子改変動物は長寿命であることが報告されていますし、IGF-1を分解する働きのあるkotho遺伝子を増やした動物も寿命が延長します。またFGF-21やリリー社が開発中のLY2405319はIGF-1を阻害し寿命延長効果があるかもしれません。

 もっと簡単なメカニズムとしては食事中のメチオニンを減らすことで寿命が延長することが、酵母、線虫、ハエ、ネズミで報告されています。人間においても食事中のメニオニンを減らす作戦の他に、メチオニンが人体に吸収されにくくなる働きの薬が開発出来れば、寿命延長効果が期待出来ます。


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Category:#アンチエイジング・老化抑制技術




2016.01.13

Nature Medicineの選ぶ2015年に新しく開発された注目の新薬達まとめ
Nature Medicineの選ぶ2015年に新しく開発された注目の新薬達まとめ

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 今年も多数の新薬が世の中に登場しています。また既にある薬の組合せにより強力な治療効果が得られるコンビネーション薬が新薬として多数認可されています。さらに、3Dプリントされた錠剤、ウイルスによる癌治療法なども認可されています。日本の製薬会社の名前はどこにもありませんねぇ。

また、これらの薬はいずれもアメリカで認可されたものですので日本で認可され、処方されるようになるにはしばらく(数年〜)かかります。

PCSK9 inhibitors


 アメリカにおいて新しい作用メカニズム(PCSK9阻害)の2つのコレステロール低下剤が認可された(サノフィ社のPraluent (alirocumab)とアムジェン社のRepatha (evolocumab) 。これまで一般的に使われていた「スタチン」でコレステロールを下げることが出来なかった患者にも効果があることが報告されている。ただしこれらの新薬は高値が付けられており1年間の費用は160万円ほど。

Opdivo


 BMS社の免疫治療抗体医薬「オプジーボ」が非小細胞癌で認可された。オプジーボはPD-1をブロックし免疫機能を増強する働きを持つ。オプジーボは既に皮膚癌(メラノーマ)で認可されている。

Cosentyx


 Novartis社の抗IL-17Aモノクローナル抗体「 Cosentyx (secukinumab)」が認可された。これは乾癬(かんせん)の症状を強力に抑制することが出来る。乾癬患者は世界に4000万人。Cosentyxは炎症性サイトカインである血液中のIL-17Aに結合し、その作用をブロックすることで薬効を果たす。Novartis社はCosentyxの使用を乾癬を原因とした関節炎にも広げようと計画中。

Zarxio


 Sandoz社のZarxio (filgrastim-sndz)がアメリカ初のバイオ医薬の後発医薬(バイオシミラー)として認可された。Zarxioは膨大な利益を上げているAmgen社のサイトカインG-CSFを主成分とする医薬品「Neupogen (filgrastim)」の後発薬。

 Zarxioは白血球を増やす働きがあり、癌の治療のため抗ガン剤を投与されている患者の感染防止のためや、骨髄移植を受けた患者に投与される。Amgen社はこの薬の承認を妨害してきたが、結局、法廷で破れZarxioが発売されることとなった。

Entresto


 Novartis社の心不全治療薬Entrestoが承認された、これは2種類のアンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬が含まれている薬、これまで使われてきたACE阻害剤enalaprilよりも20%効果が高いことが臨床試験で確認されている。欧州でも発売承認が予定されている。

C型肝炎治療のためのコンビネーション


 2種類のC型肝炎治療のためのコンビネーション薬が承認された。
  • 4型型肝炎ウイルス治療のためのAbbVie's Technivie (ombitasvirとparitaprevirとritonavir)とribavirin(未承認の薬)
  • 3型C型肝炎ウイルス治療のためのBMS社のDaklinza (daclatasvir) とsofosbuvirの混合
どちらもインターフェロン無しでの治療を可能とする。

Orkambi


 BMS社のOrkambi (lumacaftorとivacaftorの混合薬)が遺伝性の病気、嚢胞性線維症(cystic fibrosis)を治療可能な薬として初めて認可された。

Jardiance


 2014年に承認されたEli Lilly社とべーリンガー社の2型糖尿病治療薬Jardiance (empagliflozin)が心臓麻痺のリスクを14%低減し、この薬を飲んでいる患者の心臓トラブルによる死亡者数を40%減らすことが報告された(N. Engl. J. Med., 10.1056/NEJMoa1504720, 2015).この薬はSLGT2阻害剤

Spritam


 Aprecia社による3Dプリントされた初めての錠剤薬「Spritam (levetiracetam)」がFDAで認可された。この薬は3Dプリント技術による多孔構造を持っており、少量の水で急速に溶ける。また大量の薬物を1錠に含めるのにも有用だそうだ。この薬は「てんかん」の症状を抑える薬で服用後迅速に効くことが望ましい。

Imlygic


 癌を殺すウイルス治療Imlygic (talimogene laherparepvec)が初めてFDAに認可された皮膚癌やリンパ腫が適用。


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Category:#エイジング関連まとめ




2015.12.02

医薬業界で噂の「糖尿病薬メトホルミンが寿命を延ばす」が本当かどうか調べる大規模臨床試験が始まる
医薬業界で噂の「糖尿病薬メトホルミンが寿命を延ばす」が本当かどうか調べる大規模臨床試験が始まる

