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2015.01.19アメリカで糖尿病薬「リラグルチド」が「肥満治療用途」でも承認。販売元は今年から営業500人を動員して売り込み /65
2015.01.15アメリカで迷走神経を刺激して食欲を抑制する埋め込み装置が認可 /84
2015.01.14腸から吸収されないFXR作動薬で副作用無しに体重を減らす薬が作れそう /1
2014.09.18人工甘味料はカロリーは無いけど、腸内細菌を介してインスリン抵抗性を引き起こし太りやすくする /57
2014.04.08ジャンクフードなどの精製された食物は同じカロリーでも太りやすく、また「やる気」が低下するという動物実験結果 /71
2013.04.25「ダイエット」による健康の良い効果は「体重減少」の結果では無く「空腹を感じること自身」の効果のようだ /1
2013.04.09体内時計が狂うと食欲が増えるのにエネルギー消費が減り最も効率的に太ってしまうことが動物実験で証明される /1
2013.03.27タンパク質を多く含む(1日35グラム)朝食を食べることで一日を通して食欲を抑え間食を減らすことが出来る /7
2013.01.18男はダイエットの時に脂肪燃焼作用がある「褐色脂肪細胞」に期待しても無駄。女と違ってほとんど体内に無い /7
2012.11.19不規則な時間にだらだら食べるより、規則正しい時間に高カロリーをとった方が太らない /8
2012.09.19授乳中の母親の食生活が子供の体質・太りやすさに長く影響を与える /251
2012.06.01腸内バクテリアの種類で太りやすさが変化する。 /7
2012.02.14トマトダイエットに必要なトマト量の計算と、1粒でトマト4個分と同じ効果を持つサプリメント /8
2011.10.26肥満はAd-36ウイルスによって感染する /7
2011.09.271日おきにカロリー制限を行うダイエット方法「カロリーサイクリング」でどれぐらい痩せるか /12
2011.09.07ポテトチップスなどの脂質を含む食事が止められない理由はマリファナの使用と同じ理由 /15
2011.08.01リバウンドしてしまうとしても懲りずにダイエットする事で長生き出来る /5
2011.07.01「吸収されにくい油」で、むしろ体重が増加しうるという動物実験結果が発表される /3
2011.02.18ダイエットするには朝食を減らすのが良いとする研究 /5
2011.02.18冬に寒さに晒されなくなった事が先進国での肥満増加に関わっている /7
2010.12.21たくさん食べる人は空腹時に運動することが重要 /1
2008.12.15低インスリンダイエットは思考や認知に悪影響を与える
2010.04.03朝、高脂肪食を食べると平気だが、朝、炭水化物ばかりを食べて、夜脂肪をとると、肥満、糖尿病になる /3
2010.05.10COX2は白色脂肪細胞を褐色脂肪細胞に変える作用がある /7
2010.03.25スリムな女性が体重を維持するには1日1時間の適度な運動で十分だが、過体重の女性が体重を落とすには運動のほかに食べ物の量も減らす必要がある /6
2010.06.17レプチンはI型糖尿病の治療に使える。 /14
2010.07.15セロトニン(5-HT)2C受容体アゴニスト薬で体重が減少し、体重低下が維持される /8
2010.09.13ヒトの脂肪細胞が分泌する20の新しいペプチドを発見 /5
2010.09.13ダイエットをすると脂肪に蓄積された有害物質が血液中に流出する /6
2010.08.26人工甘味料入りの炭酸飲料を飲むと早産の可能性が高まる /5
2015.01.19
アメリカで糖尿病薬「リラグルチド」が「肥満治療用途」でも承認。販売元は今年から営業500人を動員して売り込み
↑BTW
日本でも販売されている1日1回自己注射の2型糖尿病治療薬「リラグルチド(製品名:ビクトーザ)」がアメリカで肥満治療薬として承認されました。
臨床試験の結果を見ると、この薬を毎日注射して、1日500kcalの食事制限をすることで平均すると毎週1kg体重を減らすことが出来るようです。
肥満の人は毎日自分で注射して治療する時代が日本でも近いうちにやってきそうです。
2015.01.15
アメリカで迷走神経を刺激して食欲を抑制する埋め込み装置が認可
アメリカの米医療機器エンテロメディックス(EnteroMedics)では腹部に埋め込んだ装置を使って電気的に脳と胃をつなぐ迷走神経を刺激するデバイスを開発しておりアメリカFDAに認可されたそうです。
ちなみにこれまでにFDAが承認している減量用器具は「胃バンド」で胃の中に入れて満腹感を起こさせる器具だそうで、、今回の機器は8年ぶりに減量用機器として認可された3つ目のデバイスになるそうです。
(省略されています。全文を読む)
2015.01.14
腸から吸収されないFXR作動薬で副作用無しに体重を減らす薬が作れそう
これまでにもFXR(bile acid (BA) sensor farnesoid X receptor)作動薬を用いたダイエット薬は研究されてきましたが、体重減少に関わる作用以外にも様々な副作用が出るため薬にすることが出来ませんでした。
