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1999.11.25遺伝子操作により哺乳類(マウス)の寿命を延ばすことに成功した
1999.10.22老化に伴って、ミトコンドリアDNAの中で細胞の増殖を司っている部分が損傷しているらしい
1999.02.28ヒトの細胞を人工的に不死化させることに成功した。
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1999.11.25
遺伝子操作により哺乳類(マウス)の寿命を延ばすことに成功した 今回、著者らはp66shcという。一種類の蛋白質の遺伝子を欠損させることでマウスの寿命を延ばすことに成功した。正常マウスの平均寿命が761日だったのに対して、p66shc欠損マウスは973日の平均寿命を持った。 人で言えば80歳の平均寿命が102歳になるようなものである。
老化に伴って、ミトコンドリアDNAの中で細胞の増殖を司っている部分が損傷しているらしい ミトコンドリアは細胞の中にあり、細胞が活動するエネルギーを生産する所である。 これまでに、マウスやラットなどげっ歯類の細胞を遺伝子導入することにより不死化することは可能であったが、ヒトの細胞は不可能だった。今回、著者らはこれまでの方法に加えて、テロメラーゼ遺伝子を導入することにより、ヒト細胞も不死化し無限増殖が可能になることをしめした。
生物の老化には、DNAについた傷が深く関わっている事が知られている。すなわちDNAについて傷の蓄積により老化が起こるというものである。p66shcは紫外線などの障害によりついた時に傷の修復回路のスイッチを入れる遺伝子である。すなわち、この遺伝子を欠損させることによりp66shcマウスはDNAの修復能力が常に高まっていると考えられる。
ん〜、なんとも言えないが寿命が延びると言うより、病気に対する耐性が強くなるって感じかな?DNAの傷のみで老化が起こるわけでは無いのでこの方法だけでは不完全だろう。
Nature 1999 vol.402 p.309
The p66shc adaptor protein controls oxidative stress response and life span in mammals
1999.10.22
今回、著者らはT414Gという変異について調べた(ミトコンドリア遺伝子の414番目がTからGへ変わる変異のこと)
65歳以上のヒトでは14人中8人にこの変異が起こっていたが、(57%)、若い人13人の中にはこの変異は見られなかった。
ミトコンドリアは体内で使用されるエネルギーを作る重要な組織だからな、老人がすぐ疲れたりするのはミトコンドリアが弱っているせいなのかな?
情報元:
Science 1999 vol.286 no.5440 p.774-779
Aging-dependent large accumulation of point mutations in the human mtDNA control region for replication
1999.02.28
細胞の不死化と、ガン化は紙一重なので、単に細胞をガンにしただけともとれる。しかし細胞を一時的にガン化させ、もとに戻すことが可能であるならば、移植置換用の細胞を得る良い方法となるのではないか
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