↑BTW

糖尿病薬「メトホルミン」は糖尿病患者に処方される一般的な薬ですが、癌を治したりとか様々な良い副作用が報告されています。

その中の一つが寿命を延ばすというもの↓統計をとると糖尿病になりメトホルミンを飲んでいる人の平均寿命が、健康な人よりも長かったというもの。
これが本当ならメトホルミンを作っている会社は大もうけ出来ます。ただし寿命を延ばす目的でメトホルミンを売るなら、その効果が本当か、厳しい医薬規制当局(アメリカではFDA、日本では厚生労働省)の審査をパスしなければいけません。今回行われるのはそのための健康なボランティアにメトホルミンを飲んでもらう試験です。

試験ではアメリカで3000人の健康な70〜80歳のボランティアを雇い、60億円をかけて5〜7年間メトホルミンを飲んでもらうという試験です。

(※注意、下記のタイトルにあるように120歳まで伸びるなんて証拠はありません。ちょっとだけ伸びるという統計データがあるだけです)

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Category:#アンチエイジング・老化抑制技術




2014.11.21

毎朝1グラムのウコンを摂れば前糖尿病患者の記憶力低下を防ぐ事が出来る
毎朝1グラムのウコンを摂れば前糖尿病患者の記憶力低下を防ぐ事が出来る

↑BTW

 ウコンの成分「クルクミン」に様々な健康作用があることが知られています。今回、台湾の研究者が毎朝1グラムのウコンを摂るだけで、前糖尿病患者で起こる記憶力の低下を防げることを報告しています。

 ウコンの持つ様々な健康作用や、日本で有名な二日酔い予防作用も肝臓の代謝機能を向上させエネルギー代謝を高める作用です。今回の結果は前糖尿病で起こる記憶力の低下がウコンで改善出来るエネルギー代謝やインスリン抵抗性を原因としているという新しい知見も示しています。

 ウコンの成分クルクミンはウコン中3〜6%含まれているそうです。「ウコンの力」1本には0.03グラムのクルクミンが含まれると記されており、これはウコン1グラムに相当します。ウコンの力を毎日飲むと少し高く付きますが、もっと安い錠剤も多数売られています。

 本サイトではウコンの吸収を劇的に高めるピペリンについて以前報告しています。


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Category:#サプリメント




2013.12.11

医学界No1の学術誌Nature Medicineが選ぶ2013年の医学の重要な進歩8つ
医学界No1の学術誌Nature Medicineが選ぶ2013年の医学の重要な進歩8つ

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 医学界No.1の権威ある学術雑誌Nature Medicineが今年の重要な医学の進歩を8つの分野について紹介しています。

 8つの分野は「再生医療」「免疫学」「マラリアワクチン」「若返りホルモン」「新たな鎮痛メカニズム」「ゲノム書き換え技術」「癌細胞の悪性化メカニズム」「糖尿病治療ホルモン」です。

Nature Medicneは毎年この手の発表をしており、2012年、2011年の内容は下記で紹介しています。


★再生医療:体内でiPS細胞を作れるようになった
 初めてiPS細胞の作成に成功したのが2006年、その後、急速に研究が進んでいますが、今年、スペイン・マドリードの研究者により、マウスの体内でiPS細胞を作り出せることが報告されました。

 この細胞は、血球細胞や、消化管、すい臓、腎臓の細胞などから作り出されますが、これまで作られていた培養皿中のiPS細胞よりもES細胞に近い特徴を持っており、容易に臓器形成を始めます。研究者はこの現象を分析していくことで、培養皿中で様々な臓器を作り出す手がかりを得られるかもしれません。

  • Reprogramming in vivo produces teratomas and iPS cells with totipotency features.Nature. 2013 Oct 17;502(7471):340-5. PMID:24025773
★免疫学:自然免疫の謎の解明が進んだ。
 人間の身体には2種類の免疫があります。自然免疫と獲得免疫です。自然免疫は体内に入ってきた異物をとりあえず攻撃する役割を担い、獲得免疫は以前に入ってきた異物を強力に排除する役割を担います。

 自然免疫を担うリンパ細胞(innate lymphoid cells)は単純に異物を攻撃するということだけでなく、腸内細菌とうまくやっていくために必要だったり、細菌感染が起きた時にどれぐらいの強さで攻撃うるかといった免疫の調製機能なども担っていますが、非常に様々な種類の細胞がありその全容ははっきりと分かっていません。

今年、それらの理解が急速に進みました。たとえばグループ2と呼ばれるIL-5やIL-13を出す細胞が腸内細菌とyまくやっていくのに必要な事や、グループ3と呼ばれるIL-17やIL-22を出す細胞が細菌感染時の好中球の集合をコントロールしていることが分かりました。

  • Innate lymphoid cells regulate CD4+ T-cell responses to intestinal commensal bacteria.Nature. 2013 Jun 6;498(7452):113-7.PMID:23698371
  • Type 2 innate lymphoid cells control eosinophil homeostasis.Nature. 2013 Oct 10;502(7470):245-8.PMID:24037376
★ついに実用的なマラリアのワクチンが出来そう
 人類は40年も前に、放射線照射したマラリア原虫を持つ蚊数千匹に刺させるとマラリアに感染しなくなるという現象を発見し、ワクチンを開発可能なであることは分かっていましたが、これを多くの人に簡便に投与出来るワクチンは開発出来ていなかった。