今回、研究者らは消化管から体内に入っていかないFXR作動薬Fex(fexaramine)を使えば、薬が腸管のFXRのみを刺激しダイエット効果は得られますが、それ以外の副作用は起きないことを見つけ出しました。
実際に食事が消化管に入った際には腸管のFXR受容体が活性化され胆汁が放出されますが、今回開発された薬は食事を摂った時と同じ反応を起こさせていることになります。
この仕組みを利用したダイエット薬の開発がスタートするかもしれません。
2014.09.18
人工甘味料はカロリーは無いけど、腸内細菌を介してインスリン抵抗性を引き起こし太りやすくする
Artificial sweeteners induce glucose intolerance by altering the gut microbiota
イスラエルの研究者が人間とマウスを使った実験で人工甘味料が腸内細菌のバランスを崩し太りやすくすることを実証しました。人工甘味料は体内に吸収されませんので直接的なカロリーはありませんが、腸内細菌のバランスを崩し、インスリン抵抗性を引き起こすことで日常的な血糖値が上昇、太りやすくなるそうです。
今回の結果は人工甘味料にはカロリーが無いけど体質を操作して「太りやすい体質」に変える作用があることを意味しています。
(省略されています。全文を読む)
2014.04.08
ジャンクフードなどの精製された食物は同じカロリーでも太りやすく、また「やる気」が低下するという動物実験結果
太りやすいかどうかは食べた食物のカロリーと、脂肪量で決まると思われていますが、それ以外にも様々な要因が関わっているようです。今回、ジャンクフードのような精製されたシンプルな材料から出来た食物は同じカロリーでもより太りやすく、また食べ続けるとやる気が無くなるという動物実験結果が報告されています。
この研究を行ったのはカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の研究者らです。研究者らは合計32匹のラットを2つのグループに分け、それぞれ通常の食事(A)と精製された材料から作られた食事(ジャンクフード)(B)を食べ続けさせました。
(省略されています。全文を読む)
2013.04.25
「ダイエット」による健康の良い効果は「体重減少」の結果では無く「空腹を感じること自身」の効果のようだ
必要な栄養素を十分に取りつつ食事量を減らすいわゆる「ダイエット」が健康に様々な良い影響を与えることが分かっています。最もよく知られた効果は老化防止作用であり、また、最近ではアルツハイマー病の進行を遅らせる効果があることも報告されています。
これらの作用はどのようなメカニズムで起こるのでしょうか?ダイエットをすると身体の中の余分な脂肪が減り、血液中のコレステロールが減りますので、こういった現象が健康に良い効果をもたらす。というのはもちろんですが、どうやら「空腹を感じること自身」が健康に良い効果を与えるようです。
この研究を行ったのはアメリカ・ハーバードメディカルスクールのInga Kadishらの研究チーム。研究者らはマウスを用いて実験を行いました。動物が空腹を感じるのは、胃が空になった時に胃から「グレリン」というホルモンが血中に放出されるためです。このホルモンは血管を経由し全身に行き渡ることで、脳に「空腹」を感じさせるなど様々な作用を示します。
(省略されています。全文を読む)
Keyword:Alzheimer/64
2013.04.09
体内時計が狂うと食欲が増えるのにエネルギー消費が減り最も効率的に太ってしまうことが動物実験で証明される
人間は24時間周期のリズムを刻む「体内時計(サーカディアンクロック)」を脳内に持っており、この体内時計を元に身体の様々な機能が制御されます。眠くなったり、食事や就寝のタイミングに合わせエネルギーの蓄積・消費を制御するのも体内時計に基づいた性質です。また体内時計は精神的にも大きな影響を与えることが分かっています。
体内時計は朝浴びる明るい光や食事の刺激を元に毎日微調整されており不規則な生活を送ると体内時計が狂うことが知られていますが、今回、オランダ・ライデン大学の研究者Claudia Coomansらが体内時計が狂うとエネルギー代謝や食欲が大きな影響を受け非常に太りやすくなることを動物実験で証明し報告しています。
(省略されています。全文を読む)
Keyword:体内時計/7
2013.03.27
タンパク質を多く含む(1日35グラム)朝食を食べることで一日を通して食欲を抑え間食を減らすことが出来る
朝食の大切さは日本でもよく言われますが、アメリカ・コロンビア州ミズーリ大学の研究者が朝食の内容を気をつけることで一日を通じて食欲を抑え間食を減らすことが出来ると報告しています。
研究者は、18歳〜20歳の太り気味の女性(平均BMI28.6)のボランティア20名を雇い朝食に含まれるタンパク質の量と食欲・間食の頻度の関係を調べました。
ボランティアは2つのグループに分けられ、片側のグループは一般的な朝食用シリアル、もう一方のグループは卵や赤身肉を含むタンパク質の多い朝食を1週間にわたり食べてもらいました。そして1週間後の夕方、実験期間の食生活についてアンケートをとり、また血液検査とfMRIによる脳の状態の検査を行いました。
(省略されています。全文を読む)
Keyword:ペプチドYY/2
2013.01.18
男はダイエットの時に脂肪燃焼作用がある「褐色脂肪細胞」に期待しても無駄。女と違ってほとんど体内に無い
脂肪の中の細胞には2種類あることが知られています。脂肪を溜め込む「白色脂肪細胞」と、食事を食べた時や周囲が低温になった時に脂肪を燃焼させ熱を発生させる「褐色脂肪細胞」です。
脂肪を燃焼させることの出来る褐色脂肪細胞はダイエットを成功させるキーとして、様々なダイエット方法で取り上げられることがありますが、どうやら最新の研究によると体内の褐色脂肪細胞の量は男と女で大きく違うようです。
最近になり体内に含まれる褐色脂肪細胞の量をFDGという標識グルコース誘導体を用いて測定出来るようになりました。ドイツの研究者はこの方法を使って、年齢や性別、太り具合によって体内にある褐色脂肪細胞の量がどれぐらい違うのか比較しました。
(省略されています。全文を読む)
2012.11.19
不規則な時間にだらだら食べるより、規則正しい時間に高カロリーをとった方が太らない
イスラエル・ヘブライ大学の研究者がマウスを使った実験を行い、同じだけのカロリーをとるなら不規則な食生活を送りダラダラと食べるよりも、毎日決まった時間に高カロリーの食事をとった方が体重が増えないという結果を発表していています。
これまでの研究において太るのは2つの生活習慣が原因と分かっています。1つは「食べ過ぎること」であり、もう一つは「不規則な食生活を送ること」です。前者の食べ過ぎが肥満につながるのは当然と言えますが、後者には「体内時計」が関わっています。
多くの動物には「体内時計」という仕組みがあり、規則正しい生活を送っている場合は食事を食べるタイミングに合わせて身体が食物を効率良くエネルギーに変換出来る状態になるのですが、不規則な食生活では、体内時計が狂い食べたものを効率よくエネルギーに変換出来ず脂肪として貯め込んでしまうことが分かっています。
(省略されています。全文を読む)
2012.09.19
授乳中の母親の食生活が子供の体質・太りやすさに長く影響を与える
妊娠中の女性はお腹の中の子供のために健康的な食生活をおくるように指導されますが、出産後、授乳中の女性も食生活に注意を払った方が良さそうです。今回、アメリカ・ジョブ・ホフキンス研究センターの研究者らはラット(大ネズミ)を使った実験を行い、妊娠中よりも授乳中の母親の食生活が子供に大きな影響を与えることを発見しました。
研究者らは、妊娠したラットを4つのグループに分け、それぞれ以下のような食生活をさせ、子供の体重や体組成、血液を長期間調べ比較しました。妊娠中の食事 出産後、授乳中の食事 グループA 通常の食事 通常の食事 グループB 通常の食事 高脂肪食 グループC 高脂肪食 通常の食事 グループD 高脂肪食 高脂肪食
(省略されています。全文を読む)
Keyword:母乳/9
2012.06.01
世界中、特に先進国で肥満者の増加が大きな問題になっている。肥満はカロリーの取りすぎや運動不足が第一の原因であることには間違いはないだろうが本当にそれだけなのだろうか。なぜ人により太りやすさが違うのか。
科学者らは近年、腸内バクテリアと肥満の関係に注目している。腸内には溢れんばかりのバクテリアが住んでいる。一部のバクテリアはビタミンB12などを作りだし我々の身体に供給するなどの依存関係が知られているが、最近の研究で腸内バクテリアは従来考えられてきた以上に我々の健康に影響を与えることが分かってきた。
(省略されています。全文を読む)
2012.02.14
トマトダイエットに必要なトマト量の計算と、1粒でトマト4個分と同じ効果を持つサプリメント
動物実験(マウス)でトマトに含まれる成分にダイエット効果があることが報告されました。そこでこの記事では効果を得るために必要なトマト量と、トマトと同じ効果を得ることが出来るサプリメントを紹介します。
★★トマトに含まれる13-oxo-ODAと9-oxo-ODA
この研究を発表したのは京都大学農学部の研究者ら。研究者らは以前にも新鮮なトマトにのみ含まれる9-oxo-ODAがPPARαを活性化してダイエット効果があることを報告していた。しかし9-oxo-ODAは熱を加えると消失してしまうため、トマトジュースやケチャップにはほとんど含まれず、また量も少なかったのであまり注目されなかった。今回、トマトにのみ含まれる13-oxo-ODAが同様のダイエット効果持つことを発見し発表した。熱をかけると無くなると思われていた9-oxo-ODAは13-oxo-ODAに変化していることも分かった。13-oxo-ODAは熱を加えても無くならずトマト、ジュースやケチャップにも含まれているダイエット成分なのである。
※PPARα
細胞核にある。活性化すると脂肪燃焼の促進、脂肪合成の抑制が起こりダイエット効果があることが知られている。体内では脂肪細胞が作り出す善玉ホルモン「アディポネクチン」がこれを活性化することが知られている。太り過ぎや糖尿病になるとアディポネクチンが減少しPPARαが活性化しなくなるなど様々な悪影響が生じる。