 今、最新のワクチンが開発の最終ステージにありついに発売されそうです。このワクチンは開発試験では5ヶ月〜17ヶ月の投与されたボランティアがマラリアに感染する確率を半分に減らしています。
  • Protection against malaria by intravenous immunization with a nonreplicating sporozoite vaccine.Science. 2013 Sep 20;341(6152):1359-65. PMID:23929949
★年老いて肥大した心臓を若返らせるホルモンが見つかる
 若いマウスと年寄りマウスの血管をつなぐと、年老いたマウスが若返りますが、この仕組みが解明されました。若いマウスの血液中に含まれるGDF11(growth differentiation factor11)という新発見のホルモンが年老いて肥大したマウスの心臓を若返らせ、たった4週間で若いマウスのように引き締まった心臓に戻すことが示されています。実際に人工的に作ったGDF11を注射するだけでも同じ効果が得られており将来、このメカニズムの薬が開発されることでしょう。
  • Growth differentiation factor 11 is a circulating factor that reverses age-related cardiac hypertrophy.Cell. 2013 May 9;153(4):828-39. PMID:23663781
★新たな痛みを感じるメカニズムが解明される
 人間が痛みを感じる時は普通は炎症性サイトカインや免疫細胞が痛みの原因物質を作り出します。このメカニズムを遮断することで痛みを減らす薬はありますが、なぜかある種の細菌感染ではこの薬の効果がありませんでした。今回、こういった細菌感染では細菌自身が痛みを感じさせる物質を作り出していることが分かりました、これまで効果が無かった患者に投与することが出来る新しい鎮痛剤の開発が期待されます。
  • Bacteria activate sensory neurons that modulate pain and inflammation.Nature. 2013 Sep 5;501(7465):52-7. PMID:23965627
★ゲノムを書き換える技術が進む
 ゲノムを直接編集する技術が進んでいます。CRISPR/Cas9は細菌感染に対する免疫システムで働いている酵素ですが、これを用いてヒトの細胞の中の好きな配列を別の配列に書き換える実験が成功しています。この技術により人間の遺伝子の40%の部分は自由に編集可能になります。

 すでにこの技術を使って魚やマウスの遺伝子をワンステップで書き換え、遺伝子組み換え生物を作り出せることが示されています。

  • Multiplex genome engineering using CRISPR/Cas systems.Science. 2013 Feb 15;339(6121):819-23. PMID:23287718
  • RNA-guided human genome engineering via Cas9.Science. 2013 Feb 15;339(6121):823-6. PMID:23287722
  • Efficient genome editing in zebrafish using a CRISPR-Cas system.Nat Biotechnol. 2013 Mar;31(3):227-9. PMID:23360964
  • One-step generation of mice carrying mutations in multiple genes by CRISPR/Cas-mediated genome engineering.Cell. 2013 May 9;153(4):910-8.PMID:23643243
★ガン細胞が悪性化していく様子が詳細に観察出来るようになった
 癌細胞は徐々に変化し、元にあった部位から全身に散らばるような悪性の細胞へと変化していきますがこのメカニズムが最新の遺伝子配列解析技術を利用して明らかにされています。

 その変化に共通する様な特徴が見つかれば新たなガン治療薬が開発出来るかもしれません。

  • Evolution and impact of subclonal mutations in chronic lymphocytic leukemia.Cell. 2013 Feb 14;152(4):714-26.PMID:23415222
  • Variable clonal repopulation dynamics influence chemotherapy response in colorectal cancer.Science. 2013 Feb 1;339(6119):543-8.PMID:23239622
  • Punctuated evolution of prostate cancer genomes.Cell. 2013 Apr 25;153(3):666-77.PMID:23622249
★糖尿病治療に有効な新しいホルモンが見つかる。
 インスリンはすい臓のβ細胞から分泌されます。このすい臓のβ細胞が死んだり、機能を失ったりするのが糖尿病ですが、今回、β細胞を自由に増やすことが出来るホルモンが発見されました。名前をベータトロフィン(betatrophin)といいます。

 このホルモンは症状の軽い糖尿病患者の病気の進行を抑制したり、まったくインスリンが出なくなった?T型糖尿病患者の治療にも使える可能性があります。

  • Mice lacking ANGPTL8 (Betatrophin) manifest disrupted triglyceride metabolism without impaired glucose homeostasis.Proc Natl Acad Sci U S A. 2013 Oct 1;110(40):16109-14.PMID:24043787
  • Betatrophin: a hormone that controls pancreatic β cell proliferation.Cell. 2013 May 9;153(4):747-58.PMID:23623304

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Category:#エイジング関連まとめ




2013.07.16

母乳の量が十分でない女性が増えている理由が解明される。
[[母乳]]の量が十分でない女性が増えている理由が解明される。

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milk 出産した女性の中には母乳が十分に出ないため、粉ミルクを併用して、または粉ミルクのみで子供を育てる必要に迫られる人々がいます。このような女性は近年増加しつつあるそうです。なぜ母乳の量に問題を抱える女性が増えているのでしょうか。

 アメリカ、シンシナティー子供病院の女性研究者Laurie A. Nommsen-Riversらは、おっぱいの中にある母乳を作る細胞の遺伝子発現を調べました。幸いなことに、母乳中には母乳を作る細胞から漏れ出したRNAが多く含まれていますので、おっぱいに傷をつけることなく調べることが出来ます。(余談ですが、母乳中のRNAはただ漏れ出しているのでは無く、子供に特殊な作用を及ぼしているとする研究が近年盛んに行われています)

 母乳は、出産後に急激に母乳の出る量が増えますが、母乳の量が少ない女性や、十分に母乳の出る女性らを分析したところ、母乳が大量に作られるようになる過程で劇的な遺伝子シグナルの変化が起きていることが分かりました。具体的には母乳を作り出す細胞は、血液中のインスリンに対して敏感に反応するように変化することで、おびただしい量の母乳を作り出せるようになるようです。