★★マウスの実験と同じ効果を得るのに必要なトマトの量
今回発表された研究では、高脂肪食(カロリーの60%が脂肪)を食べさせて不健康に肥満にさせたマウスのエサに13-oxo-ODAを加えたところ、4週間で肝臓中や血液中、筋肉中の脂質が減少、血糖値が低下し糖尿病症状が緩和、すなわちダイエット効果が得られることが報告されている。この実験で投与された13-oxo-ODAの量はエサ重量の0.02〜0.05%である。マウス1匹当たり1日に3gのエサを食べることから計算すると13-oxo-ODAは体重1kgあたり1日に50mg必要と換算出来る。この量は人間では1日あたり2500mg〜3000mgに相当する。
一方、トマトに含まれる9-oxo-ODAと13-oxo-ODA量は乾燥したトマト1gあたり10mg(文献2より)、トマトは全体の90%が水であることを考えるとトマト1個(200g)に200mgの13-oxo-ODAを含む。これらの数字から計算すると、実験と同じ効果が得たければ1日あたり12〜15個のトマトを食べる必要がある。毎食4〜5個ずつ食べるか、100%トマトジュースで換算すると1食あたり1リットル飲みことになる。これより少量でも効果はあるかもしれないが少量なりに効果があるかどうかは確認されているわけでは無いことは注意しなければいけない。
★★13-oxo-ODA、9-oxo-ODAと同じ効果を持つCLA
実は、今回発表されたトマトに含まれる13-oxo-ODAと同じ効果を持つ物質は他にも知られている。それはCLA(conjugated linoleic acid=共役リノール酸)である。この研究を発表した研究者らの報告でもその比較が行われており、CLAは13-oxo-ODAの65%程度のPPARα活性化効果を持つ。CLAは13-oxo-ODAや9-oxo-ODAと非常によく似た構造の物質であり、13-oxo-ODA、9-oxo-ODAもトマトの中でCLAから作られている。CLAはアメリカでは以前からダイエット効果のある物質として知られているようで多数の会社がサプリメントを販売している。以下に楽天市場で見つけたサプリメントを紹介する。
GOOD'N Natural社のサプリメントでは1粒に1000mgのCLAを含むサプリメントが60粒で1500円で売られている。日本でもお馴染みのDHCでは840mg×30粒で1680円と少し高めである。NATROL社が最も安く1200mg×90粒で1910円である。説明書でも1日3粒が目安となっており、実験と同じ効果が得られる量が1日100円以下でとることが出来る。
2011.10.26
体重が増えすぎ肥満になってしまう原因には様々な要因が考えられる。最も一般的な原因は食べ過ぎなどの行動的な原因によるものかもしれないが、それ以外にも遺伝的に太りやすい家系や、内分泌系の病気が原因となり太ってしまうことが知られているが、これに加え肥満を引き起こすウイルスの存在が報告されている。
アメリカの研究者らは502名のボランティアを雇い、体重やBMIの測定とAd-36(アデノウイルス36)に感染しているかどうかの調査を行った。すると驚くべきことに、感染していなかった378名のBMIが35.8だったのに対し、感染していた124名の平均BMIは44.9と、ウイルス感染者が肥満傾向にあることが明らかになった。
【502名のボランティアの結果】平均BMI Ad-36に感染している人(124名) 44.9 感染していない人(378名) 35.8
また、片方だけAd36に感染している双子を28組探しだしBMIを比較すると、感染していない人の平均BMIが24.5だったのに対し、感染している人の平均BMIは26.1と、双子であってもウイルス感染により肥満傾向になることが明らかになった。
【28組の双子(片方のみウイルス感染している)の結果】平均BMI Ad-36に感染している人 26.1 感染していない人 24.5
別の研究グループも同様の結果が子供にも当てはまることを報告している。この研究では8才〜18才の子供124名を調べたところ、Ad-36に感染している子供が19人見つかったが、19人中15人が肥満傾向であったそうだ。この19名の平均体重は、感染していない子供平均体重よりも15キロも重かった。
Ad-36ウイルスはラットを用いた実験により、感染すると脂肪前駆細胞(脂肪の元となる細胞)が増加し、かつ、脂肪前駆細胞が脂肪に変化しやすくなることが分かっている。また、インスリンの感受性が上がり食物より摂取した脂質を脂肪として蓄えやすくなるようだ。これらの現象の結果として、感染すると血液中のコレステロールとトリグリセリドの値は低くなる(血液中から脂肪細胞に取り込まれやすくなるため)。
さらに、このウイルスに感染することにより脳内のノルエピネフリン濃度が増え、全身のコルチコステロン量が低下することから、Ad-36は脂肪細胞に作用するだけでなく様々な効果で肥満を引き起こす働きがあるようだ。一緒に暮らしている人が太っていると別の人も太りやすくなるという現象が噂話として口にされる事があるが、この現象はウイルス感染が引き起こした現象なのかもしれない。
このような肥満を引き起こすウイルスはAd-36以外にもいくつか知られている。
【これまで知られている肥満を引き起こすウイルス】ウイルスの名前 確認された動物 Canine distemper virus マウス RAV-7(Rous-associated virus type 7) ニワトリ Borna virus ラット Avian Adenovirus SMAM-1 ニワトリ、ヒト Ad-36 ニワトリ、マウス、サル、ヒト
2011.09.27
1日おきにカロリー制限を行うダイエット方法「カロリーサイクリング」でどれぐらい痩せるか
どんなに適切にダイエットしても必ず効果が停滞する時がやってきます。ダイエットをしたことがある人ならば最初の2〜3kgは順調に痩せることが出来てもその後の2〜3kgはなかなか減らなかったりした経験があるのではないでしょうか。これはあなたの身体が摂取カロリーの減少に反応して代謝を落としているためです。これは、かつて人類が不安定な生活を送っていた時に食料の無い時期を耐え生き延びるために備わった危機回避機能なのでしょう。とはいえ、今の世の中、特にダイエットを行いたい人にはいい迷惑な機能です。持続的に体重を減らすためには身体に摂取カロリーが減ったことを悟られない工夫が必要なのです。
具体的には毎日カロリー制限を行うのでは無く、1日おきにカロリー制限を行います(カロリーサイクリング)。この方法では1日おきに十分なカロリーを摂取することが出来ますので脳が混乱し代謝が低下することなくダイエットを続けることが出来ます。また、この方法では1日おきにしっかり食べれるため、空腹を我慢しやすい効果があることも分かっています。
この方法を医学の実験という形で行い、効果を検討した報告が発表されています。発表したのはアメリカ・シカゴの研究者ら。タイトルは
研究者らは16名(女性12名、男性4名)の肥満体型の人に参加してもらい実験を行いました。参加者の平均体重は90kg程度。参加者は普通通りに食べる日と、摂取カロリーを安静時必要カロリー(※計算方法は後述)の4分の1に抑えるカロリー制限日を交互に過ごしてもらい8週間生活してもらいました。カロリー制限の日の食事は1回だけ昼の12時〜14時に食べてもらっています。カロリー制限を行わない日の食事は「いつも通りの量」ですが、食事に含まれる脂肪が摂取エネルギーの30%以下になるようにしてもらいました。
結果、1日おきのダイエットを行った時期を通じて平均して1週間あたり0.67〜0.68kg程度体重が減少しました。そして全参加者の8週間の試験終了後の体重は平均5.6kg体重が減少していました。体脂肪は平均45%→42%に減少していました。
このダイエット方法は身体に悪いのでは?と思う人もいるかもしれませんが、実は医学の世界では1日おきの絶食(英語でAlternate-day fasting:ADF)は様々な治療に用いられている方法であり、今回の研究はその方法をダイエットに応用したものなのです。実際に今回の実験の参加者の総コレステロール、LDLコレステロール、トリグリセリドなどの数値は減少し、血圧も低下しました。また、良い影響を持つHDLコレステロールの数値は変化しなかったことから考えて、健康にダイエット出来たと言えます。
ただし、カロリーサイクリングによるダイエットは全ての人にお勧め出来るわけではありません。糖尿病や低血糖の人、妊娠中の人はやるべきでは無いと研究者らは言っています。まずは伝統的な方法を試して体重が減らない停滞期に悩んだらカロリーサイクリングを試してみてはどうでしょうか。
※※参考:安静時必要カロリーの計算方法
A new predictive equation for resting energy expenditure in healthy individuals(Am J Clin Nutr February 1990 vol. 51 no. 2 241-247 PMID:2305711)より男性 体重(kg)×10+6.25×身長(cm)-5×年齢+5 (キロカロリー) 女性 体重(kg)×10+6.25×身長(cm)-5×年齢-161(キロカロリー)
Keyword:トリグリセリド/2
2011.09.07
ポテトチップスなどの脂質を含む食事が止められない理由はマリファナの使用と同じ理由
ポテトチップスなどの脂肪分が多い食べ物をついつい食べ過ぎてしまった経験はありませんか?。今回、このメカニズムを明らかにする研究が発表されました。発表したのはカリフォルニア大学の研究者ら。Endocannabinoid signal in the gut controls dietary fat intake(腸管の末梢のカンナビノイド信号が脂質の摂取をコントロールする). Proc Natl Acad Sci U S A. 2011. PMID:21730161
研究者らによるとポテトチップスなどの脂質を食べると腸でマリファナ(大麻)と同じ作用を持つカンナビノイドと呼ばれる物質が作られるそうです。カンナビノイドもマリファナと同じ作用を持ち人体に恍惚感を感じさせ、もっと脂質を食べたくなると予想されます。これは今のように食生活が豊かになる以前、カロリーの豊富な脂質を多く摂取出来るように人体に備わっていた機能のなごりだと予想されます。