 母乳が出にくい女性には、共通してインスリン抵抗性を示すPTPRF遺伝子発現の異常が確認されました。(インスリン抵抗性とは、細胞がインスリンに反応しににくなる症状で、糖尿病や糖尿病の前段階の人に見られます。)正確には少し語弊がありますが、母乳の出にくい女性は、乳房が糖尿病と同じ状態になっていると言えます。

 原因は糖尿病と同じで、食べ過ぎや高脂肪食が原因の1つと考えられます。アメリカでは20?44歳女性の20%が糖尿病の前段階と言われていますが、これらの女性は出産後、母乳が出にくい可能性があります。

 研究者は、今回見つかった遺伝子を調べることで母乳の量を事前に予測し予防的処置を行うことが可能かもしれないと考えています。現在、弱い糖尿病治療薬を用いて、母乳の出を改善出来ないかを試みる臨床試験を実施する計画です。

 ただ、研究者らは同時に、今回の研究結果は薬なんか使わなくても運動や食生活で母乳の量を改善出来る可能性があることを示していると語っています。定期的な運動や、高脂肪食を改めるなどの生活習慣の改善が効果をもたらすはずです。実際、糖尿病患者でも軽度のダイエットと運動で劇的にインスリン抵抗性は改善します。


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Category:子育て




2012.09.19

授乳中の母親の食生活が子供の体質・太りやすさに長く影響を与える
授乳中の母親の食生活が子供の体質・太りやすさに長く影響を与える

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 妊娠中の女性はお腹の中の子供のために健康的な食生活をおくるように指導されますが、出産後、授乳中の女性も食生活に注意を払った方が良さそうです。今回、アメリカ・ジョブ・ホフキンス研究センターの研究者らはラット(大ネズミ)を使った実験を行い、妊娠中よりも授乳中の母親の食生活が子供に大きな影響を与えることを発見しました。

 研究者らは、妊娠したラットを4つのグループに分け、それぞれ以下のような食生活をさせ、子供の体重や体組成、血液を長期間調べ比較しました。

妊娠中の食事出産後、授乳中の食事
グループA通常の食事通常の食事
グループB通常の食事高脂肪食
グループC高脂肪食通常の食事
グループD高脂肪食高脂肪食

★授乳中に母親が高脂肪食を食べた場合の子供への影響
 各グループの子供ラットを比較したところ、授乳中に高脂肪食を食べたラットの子供は生後7日目までに体重が徐々に重くなっていきました。子供ラットの体を調べると体のあちこちに脂肪の蓄積が見られました。そして、それらの子供ラットの体重は乳離れした後も長い間重めのままでした(〜12週間・人間で言うと10歳ぐらい)

 また、糖耐性の傾向が見られ、血液中に高濃度のレプチンが検出されました。レプチンは満腹を感じると脳から放出され食欲を抑えるホルモンです。肥満になると血液中にレプチンが高濃度で存在し、またレプチンに体が反応しにくくなることが知られていて肥満の指標として知られています。


★妊娠中に母親が高脂肪食を食べた場合の子供への影響
 妊娠中の母親ラットが高脂肪食を食べても、生まれてくる子供ラットの出産時の体重には影響が無く、その後も通常のラットと同程度の体重を保ち、影響はありませんでした。

★なぜ授乳中の母親の食生活が子供に影響を与えるのか・メカニズム
 なぜ授乳中に母親が高脂肪食を食べると子供まで肥満になるのでしょうか?母乳が高カロリーになったのでしょうか?調べてみると、高脂肪食を食べた場合でも母乳中の脂肪の量にほとんど変化はありませんでした。しかし代わりに母乳中に大量のレプチンが含まれているのが確認されました。はっきりと判明したわけではありませんが、母乳を通じて子供ラットが大量のレプチンにさらされた結果、子供の体質が変化し肥満になった可能性があります。

 肥満は心臓病や高血圧、糖尿病やガン、関節炎など様々な病気を引き起こします。肥満の人はここ20年で3倍になっているといわれていますが、今回発見された現象を考えると、世界中で肥満が増えている原因の一端は授乳中の母親の食生活にあるかもしれません。

 これまで妊娠中には健康な食生活を送るように指導されていましたが、出産後の授乳中にも子供のために健康的な食生活を送るように気をつけることが大切なようです。


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Category:ダイエット・メタボリックシンドローム




2011.09.27

1日おきにカロリー制限を行うダイエット方法「カロリーサイクリング」でどれぐらい痩せるか
1日おきにカロリー制限を行うダイエット方法「[[カロリーサイクリング]]」でどれぐらい痩せるか

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 どんなに適切にダイエットしても必ず効果が停滞する時がやってきます。ダイエットをしたことがある人ならば最初の2〜3kgは順調に痩せることが出来てもその後の2〜3kgはなかなか減らなかったりした経験があるのではないでしょうか。これはあなたの身体が摂取カロリーの減少に反応して代謝を落としているためです。これは、かつて人類が不安定な生活を送っていた時に食料の無い時期を耐え生き延びるために備わった危機回避機能なのでしょう。とはいえ、今の世の中、特にダイエットを行いたい人にはいい迷惑な機能です。持続的に体重を減らすためには身体に摂取カロリーが減ったことを悟られない工夫が必要なのです。

 具体的には毎日カロリー制限を行うのでは無く、1日おきにカロリー制限を行います(カロリーサイクリング)。この方法では1日おきに十分なカロリーを摂取することが出来ますので脳が混乱し代謝が低下することなくダイエットを続けることが出来ます。また、この方法では1日おきにしっかり食べれるため、空腹を我慢しやすい効果があることも分かっています。

 この方法を医学の実験という形で行い、効果を検討した報告が発表されています。発表したのはアメリカ・シカゴの研究者ら。タイトルは

 研究者らは16名(女性12名、男性4名)の肥満体型の人に参加してもらい実験を行いました。参加者の平均体重は90kg程度。参加者は普通通りに食べる日と、摂取カロリーを安静時必要カロリー(※計算方法は後述)の4分の1に抑えるカロリー制限日を交互に過ごしてもらい8週間生活してもらいました。カロリー制限の日の食事は1回だけ昼の12時〜14時に食べてもらっています。カロリー制限を行わない日の食事は「いつも通りの量」ですが、食事に含まれる脂肪が摂取エネルギーの30%以下になるようにしてもらいました。

 結果、1日おきのダイエットを行った時期を通じて平均して1週間あたり0.67〜0.68kg程度体重が減少しました。そして全参加者の8週間の試験終了後の体重は平均5.6kg体重が減少していました。体脂肪は平均45%→42%に減少していました。

 このダイエット方法は身体に悪いのでは?と思う人もいるかもしれませんが、実は医学の世界では1日おきの絶食(英語でAlternate-day fasting:ADF)は様々な治療に用いられている方法であり、今回の研究はその方法をダイエットに応用したものなのです。実際に今回の実験の参加者の総コレステロール、LDLコレステロール、トリグリセリドなどの数値は減少し、血圧も低下しました。また、良い影響を持つHDLコレステロールの数値は変化しなかったことから考えて、健康にダイエット出来たと言えます。

 ただし、カロリーサイクリングによるダイエットは全ての人にお勧め出来るわけではありません。糖尿病や低血糖の人、妊娠中の人はやるべきでは無いと研究者らは言っています。まずは伝統的な方法を試して体重が減らない停滞期に悩んだらカロリーサイクリングを試してみてはどうでしょうか。

※※参考:安静時必要カロリーの計算方法
男性体重(kg)×10+6.25×身長(cm)-5×年齢+5 (キロカロリー)
女性体重(kg)×10+6.25×身長(cm)-5×年齢-161(キロカロリー)
A new predictive equation for resting energy expenditure in healthy individuals(Am J Clin Nutr February 1990 vol. 51 no. 2 241-247 PMID:2305711)より


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Category:ダイエット・メタボリックシンドローム




2011.08.22

ヨーグルトで寿命が伸びる事が動物実験で初めて確認される、腸内のポリアミン濃度がポイント
ヨーグルトで寿命が伸びる事が動物実験で初めて確認される、腸内の[[ポリアミン]]濃度がポイント

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 ヨーグルトなどに含まれる乳酸菌等のバクテリアが腸の腐敗を防止し、健康、老化予防に効果があることがMetchnikoffらにより報告されて100年になるが、寿命が延びることはこれまで報告された事はなかった。今回、京都大学と共同乳業の共同研究で初めてこれらのバクテリアを定期的に食べることで寿命が延びることを動物実験で確認された。

日本語では
ヨーグルトでマウスの寿命延長(iza)と報道されている。
原文はPLos One誌で発表されている。
Longevity in Mice Is Promoted by Probiotic-Induced Suppression of Colonic Senescence Dependent on Upregulation of Gut Bacterial Polyamine Production(プロバイオテックにより腸内のバクテリアが作り出すポリアミンの量が増えることにより腸の老化が抑制されマウスの寿命が延長する). PLoS ONE 6(8): e23652. doi:10.1371/journal.pone.0023652

 研究者らは人間で言えば老齢にあたる生後10ヶ月のマウス40匹を2つのグループに分けLKM512乳酸菌(ビフィズス菌)を11ヶ月食べさせた。そして投与から45週間後(生後21ヶ月、超高齢)のマウスの生存率を調べると、乳酸菌を食べさせていないマウスは全体の75%が既に死亡していたが、乳酸菌を食べさせたマウスは全体の25%しか死亡していなかった。すなわち乳酸菌を食べさせることにより平均寿命が上昇することが確認された。寿命以外にも乳酸菌を食べさせたマウスは皮膚の潰瘍やガンの発生頻度が低く、小腸の炎症も少なく大腸の粘膜の動きも活発だった。DNAチップで双方のグループのマウスの遺伝子発現を解析した結果では乳酸菌を食べさせたマウスは超高齢でも若いマウスと同様の遺伝子発現を保っていた。双方のグループの体重に差は無かった。

生後21ヶ月後(超高齢)に生き残っている匹数
通常エサを食べさせたマウス5匹
乳酸菌を食べさせたマウス15匹
※20匹からスタート

 どのような仕組みで平均寿命が延びたのかを調べ過程で、乳酸菌を食べさせたマウスの糞便中のポリアミン、特にスペルミン量が増えていることに着目した。ポリアミンは有機カチオンの一種であり、細胞の増殖や分化など様々な作用を持ち、特にマクロファージが炎症性サイトカインを出すのを抑制することで身体の中で起こる炎症を抑えることが知られている。哺乳類では体内や腸管内のポリアミン量は老化に伴い減少していく。そして、LKM512乳酸菌(ビフィズス菌)は酸に耐性を持ち生きて腸管に到達し、腸管の粘膜に張り付き、腸管の中で増殖し腸管内のポリアミンを増やすことが知られている。