また、面白いことに、腸でカンナビノイドが作られるのは、脂質が口に入ってすぐ始まることが分かりました。脂質が腸に到達しても無いのにどのような仕組みなのでしょうか。
研究者らは、これらの発見をラットを使って解明しています。実験ではラットの胃袋を縛り食べたものが腸に行かないようにして脂質、タンパク質、糖質等を食べさせる実験を行いました。すると脂質を食べさせた時のみ、腸管でカンナビノイドが作られました。仕組みを解析すると、舌に脂質を認識する仕組みがあり、神経系を通じて腸管に命令を出し、そこでカンナビノイドが作られ始めるようです。そして、ここで作られたカンナビノイドが脳を刺激し恍惚感を感じさせ、もっと食事をするように促されます。
元気を出したい時は、肥満にならない程度の少量の脂質を口に含むと良いかもしれません。ひとかけらのチョコレートなど効果的でしょう。ただし恍惚感に影響されて2つ目、3つ目と食べると肥満につながってしまうので注意です。
※体内で作り出されるカンナビノイドは2-AGとAnandamideの2種類。脂質を食べることにより腸管の血中濃度が2倍程度(それぞれ20→40nmol/g、10→20 pmol/gになっているようだ)
2011.08.01
リバウンドしてしまうとしても懲りずにダイエットする事で長生き出来る
アメリカでは肥満は国民病と言われ、全国民の34%が肥満、そして残りのうち次の34%も太りすぎに分類される。数百万人のアメリカ人が毎年ダイエットしているが、調査によると減った体重を長期間維持できているのは僅かで、多くの人は元の体重に戻ってしまっているようだ。このダイエットとリバウンドを繰り返す現象は皮肉も込めて「ヨーヨーダイエット」と呼ばれている。従来はこの体重の増減を繰り返すヨーヨーダイエットは身体に悪影響があるのではないかと考えられてきたが、最新の研究によると、リバウンドしてしまうとしても懲りずにダイエットすることには意味があるようだ。
この事をマウスで確かめたのはオハイオ大学のEdward Listら、ボストンで開催された2011年のEndocrine Society年次集会で発表した。研究者らは、マウス30匹を10匹ずつの3グループに分け、最初のグループにはずっと高脂肪食を与える「肥満グループ」とした。2番目のグループは4週間ごとに高脂肪食と通常の食事を交互に与える「ヨーヨーダイエットグループ」とした。そして最後のグループは通常のエサを食べさせる「正常グループ」とした。
高脂肪食を食べさせ続けた「肥満グループ」のマウスは体重が増え、体脂肪が増え、そして血糖値が高くなり、グルコースに不応答性となった、糖尿病の前段階の症状である。ところが、「ヨーヨーダイエットグループ」では高脂肪食を食べさせている間は健康に関わる数値が悪化していくものの、数値の悪化は、低脂肪食に切り替えると正常な数値に戻っていった。そして、それぞれのマウスの寿命を比較すると、正常のマウスの平均寿命2.09年に対し高脂肪食を与え続けた「肥満グループ」は1.5年と25%も寿命が縮まってしまったのに対し、「ヨーヨーダイエットグループ」は2.04年と正常マウスとほとんど変わらず長生きした。食事 平均寿命 肥満グループ ずっと高脂肪食 1.5年 ヨーヨーダイエットグループ 1ヶ月おきに交互に高脂肪食と通常の食事 2.04年 正常グループ ずっと通常の食事 2.09年
これが人間にも当てはまるかは確認する必要があるが、平均寿命が80年の人間に今回の実験を当てはめると、3年間の不健康な生活と、3年間の健康な生活を繰り返した感じだろうか。どうやら一定期間の不健康な食生活や体重増加は寿命には悪影響を与えないようだ。もちろん多くの人はあえてヨーヨーダイエットをしているわけではなく、仕方なくリバウンドしてしまうのだと思うが、長生きしたければ、懲りずにリバウンドするとしても頑張ってダイエットを続けることが長生きの秘訣なようだ。
単語: Yo-yo dieting
2011.07.01
「吸収されにくい油」で、むしろ体重が増加しうるという動物実験結果が発表される
発表したのはPurdue(パデュー)大学の研究者Susan E. Swithersら。アメリカ心理学会(American Psychological Association)の発行する行動神経科学(Behavioral Neuroscience)という雑誌で発表しました。
近年、食事を減らし体重を減らすために身体に吸収され難い低カロリー脂肪代替物が盛んに開発され、ポテトチップスなどの食品に盛んに使用されています。今回、研究者らはこのダイエットに効果のあるという「ふれこみ」で使われる低カロリーの脂肪代替物がむしろ体重増加を招く事を報告しています。
研究者らは実験用のラットを使って実験を行いました。2群(A、Bグループ)に分けたラットのうちAグループは通常の油を使った普通(高カロリー)のポテトチップスを食べさせました。そして残りのグループ(Bグループ)のラットは通常のポテトチップス(高カロリー)と脂肪代替物を使った低カロリーのポテトチップスを交互に食べさせました。すると、驚いた事に、高カロリーのポテトチップスのみを食べたラット(Aグループ)よりも、低カロリーのポテトチップスと高カロリーのポテトチップスを交互に食べさせられたラット(Bグループ)の方が、体重が増加し、多くの脂肪をため込む事が分かりました。