 研究者らは、乳酸菌の代わりにポリアミン(スペルミン)をエサに多く加える実験を行った。するとポリアミンを食べさせたマウスでも乳酸菌を食べさせたマウスに劣らず寿命が延長することを発見した。(45週間後に死亡率40%)。日常の食事の中にも実は多くのポリアミンは含まれているが食事由来のポリアミンは腸の下部(大腸)に到達する前に吸収されるため、通常は大腸の中のポリアミン濃度は低い、大量のポリアミンを含むエサを食べさせた場合は、吸収しきれないポリアミンが大腸まで到達することで、大腸のポリアミン濃度が高くなり、また乳酸菌を食べさせた時は、腸管内で乳酸菌がポリアミンを作り出すため、腸管の中のポリアミン濃度が高くなると考えられる。(これらの実験でポリアミンを食べさせたマウスと乳酸菌を食べさせたマウスは糞便中に同じ程度のポリアミンが排出される条件(大腸内のポリアミン濃度は同じ程度と予想される))

生後21ヶ月後に生き残っている匹数
通常エサを食べさせたマウス5匹
乳酸菌を食べさせたマウス15匹
ポリアミンを食べさせたマウス12匹
※20匹からスタート

 今回のマウスで実施された実験における「乳酸菌」や「ポリアミン」の投与量は次のとおりである。乳酸菌を食べさせる実験では、週に3回マウスの体重1kgあたり10の9乗匹の乳酸菌を食べさせた。ポリアミンを投与する実験では、週に3回マウスの体重1kgあたり3mg(1回マウス1匹あたり0.15mg程度)のポリアミンを食べさせた。乳酸菌の量を人間がヨーグルトを食べた場合に換算すると、週に3回、150mlのヨーグルトを食べた場合に相当するそうだ。ポリアミンの投与量を人間の食生活に換算することは難しいが、マウスの通常のエサの中にも0.03mg/g程度のポリアミンが含まれている。マウスは1日あたり数グラムのエサを食べることを考えると今回の実験では食事中のポリアミンの量を2〜3倍程度に上昇させた計算だ。寿命を延長させる手段としてヨーグルトのほかにポリアミンの多い食事をとるという方法も可能かもしれない。

 老化の原因は様々なメカニズムが知られているが、多くのメカニズムでは弱い慢性的な炎症が関わっている。また、これらの慢性的な炎症はアルツハイマー糖尿病などの原因でもある。今回の研究は、乳酸菌が寿命を延長する効果を持つという結果を示すとともに、腸管の下部(大腸)で炎症を抑える作用を持つポリアミンの濃度を増加させることで平均寿命を延長しうる可能性を示している。

※人間の腸には少なくとも1000種類以上のバクテリアが見つかっており、1人の腸内には少なくとも160種類のバクテリアが住み、その種類は人によって異なる。また、種類は食生活や老化によって変化する。そして、腸管内のバクテリア数は10の14乗匹と人間の身体を構成する細胞の10倍以上である。この大量のバクテリアの状態は人体に大きな影響を与えることが解明されつつある。


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Category:#アンチエイジング・老化抑制技術




2011.07.22

ワインに含まれる老化抑制物質「レスベラトロール(Resveratrol)」これまでの研究まとめ(2)
ワインに含まれる老化抑制物質「[[レスベラトロール]]([[Resveratrol]])」これまでの研究まとめ(2)

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 ワインに含まれるポリフェノール「レスベラトロール」が老化を抑制する働きを示すことを紹介しましたが、毎日ワインを飲み続けたり、ブドウを食べ続けたりするのは大変です。レスベラトロールと同程度、またはより強い効果を持つ薬を人工的に作ることが出来れば大変有望な老化抑制薬になります。そんな薬に取り込んでいるメーカーが2004年設立のSirtris社です。

Sirtris社はレスベラトロールの構造を調べ、その構造と似た物質の中から、レスベラトロールと同等かさらに強い効果を持つ物質を探索しました。レスベラトロールの効果はこれまでの研究から、人間のSIRT1(サーチュイン遺伝子)を活性化であることが分かっていますので細胞を用いた実験で、SIRT1を活性化出来る物質を探索しています。Sirtris社のWebページによると、彼らは9000を超える物質を人工的に作り調べたようです。その結果、レスベラトロールより5倍吸収されやすいSRT501という物質を発見しました。SRT501は特にミトコンドリアの活性を上昇させるそうです。

Sirtris社はこのSRT501を人間の薬として販売するために臨床開発をスタートしました。「老化防止薬」では、効果が曖昧ですし評価が難しいこともあってか、最初は「糖尿病治療薬」として開発されています。それらの結果は2008年1月の学会で発表されました。

 試験では98人の糖尿病患者に参加してもらい28日間、1日1回、開発したSRT501を飲ませています。その結果、薬による副作用も見られず、糖尿病の症状である血糖値上昇を抑制するなど良好な結果を得ることが出来ました。

 この後、Sirtris社の取り組みは大きなお金になると期待され、Sirtis社は大手製薬会社であるGSK社(グラクソ・スミス・クライン社)により2008年におよそ7億2000万ドル(当時の値段でおよそ7億円)で買収されています。この後SRT501は、さらに骨髄腫などいくつかの病気に対する薬として開発が進められていましたが、残念な事に腎臓に対する悪影響が見られたなどの理由で2010年に開発中止が発表されています。効果のある薬とは人体に様々な作用を施します。このように良い効果がある薬であっても副作用が上回れば薬として販売することは出来ません。

 SRT501は断念しましたが、この後もSirtris社は開発を続けています。次にSirtris社はレスベラトロールより1000倍強力な薬としてSRT1460SRT1720SRT2183とコードネームを付けた薬を候補にしました。最初に開発したSRT501がレスベラトロールの5倍でしたので、この3種類の候補はSRT501の100倍以上の効果を持つことになります。これらの薬に関しては2007年に有名な科学雑誌Natureに掲載されています。

  • Small molecule activators of SIRT1 as therapeutics for the treatment of type 2 diabetes(2型糖尿病治療に用いることの出来る低分子SIRT1活性化剤). Nature. 2007 Nov 29;450(7170):712-6.PMID:18046409
 しかしながら残念なことに、この新しい3種類の候補の効果については、その後の研究で否定されています。
 これらの報告では開発中の3種類どころか、元となるレスベラトロール自身の効果も疑っているようです。報告によると、レスベラトロールや開発中の化合物が持つ効果は、それらの物資に実験がしやすいように結合していた蛍光物質(クマリンなど)による影響であるとのことです。

 Sirtris社はこりずに今も別の薬を開発しているようです。現在(2011年7月)の段階のWebページでは、すでに新しい2つの薬が臨床試験に進んでおり(SRT2104SRT2379)。もう一つ(SRT3025)は今年中に臨床試験に進むそうです。SRT2104とSRT2379の臨床試験の最初の報告は今年中に行われる予定です。

これまでの流れ(2011年7月現在)
レスベラトロールブドウ由来の天然物質
SRT501レスベラトロールより5倍吸収されやすい開発断念
SRT1460、SRT1720、SRT2183レスベラトロールより1000倍強力開発断念
SRT2104、SRT2379、SRT3025開発中

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Category:#アンチエイジング・老化抑制技術




2009.12.24

糖尿病治療薬であるが、ダイエット効果も期待される薬「GLP?1アナログ」薬

糖尿病治療薬であるが、ダイエット効果も期待される薬「GLP?1アナログ」薬

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最近、二型糖尿病の治療薬としてインクレチンという種類の薬が開発されています。この薬は糖尿病を治療する効果に加えて、ダイエット効果があることが分かっており、ダイエット薬としての開発が進んでいます。

さきほどの論文によりますと、もうすぐ承認されるノボノルディスク社の開発するインクレチン薬「リラグルチド」を1日1回3mg注射投与し、1日あたり500kcalの食事制限をすることで、4ヶ月で7.2kgの体重が減少するそうです。これは1ヶ月に1.8kgの体重が減少することになります。食事制限だけですと2.8kgしか体重が減少しませんので、薬の効果で4ヶ月で余分に4.4kg痩せることになります。
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Category:効果の実証されたダイエット薬「ゼニカル」とコンビニで買える黒烏龍茶




2008.08.21

ヒ素暴露が糖尿病発症リスクを増加させる可能性(食品安全情報blog)
ヒ素暴露が[[糖尿病]]発症リスクを増加させる可能性

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Arsenic Exposure and Prevalence of Type 2 Diabetes in US Adults
JAMA. 2008;300(7):814-822.

糖尿病でヒ素排泄機能が弱ってるんじゃないのか?

Category:人工すい臓・糖尿病




2007.10.10

アルツハイマー痴呆症は脳が糖尿病になるようなもののようだ
アルツハイマー痴呆症は脳が糖尿病になるようなもののようだ

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 近年の研究においてアルツハイマー病(AD)と中枢神経のインスリン抵抗性の関係が指摘されていましたが、この2つを結びつける細胞内メカニズムに関しては不明なままでありました。今回、研究者らは神経細胞の]]インスリン]]受容体が可溶性アミロイドβオリゴマー(ADDLs)に非常に鋭敏に反応し欠落することを発見しました。

 ADDLsはアルツハイマー病の時に脳に蓄積することが知られています。研究者らは海馬神経の培養モデル実験を持ちいてADDLsが神経細胞の樹状突起のインスリン受容体を欠損させることを見いだしました。インスリン受容体の消失と共に細胞内部の受容体量は増えており、受容体の局在が変化しているようです。また神経細胞でのインスリンシグナル経路は非常に衰えており正常に機能していませんでした。

 神経細胞でのインスリン受容体の欠乏はいわばアルツハイマーによって脳のみ糖尿病になっているようなものであると言えます。このような状態では神経細胞への栄養取り込みに問題が生じ、この結果、神経細胞が死滅していくことが予想されます。

Category:#脳 #中枢神経 #神経




2007.08.20

糖尿病治療薬「メトホルミン(metformin)」がガン細胞を死滅させることが出来る
糖尿病治療薬「[[メトホルミン]]([[metformin]])」がガン細胞を死滅させることが出来る

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 メトホルミンによりp53欠損腫瘍細胞が障害されることが分かりました。

 研究者らはマウスの片側にp53が正常なガン細胞を移植し、もう反対側にp53欠損ガン細胞を移植しました。すると毎日メトホルミンを投与したマウスでは4週間後にp53欠損の腫瘍サイズが半分になっていたそうです。

 メトホルミンは肝臓に作用して糖新生を抑制させ、また筋肉に作用して糖の取り込みを促進する作用がありますが、このような代謝調整機能の一部はp53依存的に行われるため、p53を欠損した細胞ではこのようなメトホルミンの糖代謝調整作用に毒性を示すと考えられるそうです。

 人間のガン細胞の半分はp53を欠損していると言われており有用な抗ガン剤として使用出来る可能性があります。

Category:ガン・腫瘍




2007.05.28

AGEsを多く含む飲料を大量に摂取すると体内にAGEsが蓄積する
AGEsを多く含む飲料を大量に摂取すると体内にAGEsが蓄積する

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第50回日本糖尿病学会で発表。発表者は北陸大学の竹内正義、久留米大学の山岸昌一ら

AGEsを多く含む飲料をラットに経口投与したところ、肝臓と腎臓でRAGEやVEGFの発現量が増加した。また血液中のAGEs量の変化は検出出来なかったが、投与したラットの肝臓でAGEsが蓄積しているのが確認された。
AGEsを除去する働きが知られる薬物クレメジンを投与したラットではAGEsの量が減少した。