今回使った2種類のポテトチップスはお馴染みの「プリングルス」という商品名のもので、低カロリーのポテトチップスは身体に吸収されにくい「オレストラ(olestra)」という合成脂肪代替物を使用しています。研究者らは、今回の結果は脂肪代替物の摂取では通常得られる、脂肪を食べたことによる満足感が得られておらず、逆に通常よりも多くの食事を摂取するような習慣がついてしまったと考えています。食事内容 体重増加 Aグループ 高脂肪のポテチのみ。 小 Bグループ 高脂肪のポテチと低脂肪(脂肪代替物)のポテチ交互 大
また、交互にエサを食べさせ体重が増加したBグループのラットはAグループのラットに比べ、実験の後、低カロリーのエサのみを食べさせるようにしても体重が減少しにくい事も確認されたそうです。これらの結果は、高脂肪、高カロリーの食事をとっている状態で、一部を脂肪代替物に置き換えることはむしろ体重増加を誘発しうることを示しているといえます。
この研究者らは、以前にも人工甘味料と普通の砂糖を使った動物実験で同様の結果が得られることを報告しています。今回はラットでの実験ですので人間に当てはまるかどうかは確認が必要かもしれませんが、案外、人間でも同じような結果がおこる可能性も高いのではないでしょうか。世の中にはカロリーの無い砂糖や、脂肪などが溢れていますが、今回の結果は、使い方を注意しないとその食物自体にカロリーが無いからと言ってダイエットに効果があるとは限らないことを示していると言えます。
原文タイトル:
単語: Fat substitutes・・・・脂肪代替物。
2011.02.18
280人の肥満者、100人の正常者で評価。
朝食を増やすと総摂取カロリーの増加に繋がっており、朝食を減らしても昼食や夕食の量は増えず、ダイエットしたいヒトは朝食を減らすのが良さそうだとのこと。
2011.02.18
冬に寒さに晒されなくなった事が先進国での肥満増加に関わっている
先進国で冬の部屋の室温が増加し、寒さに晒されることが無くなった事が肥満増加に関わっている可能性があるそうです。冬の間に寒さに晒されないことにより、
が生じ、肥満を増加させている可能性があるそうです。
2010.12.21
高カロリー(特に高脂肪食)によりインスリン耐性が生じることは肥満の原因となることが分かっている。今回、ベルギーの研究者らは食後などでなく、空腹時に運動することでインスリン抵抗性が生じるのを防ぎ、体重増加を防ぎうることを初めて証明した。
研究者らは健康な男性のボランティア(18〜25歳)に1日あたり30%カロリーの多い食事(カロリーのうち脂肪が50%)を6週間食べてもらい実験を行った。ボランティアのうち10名には毎週4回(2回は1時間30分、残り2回は1時間)、朝食前の空腹時に運動してもらい、別の10名には運動前や運動中に炭水化物を食べてもらい(スポーツドリンクを飲むように)、空腹では無い状態で運動してもらった。そして残りの7名は運動をしないグループとした。すべてのボランティアの摂取カロリーは同じになるようにコントロールした。
6週間後、空腹時に運動をしていたグループのみが肥満の原因となるインスリン抵抗性が現れず、筋肉中のGLUT4タンパクが他のグループに比べ28%上昇、AMP活性化プロテインKのリン酸化が25%、脂肪酸転移酵素(CD36)などの遺伝子発現レベルが30%増加していた。
そして、運動しないグループが3±0.8kg増え、空腹で無い時に運動したグループが1.4±0.4kg増えたのに対し、空腹時に運動したグループでは0.7±0.4kgしか増えなかった。
このように、空腹時に運動することでインスリン抵抗性が起こるのを防ぎ、筋肉の脂肪代謝が活性化することが明らかになった。
原文:
2008.12.15
合計19名の女性を低インスリンダイエットとバランスダイエットにわけて評価した。ダイエット開始3日前と2日後、1週間、2週間、3週間後思考や認知をチェックしたところ
バランスダイエットをしている人に比べて低インスリンダイエットをした人は記憶に基づくタスクが悪くなったそうだ。
2010.04.03
朝、高脂肪食を食べると平気だが、朝、炭水化物ばかりを食べて、夜脂肪をとると、肥満、糖尿病になる
2010.05.10
発表したのはドイツ、ハイデルブルグのドイツがんセンターの研究者。
COX2を白色脂肪細胞(WAT)で過剰発現させると褐色脂肪細胞(BAT)に変化し、エネルギー消費が増え、高脂肪食を与えても太らないマウスになったそうです。
COX2はプロスタグランジンの合成量を決定する因子であることが知られていることからプロスタグランジン経路がエネルギー消費の恒常性維持に関わっている可能性があると考えられます。
COX(シクロオキシゲナーゼ)2は炎症やガンの増殖に関わることが知られています。アスピリンや非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)などCOX2阻害を作用メカニズムとする薬は多数ありますが、COX2を増やす作用のある薬は無いようなのでダイエット薬には使えないかな?