これらの結果は糖尿病等の生活習慣病の原因と言われるAGEsの蓄積が食物由来のAGEsで起こることを示している。

食品中のAGEsは消化吸収されないと昔は考えられていたが、現在では10%程度吸収されることが報告されている。食品中に含まれるAGEsの量は下記の論文で多く報告されている。

ファーストフードに非常に多く、高温で焼いたり、油でフライにすることにより作り出されることが知られています。

参考:
体に残された、もう一つのA1C(糖尿病ソリューション)

Category:AGEs(糖化最終産物)




2007.04.05

第3章:老化と戦う先端医学の試み?すぐには実践できない方法
第3章:老化と戦う先端医学の試み?すぐには実践できない方法

↑BTW

3?1.テロメアを増やして細胞を若返らせる
3?2.老化と糖尿病の共通の敵「糖化」を防ぐ
3?3.ホルモン補充療法
3?4.新鮮な細胞の補給
3?5.細胞融合の将来性と危険性
3?6.ES細胞とクローン
3?7.組織工学で作る人工臓器
3?8.免疫拒絶を抑制して別の臓器を移植する
3?9.ガンを克服する
3?10.ゲノム情報の解明?遺伝子操作で人間を作り換える

Category:書籍紹介:最新老化の科学がわかる本




2006.12.14

インスリンを直接皮膚に塗ると傷の治りが早くなる
インスリンを直接皮膚に塗ると傷の治りが早くなる

↑BTW

インスリンが皮膚の上皮細胞の増殖、移動を促進し、血管内皮細胞にも作用するとか
糖尿病性の皮膚潰瘍のメカニズム解析、治療法確立につながるかも

Category:創傷治癒




2006.10.24

次世代糖尿病治療薬「リラグルチド」のPhase IIデータ発表。良い感じ
次世代糖尿病治療薬「リラグルチド」のPhase IIデータ発表。良い感じ

↑BTW

リラグルチドはノボノルディスクファーマの開発している薬で、血糖値が高い時にだけすい臓β細胞にインスリン産生を促し、グルカゴン産生を抑制するインスリンに代わる糖尿病治療薬として期待されているGLP?1のアナログ(体内で分解されにくく改良されたもの)です。実際のGLP-1は体内での分解がとても早いため薬としては使いにくくこのようなアナログが開発されています。GLP?1関連の糖尿病治療薬としては体内のGLP?1の分解を抑制することで治療を目指すGLP?1分解酵素DPP?阻害剤「ビルダグリプチン」(ノバルティス)などがあります。

Category:人工すい臓・糖尿病




2005.04.18

GLP-1を大量に摂取すると賢くなる。
GLP-1を大量に摂取すると賢くなる。

↑BTW

GLP-1は腸のL細胞により作り出されるペプチドホルモンで、膵臓のβ細胞などに作用し血糖値が高い場合にはインスリン産生を促して血糖値を下げる働きがあり、糖尿病治療薬として期待されている物質です。今回この物質に知能を向上させる働きがある事が分かりました。
研究者がマウスの脳にGLP-1を直接投与したところ、空間学習能力の向上が見られました。またGLP-1よりも壊れにくいエキセンディン(exendin:トカゲのGLP-1)なら、血管に投与しても同様の効果があったそうです。
また、GLP-1のシグナルを受けるレセプターを壊したマウスを作成したところ、学習能力が低下していましたが、遺伝子導入によりGLP?1レセプターを海馬に復活させると学習能力は回復しました。
また、GLP-1レセプターを通常より大量に海馬に発現させたラットでは学習と記憶が増強しました。
またGLP-1レセプターを増加させると脳障害を与える物質に対する抵抗力も増強しました。

このようにGLP-1による脳への作用を応用した薬が開発出来れば認識力増強と神経保護を行える薬が開発出来るでしょう。
また、GLP-1はは腸管のL細胞が糖を認識すると体内に放出されます。すなわち糖をたくさん取ると体内にGLP-1が大量に分泌されるはずですが、賢くなるために太っても良いヒトは試してみてください。
ちなみに糖尿病治療薬としてGLP-1やGLP-1の体内での分解を防ぐ薬を多数の会社が開発中です。これらの薬は糖尿病にも効果あるけど、脳への効果もあるかもしれません。

※この研究でラットの空間学習能力は受動的回避学習法(passive aboidance task)という方法で行われています。具体的にはラットを明るい部屋と暗い部屋の2つの部分がある入れ物に入れ、明るいところに来た時電気ショック(1mAの電流を3秒)与え、危険なところだという事を学習させます。そして学習を行った後、1,3,7日後に再びその入れ物に入れ、どれぐらい明るいところを避けているかで学習能力を調べています。

原文題名:

Category:#知能改善・天才になる方法




2002.12.27

科研製薬の「フィブラストスプレー」を全ての大学病院が採用
科研製薬の「フィブラストスプレー」を全ての大学病院が採用

↑BTW

発売1年半でシェア1番だそうです。
フィブラストスプレーはbFGFを用いた世界で最初の再生医療医薬
科研製薬がアメリカのベンチャーが開発したbFGFの大量精製法とライセンス契約し、10年かけて開発したものである。
お年寄りの床ずれや、糖尿病による皮膚障害を短期間で直すことが出来る。
骨まで露出した床ずれも1日1回の噴射で数週間後には新しい皮下組織を再生することが出来る。
薬価ベースの月間売り上げが2億8000万円。1〜2年以内に年間60億の売り上げを見込んでいる。

Category:創傷治癒