2010.03.25
スリムな女性が体重を維持するには1日1時間の適度な運動で十分だが、過体重の女性が体重を落とすには運動のほかに食べ物の量も減らす必要がある
2010.06.17
ニューヨーク、ロックフェラー大学の研究者がPNASに発表。
著者らはレプチンがインスリンと同様に肝臓代謝経路を様々な経路で正常化しることを示している。
それどころか、レプチンは脂質、コレステロールの代謝を正常化し、血中や組織の脂質レベルを下げるようにインスリン単独の治療を超えるメリットを示しうると述べている。
実験はマウスで行っており、投与量は1時間あたり20µgのレプチンを12日間に渡って浸透圧ポンプで徐放させている。
2010.07.15
セロトニン(5-HT)2C受容体アゴニスト薬で体重が減少し、体重低下が維持される
Arena Pharmaceuticals(アリーナ)社の選択的セロトニン2C受容体アゴニスト抗肥満薬ロルカセリン(Lorcaserin)の臨床試験において、肥満の成人3182人による試験の結果、体重減少と体重減少維持が確認されました。
セロトニンシグナルにより擬似的な満腹感が得られるそうです。この手の薬には、かつて「夢のダイエット薬」と期待されながら、心臓病のリスクが発覚し、販売中止になった「フェンフェン(フェンフルラミン(fenfluramine)とフェンテルミン(phentermine)の合剤)」というのが10年以上前にあったそうだ。フェンフェンもセロトニン2C受容体のアゴニストだが、2Bも活性化したことから心臓弁疾患を引き起こしたそうです。フェンフェンは大流行を引き起こし1年(1996年)には1800万錠も処方されましたが、心臓疾患の補償額は1兆3000万円にもなったそうです。
Keyword:セロトニン/16
2010.09.13
研究者らは脂肪細胞のモデルとして使用されるSGBS(Simpson Golabi Behmel Syndrome)の患者の細胞を持ち知恵2D-MS/MSとnLC-MALDI-MS/MSで分泌されるペプチドを解析した。
結果、80種類のタンパクが分泌されていることを突き止めた、そのうち、6種類は新規のペプチドであり、20種類はこれまでに知られていたが、脂肪脂肪が分泌することは知られていなかったもの、また23種類のこれまでに分泌することが報告されていたペプチドも検出された。
報告はマサチューセッツ大学の研究者らで、Journal of Proteome Researchに発表
タイトルは
Identification of Novel Human Adipocyte Secreted Proteins by Using SGBS Cells
2010.09.13
ダイエットをすると脂肪に蓄積された有害物質が血液中に流出する
1099人の40歳以上の体重変化と血液成分中の残留性有機汚染物質(POP:Persistante organic pollutants)の濃度を調べた。調査した人々の1年間の体重の変化と10年間の体重の変化を調べ、5つのグループ(体重が変わらない、少し増える。少し減る、大きく増える、大きく減る)に分けてPOPの濃度と比較すると、体重が大きく減少した人では血液中のPOPの濃度が上昇していることが確認された。反対に体重が増えた人ではPOPの濃度は低かった。
POPは生体内で分解されず脂肪に蓄積することはこれまでの研究でも知られている。
研究者らはダイエットにより健康に有益な効果と不利益な効果両方が起こりうると述べている。
※POPの代表的な物にPCB(ポリ塩化ビフェニル)などがある。
発表したのは韓国の研究者Lim JSらで、International Journal of Obesityに発表。
タイトルは
Inverse associations between long-term weight change and serum concentrations of persistent organic pollutants.
2010.08.26
1996年〜2002年の間にデンマークで出産した女性59334人を統計調査。
妊娠した女性全体では4.6%の出産が37週以前に起きる早産になるが、1日に4本以上人工甘味料入りの炭酸ドリンクを飲む女性はこのような飲料を飲まない女性に比べ統計上78%早産の可能性が増えていた。1日に1本以上の炭酸飲料を飲む女性で統計を取ると38%早産の可能性が増えていた。また、人工甘味料が入っているが炭酸ではないドリンクを飲む女性でも29%早産の可能性が増加していた。
しかしながら反対に砂糖入りのドリンクを飲んだ女性は早産の確率が増える傾向は見られなかった。
研究者はこれらの理由として人工甘味料入りドリンクを飲むことにより高血圧が早産の原因になっているのではないかと推測しているそうだ。(妊娠して無い女性でソフトドリンクと高血圧を関連づける報告があるそうだ)
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